5月13日質問項目5
5.島根原発
○中国新聞:中国新聞の松本です。
原発のことでお伺いしたいんですが、22日に視察の日程を入れられましたが、この趣旨、意図なりをお聞かせください。
○丸山知事:私、知事に就任した1年目、令和元年の7月24日に1号機、2号機、3号機、それぞれ現場を見させていただいておりますけれども、今回は前回見ておりませんでした2号機の建物のフィルターベントなどの周辺の設備だとか、前回工事中だった施設、まだ出来上がってなかった施設などもありますので、前回見れなかったところと、前回から進捗した、新しくできたところなどを拝見をさせていただこうというものであります。基本的には安全対策のために講じられているところだと思いますので、安全対策の現状を確認するという趣旨であります、大きくはですね。
○中国新聞:2号機の再稼働の地元同意の最終判断が迫っている中で、このタイミングで行かれるということは、その判断にある程度、当然反映させることになるんだろうなと思うんですけども、今ちょっとお話の中でもありますけど、もう少し具体的に、何か見たいポイントというのをちょっと教えてください。
○丸山知事:いや、さっき申し上げたとおりですよ。前回見ていなかったところ。見れなかったところ、見れるのに見てなかったところと、前回出来上がってなかったので見てなかったところを見ていくということです。
それから、松本さんの発言を、訂正を求めますと、判断はリミットを置いて判断するというフレームに立ってませんから、時期が迫ってるということではありません。
○中国新聞:失礼しました。
それで、住民説明会とか、あと安対協(島根県原子力発電所周辺環境安全対策協議会)とか、いろいろ意見聞かれてきて、周辺の市なんかの意見も聞かれてきて、その中で指摘された内容について、何かここが見たいとかいうようなところがあるということではないということですか。
○丸山知事:その個別問題、個別で指摘された事柄に沿ってということではなくて、令和元年の7月24日からの段階で、時間の関係で見なかった大事なところと、その段階では見れなかったところ、新しく出来上がってるもの、それ以外は見ないっていうわけじゃないですけど、そういうものを中心に確認をさせていただきたいということであります。
○中国新聞:分かりました。
○NHK(奥野):よろしくお願いします。
先ほどの原発視察について改めてお伺いしたいんですけれども、このタイミングで視察に伺うことについて、去年ではなく今年、先月、来月じゃなく今月行くということについて、スケジュール等もあるかと思いますが、何か理由があれば教えてください。
○丸山知事:スケジュールですよ。去年の9月以降はもうずうっとあれですよ、住民説明会やったり、でしょ。それから12月議会で予算編成で3月まで議会で、そういうことですから、やっと行けるような状況になったということです。もろもろのタイミングですね。
○NHK:ありがとうございます。
○山陰中央新報:すみません、山陰中央新報の高見です。
すみません、何度も質問が戻るんですが、すみません、原発の話なんですが、知事はこれまで再稼働の判断において、安全性、必要性、避難対策の3つのポイントを判断の要素として上げておられると思うんですけれども、これまで政府の説明に対しては、政策として一般論として理解できるというような話だったと思います。一方で、地域目線というか、個別の事情に応じた判断が必要だというところで、今、意見を聞きながら考えておられると思うんですけれども、その中で、地元の地域への必要性というところがちょっといまいちぴんとこなくてといいますか、具体的にどういった観点といいますか、考えられるか、もし知事の頭の中であればお伺いできればと思います。
○丸山知事:いや、申し訳ない、地元にとっての必要性という言葉だけじゃ分かんないよ。どう答えていいか分かんない。誰のことを言ってるの。
○山陰中央新報:例えばでちょっと上げさせてもらいます、すみません。例えば中国電力の管内、中国地方においての需給の逼迫がどうであるとか、その中で三隅火力がもうすぐ新規稼働するであるとか、そういった中国電力に関する要素っていうのももちろん地域の事情っていうところに入ってくるんでしょうか。
○丸山知事:いや、分かんないけど、私はどちらかというと、去年の9月の議論が、設置変更許可が出た状況に比べると、もう原油高でしょ。燃料価格が軒並み上がってる、そしてエネルギー以外の原料、諸原料も上がってるわけだから、そういう意味でいくと、家計に対しても事業者として、商売をされてる方にとってのいろんな経営環境というのも、エネルギー価格の安定、これは別に電力に限りませんけど、それからガソリンだったり、ガスだったり、それは電力だけってことはないですけどね、一般的なエネルギー価格の安定とか低廉化とか、価格変動しやすいものに対する依存を下げてほしいとかっていう、そういう情勢というのは強くなってるというふうに逆に思いますけどね。県内の事業所とか、家計でのエネルギー、それはガスだったり電気だったり、家庭によって違うでしょうけど、サーチャージじゃないけど、燃料が上がった分、ぽんと上乗せされますよね。なので、一般的にいうと、去年の9月とかに比べると、必要性みたいなとこっていうのは偏りなく家計、事業者の皆さんからすると、原油に頼る、化石燃料に頼って、市場価格が高騰してるものに頼っていくということに対する、そのことに伴う生活上、経営上のマイナスというのは高くなってるというふうに受け止めますし、それが中国電力管内とか、中国地方で特にとは思いませんけど、日本全体でいうとそういう雰囲気だし、それに中国地方が無縁だっていう感じはしませんけどね。
需給の逼迫も、私は詳細はよく分かりませんけど、3月ぐらいに関東地方でいきなり何か、天気が悪くなったからって、一斉停電するかもしれないみたいな話があったりしたっていうか、起きてる事実だけ並べると、どちらかというと電力不足なんて電力会社が言ってるだけじゃないかっていうふうに言われていたのが、そうでもないっていう事案が、すみません、あれ自体がうそだったんだと言われちゃうとあれですけども、あれが本当だとするとやっぱり、あれは太陽光かな、特に太陽光が大きかったのか、太陽光発電を前提とした電力、天気が一斉にみんな悪くならないという前提で組んでいた電力の供給計画が、天気の悪化で大幅に狂ってしまったとか、それと気温の低下が同時に来るとああいうことが起きるということなので、中国電力管内がそうだとは思わないけども、それは知りませんけど、私は、詳しくは。でも、一般論としては、そういう話が出てきてるなと。太陽光、要するに電力が逼迫する時期と言われてなかった時期に逼迫が実際に生じた。それが天気の急変、日照が悪いということと気温の低下で電力、暖房需要が高まったということが同時に起きて、レアケースなのかもしれませんけど、電力供給というのは綱渡りな側面もあるんだなというのが、関東と東北ではあったのかなという気がしますけど。なので、地域の事情で、中国電力がそれと無縁だと言えれば無縁なのかもしれませんけど、一般論ではそういうことじゃないかというのが、そんな感想ですけどね。
○山陰中央新報:割と政府に関してといいますか、感じかなとさっきは思った、その需給の話であれ原油高の話であるとかって、割と国がどうするかっていうところが大きく関わってくるのかなと。個別の地域の事情っていうところには、関連はあんまり強くないような気がちょっとしてしまったんですが……。
○丸山知事:いやいや、それはね、私ちょっと分かんないけど、中国電力の管内だけ原油価格の影響を受けないようになんて、やりようがないでしょ。中国電力の管内だけ寒波が起きなくて、だから、全国でなべて起きることが中国地方でも起きるというのは、これは避けられないですよね。だから全国の問題であって中国地方の問題じゃないというのは、それはおかしいですよ。全国の課題だから中国電力でも起き得るという意味で、中国地方の課題でもあるわけですよ。だから中国地方オリジナルかというとそうじゃ、確かにないという意味ではおっしゃるとおりかもしれないけど、中国管内に関係ないっていうことにはならないんじゃないかなと。中国地方オリジナルの要素として上げられることじゃないかもしれませんけど、中国地方には関係ない話ではないかなと思いますけどね。
○山陰中央新報:はい、分かりました。
あと、すみません、また別のちょっと観点から必要性のところなんですけど、昨年の12月に原発の特別委員会のほうで、県の財政への影響、もし再稼働した場合の財政への影響というのを資料として出されたんですけれども、県として再稼働に対してというところでは、一つやっぱり国の交付金であるとか核燃料税というところでは、一つ要素にはなるのかなというふうに思うんですが、その点はいかがでしょうか。
○丸山知事:それは後からついてくる話じゃないですかね。県の財政というのは一番最後の最後に、結果として来る話なので、そういうことよりは……。そういうことじゃないですかね。財政の穴を埋めるためにという意味での必要性から原発を再稼働させるっていう考え方じゃないでしょうね。必要性というのは、それは原発が再稼働するっていうことに伴って、直接的に生じる……。
○山陰中央新報:県民への影響みたいなところになってくるということですかね。
○丸山知事:はい。ただ、それは税収という話じゃなくて、一つ、原子力発電所で働いている方が厳然としておられるということは、これは税収とは直接関係しませんけど、それは直接的な考慮事項だと思いますよ。
○山陰中央新報:ありがとうございます。
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