トップ > 医療・福祉 > 薬事・衛生・感染症 > 感染症 > 感染症情報トップ > 疾患別
感染症情報トップ
対象疾患一覧
疾患別
カレンダー
感染症 週報
グラフ一覧

結核情報
対象疾患一覧報告基準及び届出数全国報告数結核情報

結核の予防対策の歴史

 結核対策は、従来、結核予防法に基づき対策が図られてきましたが、2007年(平成19年)4月1日から、 結核発生時の対応対策等については”感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律”に、 BCG接種については予防接種法に組み込まれて対応対策を執ることになりました。
1951年(昭和26年)、結核予防法制定
 1919年(大正8年)、旧結核予防法が施行され、戦前戦中の結核予防対策の基本となりました。
 1951年(昭和26年)に結核予防法が新しく制定された後 1955年(昭和30年)には一部改正があり、 一般住民(小学校就学の始期に達しないものを除く)を対象とした健康診断が開始され、また、 結核患者の入院に際しては届出が義務化されました。
 1961年(昭和36年)の改正により、命令入所制度を強化し、患者登録制度の整備が行われ、 登録患者に対する精密検査の実施等について規定をもうけるなど、結核対策の強化徹底がおこなわれました。
1997年(平成9年)、結核罹患率の推移での逆転増加
 結核罹患率は、低下傾向にありましたが、1997年(平成9年)から3年連続して前年より上昇しました。
 1999年(平成11年)、「結核緊急事態宣言」が出されました。 その後、罹患率は、漸次減少しています。
2002年(平成14年)改正
 2002年(平成14年)11月13日に結核予防法施行令が改正され、 平成15年度から小学生・中学生に対するツベルクリン反応検査及びこれに伴うBCG接種が廃止になりました。
2004年(平成16年)改正
 ・健康診断
 従来の結核早期発見対策として行われてきた一律的・集団的な定期健康診断は、結核の罹患率が大幅に改善され、 患者数が少なくなってきた現在においては、必要性のみならず制度管理の面からも不都合であり、 特にレントゲン撮影は被爆を伴うことから、定期の健康診断の対象者、方法等について効率化・重点化が図られました。
 ・予防接種
 従前、ツベルクリン反応検査を行い、結核に対する免疫があるかどうかを判断した後、 陰性の者に限りBCG接種を実施してきました。
 しかしながら、このBCG接種に先立って行われるツベルクリン反応検査の必要性、有効性が否定されたこと、 BCG接種が、乳児で結核に感染した場合の重症化に対して、一定の予防効果が認められていることなどから、 ツベルクリン反応検査を廃止し、生後できる限り早期にBCG接種を行うことなりました。
2007年(平成19年)結核予防法 廃止
 2007年(平成19年)4月1日から、結核発生時の対応対策等については、”感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律”に、 BCG接種については、予防接種法に組み込まれて対応を図ることになりました。
*結核統計に関係する制度改正について
 結核の統計については、1950年(昭和25年)から1960年(昭和35年)までは、伝染病及び食中毒精密統計、 1961年(昭和36年)から1986年(昭和61年)までは、結核登録者に関する定期報告で、 1987年(昭和62年)には結核・感染症サーベランス事業が立ち上がりオンラインで報告されるようになりました。 その結核・感染症サーベランス事業も、1996年(平成8年)から”結核発生動向調査”として、 2007年(平成19年)4月より、”結核登録者情報システム”として運用され、現在に至っています。
 この間、統計上の活動性分類等の改正が行われており、1998年(平成10年)以降のデータとそれ以前のデータの比較及び解釈には注意が必要です。
 また、2007年(平成19年)4月から、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の中に取り込まれたことで、 医師からの届出基準が明記されたこと、最近の結核の診断技術の進歩は著しく、核酸増幅法による病原体遺伝子の検出や、 QFT(リンパ球の結核菌特異蛋白刺激による放出インターフェロン試験)という新たな検査が行われるようになってきたこと等、統計上の数値に影響を与えることが予想されます。
結核
リンク
島根県感染症情報センター