4月24日質問項目3
3.人口戦略会議報告書
○山陰中央新報(原):消滅可能性自治体についてお尋ねします。
経済界の有志らでつくる人口戦略会議が先ほど、将来的に消滅の可能性があるとした自治体を発表しまして、島根県は消滅の可能性がある自治体が2014年調査の16自治体から4自治体まで減って、いわゆる12自治体が消滅の可能性を脱却したとのことです。全国的に見ても、これ特異な例だといって、実施団体は出生率の高さを要因に上げておられますが、この点の率直な受け止めをよろしくお願いします。
○丸山知事:出生率が、ほぼ5位以内には入ってるわけですから、それが、どうですかね。だから、大体0.3ポイントぐらい、上位にあるということが大体続いてますので、それが、いわゆる累乗的に影響してるんだろうなというふうに思っております。けれども、この推計の仕方というのは、前回も同じ組織だったわけじゃないと思いますけど、同じような問題提起をされて、2回目で、先ほど原さんがおっしゃった、対比がされてるわけですけど、根本的なアプローチの違和感というか、問題は、自治体ということで捉えると何個消滅するとかというふうにショッキングに報道できる、言えるので、自治体単位で数字が、消滅自治体が何個だとかという話になりますけど、これは都道府県単位でいえば東京以外は全部減るわけでしょう。つまりは国の問題だということです。日本全体の問題を自治体の問題であるかのようにすり替えて言われてるというのが根本的に間違っている。こんなものは、消滅可能自治体がこんなにたくさんあったら、それこそ国が滅ぶということとして捉えなければいけないのに、相変わらず消滅可能性自治体とかといって首長の話を聞くなんていう愚かなことを繰り返しているところが、メディアの皆さんも含めて、学習能力がちょっと十分じゃないんじゃないかというふうに思います。
出生率が低い、別に、高いところもあるけども、まあまあ総じてどこも下がってて、それは我が国の傾向なわけですよ。そうすると、国の政策とか日本社会の全体の問題を解決しなければいけないのに、自治体ごとに取り組むべき課題であるかのように、誤った世論誘導をしているというところが問題で、こういうことというのは政府に対して大きな会社の社長さんだとか会長さんとかの集まりなのであれば、日頃、パーティーで会ってるときに、茶飲み話みたいなことをするんじゃなくて、政府に対して、国政に携わる方々に対して、きちんと問題提起をされたほうがいいんじゃないかと私は思います。
○山陰中央新報:ありがとうございます。
○毎日新聞:毎日新聞の目野と申します。
消滅可能性都市の話が出たと思うんですけども、先ほど受け止めをお伺いしましたけども、12自治体が脱却したということで、これは県の取組でどういうところが功奏されたかなという、何か考えとかありますでしょうか。
○丸山知事:いや、一つには、島根県って人口が減らないように取り組むというのが県政の基本中の基本、県の最上位の基本計画であります島根創生計画の目標は、数字を掲げてやってます。出生率2.07と、社会移動のマイナスをなくしていくというふうな形で取り組んでいますので、これは、非常に単純な見方をしてしまうと、そこの数字に行ってないという状況は、つまりは人口を維持することができないという状況が続いていると、また、出生率がまだ下がってますので、正直上げるという目標で取り組みましたけども、残念ながら下がってるということで、うまくいってないという見方、当然、それは一つの絶対値の比較で、それはそういう見方があります。
一方で、先ほど申し上げたように、出生率でいうと、全国と同じように下がってますけども、全国の平均値との上位乖離、上に0.3ポイント乖離してるわけです。それはキープしてるということが、全国平均の状況よりもよくなるに決まってるでしょ、それが毎年続いていれば。その積み重ねが今回の結果に出てるんだろうと思いますけど、でも、それでも人口は減るので、日本全体の悪くなり方よりも悪くならないということで満足せずに、2.07を目指していくということだと思います。
県の政策なのかと言われると、もともと高いというのもありますので、それは何がプラスに作用しているかということについては厳密には分かりませんけれども、我々としては、そういう出生率が全国の中で高いという状況を維持していこうと思うと、これは私の私見ですけれども、例えば3世代同居が多いとか、3世代で近居してるというふうな状況があるので子育てしやすいと、近親者の助けを得やすいというのが大都市部との違いだというふうに思われてきましたけど、実際、今はまさに高齢者雇用がすごく進んでますので、おじいちゃん、おばあちゃんが年金受給世代になったからといって家にいてくれてるわけじゃない。そういう状況を考えると、やっぱり保育にしても学童保育にしても、そういったものをちゃんと充実していかないと、アドバンテージがどんどん薄まっていくということが明らかなので、そういう公的なサービスを市町村と一緒に充実していくということにこれまで取り組んできました。そういう意味では、うまくいってるとすると、これまでの島根県の強みだったところのベースが弱体化していくというところを公的なサポートを強化することで何とか、出生率でいうと出生率の上位に位置できるということが継続できてるということじゃないかというふうに私は、主観的な、あまり客観的じゃないですけど、私の受け止めはそういうふうな受け止めで、これは県だけではなくて市町村とも協力してやってることですし、まず第一には子育て世代だったり若い方々、子育て世代の親御さん方だったり、それを支えておられるおじいちゃん、おばあちゃんの世代だったり、近所で支えておられる方々、そして職場で子育て世代の皆さんが育児休業を取られるということの穴をほかの方が埋めておられるということでもありますので、これは県民の皆さんの努力の成果だというふうに思っております。
ただ、人口が減り続けるという状況は続いておりますので、それを反転できるように、反転できるというか、維持できるような水準に持っていきたいという、そこには達してませんから、そういう努力をしていきたいということであります。
○山陰中央テレビ:すみません、山陰中央テレビの安部です。
すみません、消滅可能性都市の関係で、ちょっと追加でお聞きしたいんですけども、一方で、4自治体のほうは引き続き消滅可能性都市から抜け出せなかったという評価、今回公表された……。
○丸山知事:いや、だから、私が言ってるように、市町村単位に置き換えること自体がナンセンスだと。市町村単位でやること自体が私はナンセンスだと思いますよ。市町村の努力が足りないからとかっていうふうに押しつけてるけども、じゃあ東京都がすごい頑張ってるから人口が増えてんの。そんなことないでしょう。出生率、最低だよ。それを、よそから人を吸引できる、そういう恵まれたポジションに社会構造上あるからなってるわけでしょ。だから、私は、申し訳ないけども、そういう発想自体が間違ってると言ってるんですよ。そういうものを放置してるからこんな状況になってる。大本として、分かりやすいのは東京一極集中だけど、私からすると三大都市圏、それ以外の地域の格差構造を是正しようとしなければ、どんどんこんなの進むに決まってますよ。そんなもん、一生懸命我々が出生率を上げて、子育て環境を整備したとしても、大学、専門学校の進学、そして就職という段階で、この子どもさんたちが残れないという状況が続いてるという構造なので、それは市町村単位の問題でも、究極を言うと県単位の問題でもなくて、それはどちらかというと、三大都市圏とか東京に人が集中していくという構造を放置している日本の全体の政策の、これは経済界も含めてですよ、社会と、そういう日本社会のありようが引き起こしている現象だというふうに捉えるべきで、そんな可能性自治体がどうだこうだとかというふうに、自治体に転嫁していくというレベルの問題じゃないということであります。
でありますから、先ほど申し上げているように、消滅可能性自治体が減ってるからうまくいってるんだというふうな立場に立たないわけです。人口は相変わらず減り続ける。その消滅可能性自治体という数字の基準に至る前でも、社会が維持できるかどうか分からないわけです。バスが減便になる、いろんな小学校が、それがどんどん統合されていく、部活動が、種類が制限されるとか、そんないろんな弊害も出てるので、今回、何か脱したところと脱してないところというふうにあんまり分けて議論しても、それは本質的議論じゃなくて、そういうこと、私が言っているのは、経済人の皆さんも、前の試算のときとあまり前頭葉の思考構造が変わってないというところが相変わらずですなという感じなので、そこを変えなければいけないと。申し訳ないけども、SDGsのバッジをつけて、大きな会社の社長だとか会長だとか、経済団体の幹部だとかといっておられる方々が、今この状況をつくっているという、そういう原因になってるということを理解してないというところが、私からすると最大の問題だと思います。なぜ東京にあんなでかい本社を構えなければいけないのか、アメリカにはできないのか。それは分かりませんよ、それは銀座で酒を飲むのがいいから、楽しみだから、そんな、もう銀座から離れたくないとか、北のほうがいいからとかね、すすきのじゃ駄目だとか、博多じゃ駄目だとか、そんなことなのかどうか分かりませんけれども、少なくともそういう大きな経済主体が取られてる、最適だと思われてる選択の積み重ねが、日本社会としては最悪の方向、最悪の事態を招いてる。なぜならば、日本社会、日本という国の領土と主権と国民かな、国の成り立ちは、その3つの中で、人口というのは国民でしょ。国民がなくなってしまうかもしれないという意味での日本という国とか、日本という社会のサステーナビリティー、持続可能性が問われてるというのがこの人口減少問題の本質なわけです。今それが、日本という国がなくなっちゃうかもしれませんよという話なわけでしょ。その問題に対して、もうちょっとちゃんと社会的責任を持ってる方々なり、行政なり政治に携わる皆さんが責任感を持って取り組まなければいけないという意味で、自治体とか、とにかく市町村長とか市町村にマル・バツをつけて物事を見るというのは正しい見方じゃないというふうに申し上げてる。だって、何とか町長とか何とか村長だけじゃ何ともしようがない話、島根県知事でも何ともしようがない。多分、東京都知事だけ頑張っても東京都の出生率上がらないでしょうね。やっぱりもう一度大仕切りで直さなければいけないと私は思います。
もう一つ言うと、みんな無自覚だから個別最適戦略を取っていって、最適なんだと思いますよ、日本の経営者の方々、頭はいいんだろうし、セレクションされて選ばれた人たちなんで、個別の企業とか、個別の事業主体としての戦略としては最適戦略なんだろうけど、それを全部積み上げると日本が滅びかねないという状況になってるわけだから、それを直さなければいけない。直さなければいけないという問題意識を持ってない、みんな。
さっき、山陰中央新報さんが中教審の教職員の手当の話を言われたけど、中教審の話でいうと、あんまりメディアの皆さんは、まだ取りまとめの方向じゃないから取り上げてないけども、慶應義塾の塾長さんが大学教育の在り方を検討する部会か何かで、54万円ぐらいの今の国立大学の授業料を、あと100万円ぐらい上げるべきだと、私立の学校と国立大学を同じような競争環境に置くべきだって言われてるわけですよ。でも、分かりますか、そんなことしたら、皆さんだって子どもさん、大学に行かせられなくなる、国立大学って現実の選択肢じゃなくなりかねない。そんな話だと。でも、日本社会からすれば、日本の私立の総合大学として、恐らく偏差値でいってもトップクラス、トップでしょうね、トップの大学の塾長、たしか慶應の塾長は法人の理事長も兼ねておられるはずですけど、学長兼理事長がですよ、自分のとこの大学と同じぐらいの授業料にすべきだと言ってるわけだけど、そんなことをやってたら、大学行けない人、出てくるでしょ。あなたの大学は、訳の分からない150万の授業料だって、ばあんと募集要項で出して、それで、それでも申し込んでくる人がたくさんいるから、それは慶應義塾大学さんは、それは150万で全然左うちわで、左うちわじゃないだろうけど余裕でやっていける。でも、そういう人たち、それでも望む人たちがたくさんいるというのは現実だけども、それを日本の国立大学全般に当てはめて、それに対応できる人たちが日本社会にどれだけいるのかということの想像力がないわけですよ。日本のトップクラスの大学のトップの人が、私は、一つには、そんなことを、中教審だから中央教育審議会かな、中央教育審議会でそんな話が出てくるというのは、何かもう、驚き、あきれるわけです。そんなんだったら、もう、立派な方なんだろうから、財務省の審議会で、財政審議会ってあるから、そっちのほうに移って言われればいいんですよ。そんなことを喜ぶの、財務省ぐらいしかないんだから。そんなことを大学教育の在り方といって議論してるって何か、日本が滅ぶ方向に危機感のない表れなわけですよ。
150万だよ。今だって54万円、53万5,000円ぐらいだけど、私が大学に入ったとき、入ったときの大学の授業料で4年間行けるから、私のときは30万だったんですよ、国立大学、前期、後期合わせて。10万だったような、20万……。10万。40万かな。40万。40万かな。40万ぐらいかな。それからすると大分上がってますわね。(丸山知事大学入学時(昭和63年)の国立大学授業料は30万円)
だから、あと、多分根本的に間違っておられるのは、慶應義塾の塾長さんなので、想定されてるのが、多分東京大学とか一橋大学とか東京理科大とか、そういうイメージなんでしょうけど、国立大学って、地方国立大学もあるわけです。多分全体でいうと地方国立大学のほうがはるかに多いわけだから、そんなものを適用できるわけないでしょと。東京大学が仮に小学校からずっと塾に行かせて、中高一貫の私立の中高に行かせて、なおかつ塾や予備校に行かせれるような家庭の子どもばっかりになってるという現実があるから、入るまでにそんな金をかけれるような家庭の子どもが入ってるんだったら、上げりゃあいいじゃないかと、そんな感じなんだと思いますけど、それは国立大学全般に言える話でもないし、そういうことになってること自体が問題なわけですよ。そんなんでいいのかと。
そんなもん、東京大学に小学部から塾に行って、ダブルスクールでないと合格しないような、そんな大学になり果ててるということ自体も、私からするともう、私の母校ですけど、本当に何か情けない限りだなと。日本の社会というのは、金がないと大学に行けなくなってるという、そういう流れになりつつあるのに、それをさらに、さらに悪化させようというふうなことを平然と言う人がいるという、その人が中教審の審議会の委員に選ばれるような立派な方です。恐らく普通でいえば、慶應義塾大学の塾長って、いろんな主要な、社会保障審議会とか、何々省という役所の中の一番権威の高い審議会の会長になるような人ですよ。そんな人が平気で言ってる。そんな議論が、そんなことを言っても全然何か許されてるって、何かもう、ちょっと日本社会とか、日本の社会の枢要な地位にある人たちがそういう問題意識を全然持ってないということの表れだと思うし、私からすると、慶應義塾の卒業生とか在校生の人たちとか、今の学校の先生、教授陣がそういうふうに思われてるとは思わないし、塾長個人の考え方だと思いますけど、思いますけどね、だけど、慶應義塾大学を誰がつくったか知ってますか。
○山陰中央新報:福沢諭吉。
○丸山知事:そう、福沢諭吉先生。私は慶應大学で学んだことないけど、慶應義塾大学においては、教授すら先生とは言わない。先生は福沢諭吉さんだけだと言われるということらしいですけど、福沢諭吉先生の、分かりやすい、言われた言葉の中で2つほど上げると、「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」。人は生まれながらにして機会平等、いろんな活躍をできる余地を与えられないといけないということを言われた方ですし、「学問のすゝめ」ということで、広く大衆に学ぶことの大事さを広めた方ですよ。その方がつくった大学の今のトップは、多くの人が学ぶ機会を、授業料という経済的なハードルで狭めていいんじゃないかというふうに言われているわけです。何かもう、福沢諭吉先生は草葉の陰で泣かれてると思いますよ、情けなくて。そんなことを言うなんて、もう建学の精神なんかあったもんじゃない。少なくとも、私は塾長個人のお考えだと思いますけど、それにしても、自分がなぜそんな審議会に委員に選ばれているか、それは慶應義塾大学の塾長だからですよ。天に唾するということをやられてるなと思いますけど、そんなことを平然と言っても許される社会になっちゃってるから、メディアの皆さんも含めて、問題意識が低いんですよ。そんなことを言うって、何か袋だたきに遭わないような社会になっちゃってるって、何か異様ですよ。世の中言っていいことと悪いことがある。私がそんなことを言える立場かというのはありますけど、でも、本当に授業料を3倍にすればいいじゃないか、いや、公平にしろって分かるけど、私からすると。あなたが下げろよと、公平と言うんだったら。何か分からんけど、一等地にあって、土地でも売ったりすれば金でも出てくるんじゃないかと、分かんないけどね、そんな無責任なことを言っちゃいけない。
もう一つ言うと、それは、そんな慶應義塾大学でそういうことができるということが、ほかの人ができるということを単純に考えちゃう、そういう世間知らずな、自分が世間知らずだということをちゃんと周りが教えてやるべきだと。本当に、どんなにテストの勉強ができたり立派な論文が書けても、社会のありようを提言できるようなレベルじゃないですよ、はっきり言って、その言われてる内容は。だって、そんなもん、みんな大学行かせないようにしようってことじゃないか、それ。150万ですよ。50万だったら出せる人が、150万になったら出せなくなる。いっぱい出てきますよね。つまりお金のない人は大学教育なんか諦めろ、または奨学金をどっさりと、100万円掛ける4年だから、あと400万借金しょって社会に出ろというふうに言ってるってことですよ。そんなの全く賛成できないし、そんなことをやるようだったら、本当に日本終わってしまうと思います。
だから、私からすると、私、大学の学部生って、勉強しに来てるわけです。だから教育の対価としてはお金を取られるのは仕方がないと思ってる。何か150万も取られる大学って、それ教育を受けに来てるお客さんに研究費まで負担させますよね、ものすごく。それ教育の対価じゃなくて、教育を受けるんだったら、あなたたち、私たちの研究費をちゃんと出せと、研究費まで出さないと学ばせないと言ってるのと同じですよ、150万なんて。絶対に学部生として学ぶに必要な教育費用を超えてますよ。そういうショバ代を払わないと、自分が受けてる便益以上のものを払わないと大学に入れさせないって、私は、そういうことを、そういう金額で入れる人がいるから、それはそれでやられればいいと思うけど、そんなものを日本社会全体とか、日本の家計全体とか、日本の保護者全体が受け入れれるわけがない。そちらさまが特殊な例なので、そんなことを一般化しないでくれというふうに言いたいです。
世間知らずって意味でいうと、知ってますか、ルイ16世の奥さんの名前、知ってますか。ルイ16世の奥さんの名前。マリー・アントワネットね。マリー・アントワネットは、これは実際は言ってないと言われてるんだけど、パンが食べられないんだったらケーキを食べればいいんじゃないのと、何でパンを食べれなくて騒いでんのっていうふうに言ったと言われてるけど、実際は言ってない。でも、そういうふうに言ったんだろうなと思われるぐらい、多分、私の推測でいうと、世間知らずな人だったというふうに周囲の人から思われてたということだというふうに思いますけど、慶應義塾の塾長さんが言われてる話というのは、50万で行ける大学に行きたいと思ってる人の選択権を奪おうというやり方だから、パンを食べるということを禁止して、より値段の高いケーキしか食べさせませんと言ってるのと同じなんですよ、この例え話で言うと。マリー・アントワネットは、世間知らずだというふうに誤解されて済んだけど、この話って、そもそも今の話でいうと、パンとケーキの話でいうと、パンもケーキも同じ値段だと思ってたという誤った認識を持ってたであろうというふうに思われてるのがマリー・アントワネットだけど、今回の慶應義塾の塾長さんが言われてる話って、何かマリー・アントワネットが言ったであろう言葉に例えると、パンを食べさせなければいいと、ケーキを食べれる人間だけがケーキを食べればいいんだと、30万の大学なんかやめちまえ、150万の大学だけにしろ、そういうことじゃないですか。むちゃくちゃな暴論なんですよ。
だから、ともかくそんなことが、政府が、分かんないけど、委員報酬を出して集めた会議でそんなことをやってるんだったら金の無駄遣い極まりないよ、本当に。日本の大学教育が本当に中教審なるものでまともな議論がされるのかというのが心配。大学教育、いろんな問題があると思うけど、そういう大学を卒業するのにたくさんの奨学金を、奨学金は、これは借金だから、借金しないと卒業できないという状況をどう改善するかというふうな課題ではなくて、もっと借金させろみたいな話が平然と政府機関で議論されてるというような状況で、自治体のせいにされてもかなわないと。戻ってきちゃうけど。もうちょっと教育の在り方とか社会の公平性とか、どうやって、誰も生まれるときに親を選べない。どうしても親御さんの経済力の格差というのは必ずみんな同じなわけじゃない。それを、自分の家庭の経済力の低さを自分の教育、要するに経済格差を教育格差にいかにしないかというのが公教育なり教育の仕組みの、パブリックな教育の役割なわけです。今の話というのは、経済格差をそのまま教育格差にしていいじゃないかというふうな議論と同じだから、本当にそういう、やるべき課題の真逆のことを推進するような人たちが高い社会的地位にある方にたくさん、たくさんじゃない、少なくとも1人おられる。そういうところから改めていかなければいけないと。そういう人の認識から改めていかなければいけないか、そういう人の意見を聞かないようにしなければいけないと私は思います。
私は、そういうつかさつかさで、教育は教育の在り方としてちゃんと議論をしてもらわなければいけないけども、ちゃんとした問題意識を持って、市町村長がとか都道府県知事がという問題を超えてます。みんな、大学の教育の在り方だって少子化に影響を与えてる。少なくとも与えてるかもしれないという緊張感を持って大学の今後の在り方を考えてもらわなければいけないし、学校の先生の待遇にしてもですよ、これは義務教育の中で教員不足が起きてるという、その義務教育の崩壊の危機なわけです。なので、待遇を改善していくというのも当然必要だけども、私は多忙感を、多忙感じゃない、多忙な状況を改善しないと、学校の先生の待遇がよくなるだけじゃ、教育はよくなんないでしょう。ということは、やっぱり、私が再三言ってる過剰な教育カリキュラム、足し算だけでずっと来た。新たなものを付け加えるだけで、やることばっかり増やしてきて、やったほうがいいことをどんどん足してきて、できないといけないことができなくなってるという状況を改善をしないといけない。だから、先ほどの教職員手当自体は評価しますけども、それでは100点満点中の50点の中、50点の世界だ。もう一つの過剰なカリキュラムの削減とかをしなければいけないと私は思ってます。すみません、長くなりました。
○丸山知事:一つ補足。厳密に言うと、消滅可能性都市って、何か報道で聞いてますけど、何か公表されるのって13時頃とかじゃなかったでしたっけね。中身を詳しくちょっと把握してないんだけど、詳細はこれから確認をさせていただくという留保をちょっとつけさせていただきます。以上であります。ありがとうございました。
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