平成19(2007)年
古代出雲歴史博物館オープン【3月】
3月10日、出雲大社の東隣に古代出雲歴史博物館を開館した。荒神谷遺跡や加茂岩倉遺跡の青銅器をはじめ、古代出雲大社の高層神殿を支えた巨大柱など、島根県が全国に誇る歴史文化遺産を一堂に展示する施設として、構想から約20年の歳月をかけての開館。
開館記念展では15万人余りの入館者、世界遺産登録記念の石見銀山展では10万人余りの入館者を記録し、開館半年余りの9月21日には、当初の初年度目標であった入館者数30万人を突破した。
高速道路ネットワークの着実な延伸【3月】
山陰道の一部として高速交通ネットワークを形成する「益田道路(高津〜須子間)」が3月24日に開通した。合わせて県道久城インター線および市道中吉田久城線も開通した。
国道9号では、「松江道路(玉湯工区)」のバイパス部分1.6kmが3月18日に、「出雲バイパス」も12月2日に全線開通。
さらに、国道9号「朝山大田道路」も今年度より事業着手となり、昨年度事業着手となった「多伎朝山道路」と合わせ、仙山峠を含む交通難所区間が一体的に解消されることが期待される。
今後も県内の高速交通ネットワークを延伸させ、広域的な交流や物流の促進、救急医療活動や災害時の物資の輸送などの面において整備効果が期待されている。
溝口県政スタート、新県議決定【4月】
4月8日に統一地方選挙が行われ、溝口善兵衛氏が初当選し、第51代島根県知事となった。また、選挙区および議員定数の見直し後、最初の今回の選挙では、初の女性議員2人を含む37人の新たな県議会議員が誕生した。
溝口知事は、県内各地をできるだけ多く回り、直に県民の方の幅広い意見を伺いながら「活力あるしまね」「安心して暮らせるしまね」「心豊かなしまね」の実現に向け取り組む一方、財政健全化、産業の振興などをはじめとした取り組みを進めた。
県立大学の統合・法人化【4月】
地方独立行政法人法に基づく県内はじめての地方独立行政法人として、公立大学法人島根県立大学を平成19年4月に設立し、この法人が、島根県立大学と、島根女子短期大学及び看護短期大学を統合して新たに設置した島根県立大学短期大学部を運営する大学改革を行った。
このことにより、理事長のリーダーシップによる大学の自主的・自律的な運営が可能となり、教育・研究の活性化と業務の効率化を図る体制が整うこととなった。
「石見銀山遺跡」世界遺産登録【7月】
10年以上の歳月をかけて取り組んできた石見銀山遺跡が、イコモス(国際記念物遺産会議)の「登録延期」勧告を覆し、ユネスコ世界遺産委員会での審議において、全会一致で世界遺産への登録が決定した。
国内の世界遺産で14番目、文化遺産では11カ所目。アジアの産業遺産としては初の世界遺産となった。
島根に新しい風を送り込んだ「全国高総文祭しまね'07」【7月】
「悠久の地より吹く新しい風〜島根2007〜」の大会テーマのもと、第31回全国高等学校総合文化祭を7月29日から8月2日まで県内7市1町を会場として、総合開会式・パレード及び演劇・吹奏楽など23の部門別大会を開催した。
大会には国内外から約1万9千人の高校生が参加。大会の企画・運営は高校生が主体となって行い、高校生が持つ知性や感性、はつらつとした姿は県民に感動を与えるとともに、大会をやり遂げたことは高校生自身の大きな自信となった。
また、7月31日から8月1日の2日間、皇室としては初めての大会へのご臨席となる秋篠宮同妃両殿下と眞子内親王殿下が4部門をご視察され、全国高総文祭の大会史上記念に残る大会となった。
がん対策の推進【7月】
我が国の死亡原因の第一位であり健康に対する最大の脅威となっている「がん」については、医療水準の向上や地域格差の是正などが強く求められているところであり、昨年6月に「がん対策基本法」が成立した。
また、本県においても、昨年の9月議会で「島根県がん対策推進条例」が制定され、県としても、がん対策を総合的に推進することとしている。
こうした状況の中で、本年7月に、(財)島根難病研究所において、がん診療拠点病院の機器整備等を支援し、本県のがん医療の向上をはかるため、がん対策募金に取り組むこととなった。
ミュージカル「あいと地球と競売人」東京公演大成功【8月】
県民参加、県民手づくりのミュージカル「あいと地球と競売人」の初めての東京公演が、8月21日と22日の2回、東京都渋谷区の青山劇場で行われた。
高円宮妃殿下のご臨席もいただき、2日間で2,200人のお客様にご来場いただいた。
地球環境保護というテーマも共感を呼び、東京から「島根の子どもたちの元気」「しまね発オリジナルの地球環境保護メッセージ」「島根の優れた文化活動」を強くアピールすることができた。
隠岐地区の大雨と昨年7月豪雨の災害復旧進む【8月】
8月30日から31日にかけて、131ミリという未曾有の時間雨量を記録した大雨により、農林水産被害額約25億円、公共土木施設被害額42億円など被害総額は約70億円に及んだ。
県では被災直後から職員を現地に派遣し、被害調査に当たるとともに、早期に災害復旧を図るため、必要な事業費などを補正予算措置した。
また、昨年の7月の豪雨災害により不通となり、廃止も危惧されていたJR三江線が、JRの復旧工事と、県の治山工事が終わり、6月16日、11カ月ぶりに、全線で運転を再開し、今後、三江線改良利用促進協議会等を中心に、さまざまな利用促進が行われる。
財政健全化基本方針・しまね産業活性化戦略の策定【10月・11月】
極めて厳しい本県の財政状況からできるだけ早く脱し、財政の健全性を取り戻すため、10月31日に「財政健全化基本方針」を作成した。
基本方針では、財政健全化に向けて、職員定員削減計画の上乗せ、給与カット、内部管理経費の縮減、外郭団体・公の施設の見直しなどの行政の効率化・スリム化や、事務事業の見直し、財源の確保により、概ね10年後において収支均衡を達成することとした。
また、地域経済が活性化し、若者が活き活きと働き、国内外との交流が盛んな「活力ある島根」を築くため、本県の産業振興を戦略的に推進していく具体的な方策について「しまね産業活性化戦略第1次とりまとめ」として11月20日にまとめた。
製造業を中心とする「ものづくり産業の振興」、観光や県産品の販売などを一層の強化する「地域資源を活かした産業の振興」、島根発のプログラミング言語「Ruby(ルビー)」の活用やソフト系IT企業の立地促進などの「IT産業の振興」を重点分野として取り組みを進めていく。
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