6月28日質問項目4
4.国の地方創生10年の取組
○時事通信:時事通信の勝又です。よろしくお願いします。
国の地方創生の取組についてお聞きします。
国が地方創生を打ち出してから10年ということで、これまでを総括して、成果や課題を報告しました。人口減少や東京一極集中是正の流れを変えるに至っていないと指摘した一方で、成果が出なかった具体的な要因の分析までは踏み込んでいません。また、骨太の方針では、地方創生の新展開を図ると盛り込まれましたが、政府内では、今のところ具体的な動きはないというところです。
先ほども人口減少だったり一極集中の是正は国全体の課題というお考えを示されていますけども、その人口減少が深刻化している地方の創生について、政府の本気度がうかがえない、この現状への受け止めをお聞きしたいのと、改めて国に求めていくことをお願いします。
○丸山知事:十分じゃなかったというふうに認めてるだけでも、役所の仕事としては大分立派なものだと思います。大体が失敗を認めないというのが役人の本能ですから、そういう中で十分な成果が上がってないという、そういうスタート地点に立ってるということは、正直言って、意外にもちゃんとしてるなというふうに思ったぐらいです。
ただ、それをどうやって対応していくかというのは、正直言って、その紙を作った部局だけの力ではとても対応できない、その担当大臣だけではとても対応できないという大きな対策が必要だってことなんです。だから、自分たちの所管の分野、自分が担当してる、予算を持ってる、権限を持ってる、法律や予算の範囲内で改善できる自信がないから書けないということなので、より大きな枠組みで、それこそ、もう内閣挙げてやらないと、内閣挙げてだし、経済界から嫌われることだってやらなければできないですよ。大企業の言いなりになってたらできるわけがない。それは大企業にとってはいいかもしれないけども、大企業以外の中小企業、賃上げできなくて本当に苦しんでいるのに、また最賃が上がっていくという、もう議論がまた始まりますもんね。労働分配率70%ですよ、大体中小企業はね。大企業は40%。30%も労働分配率高いのに、それでも賃上げできてないということは、それは姿勢とか利益をできるだけ吐き出そうとして70%まで持ってきてるのに賃上げできないってことは、利益の総量が足りないということでしょ。だから、それは、大きな企業と中小企業の間の取引の中で、もっと中小企業に利益が残るような取引をちゃんとしてもらう、労働分配率を上げれる、いや、労働分配率じゃないな、賃上げができるような対等な取引関係を実現してもらうという、これは大企業からすると利益吐き出せって話になるから、それは抵抗するでしょう。抵抗するから、中小企業だけではできないから、だから政府が後押しするしかないんですよ、法律でも何でも使って、と思う。なので、政府が社会的には強い立場にある人たちにも負担をしてもらって、それは嫌々ながらであっても協力をしてもらって、協力してもらえないんだったら強制して、嫌われてでもやるということが日本全体のためになるということだと思いますんで、そういう政治のリーダーシップが必要だと思います。
各省庁がそれぞれ自分の縄張の範囲のことしか考えないという習性がありますから、そういうことをインテグレート、ばらばらに分かれてるものを、ばらばらにやってる政策を束ねて、大きな政策目標に向かって束ねていくというインテグレーション、統合力というのは政治しか持ち得ないので、政治家の皆さんが頑張っていただく、政府・与党、まあ政府じゃない、与党に頑張ってもらうということじゃないかというふうに思います。
○時事通信:ありがとうございます。
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