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10月10日質問項目4

4.衆議院議員総選挙

○共同通信:すみません、共同通信の鈴木と申します。

 昨日、衆院選の島根1区から立候補している高階(高は正しくは、はしごだか)さんの演説会に知事も出席されていたと思うんですけど、出席された理由についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

 

○丸山知事:今の衆院選の状況を見て、やはり私自身は、自民党総裁選、そして立憲民主党の代表選挙、この間、秋以降、拝見してまいりましたけども、やはり大都市と地方の格差、地方の厳しさということを正面から捉えて、その是正に取り組む必要があるということを主要政策として捉えて訴えておられたのは石破総理だけだったと私は認識してまして、そういった取組というのは、島根県、鳥取県のような、一番厳しい地域にとって非常に大事な光明だというふうに思ってます。そういった意味で、石破内閣にそういった政策を力強く進めてもらう必要があると、そうしてもらいたいという思いがありましたので、そういうことのために自分なりにどういうことができるかということを、できる範囲でやってみようと思って、昨日、そういう機会がありましたので、事実上は自民党の支持者の方々が集まっておられる会に出るという形でありますので、候補者の優劣を私自身が判断をして表明するということ、いわゆる街頭でそういうことをするということではなくて、自民党の支持者の方々にお願いするということであれば許容されるのではないかと考えて、そういった対応を昨日させていただいたということであります。

 

○共同通信:ありがとうございます。

 

○時事通信:時事通信の勝又です。よろしくお願いします。

 衆院選全体についてお聞きしたいんですけども、前回の会見で、それぞれの政党が提示する政策の違いに基づく議論の展開が望ましく、日を追って政策議論になることを期待しているという御発言があったかと思います。今、選挙戦終盤になってますけども、この政策論争について、今現在、どう御覧になっているでしょうか。

 

○丸山知事:政策論争になってる感じじゃないですよね。政治と金の問題が、昨日の報道も含めて、終始そこがクローズアップされるという展開になっていると。そこは、客観的な事実としてはそうだというふうに思います。ただ、なぜそれがクローズアップされるかというのは、やはり有権者の関心事は何か、経済だったり生活、暮らしというところに非常に関心があるというふうに出てますよね。それは、やっぱりそういう国民全体が厳しい環境、生活環境、家計とか事業とかというものが厳しい中で、国政に携わられる方の一部が政治資金という無税の資金の扱いを、法に求められている政治資金収支報告書への計上ということをしていないと、お金の話をつまびらかにしてなかったということを厳しく評価せざるを得ないということだと思いますので、私は暮らし、生活、景気みたいなところと今回の政治資金の問題が私はつながっていると思っているので、そういった意味では、この暮らしの厳しさを、何とかしなければいけないほど厳しくなっている中で、何てことをしてるんだということになっているので、そういう意味では、そういう政策が求められているというのは、選挙の頭からずっと今まで変わってないと思いますので。ただ、そういうところの基調をきちんと踏まえて、政策を訴えられるべきだ。つまり年々生活が苦しくなっているという状況を、どういったことを政治でできることとしてやっていくのかということを具体的に提示をしていく。

 先日も申し上げましたけど、最低賃金1,500円は、それは望ましい姿だけど、それを一体どうやって実現できるようにするんですかということが問われているんであって、最低賃金2,000円ということだってできますよ、それは。1,000円よりも1,500円がいいし、1,500円よりも2,000円がいいけど、問題は、これまででも1,000円に上げていくところでもあっぷあっぷだったのに、それをさらに1,500円に上げるというのは、一体いかなる方策をもって中小企業がそういうことをできるという状況に持っていくのかというふうなこと、そういうことなんですよ。

 だから、暮らしを豊かにしていくということを一体、政策、政治としてどういうツールを通じて、どういうことをやって、どれだけの財政資金を使ってやっていくのか。それが、もしや後々、増税とかで返ってくるような形なのかということを含めて、やっぱり私は国民民主党さんが勢いがあると言われているのは、それは手取りを増やすという話と、具体論としての178万円まで年収の壁103万円を改正していくと、広げていくと。この間ずっと放置されて、103万円で放置されていたところを直していくんだと、この具体策をもって提示されてるというところが評価されてるんだと私は思いますし、やっぱりそういうことをやることが、やっぱり国民の皆さんの評価につながって、いい結果を生み出すという例はあるので、やっぱりそういう訴えを、この最終盤でできるかどうかって、なかなか難しいかもしれませんが、やはり政策を国民は評価、政治と金の問題だけに目が行ってるというのは非常に短絡的で、暮らし向きをどういうふうに直していってくれるのか、国民のそういう期待にどういうふうに応えようとしているのか。もう一つは、普通の国民の暮らし向きがどれだけ苦しいかということを候補者が理解してくれているのか、それが多分、いわゆる裏金問題の大本だと思います。

 政治に金がかかるんだ、何百万とか、1,000万とか2,000万とか、それは仕方がないでしょというふうに言ってしまう感性というのは、やっぱりなかなか理解してもらうのは、国民が、そういう人たちが我々の、普通の国民の皆さんが我々の暮らし向きをよく理解して政治に取り組んでくれる人だよねというふうに思うのは難しいと思うんですよね。だから、裏金問題とかっていうところというのは、そういう、自分たちの暮らし向きの厳しさを切実に感じてくれていて、その是正に向けて取り組んでくれる人なのかどうかという意味での一つのリトマス試験紙になっちゃってる。真摯に反省しているのかどうかということをやっぱり厳しく有権者が見られるというふうになってるということじゃないかなと。

 すみません、私は選挙戦に入ってないんですけど、報道で見る限り、私は何か、政治と金の問題だけに終始してるというよりは、そういった意味での政治家、国会議員としての資質をそういう、このことを通じてチェックされる、そういう厳しい経済環境に国民の皆さんが置かれてるというふうに捉えるのが正しいのかなというふうに、雑な分析をしてます。

 

○時事通信:ありがとうございます。

 もう1点、昨日、報道っていうことなんですけど、自民党本部が派閥、裏金事件で非公認とした衆院選の候補の党支部に2,000万円を支出していたということが明らかになりました。自民党は政党支部に支給し、候補者に支給したものではないというふうにしてますけども、野党は事実上の公認などと批判をしています。政治と金の問題が争点となった今回の選挙戦で、この自民党本部の対応についての御所感があればお願いします。

 

○丸山知事:なぜ、処分の追加というか、岸田総裁の下で行われた処分に加えて、今回の総選挙に当たって公認するかしないか、また、比例名簿に登載するかどうか。これは、私は処分というよりは、選挙に臨む方針だと私はどっちかというと思いますけど、選挙に候補者としてどういうふうに扱うかということにおいて、やっぱり非公認とか比例名簿に登載しないという形で厳しく臨むという、その文脈の中で、自民党としてそういう、いわゆる追加の処分というのかな、追加の処分をされたという説明の一連のストーリーからすると、話が違うよねというふうに、非公認という形で厳しく対処する、厳しい中で勝ち上がってもらわななければいけないという状況を政党として課していくというコンテクストというか、文脈の中で言われていたと、普通の国民は思われると思うんですけど、そういう中で、公認された人と、資金の提供という意味では、形式はちょっと、公認料と活動費という組合せなのか、色合いは違うけども、結果的に、実質的に提供される金額の水準は変わらないということが、何か話が違うなというふうに国民に受け止められてるだろうと。それは、そういうふうに受け止める国民の皆さんが普通だろうというふうに思いますから、やはりやられておかしくないことではないと思いますけども、やられるとしたら、やっぱり非公認の扱いの中にそういうふうに言われてないと、報道で後で判明するって形ですと、そのこと自体を伏せていたということ、その2つ、甘いんじゃないかということと、伏せていたということがやっぱり国民の評価としてはシビアになっていかざるを得ないのかなというふうに思います。

 または、党内融和とか、選挙後に過半数とか安定的な政権運営をしていくとか、党運営をしていく、政権運営をしていくために追加公認とか、そういうことのために、そういう関係をキープしておくという必要性もあるというのは、これはまた別の話だと思いますけど、そうであれば、そういうふうな、そういう非公認扱いなんだというふうに説明されておかれたほうがよかったんじゃないかと。それはそれで甘いと言われたでしょうけども、隠していたというふうな非難というのは避けられたんじゃないかと思います。ただ、それは、その当時、急な選挙の中で、急に追加の処分を決めるというプロセスの中で、ばたばた決まっていた話でしょうから、経緯はよく分かりませんから、決められた方々の中でいろんな事情があったんだと思いますけれども、結果的にはそういう厳しさが、厳しさという意味において、説明と実態が違ってるということと、それが説明されてなかったと、その2点がやっぱり大きな報道につながってるんじゃないかというふうに思います。

 

○時事通信:ありがとうございます。

 事前に非公認の扱いっていう時点で公表なりをしていれば、特に整合性は取れているというお考えでしょうか。

 

○丸山知事:いや、それはだから、非公認のやり方だから、要するに公職選挙法上の政見放送ができるかとか、ビラの枚数でしたっけ、配れるかどうかというところの差異にすぎませんというふうな説明というのは可能だったとは思いますけど、ただ、それは甘いんじゃないかというふうに最初から言われてたと。

 すみません、別に何が適法、適法、違法でいうと、多分別に違法なことはないでしょうから、何が正しいかというのは、何が正解じゃないと思いますけど、何が選挙にプラスだったかというのは、それは私は分かりませんが、結果を見ないと分からないということもあるでしょうけど、だから、最終盤にこんな話が出てくるというのは、やっぱり今競われているところにとって最後の勢いとなっているところでは、全く影響がないというわけじゃないですよね。

 

○時事通信:分かりました。ありがとうございます。

 

○山陰中央新報(原):すみません、先ほどの共同通信さんの質問で確認なんですけども、知事は、街頭には立たないとはいえ、自民党候補者を応援されるということなんでしょうか。

 

○丸山知事:自民党員の皆さんに支援を呼びかけたということですね。自民党より、自民党支持者の方に支援を呼びかけたということですかね。

 

○山陰中央新報:知事として応援されるということではない。

 

○丸山知事:それは応援の意味じゃないですか。応援の定義をどう取るかで。だと思いますけども、それを応援だと言われれば応援じゃないですか。それは御判断にお任せします。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 

○中国新聞(寺本):関連して、選挙戦終盤に、出陣式のときはどこもマイクは持たれなかったと思うんですけど、終盤にそういうふうに出られたというのは、情勢を見てということでしょうか。

 

○丸山知事:それは情勢を見てです。やっぱり石破総理、石破総裁が選挙後にどれだけ自分が総裁選とか選挙戦で示されてきた地方向けの政策を実現できるかという意味でいくと、支持基盤が弱い状況では、やっぱり展開が難しくなるわけですから、これだけスタート地点からいろんな厳しい要素が加わって苦戦されているっていう状況を見た上で、やはりこのままでいくと石破総理が地方のためにやろうと思われていた政策を十分に実行していただく環境が悪化してるという状況を見るにつけ、やっぱりその状況を自分のできる範囲内で改善できるようなことができないかというふうに考えるに至ったということです。

 

○中国新聞:ありがとうございます。

 

○朝日新聞:朝日新聞の垣花です。

 今の話ですけれども、2週間前の公示前の記者会見では、特定の候補は応援しないというふうなことでした。その後、心境の変化があったということでしょうか。

 

○丸山知事:それは情勢を踏まえて判断を変えたということです。

 

○朝日新聞:その情勢というのは、先ほどの石破総裁の苦戦が伝えられる、総理の苦戦が伝えられるという状況を見てということでしょうか。

 

○丸山知事:そういう状況です、そうですね。

 

○山陰中央新報:度々すみません、質問がまた1個戻って、自民党候補を応援、支援される、支援を呼びかけたっていうくだりのところで、知事、今後は街頭に足を運ばれることはあるんでしょうか。

 

○丸山知事:いや、街頭に足を運んだことはないので、基本的にない。選挙戦に入る前にないって言っといて、あったんで、それは情勢変化があれば変わるかもしれないけど、今のところ考えていません。基本的に街頭というのは避けてきてますので、街頭自体は昨日も行っていませんのでですね。

 


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