報告第25号
(菅原健康づくり推進室長)
報告第25号新型インフルエンザ対策「学校欠席者情報収集システム」の導入についてご報告する。
公立学校等の県内発生期における対応方針の改定に当たり、学校における感染情報を重点的に把握する、同時に各学校における欠席情報等について保健所との迅速な情報共有を徹底することが求められている。今回、全県的に導入することとしたこのシステムは、県内すべての小・中・高等学校、特別支援学校における欠席情報等について、学校の単位ではなく、校区、地域、さらには県全体の情報を瞬時に把握して保健所と迅速な情報共有を行うことにより、感染症の流行を早期に検知し、早期に対応することで蔓延の予防につなげることを目的としている。保健所によるクラスターサーベイランスが効果的、そして機能的に実施されるために資するシステムであると思っている。
実際には、インターネットに接続されたパソコンから養護教諭等が毎朝学級別の欠席者数やその症状について入力すると、入力されたデータが国立感染症研究所のサーバーで即時処理が行われ、各学校、学校医、市町村教育委員会、そして県教育委員会、各保健所、薬事衛生課が集計結果を閲覧することができ、情報を共有することができる。各学校では周りの学校や地域での流行の兆しを早期に探知して、例えば対外試合等の交流を延期又は中止にしたり、あるいは手洗い、せきエチケット等の未然防止策の徹底に力を入れることができる。過去1週間で欠席者が急増した、あるいは発熱を訴える児童生徒が急増したなどの異常が確認された場合には、所管の保健所が該当の学校に状況を確認し、必要に応じて学校への対応指導を行うこととしている。今週月曜日、火曜日と東西2会場で説明会を開催したので、今後システムのURLやログインID、パスワードを配付、各学校での初期登録を経て、2学期から運用を開始することとしている。
(山根委員長)
このシステムの全国の導入状況はどうなっているのか。
(菅原健康づくり推進室長)
旧出雲市の小・中学校と鳥取県の智頭町でモデル地域として、今年3月までの1年余りにわたって試験的に実施していた。現在、全県的に導入を決定しているのは鳥取県と島根県である。2学期から新たに6都道府県が導入を検討していると聞いており、将来的には全国すべてにおいて導入して日本全体の様子がわかるようにすることを目標としているようである。
(山根委員長)
このシステムの活用方法であるが、新型インフルエンザ以外でも活用できるのか。
(菅原健康づくり推進室長)
このシステムは、例えば熱、発疹、嘔吐、下痢などの症状別に入れられる。麻疹の流行や感染性胃腸炎など感染症一般に対応できるシステムである。
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