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5月23日質問項目3

3.島根原発

○中国新聞:すみません、中国新聞の松本です。原発のことをちょっとお伺いしたいんですけれども、いろいろ地域で話を聞いていく中で、議論の場を設けてほしいということがよく聞くんですけども、議論の場、求める声多いんですけども、知事はどのようにお考えでしょうか。

 

○丸山知事:いや、議論の場を求める声があるって言われた後に、議論の場を求める声が多いって、大変主観的に言われてますけど、議論の場っていうのは一体どういうことを指すの。

 

○中国新聞:これまで住民説明会なんかでいろいろ課題も出てきたと思うんですけども、その課題について、例えば避難対策なり、あるいは核のごみの話でも、いろいろ課題出てきたと思うんですけども、それをどう解決していくかというところの議論を市民の間でしたいというお話をよく聞くんですけども、それについてどう思われるかということ。

 

○丸山知事:だから、それに対する考え方は、県としては県議会にお示しして対応してますから、そういう場で議論していただいているという認識ですよ。

 

○中国新聞:市民一人一人の意見を聞いたり、そういう場というのを設けてほしいという声をよく聞くんですけども、それに対して知事はどのようにお答えされるのか。

 

○丸山知事:いや、それは県議会なりできちんと県として考え方を示して議論していただいていますので、そういう意味で、議論していただいているという認識です。

 

○中国新聞:地元同意を今求められてるわけですけども、合意形成の在り方として、今のやり方というのが、基本的には議会の話を聞く、それから安対協の話を聞く、住民説明会で意見を聞く、専門家の話を聞くというところだと思うんですけども、それで十分かというところについて、どのように思われますでしょうか。

 

○丸山知事:いや、それで十分じゃないですかね。だって、物事を決めていく仕組みっていうのは、物事ごとに決まってるわけですよね。物事を決めていく仕組み、ルールがある中で、それに沿って物事を進めているということが非難されなきゃいけないっていう理由はないんじゃないかというふうに思いますけど。

 

○中国新聞:分かりました。

 

○丸山知事:それ、例えば都道府県だけで決めようとも思ってないし、立地だけの話を聞こうと、松江市だけとも思ってないし、説明会も開いてるし、要するに物事が進む最後の段階でそういうことをあれこれお話しし、すみません、私は松本さんを通じてしか聞いてないけど、そういう手順、こういう手順がいいんじゃないかといって、私は最初からこういう手順で判断をしていくということは常にこの場で申し上げてきていて、その手順に沿って物事を判断していこうと思ってますから、そういう手順で問題があるとはもともと思っていないし、そういう手順でやっていくつもりです。

 

○中国新聞:先ほど言った避難対策の課題とか核のごみに対する問題について、改めてちょっと知事の見解、その2点についてお伺いしたいんですけども。

 

○丸山知事:いや、見解っていったって、見解をっていって答えれる話じゃないでしょ。

 

○中国新聞:避難計画の実効性についてなんですけども、まず、今の計画で、多分細かいところというのはいろいろ決めていかなきゃいけないところもあると思うんですけども、そこら辺、残されてる課題というのもあるのかなと思うんですが、それをこれからどういうふうにクリアしていくかというところ。それから、核のごみについては、国のほうでいろいろ手順を踏んでいるところかと思いますけども、国のほうにもきちんとやっていくようにということで、知事なり県のほうからも求められてることかと思いますけれども、その辺、きちんと実行できるのかどうか、そういったところも含めて、知事の今のお考えをお聞きしたいということです。

 

○丸山知事:いや、これは、使用済核燃料の話というのは政府と事業者ですかね、がきちんとやんなきゃいけない話で、それはやってもらわなきゃいけないし、やらなければ飽和した段階で、それは原発の稼働ができなくなりますよね。なので、必要に迫られざるを得ない、原発を使っていこうという政策を取ろうとしている政府、そして原発を自分のベースロード電源として活用したいというふうに考えている電力事業者が向き合わなければ、何が破綻するかというと、稼働すること自体ができなくなる。運転を継続できなくなるわけですから。逃げれない人たちが、逃げれない状況なわけなので、それはやるというふうに言ってるし、やらざるを得ない立場に置かれてるのではないかというふうに思っているので、言葉でだまされるっていうふうなことには構造的にならないんじゃないかというふうに私は思ってます。やらなければ、そのツケはやらなかった人たちに返ってくるということじゃないでしょうか。

 避難対策というのは、これは、つくってる計画を実際に実行していかなきゃいけない場面も万が一の場合にはあるわけですから、それを行政としてやらなきゃいけないところ、そして住民の皆さんに理解をしていただいて、そのような状況が生じたときに迷いなく行動してもらえるような事前の準備といったことを市町村、政府とも連携して継続して取り組んでいくということじゃないでしょうか。そういったことを通じて、いわゆる実効性と言われるものを高めていくということだと思います。

 

○中国新聞:ありがとうございます。

 もう一つ、再稼働について、反対意見もあると思うんですけども、その反対意見を知事の判断の中でどのように反映していくかということをちょっとお伺いしたいんですけども。

 

○丸山知事:全ての物事について、全員が賛成されるということはありませんね。マスクの着用しかり、飲食の制限しかり。そういう反対をゼロにしていくということができれば、それはそういう方向でしていきますけども、その反対がゼロになることしか物事を決めれないということでは行政って回っていかないので、基本的には反対される方々の反対されるその理由を聞いて、その理由となるところをできればなくしていく、少なくとも小さくしていくというふうな取組をしていく。反対してる人と違う意見で物事を進めていくから無視すると、そんなことは考えてません。反対されてる方々が、その反対と思われないようなことをするとか、そういう、これは両側ですよ、反対というのは再稼働じゃなくて、自分が仮に決めたとして、その判断について当然賛否両論あるとすると、どちらに決めても反対という方がおられるとすると、その方々の反対されてる、その要因、理由を、それははっきりね、伺えば分かりますから、そういった要素ができればなくなるように努力をする、そしてゼロにできなくても小さくしていくというふうなことを取り組んでいくという、そういうことが反対される方々の意見を反映していくということじゃないかと。これは、原発に限らず一般論、政策一般論ですけども、そういうことじゃないかというふうに思います。

 

○中国新聞:原発に関して、先日、中電の不祥事も少しありましたけれども、それも踏まえて、そこの部分の再発防止策なんかがきちんとできない限りは再稼働をすべきではないんじゃないか、判断すべきではないんじゃないかという申入れも出てると思うんですけども、それに対するコメントっていうのはいただけますか、改めて。

 

○丸山知事:いや、その申入れをじかに見てないので、コメントができません。いろんな問題がありますけど、何かが何しないと何できないとかっていうことはありますけど、めどが立つということだってあるでしょう。制度的に担保されてる話で、制度的に改善が担保されていればそれでよしとするという見方もあるので、直ちに何か、ある問題が解決されないと駄目だとかっていう場合だけじゃないでしょう。解決されるめどがついてるということをもって、問題としては対応されてると捉えることもできるでしょうから、それは問題によりけり。ちゃんとやると言ってるけど、やるかどうか分からないと疑ってかかんなきゃいけない話も、これはありますよね。それは物事によりけりで、ちゃんと最後まで見届けなきゃいけない話と、めどがついてるということをもって関係者なり制度からして物事が進むめどがついてるという話であれば、それはそれでいいんじゃないかと。それは抽象論ですけど。

 

○中国新聞:分かりました。ありがとうございます。

 

○丸山知事:私は、大事なことは、今回のような話というのは、そもそも起きないことが一番大事。起きるべき事案じゃなかったですけど、起きたことを隠さず、きちんと直ちに公表して改善をしていくと。どうしても、要するに最後は人のやることなので、みんなそうですけど、困った状況、追い詰められた状況で、どうしても物事をごまかしてしまうとかね、うそをついてしまうって、人の気持ちとして、ないわけじゃないわけです。ということは、そういう人がそういうふうにならないようにどうすればよかったのかということも含めて、その人が悪いっていう判断もこれ、単純な解決の仕方はそうだけど、そういうふうに追い込んだ仕事をさせたのではないかということも含めて、仕組みの問題として捉えて改善をしていく。だから、一番大事なことは、問題をきちんと公表して改善をしていくという意味においては、今回のケースはそういうレールには乗ってるというふうには思います。東電のように、何か後から分かるみたいなケースではないということでいけば、問題をきちんと直ちに明らかにして、改善のレールに乗せてるというケースではあるなというふうに思いますが、ああいうこと、要するに安全神話に陥っちゃいけないというのが一番大事なことだと思うんですね。要するに安全じゃないといけないからミスがあっちゃいけないっていう連鎖で隠蔽をするということ、これがない、これが一番大事なことだというふうに思いますから、中電に対しては、そういうことを含めて、問題があったことは問題があったこととして、改善対象として速やかに公表して改善をしていくということが大事で、問題を問題として言い出さなくなるとか、言い出せなくなるとか、そういう安全のはずなのに何でこんなことが起きるんだっていう安全神話に陥った反省というのは、我々は肝に銘じなきゃいけなくて、最後は人がやることなので、そういう意味では、ミス一つを取って全て駄目だというふうな判断の仕方というのは、これは逆に危険だと思いますよ。そういう意味で、改善に向けてちゃんと、根本的な問題は根本的、中ぐらいの問題は中ぐらい、根っこを特定して、仕組みにあるのか人にあるのか、改善をしていくと。で、問題をきちんと公表していく。問題がないというふりをするというのが一番よくないというのが私の基本的な考えなので、そういう意味では、一番、隠蔽みたいなことはなかったという意味においては、問題が起きたこと自体は問題ですけど、問題を処理しようという意識は、問題を問題として認識して改善していこうという意思は感じられる話だなというふうには私は思ってます。

 

○中国新聞:ありがとうございます。

 

○丸山知事:そういうふうにしないと、ミスを公にしてしまうと何か物事が悪い方向にしか進まないと、事業者側にとってね。そういうふうな雰囲気をつくっていくというのは、一つの、それはプラスに働かないと私は思ってます。

 行政も残念ながらミスをすることがあって、登記を確認せずに用地買収が終わってないところに事業をしてしまったり、これだってあっちゃいけないことですけど、だからといって、島根県で砂防事業をやっちゃいけないというふうにやられてしまうと事が進まないので、やっぱり改善をして、二度と起きないようにどう改善していくかという形で今取り組んでいるところですけど、そういう、ミスがゼロだと、ゼロでないといけないっていうことは、安全神話を強いることになるので、そこは気をつけなきゃいけないんじゃないかと私は思ってます。


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