平成20(2008)年
県立こころの医療センター開院【2月】
2月1日、本県初のPFI手法を導入して、県立湖陵病院を出雲市下古志町に移転・新築し、名称も「県立こころの医療センター」に改め開院した。
新病院では、児童思春期外来専用出入り口の設置など工夫された新しい施設や、電子カルテを基本とした統合情報システムを活用。精神科救急・急性期医療や児童思春期の精神科医療など、県立病院として期待される役割に応えるため、さらに質の高い精神科医療の提供に努めている。
「しまね観光立県条例」の制定と「山陰文化観光圏」の認定【3月、10月】
2月県議会で議員提案により「しまね観光立県条例」を制定した。観光を本県の主要な産業として位置づけ、県の責務として他県や市町村などとの連携による広域観光の取り組み促進や観光資源の発掘の支援などを規定。県民の役割として訪れる人を温かく迎え、地域の文化、歴史、自然などの魅力を守るよう努めるとした。
また、島根県、鳥取県、両県関係23市町村、経済界などが広域連携して作成した山陰文化観光圏整備実施計画が10月1日、国土交通大臣に認定された。圏域内の関係団体と連携し、滞在型の観光地づくりに向けた取り組みを推進していくこととなった。
島根総合発展計画の策定【3月】
島根の目指すべき将来像を「豊かな自然、文化、歴史の中で、県民誰もが誇りと自信を持てる、活力ある島根」とした島根総合発展計画を策定した。
島根の総力を結集して取り組む上での3つの基本目標を「活力あるしまね」・「安心して暮らせるしまね」・「心豊かなしまね」とした基本構想と、この基本目標を達成するための目標と道筋を示した実施計画からなり、「活力ある島根」の実現に向けた取り組みがスタートした。
ふるさと納税(寄附)の導入【4月】
国で新たに導入されることとなった「ふるさと納税制度」を機に、豊かで美しい島根を次の世代に引き継いでいくため、4月1日から「ふるさと島根寄附条例」を施行し、県出身者などの
方々に対して寄附金の呼びかけを始めた。なお、「ふるさと納税制度」については、国において4月30日に関係法が成立した。
加茂岩倉遺跡出土銅鐸が国宝に【7月】
加茂岩倉遺跡から出土した銅鐸が7月10日、国宝に指定された。平成8年に、雲南市加茂町で農道工事中に発見された39個の銅鐸は、全国最多の出土数。同じ鋳型から作られた多数の同笵品や、特異な絵画銅鐸が確認された。平成11年には、重要文化財に指定されていた。
ウラジオストクとの新規航路開設とロシア貿易の促進【7月】
知事のロシア沿海地方政府などへの訪問を受け、7月25日、ロシア最大の船会社FESCO社のRO/RO船により、浜田港とウラジオストク港を約30時間で結ぶ西日本で唯一の直行航路が開設された。
港・航路としての優位性を生かした広域的な貨物集積を進め、浜田港を対ロシア貿易の拠点として育てるとともに、新航路を活用した青果物、加工食品、建材といった県産品の輸出拡大など地域経済の活性化が期待される。
島根あさひ社会復帰促進センター開庁【10月】
10月1日、官民共同で運営される刑務所「島根あさひ社会復帰促進センター」が浜田市旭町で開庁した。同センターは、犯罪傾向の進んでいない受刑者2000人規模の矯正施設。「地域との共生」を理念とした運営により、石見地域全体の活性化に大きく貢献する施設として期待される。
水産練習船「わかしまね」の海難事故【10月】
10月8日、鳥取県境港市の境水道入口で、水産練習船「わかしまね」(196t)と、JFしまね西郷支所所属の中型巻き網漁船「第22事代丸」(222t)が衝突。わかしまねは45分後に沈没したが、乗船していた隠岐水産高校海洋システム科2年生13人、乗組員10人及び教員2人は救助され、全員生命には異常なかった。
しまね海洋館アクアスのペンギン館オープンと入館者数500万人達成
浜田市と江津市にまたがるしまね海洋館アクアスに11月13日、ペンギン館がオープン。オウサマペンギンなど4種類のペンギンが新しく仲間入りした。
また、シロイルカのバブルリングの人気などにより、11月19日には、平成12年の開館から9年目で入館者数500万人を達成した。
さらに、12月には2頭のシロイルカ、アーリャとアンナの妊娠が発表されるというおめでたいニュースもあった。
道路特定財源問題に揺れた一年【通年】
道路特定財源は、国会のねじれ現象による混乱から3月31日に暫定税率が期限切れとなった。その後、暫定税率を維持する法案などが衆議院で再可決、5月に補助事業など予算内示がされた。
「地方道路整備臨時交付金」において島根県への交付率が嵩上げ(55%→70%)されたため、6月議会でこの県費軽減分を県単事業費に回す補正予算を提出し、前年度を上回る予算規模とした。
道路特定財源制度は、遅れている地方の道路整備を着実に進捗させるため必要と訴えてきたが、平成21年度から一般財源化されることとなった。12月には「地方道路整備臨時交付金」に代わる「地域活力基盤創造交付金(仮称)」の創設を含めた平成21年度道路関係予算案が決定した。
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