6月12日質問項目3
3.松江城周辺の建物の高さ制限案
○山陰中央新報(岸本):松江市の景観審議会の話をします。
専門委員会が3日に、松江城周辺の商業地域や、一部住宅地の建物の高さ制限を31メートルとする案をまとめました。これまでは、松江城周辺の景観を守る視点での高さ規制がなく、今回設定したということでしたけども、近くにはこの県庁もあるということです。今回の専門委員会の案に対しての受け止めをお願いします。
○丸山知事:これは、この島根県庁は昭和34年築なんですよね、竣工。私は昭和45年だから、ほぼ一回り、11歳年上です。当時の建設省に勤められていた邑南町出身の建築家、安田臣さんが設計をされたんです。これは、島根県知事としてというよりは、島根県庁の所有者としての意見として申し上げると、当時、安田さんは松江城との景観、これは施主である島根県庁からのオーダーでもあったと思いますけども、景観を損なわないようにということで、松江城の天守閣の石垣より上を建物と見て、その石垣の高さを超えないように、この島根県庁を設計をしたというふうに、これは公の記録でも書かれてます。なので、我々としては、島根県庁はそういう、松江城の景観を害さないように設計して造られたもので、それも数字的根拠を持って、標高33.8メートルなのかな、松江城の石垣の一番上のところが。島根県庁はそれを超えないように、たしか32メートルの高さになってます、32メートル。なので、私は、そういう数字もきちんと押さえてますし、よく、BSSのビルのちょうど角ぐらいから、ちょうどお堀が見えて、石垣が見えて、天守閣が見えて、脇のほうに県庁があるみたいな写真というのはよく撮られる写真ですよね、県庁と松江城をセットで写真でも写されることが多いですけど、景観を害してるというつもりは全くないです、私は。私は島根県庁がこの高さの建物で、高さ以外のものも含めて、松江城の景観を害してるというつもりは一切ありませんし、そんなこと、誰からも聞いたことがない。
松江市の今回の案は31メートルという案なので、島根県のこの32メートルという県庁の高さというのは、害する高さになってるという位置づけなんですよ。何で島根県庁のこの32メートルで駄目ってなるの。何かもともと、これ多分、松江市の専門部会か何かで配られた資料の中で見ても、石垣の高さって地上33.8メートルらしいんですよ。33.8メートルを超えないように、安田さんは32メートルの高さにした。県庁は32メートル。33.8を超えないようにといって、松江市が今回示された案は、専門部会で示された案は31メートル。四捨五入でも何でもなくて、何で32が駄目で31だといいの。分かんないですよね。何で島根県庁が景観を害する建物だというふうな扱いを受けなきゃいけないのかっていうことに全く納得がいかないです。まず一つはね。
この建物がよろしくないって言わなきゃいけない理由があるのか。その31か32か、何か程度の問題だっていう話でもありますけど、一応33.8メートルを超えないという中での数字に収まっている数字として、客観的な数字の根拠もあります。それを33.8を31にしなきゃいけない理由もよく分からない。だから、根拠がないと思う。なぜ島根県庁がこういう扱いを受けなきゃいけないのかって理解できないし、33.8を31に持っていくって理由も分かんないし、ちょっと理解できないというのが、県庁の主としての意見が一つ。
それを、より一般化して言うと、やっぱり景観が大事なのは分かりますよ。でも、松江城の景観といったら所有権の制限をいくらでもできるって話でも、それはないと。景観を理由とした高さ制限というのは財産権の制限なんです。それ以上のものを建ててはいけないという財産権の制限なんです。そういった意味では、私からすると、財産権の制限をするというのであればですよ、制限される側が納得できるような数字でなきゃいけないし、私は正直言って31メートルって案は納得できない、承服し難い。私は別に決定する権限はありませんけど、少なくとも権利制限を、所有権制限を受ける側として納得し難いというのが、これは感情の問題じゃなくて、規制の在り方として、規制される側が仕方ありませんねというふうな納得感が必要だというのは当然のことだと思う。財産権というのは憲法で保障されてるんだから。景観を公共の利益だと言ったところで、得るべき公共の利益に比例してしか規制できないはずですよ。我々が、この建物が松江城の景観を害してるというふうにあれこれ言われてきたものであればまだしも、そんなこと一度も言われたことはない、私が県知事になる前から、部長でいたこともありますけど、そんなこと言われたことは一度もないですよ。
その31メートルに根拠がないと思うので、見直していただきたいというふうに思ってますし、もう一つ申し上げます。このエリアの中には、松江赤十字病院が入ってますよ。松江赤十字病院、多分31メートルを超えてると思いますよ。あの病院は、もともと現地建て替えか移転するか議論があった中で、現地建て替えされてます。現地建て替え、あの場所で建て替えされて、まだ建て替えたばっかりなんで、次の建て替えってまだ先でしょうけど、31メートルっていう規制をかけたら、もう現地建て替えないですよ、次の建て替えのときに。
つまり、多分33メートルとか31メートルって規制は、既存の建物には直ちに適用しませんっていう、通常、経過措置がつきます。でも、そのまま置いとくときには問題ないですけど、改築するとか建て直すとなったときには、当然新規制が適用されます。そしたら松江赤十字病院、現地建て替え、もう出ていけって言ってるのと同じ規制なんですよ、次の建て替えのときには。我々もこの県庁を、手をつけるときには、改築しようと思ったら、上を1メートル削らないといけないって、削って構造上問題もないのかどうか知りませんけど、そういうことなんです。規制というのはそういうことですよ。
だから、景観審議会の委員の皆さんがどういう検討されたか知りませんけど、世界遺産を目指すためにいい案だとかって、そんなレベルの検討だけじゃ駄目なんですよ。財産権の制限してるっていう感覚があまりに希薄なんじゃないのかと。今、この基準を超えてるところが建て替えるときには、もう同じものはできませんからねという制限をするんですよ。新しいものを建てさせないだけじゃない。その中に松江圏域の中で恐らく一番医療水準の高い病院があって、それに出ていけと言ってるような規制をかけるのかということが議論されてるのかと。
私も審議会に出てないのでよく分かりませんけど、それらしい数字を並べたら、ああ、そうかなって思うっていうレベルで財産権の規制をやってもらったら困る。何が起きるかっていうことは、島根県庁の場合は若干ちょっとこだわりが、気持ち的なものはありますけど、でも、私、島根県庁は一例ですけど、この場所で32メートルの建物だったら駄目だっていうふうに断じられなきゃいけない理由がないと思う。ほかのエリアだって、この規制をかけることで、将来的に起きることっていうのは見えてくる。そういうことまで含めてやるのか、そういう覚悟を持ってやるんですか、そういうことまで考えて、いい案じゃないかっていうふうに部会なんかで議論されたんですかというふうに思うので、再検討していただきたいと。病院みたいな扱いをどうするのか、島根県庁は駄目だというふうに言われなきゃいけない理由はあるのかと。何で33.8メートルを、規制だから切り捨てして33メートルというのはあると思いますよ。四捨五入して切り上げってことはないと思うけど。でも、32で駄目だって、何で言われなきゃいけないのというのが、所有権者として、もう言わざるを得ませんよね。
ということで、再検討していただきたいというのが、ちょっと私、報道と公表資料しか知りませんけど、それが私の意見です。
○山陰中央新報:ありがとうございました。
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