（１）事業概要

　●県内全域をエリアとした三次医療を担う基幹病院として、高度・特殊・専門医療の提供、政策医療の推進、地域医療への支援や医療従事者の育成などの役割を果たした。

　●主な機能として高度救命救急センター、地域がん診療連携拠点病院、第二種感染症指定医療機関、地域周産期母子医療センターを運用し、また、ドクターヘリの基地病院として救命救急医療に取り組んだ。

　●前年度に引き続き、新型コロナ重症患者等の受入に加え、PCR検査の実施や、他病院・診療所と連携して感染対策を実施するなど、病院全体でコロナ禍の状況に対応した。

　●経営改善実行プランに基づき、収入増・費用削減の取組を実施した。

 

　●患者数等の状況

　診療科数：25科、病床数：568床

　入院は、患者数は減少したが、診療単価は診療報酬改定の影響や医療の質の向上による診療報酬加算の取得等があり増加した。外来は患者数は減少、診療単価は増加した。

患者状況

	Ｒ5年度 （1）	R4年度 （2）	増減 （1-2）
入院患者数（人）	160,545	165,568	▲5,023
上記のうち新規入院患者数	12,661	12,640	21
入院診療単価（円）	76,218	74,132	2,086
外来患者数（人）	219,598	228,730	▲9,132
上記のうち救急患者数	17,806	17,709	97
外来診療単価（円）	20,285	18,548	1,737

 

（２）収益的収支

収益

　●医業収益は、前年度比135百万円の増

　・入院収益：患者数の減により38百万円の減

　・外来収益：診療単価の増により212百万円の増

　●医業外収益は、補助金の減等により前年度比557百万円の減

　●総収益は、前年度比422百万円の減

 

費用

　●医業費用は、前年度比847百万円の増

　・給与費：給与改定による増等により391百万円の増

　・材料費：薬品費の増等により342百万円の増

　・経費：委託料の増等により58百万円の増

　・減価償却費：前年度の工事に伴う建物減価償却費の増等により18百万円の増

　●医業外費用は、前年度比48百万円の増

　●総費用は、前年度比894百万円の増

 

経常損益

　●経常損益は、457百万円の損失計上となり、前年度比1,317百万円の減益

　

純損益

　●純損益は、475百万円の損失計上となり、前年度比1,316百万円の減益

 

（３）資本的収支

　●収入は、企業債や企業債償還金に充当する一般会計負担金等で2,865百万円

　●支出は、建設改良費と企業債償還金で3,830百万円

　●収支不足額965百万円は、過年度分損益勘定留保資金等により補填

 

（４）単年度資金収支

　●償却前損益に資本的収支を反映した単年度資金収支は▲622百万円で、前年度比1,102百万円の減

 

（５）比較貸借対照表

　●期末現金預金残高は2,143百万円で、前年度比126百万円の増

 

　別表：令和５年度中央病院決算状況（PDF57KB）

 

 

（１）事業概要

　●県の精神医療の基幹的病院として精神科救急・急性期医療や児童・思春期の精神疾患治療など医療の提供に取り組んだ。

　●平成29年10月から指定を受けている医療観察法指定入院医療機関の運営により司法精神医療の提供に取り組んだ。

　●患者数等の状況

　診療科数：３科、病床数：２２４床

　●入院については診療単価は上昇するも患者数は減となり、外来については診療単価は減少するも患者数は増となった。

患者状況

	R5年度 （1）	R4年度 （2）	増減 （1-2）
入院患者数（人）	55,163	57,618	▲2,455
上記のうち新規入院患者数	307	269	38
入院診療単価（円）	22,069	21,302	767
外来患者数（人）	24,757	24,688	69
上記のうち救急患者数	150	130	20
外来診療単価（円）	7,755	7,913	▲158

 

（２）収益的収支

　収益

　●医業収益は、前年度比22百万円の増

　・入院収益：診療単価上昇の影響が大きく、患者数は減少するも14百万円の増

　・外来収益：診療単価減少の影響が大きく、患者数は増加するも2百万円の減

　・その他医業収益：看護師養成事業経費負担金の増等により12百万円の増

　●医業外収益は、一般会計負担金や他会計補助金の減等により前年度比9百万円の減

　●総収益は、前年度比39百万円の減

 

　費用

　●医業費用は、前年度比126百万円の増

　・給与費：給料や手当の増等により54百万円の増

　・材料費：薬品費の減等により10百万円の減

　・経費：委託料の増等により79百万円の増

　●医業外費用は、雑損失の増等により前年度比26百万円の増

　●総費用は、前年度比152百万円の増

　

　経常損益

　●経常損益は、296百万円の損失計上となり、前年度比138百万円の減益

　

　純損益

　●純損益は、281百万円の損失計上となり、前年度比191百万円の減益

 

（３）資本的収支

　●収入は、企業債と企業債償還金に充当する一般会計負担金で276百万円

　●支出は、建設改良費と企業債償還金で310百万円

　●収支不足額34百万円は、過年度分損益勘定留保資金等により補填

 

（４）単年度資金収支

　●償却前損益に資本的収支を反映した単年度資金収支は、▲232百万円で前年度比163百万円の減

 

（５）比較貸借対照表

　●期末現金預金残高は377百万円で、前年度比136百万円の減

 

　別表：令和５年度こころの医療センター決算状況（PDF52KB）

 

　●令和５年度島根県病院事業会計決算（PDF91KB）