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報告第23号

 

(若槻世界遺産室長)

 報告第23号石見銀山遺跡の範囲の拡大について発表されたICOMOS(イコモス)の評価についてご報告する。

 このことについては、以前の教育委員会会議において、島根県並びに大田市がこういった形で申請したいという内容をご報告させていただいた。その後、平成22年1月18日に日本政府からユネスコに正式な申請書が提出され、審議されている。ICOMOSという国際諮問機関に申請書が回付され、そこで審査が行われてきたわけであるが、その結果がこのたび5月31日に正式に発表された。島根県並びに大田市が要求していた範囲の拡大について承認することが適切であり、拡大を認めなさいという勧告がなされた。

 これに基づき、7月25日からブラジリアで開催される第34回世界遺産委員会において、この件について審査され、最終的な可否が決定される予定になっている。また、その範囲については、変更後の比較図ということで変更範囲を図示しているので、ご覧いただきたい。

(石井委員)

 図の道の赤と青はどういう違いであったか。

(若槻世界遺産室長)

 これは、非常に議論のあるところであるが、日本国内でいうと文化財保護法の史跡ということになり、法上はかなり改善されている部分は外して厳密に取るので、道が飛び飛びになってしまう。今は残っている部分だけを史跡に指定し、点線のようなぶつ切れ状態になっているため、イコモスの方で道は続いていないと道じゃないだろうと指摘されたところである。これは国内法と国際的な道に対する認識のずれのようなものであり、なるべく道に形状が戻せるものについては史跡に追加して、一貫性をもった道としてのつながりを重視したような形で考えようということで史跡を拡大した。

 その結果、70%ぐらいは史跡に指定した形になっているが、残りの30%ぐらいは現状が変わっており、どうしても史跡指定できないということで、その分を今回追加して申請したということである。

 

 


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