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議決第46号

○鴨木生涯学習課長

 議決第46号「島根県立図書館振興計画」策定についてお諮りする。

 計画策定の経過であるが、2月12日の教育委員会において計画素案の協議をさせてもらい、パブリックコメントを実施したところである。その後3月5日の県議会の文教厚生委員会において計画策定の経過を報告をしたところである。

 3件の意見があり、ホームページのアクセス数は461件で3月6日に締め切った後も依然としてアクセスが続いている。注目されていることを認識したところである。

 1点目の意見は、図書館は通常しゃべらないで静かにする習慣があるが、コミュニケーションの場となるような喫茶室、談話室、おしゃべりコーナーなどの設置についても必要ではないかという意見である。この点については、現在の県立図書館の限られたスペースをいかに活用するかという観点で、今後何ができるか検討していきたいと考えている。

 2点目の意見は、蔵書そのものよりも、その蔵書に導いてくれる案内役が大事ではないのか、しかもそれを手作りで心を込めてやることが図書館の運営にとって必要ではないかという意見である。計画の推進段階で留意したいと考えているが、一般の利用者向けのパスファインダーやリスト、あるいは子どもの利用者向けのパスファインダー、絵本リストなどを作成して温かい雰囲気づくりに努めたいと考えている。

 3点目の意見は、障害者、外国人、あるいは例えば発達障害等で読書を利用しにくい方々への配慮が大事で、ハード面だけではなくソフト面の支援が大事ではないかという意見である。

 具体的には、例えば視覚障害者には拡大図書も今後、著作権法の改正の中で流通していく可能性がある。あるいはデジタル録音をした録音図書も今後広がっていくことが考えられるが、そういうことの対応をすべきであるという意見である。この点についてであるが、教科書については県内の小・中学校で使用されている教科書は現在でも閲覧利用ができるようにしている。なかなかその教科用図書の拡大図書の流通は実態としては進んでいないが、直ちに顕著な改善は行いにくいが、例えば教科書に載った作品等が拡大図書のような格好で流通していくことがあれば率先して、収集に努めたいと考えている。

 デジタル録音図書であるが、計画に加筆したいと考えている。ICTの情報技術を活用してだれもが図書に親しめる、読める環境づくりが大事であると考えている。

 計画の39ページに「利用者像を想定したサービスの展開」の4番目の「障害者へのサービス」のところに「DAISY図書、LLブック等の収集提供を行い、視覚障害者や活字による読書が困難な人々の利便性をはかっていきます」ということで、ソフト面の対応を記述をしたいと考えている。

 連動して用語の解説の52番、53番にDAISYとLLブックの説明を追加している。

 52番のDAISYは、視覚障害者や活字による読書が困難な人々のためにデジタル録音図書の国際標準規格としてつくられたものである。積極的に対応していきたいと考えている。

 53番のLLブックは、スウェーデン語で易しく読めるという「Lattlast」の略語ということでこのような言い方がされているが、障害のある児童生徒にもわかりやすく読みやすい本がつくられてきており、今後も拡大していく可能性が十分にあるので対応していきたいと考えている。

 なお、DAISY及びLLブックは、用語としては新たな用語であるのでわかりにくいが、図書館に携わる関係者にはこのようなトレンディーな業界用語も理解しておいてもらいたいという意味で本文には業界用語で記述し、その上で用語の解説のところで、何を意味するかということを一般の県民の方々にも理解してもらいたいという趣旨で本文と用語説明の使い分けを行っている。

 計画素案の段階から加筆をした箇所は2点である。


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