• 背景色 
  • 文字サイズ 

11月8日質問項目4

4.経済対策、中国電力決算
○中国新聞:中国新聞の新山です。

 今、物価高のお話が出たんですけれども、1点目として、政府が今月2日に決定をした経済対策がありますけれども、物価高に対応してガソリン代であるとか電気代、ガス代を抑制するという事業を来春まで延長するというような内容が盛り込まれているんですけれども、そういった暮らしに直結する事業が今回の国の経済対策、目立つと思うんですけれども、それに対しての知事の所感をお尋ねしたいと思います。

 それから、関連するかどうかというところもあるんですが、そういった暮らしを支える企業の中間決算というのが最近どんどん出てきているんですけれども、島根県に関わるというと中国電力があるかと思うんですが、こうした全国の電力会社の中間決算が10月末に大分出てきて、中身を見ますと、中国電力で言えば、去年は最悪の赤字だったものが、今年は最高益を出している。あとは、中国電力だけでなくて関西電力、あとは九州電力も過去最高益を出しているという、そうした企業の業績、回復してるように見えるんですけども、そこについても知事の所感をお尋ねしたいと思います。

 

○丸山知事:経済対策の評価という意味でいくと、島根県としては、いろんな要望をさせていただいた項目、国土強靱化の推進ですとかプロパンガスも含めたエネルギー価格の負担軽減措置ですとかというものについては盛り込んでいただいてますので、いろんなところに目配せをしていただいた対策だなと思ってますし、人口減少対策だったり、成長力の強化など、ちょっと当面の対策だけではなくて先々を見据えた対策まで入っているということで、幅広な対策であるというふうに思います。

 ただ、それが内閣支持率の上昇につながってないということは、幾つかの世論調査の数値からは出ておりますので、やはり国民の皆さんがシビアに評価されてる部分があるというのは現実だというふうに思います。これはいろんな要素があると思いますけども、今回の経済対策は緊急経済対策でもありますから、これで進んでいくんでしょうから、来年度の当初予算の編成とか、そういったものの中で、今回の経済対策で課題として国民の皆さんから指摘をされている事柄について、当初予算の中で盛り込んでもらうといった形で対応してもらうということが必要なんじゃないかというふうに思っているところであります。

 それから、そういう、ある意味、減税もありますし、所得が少ない方からすると納税額自体が少ないと減税が利かないということで、低所得世帯については給付を中心として対策を取るということになっておりますので、相当の財源は使われると、国土強靱化にしても公共事業として恐らく国債発行を追加されるわけで、たしか補正予算の規模で13兆円とかだったかと思いますけども、そういった大規模な財政出動がなされているわけですけども、電力会社の決算、私は中国電力の決算しか見てませんけども、なかなか複雑な思いで見ざるを得ないんじゃないかというふうに思います。

 私は、電力料金の低減対策も4月まで延長になってる、つまり公費が入って電力料金を下げなければいけない状況になってる。片や電力会社の決算というのは、燃料費調整制度に伴う時期のずれみたいな、恒常的な改善要因じゃない、一時的なものも含まれてるようですけども、間違いなく、多分中国電力の決算を見ると、半期で大体料金改定、料金の引上げの効果が大体500億ぐらい、500億超ありますから、通期でいくと1,000億、料金を引き上げた決算ですからね。ですから、それが含んだ決算だと考えると、電気料金をもらってる人たちは大黒字で、それを支援してる国家財政とか、そのバックにいる国民というのは窮乏にあえいでいるというのはバランスを欠いていると思いますよ。何が正しいか分かりませんけど、少なくとも、普通に考えて、ざっと計算すると、私が着目したのは配当ですけどね、配当。配当が、前期はゼロ円、大赤字ですから配当なし、無配。当初、これまでの見込みでいくと中間5円、期末5円の10円配当。これが今回の上期の決算を受けて、中間で5円、そして期末、最終25円ですから合計30円の配当なので、1株の配当が10円から30円に上がるというふうな見込みだというふうになってるのを見ると、株式会社なので、株主は大事ですよ。ただ、お客さんあっての商売でもありますから、利害関係者という意味でいくと、株主も大事、当然お客さんも大事。とすれば、やっぱり増配をするとかっていう状況、1株20円増配をするような状況というのは、それは株主だけにお金を振り向けるのかというふうな議論に当然なる。ならないとおかしいと私は思いますよ。何で、値上げをした上で大黒字が出てて、それで増配ができると、配当を増やすことができるといった状況で、配当を増やすしかしないっておかしいんじゃないのと。配当を増やすのだったら、料金を下げることも考えないかんというふうに株主と利用者、お客さんと、それは両方目配せしてくれないと、利用者からするとたまったもんじゃないというふうに思いますよね。何で財務が厳しいから値上げをするんだと。でも、配当するってことは、株価は上がるでしょうけど、自分の自己資本比率は下げる方向ですからね、金が出ていきますんで。決して財務にとってプラスにならない。財務が悪いからって値上げをしておいて、値上げをした決算がいいからといって株主にお金を余計渡しますというのは、こういう解説を誰もしてくれないからおかしいと思わないでしょうけど、こういうふうに解説されたらおかしいと思うでしょう。何でなのと私は思うので、それははっきり言って配当を増やすとか、1株30円配当してると見れば、30円掛ける株数です。株数はたしか3.87億株あるんです。億単位で3.87だったと思います。これを30円で掛けると、億掛ける円だから億円になる。そうすると116とか7億円になる、30円で。増配に着目すれば20円だから77億ぐらいかな。それと同じぐらいの金額を、料金下げなければいけないよねというふうに思ってもらわないと、私はいけないんじゃないかなというふうに。そんな簡単な話じゃないかもしれませんけど、株主にだけ渡すお金を増やしましょうということというのは、電力利用者からすると納得いかないと思われると思うので、それは改善してもらいたいというふうに、ちょっとほかの電力会社が増配してるか知らないけど、少なくとも中国電力は復配してるし、前年度なかった配当を10円でまず復活させたし、それを30円に今回増やすということをやられているので、それは株主だけ対応してるというバランスを欠いた状況なんじゃないかというふうに私は思います。なので改善してもらいたいと、恐らく利用者の皆さんは思われるでしょうし、県民の皆さんはほとんど、大部分、非常に中国電力の利用者は多いでしょうから、県民の皆さんはそういうふうに感じられるだろうというふうに思います。

 もう一つ言うと、こんなことって、認可したんだから、政府って、何でそんな経済対策としてこんな問題、ぼうっと眺めてるのというのが不思議ですよね。値上げの認可するときに、さんざっぱら議論したけど、結果が出て見たら、この結果を見ても何も政府の行動がないというのは何か、それこそ本当に国民生活を何とかしようと思っていたらそういうふうにならないんじゃないかというふうに国民から思われるんじゃないかというふうに思いますので、それは、料金決定は上限を決めるまでで、政府の権限としては、料金を幾らにしろとは言えない。言えないでしょうけど、でも、賃上げだって労使で決める話、会社が決める話を、賃上げしてくれといって頼んでるわけでしょ。だから、頼むことぐらい政府だってできる、できますよね。おかしいんじゃないのか、考え直してみたらどうかって言うことぐらい、ただなんだから、言うことはね。やってもらわないと、一人一人の国民とか、一人一人の電力利用者が何とかできる話じゃないので、国民の目線に立って、こんな黒字の決算が出てるんだったら、こういうふうに、いや、だって、自分だって、国家というか、政府の国債を発行して、ないお金を捻出して電気料金、電力会社に渡して値下げしてもらってるような状況なんでしょう。そしたら自力で下げれる余地はないのかというふうに思うのが普通だと思うんだけど、どうなんですかね。政府でそんな動きはないでしょうか。知りませんか、私は聞かないけど。

 だから、国民生活が要するにエネルギー・物価高騰対策を打たなければいけない状況のときにこの決算をぼうっと見てるようじゃいけないんじゃないかと。これがまさに、この黒字の元が、残念だけども国民生活を苦しめてる電気料金の一部なんです、引き上がってしまった。今の黒字が適正水準なのかどうか分かりません。例えば今、20円の配当の原資が多分80億円弱。30円だと、ここから無配との比較で30円の配当の原資が多分百十何億。だから、そんな、多分値上げが半期で、半年で500億増収効果って書いてあったんで、多分通期でいくと、多分掛け算だから1,000億でしょう。だから1割ぐらい同じように使って下げたらどうなんだと。1割いかないかもしれませんけどね、7、8%なのか11%なのか分かりませんけど、それぐらいのことをしても、利用者にそういうことをしても罰は当たらないんじゃないかと。それが恒常的に、今は半期だけだから、最終の決算を見てみないと分からないというのであれば、それはその数字を見て判断してもらえばいいのかもしれないけど、やっぱりこの数字が出た以上は、そういうことも考えなければいけないというふうな形で、3月末の数字を見ながらどうしていこうかというふうに考えてもらわないと、国民生活、なかなかこんなんじゃ立ち行かないんじゃないかと。国の財政厳しいわけですからね、政策総動員という意味でいけば、電力会社でできる余地があるものを、経団連への賃上げの要請とかと同じように電力各社にやってもらうってことって、政府の仕事としてもできないことじゃないんじゃないかというふうに思います。ちょっと長くなりましたけど。

 

○中国新聞:分かりました。ありがとうございます。

 


お問い合わせ先

広聴広報課

島根県政策企画局広聴広報課
〒690-8501
島根県松江市殿町1番地   
【電話】0852-22-5771
【FAX】0852-22-6025
【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp