5月21日質問項目5
5.佐賀県玄海町文献調査
○中国新聞:中国新聞の新山です。よろしくお願いします。
原発から出る廃棄物の最終処分場に関連して、一つお伺いしたいと思います。
前回の知事の会見の翌日、今月の10日ですけれども、佐賀県の玄海町の町長が、国の文献調査を受け入れるというのを表明をしたんですけれども、その決断の背景に町議会が採択した請願があるというふうにされていて、その請願が一部で文献調査の受入れというのは廃棄物の発生原因を有する自治体の責務であるというような文言が入っています。
前回の9日の会見では、知事は、仮にそういう調査というような話があれば断固反対されるというようなお話をされたんですけれども、一方で、こうした調査の受入れというのが立地自治体の一つの責務ではないかという、そういう言葉であるとか論調に対して、お考えがあればお聞きしたいと思います。
○丸山知事:論調というか、請願の中にそういうことが書かれていたということだと思いますけども、たしか玄海町長は、そんな責務を負ってるとは思ってないと言われての受入れだったと思いますので、玄海町として、全体としてそういうふうに受け止められているというふうに私は理解はしていない状況です。ただ、そういう請願でしたっけ、陳情でしたっけ、の中にそういう記述があったということは知っております。玄海町としてそういうふうに受け止められているというふうに理解するのは適当ではないだろうというのが一つ。
そして、それ自身に対する私のコメントを申し上げると、立地、原子力発電所の設置を認めて協定を結んで対応してるというのは、それは事実ですけども、その中に廃棄物の最終処分場を受け入れるということを一切含意してません。そんなことは一言も言ってない。
もう一つ言うと、廃棄物の処理責任がどこにあるかって、一般論で言うと、その廃棄物を排出した人の責任だというふうに一般論ではなるでしょう。それは、島根県で原子力発電所があるから島根県民が排出したんだというのは全くもって非論理的です。島根県の原子力発電所は、中国電力管内、もしかすると域外に売電する部分があるのかもしれませんけど、中国電力の電力利用者が排出したごみであって、島根県民が排出したごみでは全くない。全くないというか、島根県民と限定されるいわれは一切ない。そういう意味では、全く非論理的、根拠がない論理構成だと私は思います。もし排出者のというのであれば、それは発電事業者の電力を利用された方々全体が排出されているというふうに整理すべきであって、それは島根県とか島根県民とかということに限定されて、その責任を問われるということはあり得ないというふうに思います。
ですので、これは地域別に見ればそういうことですけど、結果的に国が進めている原子力政策ということの中でいくと、国民みんなが排出者の立場にあるってことですよ、電気利用してるってことでいえば。なので、政府が考えなければいけないということだと思います。誰が責任を負うかといえば国民全体で、それを政府として課題解決しなければいけないという責任を政府が負っているというのが論理的な整理じゃないかと私は思っています。
○中国新聞:分かりました。自治体には責任はなく、それは国民あるいは国が政策で課題解決を考えるべきことということですね。
○丸山知事:はい。
○中国新聞:分かりました。ありがとうございます。
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