報告第75号
○小池保健体育課長
報告第75号平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果についてご報告する。
昨年5月19日の教育委員会において、この体力テストが全国で実施されるということについては報告済みであるが、昨年4月から7月にかけて調査が実施され、その結果が取りまとめられ、今月21日に文部科学省から公表された。本県の児童生徒の調査結果の概要について以下のとおり取りまとめたので報告する。
まず、調査の概要であるが、最近、子どもの体力が非常に低下しているという危機感のもとで、国が小学校5年、中学校2年のすべての児童生徒を対象に実施したものである。実技の体力テスト、生活習慣等を質問する形の調査、学校に対する調査、この3つの調査を行った。本県は、すべての公立小・中学校、小学校247校、中学校105校が参加した。調査児童生徒数は記載のとおりである。
調査結果の概要であるが、まず実技に関する調査の結果である。小学校5年生では8種目あるが、この合計点は男女とも非常にいい成績であった。実際の点数については、3の3ページから3の4ページにかけて全国平均と本県との点数を記載している。全国ランキングが新聞等で発表されているが、小学校では男女ともベストテンに入っている。種目別では、反復横跳びや立ち幅跳びといった敏捷性が非常に良い成績で、握力等は多少弱いという特徴があった。
続いて中学2年生である。小学校は非常によかったわけだが、合計点でいくと、これはほぼ全国平均並みの数値であった。変わらず握力、上体起こし等が悪かったわけである。それから3の2ページにわたっているが、男子の持久走についてはかなり良かったということである。総合点ではほぼ全国並みという評価である。
続いて、3の2ページの上の方に総合評価を記載している。総合評価というのは8種目の総合評価でどれぐらいシェアがあるかということである。総合評価がAであった割合は、小学校は平均がよかったので全国平均より高く、中学校は少し低かったのでこのような値であった。また、昭和60年度の体力水準との比較であるが、本県の小学校、中学校ではいずれも下がっている。ただ、小学校の反復横跳びは良くなっているという特徴がある。また、持久走が非常に下がっているという特徴がある。昭和60年と比べ、一緒にスタートすると、はるか後方に置き去りにされるというぐらい差がついている。
次に、体格と肥満度である。体重、身長、座高及び肥満度を調査している。体格については、本県は非常に小ぶりという特徴がある。小学校もすべて平均を下回っているし、中学校は、身長、体重は平均でいえば全国最下位である。ただ座高は平均並みである。肥満度については、全国より少な目ということである。健全な範囲内の子どもが多かったという結果である。
次に生活習慣であるが、これはおおむねいい結果であった。特に朝食の摂取については全国平均よりかなりいいということである。それから睡眠時間も多少長目ということであった。ただ、テレビの視聴時間は、2時間から3時間視聴する児童生徒は全国より多少上回った。
運動習慣では、部活やスポーツクラブに所属している割合は高い状況である。ただし中学校女子は低い。全国的に低いが、その中でも本県の場合は中学校女子が少し低いという状況である。それから、毎日運動をしているかという質問では、これもやはり中学校の女子が少し低い状況である。もう一つ特徴があり、ほとんどしないという割合が多少全国平均より高い。「しない」と「ほとんど毎日する」の割合がそれぞれ高く、二極化の傾向が多少見える感じがしている。また、学校でいつ体を動かすか、運動するかという点については、本県で非常に特徴的なのは、小学校の始業前の割合が非常に低いことである。どちらかというと昼休みや放課後、業間等で体を動かす場面が多い。
以上のような特徴があったが、詳細な個別のデータについてはすべて文科省から入手している。これから分析し、市町村と一緒に子どもの体力アップ、生活習慣の改善に当たっていきたいと考えているところである。
○安藤委員
島根県においてはどのような形で公表するのか。
○小池保健体育課長
概要については報道発表している。県全体の内容についてはすべてホームページ等で公表する。ただし、市町村別あるいは学校別のデータについては、県としては公表しない。市町村教育委員会が公表されるかどうかは、各市町村教委が判断されることだと考えている。
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