7月25日質問項目4
4.兵庫県知事パワハラ疑惑
○山陰中央新報(高見):兵庫県の関係でして、兵庫県の知事のパワハラをめぐる一連の問題の関係で、県職員に2人目の亡くなられた方があられると明らかになったりして、同じ総務省出身の知事でもありますけれども、率直に受け止めをどのように思われますでしょうか。
○丸山知事:この前、読売の松田記者からも同趣旨の御質問がありましたけれども、前回は、政治家の出処進退という観点で、本人が判断するしかないでしょうというふうに申し上げましたけども、前回から今回に至るまで、いろんなことが明らかになりまして、私は認識を改めることにいたしました。
兵庫県の斎藤知事は、辞めるべきじゃないと思います。出処進退をあれこれ言うべきじゃないと思いますけども、なぜ考え方を変えたかというと、一つは、これは政治家のありようっていう話で前回は捉えてましたけど、今、高見記者がおっしゃったように、大もめで設置をされた百条委員会の1人目の参考人というか、証言者として出席が予定されてた方が、死をもって抗議するという言葉を残されて自死されてる。そして、はっきり申し上げると、昨日報道に載ってますけど、前々から、報道されてる2人目の方も、県庁の中の訃報の連絡欄に載ってなかったってことはあるかもしれませんけど、前々からうわさをされていて、ネット上でもね、正直言って、百条委員会の設置に至ったのは、そのことが県議会、連休明けに判明して、第三者機関じゃ駄目だというふうになったというふうにも言われてるわけですよ。なぜそこで百条委員会ということに、百条委員会について賛否があった、結果的に維新と公明党は反対されましたけど、自民党の中でも賛否が分かれてたけども、4月の連休前に亡くなられて、その話が連休後に兵庫県庁内で伝わって、県議会にも伝わって、そんな状況であれば、そんな生ぬるい第三者機関か何かに任せてられないっていうふうな話があって百条委員会の流れになったって、それはものの解説には書いてありますよね、書いてある。だから、皆さんの、全国メディアの支局の皆さんは前々から知ってる話なんだ。突然出てきた話じゃない。前々からみんな知ってる話、関係者は。だから2人目なんだ。1人目は4月に亡くなった方。今回亡くなった方は2人目。
だから、つまり何を言いたいかというと、人が亡くなるっていうことが発生してる以上は、それは政治責任のレベルを超えてる。具体的に申し上げると、私は、普通に報道されてる事実を見る限りは、なぜ百条委員会に出席を予定されてた方が自ら命を絶たないといけなかったのか。それに関しては、3月の下旬に、人事当局、人事課から、押収された自分の業務パソコンのデータを洗いざらい全部確認されて、その中に知られたくないプライバシーの情報があった。それを、それは今回の、告発をされた元局長の告発の内容と全く関係ない事柄なので、それをオープンにすることについては差し控えてほしいという働きかけを御本人がされていたということがありますよ。別途、最近発表された、販売された週刊文春の中には、そのプライバシーの情報を持ち歩く県の幹部がいて、言うことを聞かなかったら、これを洗いざらいぶちまけると言っていたというふうに、少なくとも報道では書かれてる。それは、人事権、そこで報道されてる方は固有名詞が出ていて、人事ラインにいない方です。人事課とか職員局とか総務部とかっていうのが人事ラインだけど、多分決裁でいうと人事課長、分かんないけど、職員局長、総務部長、副知事、知事っていう決裁ライン。そのラインにいない人が知ってるというふうに、少なくとも報道されてる。ということは、これは何を意味するかというと、それが事実であれば、一つは、そのことを、そういうふうな発言をその亡くなった方本人にしていたら、それは脅迫ですよ、刑法違反だ。そういうプライバシーを公にするというふうに言っていたとしたら、それは脅しですよ、もしその発言が本当だったら。これは脅迫罪が疑われるってことですよ。いや、その人が自分でつぶやいただけだったかもしれない。ただ、それが本人に伝わっている、本人に直接もし話をしてるようだったら、それはもう脅迫罪、成り立つんじゃないか。
それは要するに何かというと、政治家の出処進退とか、政治的な地位を捨てるかどうかってレベルじゃなくて、この話は、知事本人かどうか知らないけども、知事の周辺の人たちが、知事が少なくとも任命した人間が、刑法違反を犯してるかどうかという、そんなレベルの話になってる。
もう一つ言うと、守秘義務違反だよ。職務上知り得た秘密は、公務員は漏らしちゃいけないんだよ。人事課とか総務部とか副知事とか知事しか知っちゃいけない情報を、何で関係のないラインの人間が知ってるんだ。守秘義務違反がない限りは、そんなことはあり得ないでしょ、発生しないんだよ。守秘義務違反も刑法犯です。脅迫罪は刑法に書かれていて、守秘義務違反は地方公務員法に書かれているけども、いずれも刑法犯ですよ。だから刑事事件なんだ、刑事事件が疑われる案件だよ、これは。
兵庫県警が、もしこんな脅迫が兵庫県庁ではまかり通ってたら、それは県庁の中で済まなくなると思うから、それは県警が調べなければいけないだろう。でも県警だって、予算編成権を県知事に握られてるから、そういうときはどこがやるかというと、検察がやるんだよ。そのために特捜部があるわけ、大阪地検に。もうそういう話なんだ、話の筋が。
起きてること、私はね、はっきり言いますけど、ワインがどうだとか、自転車がどうだとか、それはそれで結構だけど、マスメディアの皆さんね、人が2人亡くなる、私は1人目の方だって知ってたと、私は少なくとも兵庫県庁の記者クラブの人はみんな知ってたと思うよ。だから、7月に亡くなった方、このことが判明した時点で2人目なんだよ。2人目の死者が出て、ワインがどうだとかさ、何か20メートル歩いたかどうか、そんな話は枝葉末節。何でこの方が亡くならなければいけないような状況が発生したのかということが本丸でしょう。人の命が一番だぞ。
もう一つ、4月に亡くなった方について、恐らくまだ学生のお子さんがおられるんでしょう。遺児育英資金、亡くなった方のお子さんの修学のために寄附を集めようということを、その亡くなった方の上司が認めなかったということを、これ共同通信が書いてある。そんなことを県知事は知っていたのか。知っていて、そんなことを放置したのか。これは刑法違反じゃないけど、道徳的、倫理的な話だけど、県の職務遂行も影響したと言われている亡くなり方をしてる人に対して、同僚の人たちが募金を募るっていうことを邪魔する人間を管理職に置いてる。任命責任だ、そんなのは。そんなやつが本当にいるんだったら、さっさと、首にできないけど、だから役職を、部下をゼロにせないかん、異動させないかんですよ。だから、そのためにやらなければいけないことが県知事は山とある。自分が選んだ部下がそんなことをしている。何をしてきたのかつまびらかにする責任がある。そんな辞められた副知事みたいに、辞めて、もうメディアの世界に出てこなくていい、百条委員会にしか出なくていいなんていう状況にしちゃいけない。公人として、2人が亡くなったという、こういう深刻な事態に対して、自分とか自分の周囲が何をしてきたのか、責任がなかったのかということを説明する責任がある。私はそのために、少なくともそれをやるまでは辞めるべきじゃない。辞めちゃいけない。その代わり、マスメディアの皆さんはもうちょっと真面目に仕事しなければ駄目だ。
もう一つ、さっきの遺児育英資金の話に加えて、こういう経緯で亡くなられていたら、ちゃんと公務災害の認定の手続をちゃんと進めてるんだろうなと。公務災害の申請ができる可能性があるということを遺族に伝えて、その申請の手続をちゃんと職場としてフォローしてるのかと。そんなことぐらい、神戸の県庁記者クラブの皆さん、聞かないかんわけよ。人として、組織としてやるべきことをやってるのかと、やらせてるのか。人、2人亡くなってるんだぞ。ワインの2本がどうだとか、そんな話じゃないだろうと。
いや、そもそも証言で、テープで残ってたからそれを追うのかもしんないけど、何でテープでしか出せないような、委員会に出席して発言すべき人が発言しないなんていう状況が発生してるのかという、そこが問題の核心ですよ。全くそんなこと明らかになってない。
それはそれで、辞めれば済むという話じゃない。辞めずに、自分がやってきたこと、自分の部下がやってきたこと、これをつまびらかにする責任が県民に対してある、県庁職員に対してある、亡くなった方々に対してある、遺族に対してある。したがって、その責任を果たすまでは辞めるべきじゃない。
そして、もう一つ。別途、刑法上の問題というのは、捜査する機関がきちんと捜査すべきだというのが、ようやく最後の意見ですね。ということで、前回の松田さんへのコメントを修正させていただきます。
ということで、ある意味、副知事さんをやすやすと辞めさせたということは正しくなかったと思います。公人として組織を率いた事務方のトップとして職にとどめおいて説明責任を果たさせるべきだったと。まだ明らかになってないことが山のようにある。
そして、週刊誌の報道だから放っといていいという話じゃない。週刊誌で報道されてることが事実かどうか、そんなことがなかったか、そういう吹聴して回ったんじゃないかと言われてる人に聞く、ただす。懲戒処分をする側の人間として、正当に、職務上、秘密を知り得た人が、それ以外の人に漏らしたことがないかどうかということを一人一人に詰問して聞く。それは辞めた副知事も含めて、それが知事の仕事だよ。法律違反を犯してないかどうか、確認が要るような状況になってるということだと、私は一連の報道とかを見ていて思うところでありまして、ともかく、おねだりとかパワハラという話というのは、それはそれで大事な話だと、どうでもいいわけじゃないけど、大事な話だと思いますけど、事の本質は、パワハラも影響してるかもしんないけども、何で2人もの人が亡くならないといけないような、事態が発生してしまったのか。それは、誰が、どういうふうにして防ぐべきだったのかということを、事実をつまびらかにして、自分も含めて、反省すべきところは反省して、それが立て直しですよ。斎藤知事が県政を立て直すって言われてるけど、まずそこがスタートだと思います。それは、辞められたらできないので、辞められたら表に出てこなくなっちゃうから、やっぱり公人として説明責任を負う立場、知事として、そういう部下職員に事実をただす立場として職責を全うする、当面は少なくとも。というのが私の、正しくないかもしんないけど、私の意見です。
いろんな、島根県庁も他山の石って言葉がありますけど、兵庫県庁で明らかになってる事柄で、我々、気をつけなければいけない、たださなければいけないことはないかどうかというのを、私自身もいま一度よく考えなければいけないというふうに思ってます。
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