令和3年県政の主な動き
新型コロナウイルス感染症の感染拡大と対応
令和2年4月9日に県内で初めて感染者が確認された新型コロナウイルス感染症は、全国的な感染拡大により、県内では8月の感染者数が過去最多の629人となった。
感染拡大を抑えるため、保健所への職員派遣や検査機器の新規導入により、迅速かつ幅広な積極的疫学調査を継続実施し、検査体制を強化した。
感染者の療養については、原則入院の方針であったが、8月、感染の急拡大により病床がひっ迫したことから、入院が必要な方が確実に入院できるよう、中等症以上の方や重症化リスクのある軽症者等を優先する体制に移行した。
宿泊療養については、7月に整備したプレハブ施設等において宿泊療養者を受け入れ、自宅療養については、訪問看護ステーション等の看護師による健康観察などを実施した。
ワクチン接種については、医療従事者や希望する方の2回目接種が全市町村で概ね完了した。
■主な経過
<3月>
・医療的な相談への対応を図るためコールセンターを開設
・新型コロナワクチン医療従事者向けの優先接種を開始
<4月>
・島根県内でガンマ株を初めて確認
・新型コロナワクチン松江市で高齢者への優先接種が開始
・島根県内でアルファ株を初めて確認
<5月>
・新型コロナウイルス感染症の軽症者等のための宿泊施設の運用を開始
・新型コロナウイルス感染症患者の死亡(県内1例目)
<7月>
・島根県内でデルタ株を初めて確認
・宿泊療養専用のプレハブ施設を整備
<8月>
・公益財団法人島根県環境保健公社及び島根県厚生農業協同組合連合会と「新型コロナウイルス感染症に係る医療支援活動に関する協定」を締結
・月別で過去最高となる629人の感染者を確認
<12月>
・島根県内でオミクロン株を初めて確認
〔写真〕順次進んでいるワクチン接種
しまねのイメージ発信事業をスタート(「いいけん、島根県」プロモーション、ミニドラマの放送)【1月~3月、9月~12月】
■都会に暮らす若者に向けた「いいけん、島根県」プロモーションをスタート。「自分のサイズで、生きていい。」をキャッチコピーに、島根の「人間らしい、温もりのある暮らし」がイメージできるよう、実際にUターン・Iターンされた方の暮らしぶりやリアルな声を特設サイトや交通広告、SNS広告などで発信した(1月~3月)(9月~12月)。
■県内の中高生やその親世代に向けて、島根の暮らしに肯定的なイメージを持っていただき、将来も島根で暮らす選択を促すためのミニドラマ「しまねがドラマになるなんて!」を放送した(10月~12月)。
〔写真〕「いいけん、島根県」ポスター
「しまね特別支援教育魅力化ビジョン」を策定【2月】
国や本県の特別支援教育をめぐる情勢や状況の変化に適切に対応し、特別支援教育の更なる充実を図るため、「しまね特別支援教育魅力化ビジョン」を策定した。
「地域の中で障がいのある子どもが持てる力を十分に発揮し、力強く、自分らしく生きる」ことを目指して、特別支援教育がよりよいものとなるよう教育施策に取り組むこととした。
〔写真〕しまね特別支援教育魅力化ビジョン
島根大学に次世代たたら協創センター(NEXTA)がオープン【4月】
島根県が内閣府の支援を受けて進める、先端金属素材グローバル拠点創出事業において、4月に島根大学が「次世代たたら協創センターNEXTA(ネクスタ)」を学内にオープンした。
オープン以来、県内外の企業や学校などから多数の見学の受け入れがあるなど注目を集めた。この研究棟は、本プロジェクトの中核的な拠点であり、学生も関わりながら、企業と大学との先端的な研究開発が進められる環境が整ったことは地方創生の観点で意義深い。
〔写真〕次世代たたら協創センター(NEXTA)新研究棟
「しまね海外ビジネスサポートセンター」の開設及び海外展開支援の新たな取組【4月、11月】
■企業の海外展開支援強化のため、日本貿易振興機構(ジェトロ)松江貿易情報センター、しまね産業振興財団の海外展開支援部門及び県海外展開支援室の3機関を共同事務所化し、「しまね海外ビジネスサポートセンター」を開設した。(4月)
■3機関連携による海外展開支援を実施する中、11月には、アセアン市場獲得へ向けた取組の一環として、タイ国立キングモンクット工科大学KXセンターとの覚書締結により、新たな連携体制を構築した。
〔写真〕「しまね海外ビジネスサポートセンター」開所式
〔写真〕タイ国立キングモンクット大学との覚書締結式
第71回全国植樹祭を開催、循環型林業をPR【5月】
第71回全国植樹祭は、5月30日に大田市三瓶山で「木でつなごう人と森との縁(えにし)の輪」をテーマに県内外から約千人の招待者に参加いただき開催された。島根県での開催は昭和46年以来50年ぶり2回目となる。
式典では三瓶山と東京をオンラインで結び、東京会場において、天皇陛下におことばを賜るとともに、天皇皇后両陛下にお手植え、お手播きを、天皇陛下には全国植樹祭史上初めて御収穫を行っていただいた。
また、第22回大会で植樹したクロマツを収穫し、式典内で使用する建物や木製品に利用すると共に、収穫した場所に再び今大会の植樹を行い、島根県の進める「伐って、使って、植えて、育てる」循環型林業の取組を全国に広く発信した。
〔写真〕緑の少年団にお声がけされる天皇陛下
東京2020オリンピック・パラリンピックでの島根県ゆかりの選手の活躍【7~9月】
東京オリンピックには、島根県ゆかりの選手として、テニスの錦織圭選手、ホッケーの錦織えみ選手、膳棚大剛選手、田中世蓮選手、落合大将選手、山﨑晃嗣選手、福田健太郎選手、ラグビーの大谷芽生選手、原わか花選手、黒木理帆選手、陸上競技男子3千メートル障害の三浦龍司選手、バスケットボールの金丸晃輔選手が出場した。
また、東京パラリンピックには、車いすテニスの三木拓也選手が出場した。
中でも、錦織圭選手は男子シングルスと男子ダブルスにおいていずれも8強入りし、三浦龍司選手は当該種目において、日本人として初めて7位入賞の快挙を成し遂げた。
〔写真〕東京五輪での三浦選手の快挙に対し、島根県功労者表彰を行いました(左から恩師の上ヶ迫氏、三浦選手、丸山知事)
原子力規制委員会が、原子炉設置変更を許可(9月)
■島根原子力発電所2号機の再稼働判断に係る知事・3市長会議の設置(9月)
・島根原子力発電所2号機の再稼働判断に係る知事と周辺3市長との会議を設置(知事・3市長会議)
■島根原子力発電所対策特別委員会の設置(9月)
・島根県議会において、島根原子力発電所2号機の再稼働の可否を議論するため、「島根原子力発電所対策特別委員会」を設置
■住民説明会の開催(10月、11月)
・島根原子力発電所2号機の審査結果、万が一の原子力災害に備えた原子力防災の取組、国のエネルギー政策などについて、政府、中国電力からの説明を聞く機会を設けるため、島根県、松江市、出雲市、安来市及び雲南市の共催により、住民説明会を開催
〔写真〕住民説明会の様子
令和3年7月及び8月の大雨、台風による災害(7月6日からの大雨、台風第9号、8月12日からの大雨)【7月、8月】
7月から8月にかけ、1か月余りの間に大雨、台風による3つの災害が連続して発生し、県内で人的被害のほか、各地で河川が氾濫し、住宅の浸水や道路や農地の冠水、土砂災害が発生した。
県では、災害対策本部を設置し、防災ヘリによる孤立者の救助や、自衛隊への災害派遣要請、災害救助法の適用など、関係機関と連携して、被災者の救援救護などの応急対応にあたった。
また、被災世帯の生活再建を支援するため、被災者生活再建支援制度による支援のほか、平成30年7月豪雨から、わずか3年余りの間に複数回被災した世帯の生活再建に必要な家電や家具等の購入や修理への支援を行うための臨時制度を創設し、支援を行った。
〔写真〕令和3年8月の江の川の氾濫状況(国土交通省中国地方整備局提供)
しまね関係人口マッチング・交流サイト「しまっち!」オープン【10月】
都市部にいながら様々な形で地域に関わりたいと希望する人々のことを「関係人口」と呼んでいるが、人口減少・少子高齢化により地域活動の担い手不足に直面している島根県では、地域外に住む「関係人口」とともに取り組む活動が増えてきた。
地域団体等が「関係人口」とともに取り組みたい活動プログラムを掲載して参加者を募集し、プログラムへの参加を希望する方が応募できる、しまね関係人口マッチング・交流サイト「しまっち!」を10月25日にオープンした。
〔写真〕協力しながらゆずを収穫した益田市の地域団体と関係人口のみなさん
隠岐世界ジオパーク空港ターミナルビル改修事業の完成【10月】
隠岐空港ターミナルビルの改修事業が完成し、ビルの拡張および乗降施設(パッセンジャーボーディングブリッジ)の設置により空港の利便性が向上し、空港を快適に利用して頂けるようになった。
また、10月31日には、初めて羽田直行のチャーター便が運航された。
〔写真〕10月31日の羽田チャーター便
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島根県政策企画局広聴広報課 〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 【電話】0852-22-5771 【FAX】0852-22-6025 【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp