11月27日質問項目5
5.子どもの基礎学力習得
○山陰中央新報:山陰中央新報の曽田です。
県教委の所管となりますが、来年度から県独自の学力調査を取りやめて、子どもの学習上のつまずきを把握する「たつじんテスト」を導入する方針を固められました。あわせて、全国学テを活用して復習する体制を整えるとのことですが、子どもの基礎学力習得に向ける、期待できる効果は何でしょうか。
また、政府主催の全国知事会で学習指導要領の見直しを問題提起されましたけども、そこも併せて、改めてになりますが、子どもの基礎学力定着に向けて、つまずきを把握することはもちろんですけども、どういったことが必要になるとお考えでしょうか。
○丸山知事:県教育委員会のほうで、県独自のテストを廃止して、新たな取組でつまずきを発見して、それをケアしていくという取組を充実をされるということは、大変期待をいたしておりますし、大事な取組だというふうに思ってます。
問題は、そういう取組を実際されるのは市町村教委が採用されないといけないので、市町村教育委員会の理解をきちんとしてもらわなければいけないということだと思います。
私自身は、基礎学力の問題は、去年も官邸での閣僚との意見交換会で言ったんです。2年連続です。何でか分かりますか。分からないでしょう。大臣が替わったからです。大臣替わったから、去年言ったことがもう、正直、はっきり言って引き継がれてないんですよ、絶対に。絶対に引き継がれてない。引き継がれるかもしれませんけど、引き継がれると期待をしてはいけない、引き継がれてないと思って、いい機会なので、新しい大臣にも2つの問題を示して、去年の問題は50%、今年の問題は60%。あなた方がやられている日本の教育の現状はこうなんですよということを、あの基礎的な問題の正答率がその程度にとどまっているという我が国の義務教育の惨状をまず理解してもらうところから、一県知事がやらなければいけないわけですよ。
ほかの人たちは、半島振興法の延長の時期だから、半島振興とか離島の施策の充実とか、そういう普通のことを言われてましたけど、そういうことはほかの人も、半島振興、私も言いたいですけど、ほかの方が言われるので、変わり者しか言わないことを言わないと、誰も言ってくれないから言ってるわけです。なので、私はしつこいんです、しつこいの。中央教育審議会の諮問に入るかどうか、こういうことが。回答の中身はちょっといま一歩でしたけどね。そんなのは、市町村が裁量で増やしたり減らしたりできるように、何か裁量の拡大を考えますとかっていうふうに都道府県や市町村に丸投げするっていう、そんな感じでしたけど。中身をよく見ながら、ともかくあの数字を見て、これはまずいって思わない人が教育に携わっちゃいけないと思うね。いかに美辞麗句を並べても、江戸時代の寺子屋で教えていたのは、読み書きそろばんと言われますけど、少なくともそろばんのレベルでいえば、寺子屋に負けてるって状況ですよ。寺子屋に負けていて、日本の教育が、ほかのことができてるからいいでしょっていうことかもしれないけども、そんなことはない。掛け算ができてない子どもが一生どれだけ苦労するのか、割り算ができない子どもが一生どれだけ苦労するのかと考えてみたら、こんな状況、放置できないでしょ。
ということなので、私はそういう思いを県教委にも伝えて、市町村教委の理解をできるだけ得て、そういう取組が広がるようにっていうふうにお願いをしている立場なので、そういうことが県内で取り組まれるということっていうのは本当に感謝してます。ぜひ、最初から十分な効果が出るかどうか分からないけれども、やっぱり少なくともそういう問題認識を持って学校の先生にも生徒さんに向かい合ってもらう。申し訳ないけど、盛りだくさんになって、あれもやる、これもやるってなった学習指導要領に書かれていることを一通り終わらせるっていうこと、それはそれで求められてることだと思うけど、その結果、自分の生徒の掛け算のつまずきを放置し続けてるかもしれないという畏怖感を持って、教育、なので、そういう時間が取れてないということだと思いますから、こうやってテストもやめて、何かを削ってやらなければいけないという問題意識でやられてるんだと思いますので、そういう成果が出るように取り組まれるように期待してます。いい方向だと私は思っております。
○山陰中央新報:ありがとうございます。
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