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報告第14号

 

(黒崎教育施設課長)

 報告第14号県立学校施設の耐震状況についてご報告する。

 これは本年4月1日現在の状況ということである。文部科学省が市町村立学校も含めて4月1日現在で調査するため、基準日を合わせている。

 資料の一番上の県立学校全体のところを見ていただくと、高校全体で324棟あり、その内、昭和57年以降に建設されたものが123棟となっている。これは新しい建築基準法で作られているので、もともと耐震性は持っている。昭和56年以前に建築されたものについては、古い基準で作られているので、今の基準で耐震性能を満たしているかどうか不明である。この昭和56年以前に建築された建物の割合が、高校と特別支援学校合わせて6割である。この昭和56年以前に建築された建物について、耐震性能を有しているかどうか調査をする必要があり、これを耐震診断と呼んでいる。診断については、4月1日現在で166棟が終了している。耐震診断率は69.5%ということである。

 それから、昭和56年以前に建築された建物で耐震性能がなかった建物について、順次補強工事を行っている。補強工事が終わったものと、昭和56年以前に建築された建物の内、診断の結果、今の基準をクリアしているものを含めると、現在91棟が大丈夫だということである。これと、昭和57年以降に建てられた建物を合わせて全体で割ったものが耐震化率ということであり、62.8%である。

 診断率については、昨年に比べると、約1.9ポイントの上昇である。耐震化率については、21年度に耐震化工事を13棟行い、また、31棟の耐震診断を行ったところ、19棟は耐震性能を有しているという結果が出たため、8.6ポイント上昇している。昨年の54.2%から62.8%ということである。

 今後の予定について、教育委員会としては、平成23年度に耐震診断は全て終了したいと考えている。その結果を受けて、耐震化が必要な施設については、平成27年度を目標に100%の耐震化を図っていきたいと考えている。

 今年度の具体的な計画については、43棟の耐震診断を実施し、合わせて24棟の耐震補強工事をする計画にしている。耐震診断したものの内、4割程度は耐震性能を有していると仮定し、今年度が終了した後、どのくらいの耐震化率になるか想定すると、1年間で大体73%ぐらいまで上昇させることが可能ではないかと考えている。あくまでも想定であるので、変動するということをご承知おきいただきたい。

 なお、資料には記載していないが、市町村立学校の状況については、昨年は6月中旬に文科省から調査結果が公表されたため、県立学校等と併せて報告させていただいたが、今年は、文科省からの発表が遅れており、7月中旬以降に発表される見込みであるため、その機会に報告させていただきたいと思っている。

 また、現在、各学校のどの棟がどのような状況になっているかということについて、全て情報を公開しており、その内容はホームページで今日から掲載している。

(石井委員)

 木造の校舎だが、これは平屋か2階建てか。また、教室棟として使っている建物なのか。

(黒崎教育施設課長)

 昭和56年以前の建物が2棟あり、出雲高校の補修科棟と津和野高校の倉庫と聞いている。今、はっきりしたデータはないが、2階建てだったと思う。

(山本委員)

 耐震診断には、大体どのくらいの経費が要るのか。

(黒崎教育施設課長)

 耐震診断は、設計図書を見てコンピューターで構造計算をした上で、建物の形状から補正をかける。それから、建てられてから何年経っているかその状況によって補正をかけて値を出す。調査から結論を出すまでに大体1年くらいかかり、1校当たりの平均的な費用が大体200〜400万円である。

(渋川委員)

 この木造の2棟残っているものは、意外と丈夫ということか。今年補強工事をするのか。

(黒崎教育施設課長)

 片方は倉庫で、もう一つは補習科が使っている建物であり、日常的に使っている建物ではない。技術職員が見たところ、即倒れるということではないため、少し順番待ちという形になっている。

 

 


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