6月28日質問項目3
3.東京都知事選
○山陰中央新報(原):東京都知事選についてお尋ねします。
前回の会見でも話が上がったんですけども、7月7日投開票の都知事選で、現在選挙戦が展開されているさなかだと思います。各候補、保育料や給食費の無償化だったりとか、あるいは5人の子どもを産んだら計3,100万円を現金支給するといった様々な公約を掲げて臨んでいらっしゃいますけども、改めて今回の都知事選、どのように見ていらっしゃいますでしょうか。
○丸山知事:非常に特異な、ストレンジな、奇妙な選挙戦であります。一つには、ポスターの掲示場の、何かスペースジャックみたいな話、特定の政治団体が24名の候補を擁立されて、それを販売をしたり、当選とか候補者の名前の浸透を目的とするとは思えない掲載内容のポスターが掲示されていたりという異常な状況だと思いますけども。私からすると、それはそれで大きな問題だと思いますけど、そういう内容、東京都知事選挙の中身に入る前の入り口のところでそういう、言葉は悪いですけど、くだらないネタで都知事選報道が占められているということ自体が、申し訳ないですけど、選挙の中身とか東京都の今後の在り方という議論を、報道を通じて都民の皆さんに判断をしてもらう材料の提供、中身についてですよ、選挙戦の候補者が訴えてる政策の中身だったり、その候補者の姿勢だったり、そういう支援体制だったり、どういう人が支援しているのかというふうな中身の話をオミットする効果を、申し訳ないですけど、何かマスメディアの皆さんがまんまと引っかかって中身の報道をする時間を割いてるというのが滑稽極まりないと。そんなことを報道するのが都知事選の報道なのかと、それはそれで問題だと思いますけども、そういうことを長々と報道することが本当の選挙報道なのかということを改めてメディアの皆さんに、取材されてる方々とか報道の指揮を執られてる方々にちゃんと考えてもらわなければいけないと私は思います。
もう一つ言うと、最有力候補である現職の小池知事の、やっぱり選挙スタイル、選挙のスタイルっていうのは非常に特徴的ですよね、非常に特徴的。東京の補選がありましたよね、補選が。江東区、東京十何区かには御自身が擁立された候補の応援に、たしか選挙期間12日の中で9日、これはちょっと私が張りついてたわけじゃないので、読売新聞の報道によれば、12日のうちで9日、選挙カーに乗られたり応援演説されたりされたわけです。それは当然、公務がある平日だって、そういう中でそういう衆議院の補欠選挙で御自身が擁立に携わられた方の応援には、公務との兼ね合いという意味でいくと、公務を割いてやられた方が、御自身の選挙になると公務との兼ね合いというふうに言われてるようですけど、選挙戦、有権者の前に出るということについては極力避けられてるように感じられます。それがある意味、私が申し上げた、選挙の戦い方、公約じゃないですよ、戦い方という意味では一番特徴的な内容だと思いますけども、そういうことを指摘する報道を見たことがないんですよね。なので、東京都知事選挙を報道しないということを一生懸命マスメディアの皆さんがやられてるというふうに私は感じます。そういう意味で異様な選挙戦だなと。東京都知事選の中身をできるだけ報道しないという、誘拐のときには報道協定というのがあるらしいですけど、何かの合意でもされているんじゃないかというぐらい不思議な報道だなと思って、テレビや新聞だけ見てても、この時代、もう駄目だなというふうに感じますね。
非常に、有権者とかメディアの前に極力出ないようにされてるということ、それ自体は、恐らくメディアとしては一番気づくところ、メディア人というか、マスコミの皆さんからすると、まさに本能的に分かるところ、それを一生懸命報道されないというところが東京の都政記者クラブの特殊性なんですかね。それとも東京都の東京都政を報道されるデスクの方々の個性が共通してるのかも分かりませんけど、日本で一番大規模な首長選挙がこれまでにない、コロナで人前に出るのを避けるとかっていう事情があったときはありましたけど、これまでにない選挙戦術で展開されてる、有権者への向き合い方という意味では非常に特徴的な選挙が展開されてるということについて、メディアが報道しないというのが何か、なぜなんだろうって、私がメディアを取材したいぐらい不思議ですね。
そういう感じです。中身じゃなくて、東京都知事選挙とメディアの関係が普通の姿じゃないというのが今回の東京都知事選挙の一番の特徴だというふうに思います。それは候補者の姿勢でもあるでしょうけども、取材されるメディアの皆さんが、それが普通だと思ってるか、それが特別奇異じゃないというふうに、もうこれまでの都政取材で無意識に染みついておられるのかどうか分かりませんけど、何か不思議な選挙をやっぱりやられているなというのが私の感想です。
○山陰中央新報:ありがとうございます。
○朝日新聞:朝日新聞の垣花です。
都知事選の関係なんですけれども、選挙の印象はいいとして、置いといて、中身に触れたいんですけども、新しい知事が7月の初めには誕生しますけれども、その知事に対して何か注文したいことや期待したいことっていうのがありましたら教えていただけますでしょうか。
○丸山知事:いや、抽象的に東京都知事をイメージできないんで、決まってからじゃないとコメントのしようがないなと思います。
○朝日新聞:例えば一極集中の是正について、何か新しい知事に求めたいものがありましたら、いかがでしょうか。
○丸山知事:一極集中の是正は、私は基本的には政府の仕事だと思っているんですけども、あわせて、これは何度も繰り返し申し上げてますけども、人口減少が続く過疎地を多く抱える地方の都道府県を助けるためにやるんだという誤解が流布してますけども、そういうことではなくて、一部の候補が主張されてますけど、物が集中するというのは効率的だけども、過ぎたるは及ばざるがごとし、過度にそういうことが進むと、それはそれで弊害が生じてる。過度に人が集まっていることで出生率が下がっているんじゃないかということも言われてますし、そういう過度の過密の解消、緩和、それから過疎の緩和、その両方に寄与するのが東京の人口を分散させていく。別に東京から人がいなくなるようにしていくということじゃなくて、東京の皆さんがより快適に生活できるように、もう少し過密の度合いを緩和するという意味で、東京の雇用、本社などに勤められる方々の雇用を地方に分散していくといったことを行っていくべきだと私は思っていますし、そういった税制だって取るべきだというふうに思っていますので、そういうことについて御理解をいただきたい。それは東京都民の、それは1都3県ですかね、1都3県だったり三大都市圏だったりしますけど、過密が生じてる地域にとっては、過度な過密というのは便利を超して不便になる、不便って、ある意味では、電車の本数が多いとかっていう意味では便利なんでしょうけど、本数が多くても結局満員電車ですし、ターミナルでの乗換えをお年寄りや小さな子どもができるような、そんな状況じゃないですから、そういう過度な過密を緩和をしていくという、都民の皆さんにとってもプラスになる政策だということについて御理解をいただきたいなというふうな希望を持っているところです。
○朝日新聞:ありがとうございました。
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