2月6日質問項目1
1.令和8年度当初予算案及び令和7年度2月補正予算案
○山陰中央新報:山陰中央新報の曽田です。よろしくお願いいたします。
当初予算と同時期に編成される補正予算案が、知事御就任後、最大規模となりました。まず、この最大となった受け止めと、知事の肝煎り、こだわりの事業について教えてください。
○丸山知事:最大規模になっているのは、国の重点支援地方交付金の規模が昨年比3倍になっているっていう形で、財源が充実したこと。それから、給食費の保護者負担の抜本的な引下げや、私立高校の授業料の無償化などの国の政策が県を通じて実施することになっておりますので、そういった意味での国の施策の充実が、数字的には大きな要因というふうになっております。
予算の目玉ということになりますと、一つは、一部は11月補正予算でも実施をいたしておりますけども、様々な原材料価格やエネルギーコストの上昇に加えて、近年は防衛的な賃上げ、また労使合意に基づかない最低賃金という形での強制法規によります賃上げということが求められて収支構造が悪化している、また、なおかつ賃上げというのは最低賃金が典型ですけども、今後も続いていくということが見込まれるという形で、県内事業者の経営状況が厳しくなってるということで、その原資を捻出していただくための県内事業者に対する支援を充実していくという考えの下で、まずは、これは11月補正予算でも実施しましたけれども、製造業、またいわゆる第三次産業、それぞれちょっとメニューは変えてますけども、これまで1回限りの活用としてたものも2回目を認めることとした上で、この補助上限額をそれぞれ1.5倍に引き上げて実施をするという形で対応しております。これは2月補正予算にも計上いたしております。
加えて、11月補正予算には間に合いませんでしたけれども、物づくりや、いわゆる飲食、商業、サービス業などのいわゆる第三次産業に対します新しい事業展開の取組を支援する事業につきましても、物づくりについては助成上限額を1,000万円から2,000万円に、第三次産業については上限額を200万円から400万円に、それぞれ引き上げて、より大規模な取組も支援できるように充実をして予算額も増額をいたしております。そういった形での企業支援、県内中小企業支援を、コスト削減と新しい販路開拓や新製品開発だったり生産性向上といった取組に幅広く取り組んでいただけるように支援内容を拡充して実施をしていくということであります。
それから、生活者支援といたしまして、先ほど申しましたけども、令和6年度の国の補正予算で実施された住民非課税世帯への給付と同様の支援を県独自で県内市町村を通じて実施をすることにいたしておりまして、住民税非課税世帯1世帯当たり3万円を給付をいたします。これに要する予算は23億円ほどかかりますので、重点支援交付金の充実分を優先的に振り分けて実施をするということであります。
それから、物価高騰対策以外の人口減少対策を含めた県政全般の取組、島根創生の取組につきましては、夏場の高温に対応できる米生産を進めるために、高温耐性品種への転換を促進していくということで、県内で育成する島系84号が非常に優秀であるということが確認できておりますので、これを有力候補として位置づけて、販売戦略のPRを行っていくということに取り組んでまいります。
また、老朽化しております農業の共同利用施設の再編集約・合理化に取り組む、その取組への支援を国の事業を活用して加速化してまいります。既存の補助率に加えて、県、市町村が上乗せをしますと、また国費も上乗せになるというふうな制度ができておりますので、この上乗せの制度が最大限活用できるように、県としても支援をしてまいります。つまり8.3%、いわゆる2分の1補助を3分の2の補助に引き上げるという国の措置ができてますので、これを活用していくということであります。
また、県内企業のデジタル化を支援するために、これまで配置できていませんでしたが、県西部にDXコーディネーターを新たに配置をし、中小企業の相談に対応してまいります。
また、観光面では、山陰道の延伸に合わせて、県東部から県西部への観光誘客が進むように取組を強化するとともに、来年に控えております石見銀山の発見500年、世界遺産登録20周年を目指して、この魅力発信、観光誘客の取組を実施をしてまいります。
また、「ばけばけ」の放送は3月末で終わりますけれども、広く小泉八雲先生、またセツさんが結ばれた地、暮らした地として全国的に認知をされましたので、また連続テレビ小説の舞台となった地としての認知度が高まりましたので、これを一過性に終わらせずに、引き続き観光誘客につなげていくと。放送終了後もこの効果を引き出せるように取り組んでいきたいというふうに考えてます。
また、子育て支援面では、いわゆる教育の無償化に関しまして、公立小学校の給食費の抜本的軽減、また公私問わず、これまで私立は対象になってませんでしたけども、いわゆる高校の授業料無償化といったものに、国の制度に対応して実施をしてまいります。
また、北海道、東北での熊被害の頻発というのが秋口、秋から冬にかけて頻発しましたので、捕獲の担い手確保・育成に向けて、猟銃の技術向上への支援を強化します。関係市町村と連携をして、地域ぐるみの被害対策の支援を行ってまいります。なお、具体的には、県外でやられるライフル銃などの射撃訓練に対する市町村の支援に対して、県として支援をしていくという形で対応してまいります。
また、社内にロールモデルとなる女性が少ない企業などを対象に、社外メンター制度やスキルアップセミナーを開催をしていくなど、女性のキャリア形成支援に取り組んでいく考えであります。
ちょっとどこまで上げるか、切りがありませんけども、こんな感じであります。
○山陰中央新報:分かりました。
物価高騰対策のエネルギーコスト削減の補助金事業についてお伺いしますが、こちら、基金を積むという計画にもなっているようですが、目の前の物価高対策だけでなく、長期的に見たら雇用につながったり人口減少対策になるといった流れをお考えになっているのでしょうか、教えてください。
○丸山知事:今回は3倍になりましたけど、3倍の数字が続くかどうか分かりませんから、我々は、今回は国費の拡充、国の重点支援交付金の拡充というのを活用できましたけど、これが来年も再来年も続くかどうか分かりませんから、少なくとも間違いないのはエネルギーコスト削減みたいなことというのは1年や2年じゃ、前回の例でいうと終わらないので、先々実施をしていく必要があるので、そういった財源をちゃんと県でできる確保をしておくということであります。
○山陰中央新報:これは、国の対策が終わってからでも県費で続けるようなお考えというのはあるものなんでしょうか。
○丸山知事:続けるって言ってるじゃないですか。だって1年や2年じゃできないでしょ。前回も、1回目も4年ぐらいかけてますから、2回目をやってもらうために1年以内でといっても、更新対象になるような機材がない会社は使えないってことになるから、ある程度の年数はやっていくつもりです。多分、最初に多めに出てきて、3年目とか4年目になると、そんな1年目、2年目のようには出ないと思いますけど、少なくとも今年、令和7年度と令和8年度で終わりますというつもりでは、それはよくないと、使えない人が出てくると思ってますので、令和9年度以降も継続しなきゃいけないというふうに思っています。
○山陰中央新報:分かりました。
あと、第2期島根創生計画の考え方について教えていただきたいんですけども、今年度が第2期の1年目で、新規メニューをいろいろ用意されたという認識でいますが、2年目というところで、新規を打ち出すというよりも、継続的に、着実にやっていくという印象を受けたのですが、知事の2期2年目の考え方について教えてください。
○丸山知事:いや、別に我々は社会主義国家でも共産主義国家でもないので、計画立てたものしかやらないっていうことは、そもそも計画時には書いてませんから、毎年ローリングをしていきます。ただ、計画の中身に合致するものは追加をしたり、結果が出るまでは見ていくということもありますから、それはそれで、今の情勢なり財政状況、つまり国から来る予算の状況なりに応じて、いわゆるスクラップ・アンド・ビルドを含めて、縮小するものもあるし、充実していくものは充実していく。熊の被害なんて、つくったときには分かってなかった話なんで、そういうものだったり、最低賃金のアップ幅が2倍になるなんていうのは、計画つくるときに分かってなかった話なので、基本的には計画自体は大きく構えているので、県民の皆さんが困ってる重要課題に対しては県が対応していくという考え方ですから、これは柔軟にやっていく、初年度の予算を4年間継続していくって考えはもともと取っていないので、着実に必要なことは積み上げていくし、一定の役割を果たしたものとか、成果が出ないものは見直していくということです。
○山陰中央新報:分かりました。
創生計画の中では、県だけではできないことがあるとして、国に都市と地方の賃金格差など、東京一極集中の是正などを求めていかれるとされています。これまでこうしたことに対して実現できたこと、ものが動いたこと、また、今後どのように国と向き合っていくかというところのお考えを教えてください。
○丸山知事:昨年の税制改正大綱で固定資産税まで含めて、税源の偏在是正をしていくっていうふうに盛り込まれてるところは大きな前進だというふうに思います。円安放置っていう状況を改善していかなきゃいけないということについては、まだ何か十分に認識をしていただくには至ってない感じがしますけども、今回の総選挙でも争点になってないので、それは残念ですけど、我々の実生活に直接影響してきますから、当然引き続き言っていくということでありますし、大企業と中小企業の格差是正みたいなものも、具体的な前進はまだありませんけど、これもやっていかなきゃいけない。言っていったから実現するというわけではありません。けれども、言っていかなかったら絶対に実現してもらえないんだから、言っていくしかないです。これは島根県だけじゃなくて、全国的な課題なので、全国的に共感してもらえるように、いろんなところで発信をしていきたいというふうに思いますし、一番は県の重点要望などで必要性を訴えていきたいというふうに思っています。
○山陰中央新報:分かりました。
あと、知事の任期の最終年度に向けた予算編成になりますが、この辺で意識されたことというのはありますでしょうか。
○丸山知事:全くありません。
○山陰中央新報:分かりました。
あと、個別施策について1点お伺いしたいんですけども、先日、松江市街地で信号が腐食して倒壊する事案が発生しました。県内にはほかにも危険度が高い信号がありますが、今後の対応についてお考えがあればお願いいたします。
○丸山知事:今、警察本部で点検をしてます。点検結果や、その対策の検討がまとまり次第、必要となる対応というのは、まずは令和7年度、今年度にある予算で、そして今日御説明しました来年度の当初予算で適切にまず対応していくと。ちなみに、令和8年度当初予算での信号更新予算自体は1億6,800万を予定しておりまして、昨年の6,300万から約1億円余りの増額をしております。
これはどういうペースで、どれぐらいのボリュームの対策が必要になるのか、それが、事業者がどれだけ対応できるかということも含めて、どういうペースで実施できるのかということを含めて、これから対策のマクロを考えていくことになりますけども、今後、必要な対応を決めていく中で、今申し上げた令和7年度の既定予算と令和8年度当初予算の枠で収まらないということであれば補正を検討していくということになりますけども、今はその対策の中身自体が固まらない、検討中の状況ですので、今の段階では今年度の予算と来年度の予算の中でまず対応していくということであります。
○山陰中央新報:ちょっと1点確認ですけど、増額された理由としては、この倒壊があったというわけではなく、そもそも予定されていたものだったのか。
○丸山知事:そもそも予定されたものです。大きな要因としては、島根半島の震災対策分として、松江の橋北部分の更新を、いわゆる10年100億という予算の中で計画をしてましたので、これを実施をしていくということで増額になってます。だから、どっちかというと、事故を受けてというよりは、島根半島の震災対策の強化という施策を進めていく中で増額をやっているということです。
○山陰中央新報:ありがとうございます。
○NHK:NHKの記者の内野と申します。
すみません、当初予算の話なんですけれども、この中で、今年度の補正予算に引き続いて、島根半島の防災対策が盛り込まれております。当初予算として盛り込まれるのは初めてだと思うんですが、改めて、この半島部での防災対策を進めていく上での考えについてお伺いしてもよろしいでしょうか。
○丸山知事:島根半島自体は、日本地図だけを見ますと、それほど、紀伊半島とか房総半島とかに比べれば大きな半島じゃありません。しかし、構造を見ていただくと、宍道湖、中海という大きな湖を抱えていますので、陸地としてアクセスできる箇所が限られている。3か所ですね、出雲部と松江と米子・境港の3ルートに限られてますので、半島自身にアクセスできるルートは限られている。しかも、狭いエリアではありますけれども、東西に山があって、峰を越えて海岸部に出なきゃいけないという構造は共通してまして、狭隘な中で南側にも谷があり、北側にも谷があり、北側は小規模な、恐らく昔は道がなくて船で行き来されたであろう漁村集落が点在してるという、陸路からの救援が大変厳しい状況にありますので、規模は違いますが、能登半島とは大分大きさは違いますけども、孤立の可能性ですとか救援・救難の難しさという構造は同じだというふうに思っておりますので、能登半島で発生した長期の孤立なりが発生しないように、事前に準備できることを実施をしておきたいという考え方で、のり面の対策ですとか道路の改良、新設ですとか漁港の改修といった事柄に、若干、10年ほどスパンをかけますけども、中国電力の御協力もいただきながら、財源も確保して取り組んでいくという考え方であります。
○NHK:新年度の予算ですと、県外からの支援物資を一時的に保管して島根半島に送るための倉庫だったりの設計費用など盛り込まれているんですが、その10年間の計画の中で、今回の当初予算で盛り込まれているものなどがどういう位置づけになるのか、改めてお伺いしてもよろしいでしょうか。
○丸山知事:これは、国庫補助を受けてやるものもあるので、これは、国庫補助というのはちょっと、ある意味、順番待ちみたいなところがあるわけですね。そういうことで、当然、国庫補助の申請が整ったものからやっていくとか、先ほどの倉庫の話についても、場所のめどがついたので着手をしていくということで、ちょっと1年目はこういう色合い、2年目はこういう色合いというよりは、できるものを順次やっていくということの積み上げになります。
○日本経済新聞:日本経済新聞の田中です。
今回の選挙で、国の当初予算の編成というのは遅れる見通しで、暫定予算という可能性が高まってるかと思います。今回、県の予算が出たというタイミングなんですけれども、改めて今後の県事業とか財政への影響について、現状でどういう認識を持たれているかということと、どういう備えをされているかというのをお聞かせください。
○丸山知事:いや、まずは国の予算の成立を待って県予算を成立させるという、そういうしゃくし定規な対応はしないということで、県議会にもお願いをして、定例議会は予定どおり開催をしてもらって、会期末の議決をお願いをするという形で、県予算は年度内成立をさせていただきたいというふうに考えております。したがいまして、県の予算というのは4月1日から新年度予算であれば執行できるという状況をつくっていく。国の補助金が来ないと、来ないものをどうするかという扱いについては、この2月議会の中で県議会と相談させていただいて、対応を考えていきたいと。つまり、影響は最小限にして、国の予算が暫定予算になるということに伴う影響を、県民の皆さんにとっては最小限になるように県の側でできる工夫をしていきたいというふうに考えています。
ただ、なかなか税制改正はどうしても年度末で切れるので、切り替えないと大混乱が起きるので、これはもう正直、総選挙の結果がどうなったとしても参議院は変わらないわけですしね。ともかくこれは政府・与党のみならず、野党も日本の経済活動とか社会活動に混乱を来さないように、提案にいろいろ異論があるかもしれませんけども、ともかく税制改正法案だけは年度内に通してもらうように、早急に、与党の側からお願いされることでしょうけど、予算はちょっと多少ずれても何とかできますけど、税制改正が年度ずれると大混乱が起きるので、税制改正については、国民生活に混乱を与えないという、この1点で与野党協議をしていただいて、何とか年度内に成立をしてもらうように対応してもらいたいというふうに強く願っております。
お問い合わせ先
広聴広報課
島根県政策企画局広聴広報課
〒690-8501
島根県松江市殿町1番地
【電話】0852-22-5771
【FAX】0852-22-6025
【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp