6月9日質問項目5
5.新型コロナウイルス感染症
〇読売新聞(門間):ちょっとコロナとは直接的には関係ない数値ですけれども、救急搬送の困難事案で、前回の知事会見でも出た、安来市が割と、今までに計3件出ているということで、この辺の地域の救急の体制みたいなところについて、改めて、安来市が出ているので、どう感じていらっしゃるんでしょうか。受け止めを教えていただけないでしょうか。
○丸山知事:いや、だから、それは救急を担当しておられる医療機関の体制が強くないということでしょうね。お医者さんはおられるけども、対応できないケースがあるということなんでしょうね。でも、救急搬送困難事案が1つ2つあるからと言ってたら、もう切りがないですよ。恐らく2件出てますけど、4件目か、4件目で搬送できてると思いますから、安来市内の救急の受入れ体制が、ほかの地域で起きないことが起きているといったことですから、他の地域に比べれば弱いということなんでしょうね。ただ、救急のためだけに人を雇うような病院じゃないので、いろんな診療科を担当してる先生が夜間救急を担当するという体制ですから、全般的な医師確保を通じてでしか解消できない課題だということだと思います。
○読売新聞:承知しました。ありがとうございます。
○NHK:NHKの猪俣です。お願いします。
昨日でコロナも5類に移行してから1か月ということで、これまで感染状況は横ばいだと思うんですけれども、知事から県内を見てみて経済状況の回復ですとか、1か月、この変化というのをどういうふうに捉えてらっしゃいますでしょうか。
○丸山知事:移行の中身としては、混乱なく、比較的混乱みたいなものはなくて進んでいるんじゃないかというふうに思っております。感染というか、感染防御とか、日常生活の関係ではですね。
お尋ねの2点目の経済の関係については、去年に比べれば随分いいけれども、コロナ前の水準までは戻らない。戻らないというか、戻っていない分野があるということは、そういう……。全般的にそういうことでしょうね、完全に戻り切ってるというところがたくさんあるというよりは、大分戻ってきたけども、まだ完全じゃないというところだと思います。
難しいのは、ゴールデンウイークの観光の入り込み客数が戻り切れないというお話に対して、前回の定例会見でお答えしたとおり、現実問題として、実質所得の低下が十何か月続いて、直近の数字が3%。恐らく、全国平均が3%ですから、大企業を中心に賃上げがなされていることを考えると、島根県内だけのデータはないですけど、5%より厳しい数字になってると考えるのが普通ですよ。そうすれば、実質賃金が3%以上下がっているという状況の中で、そういう状況が生じてなかった時期の状況に戻り得るかというと、それ自体がなかなか難しいという、家計とか企業の負担能力が落ちてるということ、それから行動様式として、これまで、コロナ前はやってきたことが、数年、3年間の中で見直されて、人の行動選択として取られなくなってる。一次会、二次会という形で夜出かけるという、かつてそういう状況だったのが、そもそも宴席という形自体を必ずしもやらなくていいんじゃないかというふうな雰囲気も出てるでしょうし、一次会だけでいいんじゃないかという状況も出てるでしょうし、これが完全に戻り切るかというと、それは戻り切れない可能性もあります。そうすると、そういうところについて、やっぱり戻るという前提、戻ってほしいという期待は当然ですけど、完全に戻るかというと、戻らないことも想定した、やっぱり会社とか事業者の皆さんの戦略の立て方ということも必要じゃないかと。そういう意味で、100%戻ってきたところはそれでいいですけど、戻ってないところについては、100%戻ると見るか、戻ると見ないか、そういう意味で損益分岐点を下げていくということも含めて考えていくのか、別の物の売り方、サービスの売り方ということを考えていただいて、工夫することで従来並みの売上げを戻していくのか、そういう工夫も必要になってくる、そういう状況じゃないかと。だから、コロナ前に単純に戻るということは、命題としてあまり正しくないんじゃないか、戻らないところもある中でどうしていくかということを考えていかなければいけない要素もあるんじゃないか。その両にらみで対応しなければいけないという状況だというふうに思っております。
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