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7月7日質問項目1

1.新型コロナウイルス感染症

○山陰中央新報(白築):山陰中央新報社です。よろしくお願いします。

 プレミアム飲食券の期間延長と追加発行についてお尋ねします。

 かつてない感染の拡大局面で、こういった対策を決められたことを含めて、改めて知事として感染拡大防止と経済活動の両立についてのお考えというのをもう少し御紹介いただければと思います。

 

○丸山知事:何となく政府と違う感じがしますけど、私自身は、感染拡大防止と社会経済活動の両立ということは、正直申し上げて、変数は感染状況だと思ってます。なぜならば、我々がコントロールできない、どうしても感染状況、変異株がどれだけ、どこで広がるかということを予測もやっぱりできませんし、抑えるといっても、直ちに抑えられるわけではないわけですから、我々がコントロールできない変数、その状況に応じて社会経済活動を調整していかなきゃいけないということだと私は思っています。つまり、感染がどうしても拡大せざるを得ないときというのは、社会経済活動をやっぱり抑えていくというふうにせざるを得ない。これはどこまでやるか、どこまで厳しいことをやるかという話、それは許容される限度がありますけども、それというのは社会経済活動は変えないんだ、どんな感染状況であってもということって、多分崩壊すると私は思ってまして、基本的には制御できない、完全にコントロールできないのは、やはり感染状況でありますから、感染がどうしても追い切れないとか、上昇が抑え切れないとか、病床逼迫につながりかねないというふうな状況になったときには、やはり社会経済活動をある程度抑えていかないと、両立というのは、常に社会経済活動を、感染が抑えられているときと同じように動かしていくということであれば、恐らく崩壊するのではないかと私は思ってまして、つまりはバランスの問題で、社会経済活動というのはある意味人間がコントロールできる、人間の自発的意思で行っているコントロール可能なもの。片や感染というのは、大枠では漠然とコントロールできるかもしれませんけど、例えば急拡大をすぐに抑えれるかといったら抑えられないし、変異株の流入というのを、結局は変異株の流入というものを海外から抑えられるかといったら抑えられないわけですよね。そうすると、やはりそこはある意味ちょっとそのまま自然現象じゃないですけど、人為といいますか、人がなすことでコントロールできないものなので、そこに対応して社会経済活動の調整をしていくということが要るということだと思っています。

 コロナの感染当初、感染が流入した当初というのは、そういう考え方がなくて、感染拡大防止を史上目標として、社会経済活動をできるだけ維持していこうという意識が希薄だったということでの反省点から、そこを見直されて、きちんとバランスを取っていこうという考え方で世の中が共通認識を持っていると思っておりますけども、何となく社会経済活動を継続しなきゃいけないんだということも所与の前提にしてしまうと、感染拡大をコントロールできないということと、結局つじつまが合わなくなる、コントロールできるものをコントロールせずに、コントロールできないものと突き合わせていくと、我々が直接コントロールできない、直ちにコントロールできない感染拡大期に、感染拡大、感染が抑えられてるときに許容される社会経済活動を続けていってしまうと感染がより拡大するので、そこはやっぱり調整をしていくということじゃないかと。バランス、なので、感染状況に応じて社会経済活動を、アクセルブレーキを使うというのが大事なことで、ちょっと前のコロナの感染が始まった当初というのはブレーキだけを考えていたというところの問題があって、ブレーキとアクセルをうまく使うということであって、ブレーキを踏んじゃいけないということではないんじゃないかと。ブレーキを踏まないと感染が拡大して、結果的に余計に社会経済活動がシュリンクしてしまうことになるんじゃないかと私は思っておりますので、今回、私がお願いしています物事、特に飲食店の利用については、飲食店への影響も大きゅうございますし、楽しみにしていたコミュニケーションの場といったところが実施できなくなるということ、利用者の方々にとりましても店舗側、お店側にとりましても厳しい内容だというふうに私は思っておりますけれども、結局のところ、そういったことをしていかないと、感染が拡大して医療逼迫しなければいいじゃないかということがまかり通っておりますけれども、感染が拡大すれば、重症化リスクのある方というのは、行動はシュリンクします。

 高齢者という方々がリスク者だとすれば、一定の年代層の方の行動はシュリンクするわけですし、年代に限らず基礎疾患を有する者という方は一定割合おられますので、結局その方々の行動が抑制、自粛されるということになりますから、社会経済はフルでは回らないということでありますし、それがさらに医療逼迫まで響いてしまえば、おちおち外に、救急車が来てくれるかどうか分からないというときにスポーツしていいんだろうかとか、激しい運動をしていいんだろうかとか、そういうことになりますよね。本当に医療逼迫につながらなければいいですけども、島根県の今の現状というのは、実際に病床利用率が上がり、中等症患者が増え、そして先般もお一人亡くなられましたけれども、決して重症から亡くなられたわけではなくて、中等症からお亡くなりになるというケースもあるわけでありますので、今回の基礎疾患の悪化に伴う死亡事例というのは、そういう呼吸器疾患を前提とした今のコロナの世界の統計上の重症を経由せずして亡くなられる方がおられますので、やはり中等症の方々がそういう、命のリスクがある、そういう監視が必要な方々だというふうに捉える必要があると思っていますから、そういう数字が実数として……。

 中等症の直近の公表数字は49人でありますので、たしか、7月5日に会見した時点では44(人)だったですかね。そういう数字が増えているということというのは、感染者が増えても医療逼迫を招かないとかというのは、残念ながら希望的観測として私はそれを持ちたいですけど、それを誰も保証してくれるわけではないし、実際に第6波において大阪府が病床利用率100%を超えた、医療逼迫が起きてるわけですから、オミクロンのBA.1、BA.2で医療逼迫が起きているのに、医療の逼迫は生じないというのはある意味迷信でありますし、我々の島根県のこの現状からすると、第6波のBA.1、BA.2の感染拡大よりも第7波のBA.5の感染客体は病床利用率の急激な上昇とか、中等症患者の増加とかということが生じてますから、そういうBA.1、BA.2と同じだというふうに安心して患者にかかっていいのかどうかということが、まだ感染の拡大の始まりですから、それはそういう慎重さを持って対応しなきゃいけないのではないかというふうに思っております。

 なので、社会経済活動をどんな感染状況でも継続するんだということが感染拡大防止と社会経済活動の両立じゃないというのが何となく、世の中一般からすると、私は合理的な内容だと思ってますけど、一部の方からすると、社会経済活動を変えないということが付加されている方がある程度おられるみたいなので、そこはちょっと違うんじゃないかというふうに思っております。ちょっと長くなりました。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 先ほどの説明の中で、第6波以降、で、今回の第7波によってというふうなこともおっしゃってたと思うんですけど、この決定、飲食店の追加の決定は、知事としては、アイデアとしてずっとお持ちで、今回の急激な拡大で決断されたという捉え方でよろしいですか。

 

○丸山知事:もともと、これは2月補正予算で54億円の発行を予定して、10月末までという設定をしておりましたけれども、結局のところ、4月、5月、6月の頭ぐらいまでですかね、飲食の人数について上限を設ける要請をしないといけないような状況だったわけですから、大人数での利用が難しいという中で、つまりフルで使えない期間が2か月以上既に発生していた。そして今回、一定期間がそういう状況になるということになりますから、つまりは利用可能ですよと言っていた期間が、実際十分に利用できない期間が含まれているという状況でありますから、まず延長しなきゃいけない、これは前々から思って、前々からというか、第6波が終わった段階からそういう検討はしないといけないというふうに思っておりましたし、今回、さらにそれが長くなるということでありますので、十分な期間を取らなきゃいけないということを考えますと、最大限どこまで延ばせるかと考えて、これはコロナの臨時交付金を充てますので、国庫補助の制度上、精算等の期間が年度内で要りますから、どうしても1月末ぐらいが上限だということで、であれば年末年始という、通常、感染が抑えられていれば飲食利用としてはハイシーズンの時期をきちんと入れて対応する、そういったことで期間延長と、そういうハイシーズンも入れていくということを考えると、額も増額をしていくということで、これからいっとき、ちょっと飲食店の皆さんにも十分なお客さんの入りが期待できない時期が発生しますので、そういった需要喚起をより強くしなきゃいけないという判断も含めて、こういう内容にさせていただいたところであります。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 

○丸山知事:現実に、市町村長さん方、県議会の議員の先生方、そして経済界、業界団体等からも、やはり今回の追加の措置というのは飲食需要に対して与える影響がやはり大きいので、一定の対策の追加が必要ではないか、対策が必要じゃないかというふうなお話は各方面から伺っておりまして、経済団体を含めてですね、そういった状況も踏まえまして、これは、やるのであれば早くやって、要するに先の見通しを立てていただくということが大事なわけですから、ある意味で今回のこの感染を乗り越えて、次なるスパンの中で、期間の中で需要喚起ができる、十分に利用していただける環境の下で売上げを立てていただくという期間を確保していくという、そういう期間をちゃんと確保して、額なり規模も確保していくということで事業者の皆さんに先の見通しをある程度立てていただける、そういった状況を早くお示ししなきゃいけないだろうと思ったところであります。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 コロナ関係で別の質問なんですけども、先日、出雲保健所の対応が逼迫してるということで、本庁のほうにその業務を一部代行するというふうに決定されて、今、数日たってるわけですが、その後、保健所の対応状況、出雲保健所の状況というのはいかがでしょうか。

 

○丸山知事:県の本庁で、約50名体制で、出雲保健所でこれまで行っていた業務を吸い上げて実施しておりますので、これまで生じていた停滞、遅延、累積していた停滞を解消する方向に向かっているところであります。ただ、全てまだ完全に解消できるという状況ではありませんので、明日から100人体制で実施をするめどが立っておりますので、さらに人員を増強して早期解消に努めていきたいというところであります。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 この体制を増強することによって、一時的に調べることが可能になって、感染者数が少し増えたりという状況も発生し得るんでしょうか。

 

○丸山知事:いや、それは関係ないですね。確認できた感染者に対するアプローチが遅延していたということなので、それは直接関係ないですけども、その業務を出雲保健所の現地の職員さんがやらなくて済むことで、高齢者施設だったり病院だったり保育所だったりというハイリスク者がおられる、またはワクチン未接種者が通われてる施設に対する施設内感染に対して早期に介入をして感染拡大を防いでいくというふうな、現場でないとできないことに注力をしてもらうことで感染拡大を抑えていくということになろうかと思います。

 私は、PCR検査なり積極的疫学調査をきちんとやることで感染者を多く見つけることについては、それは感染者が増えたといって恐れることはない、その感染者を捕捉しないことで感染を広げてしまうという状況を招くことを防いでいるわけですから、それは感染拡大を防ぐ方向で作用する感染者の確認なわけです。なので、その瞬間は感染者の増ですけど、先々の感染者を抑える感染確認なわけですから、検査なり調査というのはそういう、今は従前のようにできなくなってる部分がありますけど、基本、大原則としてできるだけやっていくというのは、考え方は変えておりません。ただ、今それがちょっとできない状況になっているので、早く、本庁の人員を投入して、それが回復できるように持っていきたいということであります。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 

○読売新聞:読売新聞の林です。よろしくお願いします。

 冒頭の新報さんの質問の回答にも通じるところがあるのかもしれませんが、お伺いさせてください。

 全国的に今、島根以外にも第7波という言葉を使われる他県の知事等も出てきているところですけれども、飲食店の利用について制限、要請ですね、する都道府県というのは、慎重な都道府県が多いのかなというふうに思います。理由としては、飲食店を制限することによる効果を疑問視するような考えを示されてる自治体もあるのかと思うんですけれども、そうした状況で島根として今回、飲食店についての要請を行っている理由について、改めてお伺いさせていただければと思います。

 

○丸山知事:ちょっとおっしゃってた根拠がよく分かりませんけど、政府の基本的対処方針の中に、まん延防止等重点措置なり緊急事態宣言の際の措置として、時短営業の要請をしていくという制度、ありますよね、まだ。緊急事態宣言の場合は休業かな、要請をしますよね。ということは、つまりは政府の基本認識として、そういう対策をするということというのはあり得ると。つまりは感染拡大防止に効果があると、あるからそういう制度がまだ仕組まれているんじゃないんですか。ただ、それはオミクロン株等の感染とかの中で、それだけでいいのかとか、それが主軸で大丈夫なのかという話があるかもしれませんけど、飲食店の利用時間を短くするとか、飲食店の利用ができないような状況をつくっていくということが新型インフルエンザ特措法上セットされてるということは、政府の公式見解なり学術的な認識としても効果があるという認識だと思うので、効果がないとかっていうふうに言われる筋合いがどこにあるのかよく分からない。それが適当なのかとか、そういう話はあるでしょうけども。効果がないと言える人はどこにもいないんじゃないですか。マスク会食すれば別ですけど、マスク会食を厳守しなければ飛沫が飛んで、マスクをしない状況で対面し合うとエアロゾル感染もあるというふうにも国立感染研も認めてるわけですから、なかなか完全にパーティションだけで感染を防止できないということは、残念ながら政府も認めてるわけですよね。それはあらゆる場面がそれに近いかもしれませんけど、そういう制度とされているということは、医学的に根拠がないことを政府が取ってるわけでもないでしょうから、そういう場面を減らしていくということが感染の機会を減らすということについて、どれほど、いかほどの効果があるか、効果の中でどれぐらいのシェアを占めるかというのは、株の、感染の状況によって違うかもしれませんけど、基本的な効果としてあるから採用されているんだというふうに思ってますので、それ自体が何か効果のないことをやってるって言われるのは、ちょっと理解が私はできないし、同意できないというのは、まず前提であります。

 

○読売新聞:分かりました。

 ちなみに、他県でそういう飲食店の制限するような呼びかけに慎重なことについては、知事としてはどう思われますかね。他県のことを聞いて恐縮ですが。

 

○丸山知事:いや、要するに私は、基本的には医療逼迫を招かないようにするというのは、これが県知事の多分一番大事な仕事だと思いますよ、この感染症対策において、これはコロナに限らずだけど。だって、生命、財産と言うぐらいだから、それは生命、財産、どっちも大事だけど、生命を先に書くぐらいでしょ、日本国憲法だって。だから、命を危うくするような状況をつくらないというのは、それは県知事の、多分優先順位としては高い仕事だと思います。社会経済活動を回すということは、ある意味事業者の方が一生懸命やるわけですよ、個別に努力してね。でも医療全体としてコーディネートして過不足なく提供するように、医療需要が増えた中でもコントロールできるのって、少なくとも厚生労働大臣が個別に都道府県のことを見てくれてるわけもないし、各病院で自分がやってることで仕事が足りてるかとかっていうのは、病院は自分の周辺しか分からないし、市町村も分からない。県がコーディネートしてやるしかないわけですよね。だから、そこを全体として感染状況とかを見ながら、社会経済活動なんかも見ながら、全体をコーディネートする立場というのは県知事しかできないので、なので病床確保の要請は県知事に来るわけですよね、厚生労働大臣から。だから、私しかできないことを私が軽んじてしまったら、それは医療崩壊しかねないから、まずは医療崩壊しないようにするということが、ある意味一番大事で、やはり医療崩壊を、例えば病床利用率50%まで行ったって、そんなものはあと50%あるんだから、その間に止めれるよっていう自信があれば、私は別に病床利用率50%ぐらいまでいいじゃないかって、その方針でやるんですよ。それやりますよ、そういう手段を私が持っていればね。でも、持ってないから、感染の拡大のペースを調整したり、それに伴ってどれぐらい医療逼迫を起こすか。だって、BA.1、BA.2で起きなかったようなことが今、BA.5で起きてるわけだから、だからやっぱり先が見通せてるっていう、どうせ同じでしょっていうふうに見ることもできますけど、同じじゃないかもしれないというふうな、半歩引いた物の見方で慎重に物を見ていくというのが私の仕事だと思っていて、楽観的にやりたいですよ、私だって。やりたいけども、楽観的にやって取り返しがつかないようなことを起こしちゃいけないというのが知事の仕事だと思っているので、楽観と悲観と織り交ぜてやんなきゃいけないという意味で、やはり医療逼迫のもとというのは感染者の増なので、感染者は増加するけど入院者が増えないとかっていうことというのは、結果的に後で分かること。オミクロン株はそうじゃなかった。でもこの感染拡大局面でBA.5がどんなものか分からないんだから、どっちかというと、今の島根県で出てる情報というのは、中等症患者が増えて病床利用率も上がってるわけなので、そういう、慎重に対応することが必要だと思いますし、なので、私からすると、そういうことをせずに……。また、感染状況が違うから、島根県は全国2位なので、人口当たりがね。そういう意味では、うちよりも厳しい状況にあるのは沖縄だろうけども、沖縄が飲食の関係をやられているかどうかは知りませんけども、もしやられてないとすると、私よりも楽観的にやられているところがあって、私がそこに対してコメントするとすると、大胆だなと、腹が据わってるなという感じですね。私はもうちょっと臆病。私が大胆になることで、見立てが誤って迷惑を被るのは県民なので、自分だけで及ぶ話であれば、私自身の身に降りかかることで済むのであればあれですけど、県民全体に降りかかりかねないことですから、やっぱり慎重に対応していくというのが、仕事を預かっている者の仕事の仕方じゃないかというふうに私は思っています。

 そこまでいかなくて、だから、今の対応が正しいかどうかというのは、いろいろ状況見ながらですけど、今までは、今までで正直言って一番厳しい感染の上昇局面ですよ。実際に入院患者も中等症患者も増えてるわけなので、オミクロン株のBA.1、BA.2で言われたように、何か、これは迷信だと思いますけど、医療逼迫が起きてない。いや、何言ってるの、大阪で起きたじゃない。全く事実誤認ですよね。医療逼迫は起きるんです、BA.1、BA.2でも起きた。BA.5で起きないという保証は誰もしてくれないでしょう。だから少なくとも初動で、しかも島根県というのは、全国に先駆けてBA.5の急増の県になってるわけだから、フロントランナーなので、ほかの県がこうだからとか、BA.1、BA.2がこうだからといったところで、よく言われる、将軍は、何だっけ、(一つ)前の戦争を戦うというですかね、一つ前の戦い方をそのまま踏襲しても新しいBA.5に対応できるかどうか分からないという気構えで慎重に対応してるというのが今の私の心持ちであります。

 なので、さはさりながら、その副作用というのは当然、飲食業者の皆さんを中心に発生してますので、そういったことに対する対応というのは、どうしても今、この時期に、この制限を解除、人数を緩めるとか、そういうことをやってほしいというのが、声があるとは思いますけど、それで結局感染が突き抜けていくとか、感染者数とか医療のキャパを超えていくとかっていうことになりかねないおそれがやっぱりあるわけだから、そこは慎重にまず対応させていただいて、状況を見ながら緩めていける状況が確認できれば緩めていくということで、当面そういう厳しい期間が少なくとも発生していますので、今。それに対応することを、後々の、後のタイミングでの需要喚起で補っていきたいというのが今回のプレミアム飲食券の期間延長と増額の考え方です。

 

○読売新聞:分かりました。

 もう1点、前回とちょっと重複になるかもしれませんけれども、お伺いさせてください。

 まん延防止等重点措置なんですけれども、先日も、現段階では国が医療体制の状況で判断する旨、方針示されてるので、現状は、島根はそういう状況にはないというお考えのほうのお話しされてたと思いますけれども、現状もそういう考えに変わりはないかということと、また、何か要請が必要な状況をどこに基準というか、どういう状況になったらそういう要請も必要になってくるのかなというところで、お考えがあればと、お伺いします。

 

○丸山知事:先日はそういうふうに申し上げましたけども、物すごくリアルに言うと、政府はまん延防止等重点措置をできるだけやりたくないと、これは報道で言われてます。それが正しいかどうかは分かりません。もしそうだとすると、そういう扉を開けるのは、残念ながら沖縄県とか島根県では、正直言って無理だと思いますよ。だって、マスメディアの皆さんもそうじゃないですか。島根県が過去最高を更新したからって、別に全国ニュースになること絶対にないわけですよ。島根県がなって、あと、同時にどこだったかな、2県ぐらいなって、愛知県の大村知事が7波入りだというふうに言われて、同じ日に東京と大阪が2倍ぐらいに増えて、それでやっと報道が全国報道になるわけでしょ。要するに三大都市圏とかが厳しい状況にならないと、マスメディアも政府も動かないでしょう。報道すらしないんだから。島根県とか、小さな県の数字が2倍になったとか3倍になったところで、全国数値にはほとんど影響を与えないんだから。全国の数字がどうか、全国の数字に影響を与えるようなところがどうなってるかというところがメディアだったり政府の関心事なので、沖縄県だって、まん延防止等重点措置を要請しようかしまいかというタイミングがあったと思いますけど見送られたりしてますけど、それは政府ができるだけ出したくないということのすり合わせの結果だという報道もありますから、それがうそっぱちだと私は思わないので、結局のところ、東京とか大阪でまん延防止等重点措置を再開しましょうということでも起きない限りは、結局のところ、政府の扉は開かないんでしょう。だから、選択肢として今、島根県がオリジナルで考えていって要請していっても、それを現実の選択肢としてあると考えるのはリアリズムな政治家の判断じゃないと私は思っている。

 

○読売新聞:今のお話でいうと、知事としては……。

 

○丸山知事:東京とか大阪がまん延防止等重点措置を迫って政府がやるとなったらほかも認めていくということにしかならないんじゃないかと私は見てるっていうことです。それが政治の現実でしょう。でも、それは残念ながらそういう、やっぱり人口の多いところが大事だろうし、メディアもそうだから、そうならざるを得ないから、おかしいと私は言いませんよ、だから。でも、リアルがそうなってるということ。事実関係がそうなってるんだから、その事実に即して考えなきゃいけないということは、つまりは島根県オリジナルで、島根県が先頭を切ってまん延防止等重点措置を切り取っていくというふうなことというのは、非常に現実性に乏しい話だと思って、私はそういう選択肢だと思って考えてます。

 だから、東京とか大阪がまん延防止等重点措置を求められて、認められれば、多分ほかも認めなきゃいけなくなる、そういう構図だろうというふうに思っている。別に私は、いろんな人を批判してるつもりはないです。それが現実だろうと。これまでの状況と、現実問題として、やはり世の中全体の人たちが興味を持つ話かどうかというのでやっぱりメディアも動くし政治も動くんだから、多数決として。なのでやっぱり島根県だけが必要とする状況で、島根県が求めていって政府がはいどうぞって出してくれるわけもないから、やっぱり島根県でできることをやっておかないと厳しい状況になるんじゃないかと思っています。

 

○読売新聞:すみません、今、すごく現実的な視点でお話しいただいたと思うんですけど、ということは、知事としては、もし選択肢としてそれがあるのであれば検討をしてもいいような事態だと考えていらっしゃるんでしょうか。

 

○丸山知事:それは感染状況次第じゃないですか。やっぱりもともと飲食店が中心なのか、飲食店だけでいいのかというのは前回も、BA.1、BA.2のときも言われた話で、それが改善されているのか、されていくのか。飲食店が時短の協力金なり、協力金という形で飲食店には協力に見合った協力金が出ていきますけど、その周辺の方々に対する措置というのは必ずしも十分じゃないという話があって、その支援の、結果的な、支援というのか、その影響の補填と見るのか分かりませんけど、そのやり方が公平性に欠けるんじゃないかという批判もある。そういったところがどの程度改善されていくのか。

 もう一つ言うと、今回の感染拡大がどんな様相を呈するのかということに対して、どういうパッケージが準備されるのか。今までどおりなのか、変わらないのかどうかというのを見ないと分からないと思いますし、私はやっぱり大きく考えると、飲食店とか事業者に対する給付金というのは、それはそれでありがたい制度だと思いますけども、やっぱり一番いいのは経済活動が、実際の経済活動のようにして展開されるのが一番いいので、私は需要喚起というのが一番、シュリンクしていたときの傷を治すのは、その後にへこんだ消費を取り戻す、消費を喚起することのほうが、傷の治りがきれいにいくというふうに思っているので、本当は需要喚起メインというのがいいんじゃないかと思いますけどね。というか、でもそんな意見も聞かれたことないし、そんなふうになるかどうか分かりませんけど。

 とにかく今のまん延防止等重点措置というのは、少なくとも第6波において効果に対する疑問とお金のかけ方に対する疑問が呈されたのは間違いないので、そういうところがどういうふうに改善されるかということと、これから生じる感染がどういうところで、どういうふうな感染の広がり方をするのか、どういう年代層の方とかに症状の多い方が出るのか、子どもさんが引き続き軽症・無症状なのか、お年寄りに重篤な症状とか、基礎疾患を持つ人に重篤な症状が出るのか分かりませんけど、オミクロン株だからBA.5もBA.1、BA.2と同じようになるという可能性は、それは十分あるんだと思いますけど、そうだと言い切れる人は誰もいないので、そうでないかもしれないという危険性も視野に入れて、そういう意味ではBA.1、BA.2、第6波と同じぐらいか、そういうちょっと厳し過ぎるんじゃないかと言われるかもしれませんけれども、それはそういう予測できない要素と、実際に足元で病床利用率があまり、今日の時点でいくらだった。ここにあるね。病床利用率が今日のところで、まず35.8(%)が確保病床ベースで、即応病床ベースが39%。ですから、なかなかの数字ですよね。だからこれ以上感染者が倍加していくことがないとかいう保証があれば、ちょっとまだ安心できる数字かもしれませんけど、実際には過去最高を更新して倍加以上、倍以上に増えましたので、今ちょっと高止まりではありますけど、これ以上増えないという保証があるわけでもないから、ちょっと厳し過ぎるというふうに思われる、飲食店の方々が思われるのは当然だと思います。当然だと思いますけども、先ほど申し上げたように、感染拡大防止と社会経済活動の両立の観点からすると、社会経済活動の両立、つまり飲食事業とか、いろんな経済活動をできるだけ平常の状態で維持してほしいと言われる方からすると、今回の措置は厳し過ぎると思われる、そこは当然だと思います。ただ、当然感染がやっぱりきちんと抑えてほしいという方もおられるわけです。だから両立しなきゃいけないわけですね。そういう方からすると、今の私の措置というのは、4市については4人以内では飲食構いませんよ、8人以内では飲食構いませんよと言ってるこの内容ですから、これまでにない感染者数だったり急増の状況で、そんな手ぬるいことでいいのか。多分一番厳しい状況なんだから、BA.1、BA.2のときの4人以下とかじゃなくて、出雲市長さんは不要不急の外出自粛と言われてます。不要不急の外出自粛ということは、飲食は普通は、ビジネスが絡まない限りは不要不急の外出自粛でしょう。だから4人までじゃなくてゼロにしてくださいという要請だってすべきじゃないかという御批判だってあるんです。

 だから、これは両側ですよ、両方から見て私の内容というのは不十分でしょう。でも、どちらかの側だけに立つということはできない。どこの間に立つかということが今、県として判断を迫られているので、そこのバランスをどこに置くかといったときに、言ってるように4人、8人、2時間、3時間というところで今置かせていただいて、それが厳し過ぎないのか、緩過ぎないのかということの状況をいましばらく見守りたいというのが今の考えでありまして、事業者の皆さんのお立場はよく分かりますし、でも、全く逆の立場で、これだけの、これまでにない感染者数だったり入院者数の増加がある中で、今までよりも厳しい措置を取ってしかるべきじゃないかというのが、多分感染を抑えることだけを考えたときの考え方ですよね。それからすると、私は緩いんです、はっきり申し上げて。今までの感染水準よりも低い水準のやり方を踏襲しているだけですから。ですよね。オミクロンの第6波のときの4人を繰り返しているというところではありますからね。ですので、どちらかを利用している方からすると、どちら側から見ても中途半端だ、不十分だ、または厳し過ぎるという評価だと思いますけど、この問題というのは、その2つの真逆の立場での物の見方に立たれる視点の、間のどこに置くかなので、全ての方が満足されるという回答というか、対策というのは残念ながらない状況なので、いろんな方々が不安に思われることだったり、起きるいろんな問題に対する対策を、御意見を伺って講じていくと、これが今回のやつは、そういう事業者の皆さん方から伺う、我々がやっていることの副作用を最小限に抑えていくということ、そういうことを工夫しながらやっていかなきゃいけないんじゃないかというふうに思っております。

 

○共同通信:共同通信の田中です。よろしくお願いします。

 先ほど、感染者数について、島根県は全国のフロントランナーというふうにおっしゃっていたと思うんですけど、知事はこれまで感染の拡大はBA.5が影響してるんじゃないかという見方をされていましたけど、BA.5が県内で、まずBA.5の拡大も全国的に見て島根が多いんですけど、その辺っていうのは、今のところ何か新しい知見ですとか、ありますでしょうか。

 

○丸山知事:いや、それはもう、これはあくまでも推測にすぎませんけど、BA.5が全国の中で早い段階で確認されてるわけです。ですので、それ以外の感染も我々が把握してないものがあって、それが広がっていったと。つまり早い時期、ほかの地域よりも早い時期にBA.5の感染が県内にあって、入ってきてということなんでしょうけど、それが広がる期間が長い状況になってしまったと。つまりBA.5の感染の流入というのが早い段階で生じたことというのが、少なくとも我々が分かってる事実からすると推定できる一番素直な推測じゃないかというふうに思います。

 

○共同通信:分かりました。ありがとうございます。

 

○山陰放送:すみません、山陰放送の入江と申します。

 ちょっと基本的なところで、5日の時点を始点にしていいのかどうかというのはありますけれども、5日の時点に認めるというか、時間制限の緩和をされず、今日なさったというのは何か背景があるんですか。

 

○丸山知事:時間制限の緩和。ああ、3時間ということですか。

 

○山陰放送:ええ、3時間に。

 

○丸山知事:御指摘があったということですね。認証店で一定の水準がクリアできてるというところが、きちんと県が認めてるわけですから、それは皆さん一生懸命やられてるので、認証店と同じレベルをやってるという方もおられると思いますけども、それは客観的に認証してるという県の立場でもありますから、そういうところに対して感染拡大防止の店舗の対策の水準が高いということに見合った扱いというのがなされてしかるべきではないかという御指摘がこれあり、当然これは、やり方は2つです。時間と、もう一つ、人数を緩める、2つやり方がありますけども、なかなか今のこの状況で人数を緩めるということについては、ちょっと副作用が大き過ぎないかという意味で自信がないということで、時間を1時間延ばすということであれば、仮にその会食者の中で感染されてる方がおられたとしても、時間が長くなることで広がりが広がるということというのはそうそうないと思われますので、そういう時間というところで感染水準の高さということを評価していくということが対応可能じゃないかということです。なので、当初からできていればなおよかったという意味では反省をしております。

 

○山陰放送:ここ数日のうちに飲食店業界さんのほうからそういうお声があったということですか。

 

○丸山知事:いやいや、飲食店業界じゃなくて、これは個別のお名前はやめますけれども、県会議員の先生からお話があって、それは飲食店の方からのお話だと、大本は思いますけど、やはり一定の水準をきちんとクリアする努力をしてきているので、それを反映できないもんだろうかというふうな声が自分の元に届いているので、できることがないかどうか考えてほしいというふうなお話を伺ったというところが発端であります。

 

○山陰放送:ありがとうございました。

 

○丸山知事:ですので、事業者の方からということも正しい、と見ても正しい。

 

○日本経済新聞:日経新聞の鉄村ですけれども、県民割について、どうされるかというのを教えていただきたいんですけども。県民割、全国拡大はペンディングになりましたけども、昨日、愛知県の大村知事が、このままの状況ならば、拡大している状況ならば、14日で打ち止めもあり得ると話したみたいなんですけども、島根県として、県独自、県でやっている、全国にならなくても、全国に拡大しなくても14日前後、今やってる期限が来たら打ち止めの可能性があるかというのをちょっと教えていただきたいんですけども。

 

○丸山知事:感染状況は当然影響すると思いますから……。え、大村知事は何と言われたんですか。

 

○日本経済新聞:県独自、この全国に拡大されなくても、14日になって、県独自にやっているのは、14日になったら、拡大している状況なら打ち止めもあり得ると。

 

○丸山知事:打ち止めもあり得ると。

 

○日本経済新聞:はい。

 

○丸山知事:まあそういう……。ちょっと愛知県と状況は違うかもしれませんけども、観光での入り込みを感染拡大という側面でどう捉えるかというのは、物すごくシビアに言うと、県外から来られる方って、基本的には観光であれば宿泊される部屋はプライベートルーム、食事等も通常は同行される方でありますから、じゃあ飲食を、県内で当然飲食もされますけども、そのメンバーが基本的には旅行で一緒に来られてる方同士の飲食であれば、すごくシビアに言うと、県内というか、県民に対して感染拡大をさせるという構造に、まあ飲食という行為が伴っているというので、一瞬何か感染拡大という感じはしますけど、実はそのメンバーというのは同行者だというふうに考えれば、感染拡大要素というふうに捉えなくてもいいという見方もあると思います。

 ただ、いろんな自粛を、いろんな自粛というか、ある意味でいうと、感染拡大のところで、例えば学校とかで休校等が多発してるとか、感染状況によって県内で起きてるいろんな社会活動の停滞ということが生じてる中で、観光という、ある意味、不要不急の外出の典型を公費支援をしてやるということが、県民の皆さんの理解、全体として感染を抑えていくために協力してもらってると、いろんな協力をしてもらうということのやる気をそいでしまうという副作用というのはあると思うので、そういった観点で、ちょっと全体としてバランスが取れないという観点から、やはり整合的じゃないという観点で取りやめるというか、そういうことはあるかもしれませんけど、感染拡大という観点で飲食が伴うからとかっていうことで厳密に考えると、県内、県民に対する感染拡大要素として捉えないという考え方もできると思いますから、見方は2つ、両方あると思いますけども、感染拡大のリスクはそれほどないので、県内の感染状況は厳しいですけど、それを止めることはしないというふうに、社会経済活動の両立という観点で継続する考え方もあるでしょうし、そういうことをやることが県民の皆さんのいろんな自粛なり、いろんな社会経済活動の停滞に伴う影響を受けてる方々の理解を得られなくて、感染拡大防止に向けたいろんな協力、県民の協力を得られにくくなるという意味で、感染拡大防止に、そういう意味でマイナスに働くからやめるという考え方、2つあるとは思いますけども、今申し上げたように、県内の飲食業は大変厳しい状況でありますので、観光の是正措置を止めるとなると、そういう入り込みでの観光、飲食ニーズというのも減らすという方向になるということも考えなきゃいけませんから、こういう飲食に対する、飲食ではなかなか感染拡大だと思われるところもあるし、県内、県外という意味で、シビアに見ればそうではないと、ちょっと見方が難しいんですけど、割り切れば感染拡大要素がないので継続してもらって、県内飲食業の需要喚起じゃないですけども、需要維持にきちんと活用していくというやり方も、考え方もある。ちょっと悩ましいところではあります。

 なので、やめるというふうに決めているというよりは、基本的には継続、継続というか、県民の理解が得られるような感染状況で、全体の県内の状況であれば、できるだけ継続をしていくということではないかというふうに今のところ思っております。ただ、これも来週、週明けてということになりますけど、その間の感染状況がどうかということも影響すると思います。

 

○日本経済新聞:ありがとうございました。

 

○丸山知事:ちょっとくどくどしましたけど、そんな感じで。

 


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