3月10日質問項目2

2.令和7年の出生数

○山陰中央新報(佐々木):先日発表がありました出生数についての受け止めをちょっといただきたいと思います。

 過去最低ということで、3,519人という数字が出ておりまして、減少率が8.7%でしたけれども、こういうふうな状況になっている原因、あと、今後の対策についても併せてお願いいたします。

 

○丸山知事:基本的には、東京と石川、ある意味、ちょっと特殊事情なり、また特別な立ち位置にあるところ以外は全てマイナスでありますから、基本的に日本の構造問題です。と捉えるべきでしょう。それが島根県で色濃く出ているのは、やはり実質賃金の格差というのが、物価上昇はほぼ全国同じぐらいなのに、大企業の集積度で物価上昇に負けない賃上げが享受できる人たちが一部地域に偏在して、我々のところには少ないということが色濃く出ているということだと思っておりますし、もともとの出生率が高いということだというふうに思っています。

 順位については、経年で見ていただくと、高いときと低いときと、ぶれてますので、それ自体で一喜一憂することはありませんけれども、基本的に減少が続いていると、下げ止まらないということはやはり深刻に受け止めておりまして、令和6年の10月から児童手当の拡充がなされ、実際の子育て世帯に対する支援、それ現金給付ですよね、現金給付が拡充されてるという効果が、普通でいくと子育てに対する経済的負担の軽減が全国一律の制度でなされているにもかかわらず減っているというのは、それ以外、もともとの給与とか生活のベース、物価上昇に賃金の上昇具合が負けているという生活の厳しさと、あと、それが将来的に改善するだろうとかという展望が先に見えないということで、自分の今の生活が厳しいのに、子どもさんが生まれて、次、それから70年、80年生きていくということの厳しさをひしひしと感じておられるということの表れだと私は思っていますので、そういう日本社会、日本経済というか、我が国の将来展望を、V字回復みたいなことじゃなくても、今の暮らしの形ぐらいできちんと長くキープできるだろうとかっていう、そういう見通しをみんなが、多くの人が持てるような状況を早くつくらないといけない。逆に言うと、それが今できてないということだというふうに思いますので、いろんな課題ですよね、物価上昇は全国ほぼ一律なのに、価格転嫁なり、プライスメークができる人たちは値上げができて、それを原資として株価も上がるし賃上げもできる。つまり労働分配率が低いままでも十分な物価上昇を上回る賃上げができるっていう、そういう状況の人たちがそのまま放置されていて、それができない人たちが、そういう企業との取引で四苦八苦してるという、そういう状況を取引の世界で是正するのか、取引の世界で是正できなければ、利益課税、法人税を増税して、そういう負担能力のあるセクターから税収をいただいて、そういう民民の取引でうまくいってないところに対する支援に充てていくとか、現役世代の負担軽減に充てていくとか、そういうことに取り組んでもらわなきゃいけないんじゃないかと私は思っていますけども、残念ながら、そんな話が一切なされてませんので、そういうことが実現できるように、私自身としては取り組んでいきたいというふうに思ってますし、島根県として県内の市町村なりと共に取り組んでいかないといけない、取り組んでいくべき内容、子育ての充実とか教育の充実とかというものについて、島根県として取り組めるところを最大限取り組んでいきたいというふうに考えております。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 先ほど知事がおっしゃった市町村と一緒にやっていくべき内容というところは、今、現時点でどういう分野があるというふうに……。

 

○丸山知事:まず教育。何か教育の充実充実って政治家は言うけど、実際、小学校の算数の具合はどうなんですか。給食の無償化したところで、算数、あんな調子じゃあ、理系人材なんかなれませんよ。理系人材、半分にしましょうといったところで、算数があんな惨たんたる状況じゃあ、これ島根だけじゃないですよ、全国。簡単な小学校3年生ぐらいまでの算数が半分ぐらいしかできてないのに、何で大学段階で理系人材が半分になるんですか。そんなもん、笑い話みたいな目標ですよ。そういう地に足の着いた、教育の充実と言うのであれば、ベーシックなところがきちんと身につくようにするとかっていう形で、私は教育委員会に、本来的には市町村教委がやるべきことだし、市町村がやるべきことだけど、誰もやらないから県の教育長にやってもらってますけど、そういう無償化とかっていうことは本当に、無償化で何とかなるって話じゃもうないことは明らかで、小学校に通わせてもですよ、掛け算も身につかないという教育だったら、子どもが何とかやっていけるって思えないでしょう。そういうことです。

 だから、私はちょっと、医療費の助成とか、令和7年度の4月からやってますけど、やっぱり何か経済的負担の軽減だけじゃなくて、義務教育というものをちゃんと義務教育にするってことですよね。今、義務教育が義務教育になってない。何度も言ってますけど、義務教育って、誰が義務を負っているのか。子どもの義務じゃないですよ、親の義務なんです。児童労働させてはならない。小学校1年生の年になったら小学校に通わせなきゃいけない、日本国民の国民たる者。そこで現実問題としては家庭に完全に置いておけば、当然家庭の経済格差だったり親の教育方針だったり、そういうところで格差が、言ってみれば世代間で連鎖していくというところを断ち切って、国民にひとしく、子どもにひとしく教育の機会、学ぶ機会を与えて、自らの人生の選択肢を広げていけるようにしていくという義務教育の理念が、全くもって現実問題として実現しないというのが小学校の算数の問題の今の状況でしょう。

 なので、義務教育を義務教育たらしめるという、行政が行っている基本的なサービスを、空疎なものになっているところを、形だけになっているところをちゃんと直していく。私は、市町村の教育長を全部兼ねてやりたいぐらいですよ、はっきり言って。それは体が3つぐらい要るかもしらんけど。本当に何で自分がやっている教育がこのていたらくで、枕を高くして寝られるのかと、不思議でならないですよ、本当に。

 でも、佐々木さんが聞いたから、私も話させてもらいますけど、私の親は、下に2人、弟がいるけど、高校を卒業させて自動車の免許を取らせたら、もう親の務めは終わったと。それでどこかには就職できて、飯は食っていけるだろうと。それまでは親の務めだと言っていましたよ。私は、親の基準からするとぜいたくをして大学に行かせてもらいましたけども、実際に私の弟は2人とも地元の工業高校を卒業して、市役所と役場に入って今仕事してますけど、そうやって何とか飯を食っていけました。そんな大層な塾にも行ってませんよ、別に。学校の授業を受けて、学校の教育を受けて、社会人としての生活ができてる。そういう時代だったからかもしれませんけど、そういうふうな状況に復するようにしていかないと、改革改革とかっていって、どんどん何か、そんな状況から乖離するような社会をつくっていることが、もう間違っているんだと私は思いますよ。

 私の親は、子どもを3人つくろうが4人つくろうが、学校に通わせておけば何とか飯を食っていけるようになると信じて、多分3人つくったんだと思いますけど、私の親の時代はそうなった。でも、今はそういうふうになってないから、1人しか無理、2人しか無理っていう、そういう状況が今の少子化を生んでいるので、子どもに求める水準をもっと下げて、何か大学、今の就職の試験とかを聞いてると、何か私の子どもたちも就職しましたけど、何かもう、大学を卒業してるだけなのに、さも何かあしたから会社の中でばりばり仕事できますみたいな、そういう何か、口八丁手八丁みたいなことを説明して仕事させますけど、そんなできるわけないことをできるふりして、できるふりができる、ふりが上手な人間を採用していくみたいな、そんなことをやってるから駄目なんですよ。できるわけないじゃないですか、最初から。

 だって、それはできない人を育てるとかっていうぐらいの余裕を持って、大きな企業だったら、パワーポイントを使って何か資料作れるぐらいじゃないと入れさせませんなんて、そんなさもしい根性で人を採用するなんて状況はやめろということですよ。そういうことをするから、そんなことを大学卒業するまでにさせなきゃいけない。そういう大学に入れようと思ったら、あれやんなきゃいけない、これやんなきゃいけない。で、挙げ句の果てには小学校の3年生ぐらいから、小学校3年生とか4年生ぐらいまでに国語と算数は全部、小学校6年生分まで終わらせて、それから塾に入って、そんなことをやってるわけでしょう。ゲームで言ったら、むちゃくちゃ課金させて、むちゃくちゃ金使わないとそういうスタートラインにのれないとか、そういうむちゃくちゃハードル上げてるわけです、金目の。究極は大学入試なんだと思いますけど、大学入試から教育をちゃんと変えていかないと、大本は大学の、企業の採用姿勢だと思いますけど、大学が無視すればいいんですよ。企業に言われたって無視すればいい。

 何か、何言ってるか分かんなくなってきましたけど、ですので、この寒風吹きすさぶ世の中に子どもをつくっても、この子どもが苦労してかわいそうだって思って、子どもにいろんな立派な靴を履かせて、何枚も服を着させて、コートを着させて、マスクをさせて、帽子をつけて、耳当てもつけてやらないと、この世の中を渡っていけないような、そんな寒風吹きすさぶ世の中にしちゃってるという状況を変えなきゃいけない。そうしないと、もう一人産んでみようというふうに思うハードルをどんどん上げてるっていうことを全部直していかなきゃいけないんだと私は思います。

 

○山陰中央新報:ありがとうございました。すみません。

 

○丸山知事:うちの親ぐらいの感覚に戻さなきゃいけない。そうすれば人口は戻りますよ。だから、世界中少子化だから仕方ないんだと考えるんじゃなくて、世界中少子化だとすると、人が増えるところが強いわけですよ。人がいるっていうのが強みになる。だから、分かんないけど、少数精鋭みたいなことをやったところで先細りなんですよ。少数精鋭なんか言ったところで先細りなんですよ、社会全体が小さくなるんだから。大きく構えて、人を育てるっていう余裕を持たなきゃいけないと思いますけどね。

 何かちょっとすみません、質問からはみ出てるかもしれませんけど、そういう、若い皆さん、若い方々が子どもを持つことに伴ったことについて抱える不安というのは、恐らく日々のお金のやりくりはごく一部にすぎないっていうことが、何かこの間、この児童手当があれだけ拡充されたにもかかわらず出生数が反転しないということは、別の要素もある。経済的支援を充実させなきゃいけないというのは一方であるでしょうけども、それだけでは足りないということじゃないですかね。

 それと、何か安倍総理が2度目の総理になられたときにはやりましたけど、再チャレンジみたいなことが現実問題としてはなかなか難しいような、この日本社会を改めていくってことじゃないですかね。一度レールを外れると、最初からレールに乗ってなければ、活躍する舞台にはのれないみたいな、そういう閉塞感もたっぷりですから、今は。そういうものを改めていくっていうことだと思います。

 ちょっとしんみりしましたね、すみません。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 

○丸山知事:何かちょっと、政策論じゃないですけど、べき論として、そうだと思いますけど。

 

○NHK(内野):先ほどの出生数の減少の件で、先ほどいろいろべき論としておっしゃっていただいたんですけれども、改めてこの結果を受け止めて、県としてどのように子育て支援に取り組んでいくのかというのを、ちょっと改めてお伺いしてもよろしいでしょうか。政策。

 

○丸山知事:まず、先ほど申し上げたように、マクロフレームを変えてもらわなきゃいけないということが一つ。県として取り組むべきこと、取り組めることに取り組んでいくということでありますけども、個別にこれということを今、特定して申し上げるものはありません。

 この7年の4月に県としては市町村と協力して高校生までの医療費の助成の実施をやっているところでありますので、それが今年、この4月からですから、そういうものの効果なりも見た上で考えていくってことになるんじゃないかと思います。

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