4月24日質問項目1
1.令和7年国勢調査の速報結果
○山陰中央新報:山陰中央新報の岸本と申します。よろしくお願いします。
まずは、国勢調査の速報値の結果について伺いたいと思います。
先日、速報値が発表されまして、県人口の減少スピードが上がり、世帯数も戦後初めて減少に転じることになりました。率直な受け止めと、考えられるポイントは何か、今後必要な対策をお願いします。
○丸山知事:原因は、まだ分析ができない状況です。ただ、数字としての減少率は、前回の調査であります令和2年調査から6.2%減少となっておりまして、前回の減少幅3.3%よりも減少幅が拡大をいたしておりますので、重く受け止めているところでございます。今後、秋以降に公表されます年齢別の人口などの詳細なデータや、今後公表されます全国や他の都道府県の数値を踏まえて分析をするとともに、県議会や市町村の意見も伺いながら、島根創生計画などの人口減少対策の取組を進めていきたいというふうに考えているところであります。
○山陰中央新報:追加で伺います。
自然減は高齢者の多さによって、ある意味、仕方がない部分もあるかもしれませんけども、出生数が増えなければ、この状況はなかなか改善しないのではないかというふうに思います。その必要な対策は何か、この速報値を踏まえて、新たな対策に乗り出すお考えはあるか、教えてください。
○丸山知事:出生数の減少をどう捉えるかということについては、はっきり申し上げて、若い世代の方からすると、将来不安が大きいということですよね。それは、どういうエリアで起きてるかというと、全国、全体の仕組みの中で起きてるわけです。したがいまして、島根県独自の対策というものは当然検討してまいりますけども、所得の格差、また企業の格差、地域間の格差といったものの拡大が、拡大し続けているという状況がここに至っているという状況であります。いわゆる先進国などの中で出生率最低と言われていた韓国は、日本よりもまだ低いですけども、反転してます、ここ2年。やはり出生数が減り続けているということに対して、政治、経済、社会、行政、我が国のエスタブリッシュメントの皆さんが極めて危機感が薄いということが、何かもう信じ難いところがありますよね。何か色のついたバッジつけて、サステナビリティとかって言ってますけど、今、岸本記者がおっしゃったように、日本全体がいわゆる年齢構成が高いので、どうしても自然増減の中での死亡者の数が増えていくのは、これは避けられないことだというふうに思いますけども、それを補うべき出生数が減り続けてるということは、我が国の、日本という国のサステナビリティが全く感じられない状況になっていて、これを外国人労働者を入れてやればいいんだみたいに言ってた時代もありましたけど、それはもう政治的にも大変不評で、参政党の伸長を招いてるような状況。八方塞がりに近い状況になってるという状況の中で、どうしていくかと考えたら、やはり国民が将来に対して持ってる不安の払拭をいかに社会制度として、また雇用の形態などを含めて再構築していかないと、自分の一生を何とか過ごすということとともに、子どもの一生の、20歳とか22歳とか、成人するまで、大学などを卒業するまで、社会人になるまでをちゃんと責任持たなきゃいけないというふうな形で、そういう選択をしていこうというふうに思うに至る経済的基盤を構築し難いという状況、これを改善していかなきゃいけない。
今子育てしている方々、また、これから子育てされようとする方々の生活が、実質賃金の低下といった形で年々厳しくなってるし、その一方で、東京都は典型ですけど、人口が集中している東京都の新築分譲マンション価格の平均価格は1億4,000万近くなってる。マンションが持てるなんて、いかほどの人が持てるんですかという状況ですよ。その家の造りは、子ども一人育てるぐらいの多分、平均平米でしょうから。東京が出生率上がるというふうに見る人いますけども、恐らく忙し過ぎるということ、時間的制約と空間的制約で、そう簡単にはできませんよね。そういったところに人口の集中がしている状況を放置してるという状況を含めて、そういったことを是正するためにいろんなことを取り組もうとしているにもかかわらず、政府と東京都が協議会つくって、何か個別に話してるという訳の分かんない状況になってるということも含めてですよ、日本の社会の、これは島根県もそうですけど、島根県という単位で、都道府県という単位で、市町村長さんからすると市町村の単位で、出生数が減り続けているという状況を何とか反転させるためにどういったことを講じていくべきかと、今の社会の抱えている問題点をどうやって改善していくべきかということを私は幾つか申し上げてますけど、私が育った時代よりも、子どもが一人前になる前に身につけなきゃいけないと言われてることの水準が、感覚的に言うと1.8倍ぐらいになってますよね。仕事なんていうのは、会社に入ってから教えてもらうもんだが、何かもう、私は会社に入ったら、もう即あれができます、これができますみたいなことを必死にPRしていかないと会社に入れない。そんなハードル上げられて、学習指導要領の内容も何か、小学校の分量が3倍になったりして、言っては悪いですけど、設定してる人間ができもしなかったことを子どもにやらせてるわけですよ。自分たちはやってないんですから、そんなこと。小学校から英語なんて、やって本当に意味があるのかっていう実験をしてるわけでしょ。
そういう、学校だけでは子どもが掛け算も身につかないかもしれないというリスクがあれば、それは高校がどんどん無償化されようが、小学校から塾に行かせなきゃいけないんじゃないかとかなったら、子どもさんが一人前になる、社会人になるまでにかかる教育費の水準というのは、高校の授業料のレベルじゃないから。そういう子ども一人を育てるというか、子どもが成長する、いわゆる一人前になるということに対して求める水準を上げ過ぎて、そのハードルを上げた結果が、そういうことまで求められるとすると、2人も3人も持てないということを招いてるわけですよね。それは、会社にとっては都合いいでしょう。自分の会社の教育投資、減らせるから。でも、そんなことをやってると、少なくとも自分の母国でのマーケットがどんどん縮小していく。恐らく治安も悪化していく。東京でいい暮らしをしている人なんて、ごく一部ですよ。東京にいる1,400万人がみんな豊かな生活をしてるわけじゃない。1億4,000万のマンションが買える人なんて、ごくごく僅かでしょ。そういう社会構造を変えていかなきゃいけない。社会構造を変えるためには、島根県政として取り組むことに加えて、そういう社会システムを変えてもらえるように、今回の島根創生計画でも盛り込んでますけども、様々な仕組みを変えていくということだというふうに思いますので、そういう両輪でやっていかなきゃいけないというふうに思っております。
○山陰中央新報:続けてなんですけども、なかなか人口減少に特効薬がないと言われている中ですけども、人口減少に打ちかつために、改めて何が最も必要なのか、対策は何なのかというところを……。
○丸山知事:一番は、社会システムを変えることです。何度も言ってるでしょう。
いや、島根県のような県の中で、うまくいってるところとうまくいってないところがあるのであれば、それは多分努力の問題でしょう。そうではなく、どこもうまくいってないですよ。なべてうまくいってない。人口が増えるとか、去年より今年がよくなってるという、そういう数字が上がってくるのは、一面的ですけど、東京とか大阪ぐらいしかないと思います。それはシステムの問題なんですよ。それを個々の地域で頑張れとかっていうふうに押しつけてきたのが、地方創生とかっていう、私はあんまり好きではない考え方だけど、地方が頑張れじゃないんですよ。我々の戦ってる土俵は平らじゃない。斜めになってる。その斜めの状況を平らにしろというふうに言わないと、中小企業も地方も、頑張っても頑張っても先が見えないという、そういう土俵を直さなきゃいけないということを私は申し上げているんです、さっきから。個々の努力ということ以上に必要なのは、この日本の社会とか経済とか、政治も含めたシステムが国民に対して苛酷になってるということを改めていくということだと思います。
もう一つ言えば、法人税を増税して、ちゃんと公費投入していくと。社会保険料が上がって大変だからといって、OTC類似薬の自己負担みたいなものをつくるんじゃなくて、法人税を5%でも上げて、法人税本則を5%上げて、それで公的医療保険の中に投入していくとかっていう議論をせずに、保険の範囲を狭める、高額療養費制度をいじるとかっていうことで国民がリスクにさらされるというふうな状況をつくればつくるほど、生きていくのが大変だとなって、人が生まれてくるという環境からするとマイナスに働く。親が感じたら親が産まない。でしょ。自分の一生ですらどうなるか分かんないのに、子どもの一生まで責任持てるかどうか、そういう不安を持ってるから、私らの親の世代に比べれば、今の世代、私の子どもの世代、どんどん子どもを持とうという方が減ってる。そういうことだと思いますよ。
これは、天気じゃないんです。天気とか温暖化とか、自然現象じゃなくて、子どもをつくるかつくらないかは、人が決めるんですよ。そうでしょう。子どもが生まれるかどうかというのは、人の行動、選択なんですよ。そういう選択をしなくなってるということです。ということは、その理由がある。その理由を除去していく。それは地域ごとに発生してるんじゃなくて、構造的に発生してる。その構造を直していかなきゃいけないということだと私は思います。
学習指導要領の中身を半分にするとか、訳の分からない多面的評価とかっていう、学校の先生が通信簿をつけるのに四苦八苦するような高尚な話やめて、ちゃんと子どもの話を聞いて、子どもに向き合えるような時間をつくっていくとかっていうふうにするということからじゃないんですか、教育をよくするとかっていうのは。無償化したって、そこが直んなかったら意味がないし、ちょっとここのところ改革先導校とかって話もあるけど、改革先導校とかって言ってるけど、人なんか増やしてくれてないんだよ。今の人員で何十億の事業をやれって言ってるわけでしょう、その学校に対して。本当にそんなのできるのかと。何十億の事業って、お金使うだけでも大変だけど、それを教育に落とし込んでいくということは、すさまじいソフトウエアというか、知的調整行為が必要だと思いませんか。機械買ったって授業できないでしょう。機械を買うだけじゃ授業できない。新しい機械を使えるように先生はしなきゃいけない。それを改革先導校に選ばれたところって、それ用に人を増やしてないからね、全然。急に年末に予算が決まって、2月頃に要項が下りてきて、3校だ4校だとか話になって、選ばれた学校は大変ですよ。学校の先生よりも、ちょっと校長先生とか教頭先生とか倒れるかもしれない。それで通常の学校運営をしなきゃいけないわけですよね。ちょっと一例ですけど。
そういう、何か旧日本陸軍みたいな、参謀本部の人たちは何か机の上で鉛筆なめてちょろちょろやればいいんだろうけど、実際現場で、最前線でやってる人たちのことなんか考えてないんだから、全く。こんなことをやってもらうということが現実的に可能なんだろうかってことなんて考えてないんだから、東京の国会議事堂の周辺にいる人たちは。
60億の予算を使うって、なかなかのもんですよ、たかだか3校とか4校で。全県立高校で使うというんだったらまだあれだけど、3校や4校で何十億使いなさいって。お金使うって、自分で飲み食いするとか車買うじゃないからね。ということです。
○山陰中央新報:ありがとうございます。
ちょっと人口減少の問題の話に少し戻るんですけども……。
○丸山知事:私は人口減少の話をしてるんだよ、今の話だって。
○山陰中央新報:すみません、ありがとうございました。
島根創生計画では2045年までに合計特殊出生率は2.07、40年までに人口の社会移動の均衡を長期目標として掲げておられます。国勢調査の最新値がこう出たことを踏まえて、この目標が達成可能なのかというところで、御認識を伺いたいと思います。
○丸山知事:達成に向けて努力するということです。
○山陰放送:山陰放送の昌子です。
人口減少に対する対策のところにちょっと話戻るんですけども、今日、午前中に、衆議院のほうで出産の無償化というところが委員会を通過したというところなんですけども、その対策っていうのは、知事がおっしゃる社会システムを変えるものにつながるというふうにはお考えでしょうか。
○丸山知事:少しつながるでしょうけど、出産をクリアすれば何とかなるっていう、そんな話じゃないでしょう。出産費用が大変だから子どもをためらうっていうことよりは、その一瞬の話じゃなくて、子どもを経済的に自立した社会人まで育てるっていうことに求められる水準の高さが、我が身を振り返っても、昔よりも随分高く設定されてるというのは、もう厳然たる事実なので、子どもに求める水準を高くしたら、それは子どもは少なくなりますよ。だって、子どもを持つんだったら、これぐらいやんなきゃって水準を上げてしまっているんですからね。なので、そういう出産費用という意味で、そこは下げてると思いますけど、それだけでは事は足りないでしょうねという感じです。
しかも、よく分かんないですけど、ちょっと忘れましたが、もともと出産一時金は昔からあった話なので、そこからはみ出る分があったって話を、それでも無償化だって多分、たしか定額、上限はあるので、そういった意味では、自己負担じゃない部分のカバー範囲が、結果的にはちょっと何か10万とかぐらい上がったっていう話が正確だと思いますから、何か無償化って話は、一瞬おおっと思いますけど、もともとが一部負担だったものだし、無償化をもってしても多分一部負担は残り得る、高いところだとですね。なので、効果はあると思いますけど、すごい、ぐっと上げるという効果まではちょっと難しいんじゃないかという気はいたします。
○山陰放送:ありがとうございます。
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