平成16年度当初予算編成方針の概要
基本的な考え方
- 「中期財政見通し」から明らかなように、一段と厳しさを増す財政状況にあって、「財政健全化指針」で示した収支改善効果を上回る収支改善が図られるよう、財政健全化の取組みを強力に推進
本県財政が構造的に抱える150億円程度の収支不足を圧縮し、できる限り早期の収支均衡を目指すが、H16からH18の3年間でまずは100億円程度の歳出一般財源を削減
[削減目標]H16:▲50億円→H17:さらに▲30億円→H18:さらに▲20億円
- この歳出構造改革と合わせ、「自己決定と自己責任」という地方分権の原則のもとで、地域の実情に即した政策形成や戦略的な施策展開を行う。このため、予算編成のあり方を見直し、政策企画会議を中心とした政策主導型の新しい予算編成を導入
新しい予算編成
- 全庁的な視点での施策の「選択と集中」の徹底…『施策重点化方針』の策定
- 各部局における事業の取捨選択と優先順位付けの徹底…『予算編成権限』の移譲
- 限られた財源を効率的・効果的に活用するため、事業に必要な一般財源を次の区分により配分
- 重点化予算枠:重点化方針に基づき全庁的視点に立って実施する施策
- 特別需要枠:年度間変動が大きく臨時的な特別の需要等に対応する施策
- 地域予算枠:地域の多様な発送により地域課題に取り組む施策
- 部局調整枠:各部局が主体的に推進する施策
- 公共事業枠:社会基盤整備を推進する公共投資
- 義務的経費等:人件費、扶助費、公債費などの義務的経費等
予算編成方針の概要
1.施策重点化方針
- 「産業の振興」、「人材の育成」、「安心快適な地域づくり」の三つの基本政策を柱に据え、これを実現するための様々な施策の中から「緊急」かつ「重点的」に取り組むべき施策(重点化施策)を厳選
【H16重点化施策】
1新産業・新事業の創出と、経営力・技術力の高度化による産業の振興
2地域資源の産業化と地域産品の高付加価値化
3地域全体が支える子育て・子育ちの推進
- 重点化施策に係る具体的事業は、政策企画会議において個別に評価し、実施を決定した事業は「重点化予算枠」の範囲内で所要額要求
2.歳出の効率化と質的改善
- 既存事業については、行政評価やサマーレビューの検討等を踏まえ聖域なき見直しを行い、優先度と費用対効果を明確にし、徹底的に整理合理化
- 各部局が主体的に推進する施策(部局調整枠)については、予算編成権限の移譲により権限と責任を明確にし、成果重視の取組みを推進
- 特に、三位一体の改革による国庫補助金負担金の廃止・縮減等が予想されるものは、安易に県単独事業として継続しないようゼロベースで見直し
3.包括財源配分
- 中期財政見通し(財政健全化努力前)によるH16歳入歳出推計
- 歳入一般財源3,314億円
- 歳出一般財源3,659億円
- 財源不足額▲345億円
- 中期的な歳出削減目標を達成するため、H16予算は歳出一般財源を上記比で50億円削減することとし、次のとおり一般財源を配分
〈要求枠〉
【公共事業枠】
1補助公共事業90%
2単独公共事業70%(ただし、道路、街路、農道の合併推進枠は100%)
【部局調整枠】
1一般施策経費75%
2経常経費等95%
4.留意すべき事項
(1)市町村の自主的な行財政運営等への配慮
市町村合併に即応した県と市町村の役割と負担のあり方について検討
(2)外郭団体に対する人的・財政的関与の適正化
県関与のあり方を見直すとともに、県の歳出削減に準じた取組みを要請
(3)県民との協働の推進
NPO法人やボランティア団体等の県民による活動と、連携・協働した事業を推進
(4)民間活力の活用
PFI、外部委託の推進に加え、公の施設の管理に係る指定管理者制度の導入を検討
(5)歳入の積極的な確保
課税自主権の活用や受益に応じた各種講座、セミナー等の有料化などによる自主財源の確保
お問い合わせ先
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