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2月7日質問項目2

2.人口減少
○中国新聞:中国新聞の新山です。よろしくお願いいたします。

 

○丸山知事:お願いします。

 

○中国新聞:人口減少に対する考え方についてお尋ねしたいんですけれども、人口減少に歯止めをかけようとするのが島根創生計画だと思うんですけれども、これが新たな年度に、第2期に入っていくというところなんですが、一方で、この1月には県内の推計人口が64万人を初めて割るという状況になっています。取材をしていると、やっぱりハードルが、人口減少に歯止めをかけるのはハードルが高いですとか、あるいは実現、本当にできるのかというような声もあるんですけれども、こういった人口減少に対して本当に歯止めをかけられるというふうにお考えかどうか、どうしたらそれをさらに緩やかにしたりとかできるというふうに考えていらっしゃるか、その思いを聞かせていただいていいでしょうか。

 

○丸山知事:いや、私、分からないですけど、歯止めをかけなくて放っておこうという人たち、どうしようっていうんですかね。歯止めをかけなくて放っておいて、そのまま放置したら、後の世代の人たちの負担というのは、現役世代の人たち、もっと減りますよ。もっとひどい、もっと厳しい社会をつくっていくって、そんな選択肢、政治として、ないでしょう。いや、実現できるかどうかっていうのは簡単じゃないと思いますよ。でも実現を目指すべき目標ってありますよね。言ってみれば、言葉は悪いですけど、世界平和とか核廃絶って簡単じゃないでしょう。でも目指すべきだから目指すんですよ。実現が難しいからやめましょうなんてならないでしょう。難しい中でも努力するから、その難しい人口減少が、やってもやらなくても同じだと思ってるでしょうけど、やらなかったら、もっとひどくなるというのが数字で示しているとおり、早く島根県の人口はゼロになりますよ。やってもやらなくても同じなんていうふうになってないでしょっていうのが島根創生計画の一番最初のシミュレーションに書いてるとおりです。

 子どもが一人でも多く生まれれば、一人でも多く島根に残れば、その分だけ人口問題は緩和されるんですよ。その努力をしなければ、その分だけ悪くなる。やったほうがいいことを何でやらないってなるの。そんなことを、私は政治に携わってて言ってるようだったら、政治やらないほうがいいと思いますよ。正直言って、それは難しいからやらないっていう話じゃなくて、やらなければいけないからやるんです。やらないと世の中よくならないから。だから、人口減少を諦めましょうっていうんだったら、防衛費なんかかける必要ないと思いますよ、日本消滅するんだから。世界平和も核廃絶も難しいから目指すのやめましょうってならないでしょう。それを目指すべき。だから私は目指す。もうそれ、何かもう数字的な根拠は示してます。ただ、間違いないのは、私たちが目指してる目標、難しい目標を実現しても、なお人口減少は続くわけです。あの数字を実現して、なお何十年かけないと人口の減少は止まらないというのが、これは年代が長いから。あの合計特殊出生率2.07と社会移動の均衡というものを長期間で維持していかないと人口減少は止まりませんから、あの数字の目標を実現してもなお人口減少は当面続きますので、つまり人口減少は2.07とか社会移動のマイナスがゼロになるとかっていうふうなことを実現した瞬間に人口は減らなくなるというわけじゃない。なので、人口が当面減少していくということを想定をして、その中で住み慣れた地域で暮らしていけるという環境を維持していかなければいけないという意味での対策というのは同時に講じていくということなのです。

 なので、はっきり言って、やらなくてもやっても減るでしょう。それは例えば64万人を割るのは間違いなかったと思いますよ。でも、やって島根県の人口が500でも1,000でも増えたら、増えないよりもいいわけです。その積み重ねが人口減少に歯止めをかけるということなので、プラス・マイナス・ゼロにならなければ意味がないというふうに私は思っていない。人口減少自体はよくないことなので、少なくともその幅を減らしていく。その幅を減らしていく中で、プラス・マイナス・ゼロを実現したいと思ってますし、場合によってはプラスでもいいわけです。2.07以上にいってもいいし、社会増の平均はプラス・マイナス・ゼロじゃなくて、プラスでもいいわけです。それに向かった取組をしていくことで、そういう現状を改めていく。

 私は、何度も言いますけど、そういう評論家みたいなことを言う人たちって、どこかで人口減少の歯止めがかかる、どこかで人口密度が低くなったりすると、子育て世帯が4人も5人も産み出すと、何かそんなことでもイメージしてない限り無理なんですけど、どこかで歯止めがかかると思っているんですよ。でも、その歯止めがかかってないでしょう、ずっと。ずっとかかってないわけですよ。歯止めがかからないです。出生率が1.2のままで人口が維持できるわけないわけですよ。それは全ての労働をAIと機械に任せましょうというふうにすりゃ何とかなるんじゃないかというような話だって、それはあるかもしれませんけど、見てください。今、機械化っていうのは、AIがなくたってできる機械を使って作業っていっぱいありますよ、世の中に。でも、全てが機械化されないわけです。それはなぜか。機械化するにも、機械化するにかかるコストがあって、そのコストに見合うようなものじゃないと投資する価値がないわけですよ。

 出雲村田の工場を見られたこと、あるかどうか分かりませんけど、手作業は残るんですよ、出雲村田の工場でも。手作業残ってます。全てが自動化されてませんよ、いろんな工程があって。それはいずれ自動化されるかもしれませんけど、それは多分、逆に今の販売価格で機械化までして、販売価格に転嫁するのは難しいと、それは多分人手をかけるということとの見合いで、どちらがコストを下げれるかってことで選ばれてるんだと思いますけど、そういう人手が残る。全てのAIの作業になると思いますか、AI。みんなの仕事がAIになるというのはあり得るかもしれませんけど、相当安価にならないと、AIを入れるコストが。AIというのは、何か思考回路だけじゃなくて、思考回路を行動に移すプロセスまで含めて、考えるだけじゃなくてですよ、我々の、人間の代替になろうと思ったら、脳みそと筋肉と、全部セットになったロボットを我々に払う人件費よりも安い形で提供されない限りは代替できないでしょう。事ほどさように、そんな機械が全て代替してくれるという社会が来るとすると、それは、申し訳ありませんけども、感覚的に言うと、アラブの王族みたいな人たちだけで社会を構成できる社会でしか実現できないでしょう。だから現実的じゃないと思いますよ。

 だから、人口減少対策をやらないという選択肢を言うんであれば、じゃあ、その人が目指す政策は、一体どういう日本社会を目指すのかということを併せて言うべきでしょう。いや、私は日本という国は滅亡してもいいんだというふうに、もう割り切るという世界だったら納得しますよ。だったらもう防衛費とかかけなくてもいいし、伝統文化も保存しなくていいしみたいな、もう終わることを前提にして、余計なことに金かけないというようなお金の使い方をすべきだと思いますけどね。

 すみません、何か訳の分からない話になりましたけど。なので、私は政策の方向性として、より社会を、私は、はっきり言いますと、この言葉ね、社会のサステーナビリティーは要らないと、この日本社会というものが消滅してもいいというのであれば、人口減少対策は要らないでしょう。日本社会のサステーナビリティー、日本社会は継続をさせるべきだと、日本という社会像とか日本という国家を継続させるべきだと思うのであれば、人口減少対策しなければ、日本なくなっちゃいますよ。

 なので、私は後者の立場に立つので、人口減少対策をちゃんと政府としても地方自治体としてもやるべきだし、社会としても取り組んでいくべきだというふうに思います。つまり、自分と同じ人生を歩ませようという子どもが、親の数だけ生まれる社会を目指しましょうってことですからね。そんなおかしいことじゃないと思うんだけど。

 

○中国新聞:分かりました。決してやめたほうがいいと思っているわけではなくて、そういう難しいことにどういうお考えで取り組んでいくのかというのが聞きたくて質問しました。ありがとうございました。

 


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