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5月13日質問項目3

3.新型コロナウイルス感染症

○読売新聞(林):お願いします。新型コロナの関係です。

 県内の感染状況、連休明け、150人台、ここ最近続いているところですけれども、今の県内の感染状況について、所感、お願いいたします。

 

○丸山知事:ゴールデンウイークをどう捉えるかということは、相反する2つの見方があります。これは行楽地とかに人が出かける、そういう意味での広域での人流が広がるので感染が拡大するという物の見方。そしてもう一方で、それは裏返しとして、会社に出勤するとか学校に行くとかという通常の社会活動が止まるわけですから、そこでの感染が抑えられるという、その2つがあるわけです、感染者を増やす要素と減らす要素と2つあるわけです。なので、どっちで出るかというのは、それは分かりませんけども、今のところ島根県内においては、少なくともゴールデンウイークに入る前の数字よりは50ぐらい、1日平均の数字が下がってるということは、県民の皆さんに対してゴールデンウイーク期間中の県外での移動とか帰省の受入れとかということについて自粛をお願いをしてきた、これは対応できる御家庭とできない御家庭、事情があるでしょうから、それは全員が全員100%ということじゃないでしょうけども、可能な範囲で対応していただいた、そういう協力をいただいた一つの成果だというふうに私は思っています。

 ですので、そういう増える要素の増える部分を最小限に抑えてもらって、そして学校が止まり、出勤という形態での会社が止まったわけですから、その部分でのマイナスが表れているということだと思ってます。それでちょっと連休前よりも数字が落ち着いているというふうに受け止めてます。ただ、これが、これから普通の社会経済活動が戻ってきますから、これがずっと続いてくれるとは限らないので、今のこの水準からもう一つ切り下げるような、保健所のいろんな調査の迅速化などを通じて実現しなきゃいけないこと、取り組まなきゃいけないことはまだ行政側でたくさんあるという認識です。

 

○読売新聞:分かりました。

 最近は出雲市内での感染者が少し目立ってきているように感じるんですけれども、ここら辺、要因というか、何か分析はございますでしょうか。

 

○丸山知事:高校生の部活動に伴う感染が出てるということです。ゴールデンウイーク期間中に高校生の部活動、練習試合などでクラスターが、私からするとクラスターですけどね、練習試合を介した感染拡大が、感染者数が相当数出てると。その影響ですよ。なので、その再発防止を県教育委員会に対して指示してますので、換気の徹底ですね。とある学校では、換気が認められない部活動と換気が認められてる部活動を同じ体育館でやっちゃって、当然換気が認められないから換気せずに練習試合をして感染してる、感染が広がってると、対戦相手にも。そんな例があるので、もうそんなんだったら、換気ができる競技を換気ができない環境でやるほうがおかしいんであって、そんなんだったら別の学校でやるとか、工夫のしようがあるだろうと。ということも含めて、過去に起きた事例を基に再発防止を徹底するように県教委にお願いしてますよ。

 

○読売新聞:分かりました。

 それはまた県教委とかからお知らせのほうを我々に……。

 

○丸山知事:ないですよ、別に。

 

○読売新聞:ないですかね。分かりました。

 

○丸山知事:設置者だから当然やるべきことなんです、連休期間に起きてるんだから。どうせ学校名なんか公表しないんだから。公表なんかしません。

 

○読売新聞:分かりました。ありがとうございます。

 

○山陰中央新報(白築):すみません、コロナに関連して、先ほど知事、これから普通の生活が徐々に戻っていくんだろうというふうにおっしゃったんですけども、インバウンドについても、やっぱり徐々に、これまでの縛るよりも緩和のほうに向かっていくような議論が今始まってますが、そこについては、また新たなリスクも生まれる懸念があるんですが、知事としてはどう受け止めていらっしゃるか、お聞かせいただければ。

 

○丸山知事:インバウンドもマスクを外すも、まずは沖縄の問題をちゃんと処理してからの話じゃないですかと。政府として進められたい、経済界がそういうことを望まれるの分かりますけど、第6波の大阪に続いて、第7波かもしれませんけど、沖縄で、もう一般診療まで含めて制限がかかってる。医療崩壊じゃないですか。こんな地域が生じてるけど、今のままでいい、沖縄の問題だから沖縄で局所的に対処して乗り切れるんだったらそれでいいでしょうね。ただ、それは、そうなるかどうかじゃないですか。

 何度も申し上げるけど、インフルエンザや風邪で一般診療を停止しなきゃいけなくなるような感染が発生しないでしょ。インフルエンザや風邪と違うっていう証拠が、沖縄の今の実態じゃないのかというのが、もう当たり前で、ばかでも分かる事実だよ。学者に聞かなくたって分かる。インフルエンザであんなことが起きたか、これまで。風邪であんなことが起きたのかと。起きてないでしょと。風邪やインフルエンザと違うということを、沖縄の今の状況が証明してるんだから、今のままでいいのかどうか、今の流れでいいのかどうかって考えなくていいのかどうかってことを沖縄が示しているんじゃないでしょうか。いや、沖縄についてはこういう対処で収めれるということを政府がやられれば、そういうことが起きたら、そういう地域に何かの対応をして一つ一つ収めていくんだと。で、全体は今のモードで進めていくんだというやり方、これはあるでしょうね。ただ、沖縄の問題を解決できずにあれこれやっていくと、沖縄と同じような問題がほかで起きないか。風邪やインフルエンザと同じだというふうに言っていた専門家は、一体沖縄をどう評価するのか。若者のワクチンの接種率が低いといったところで、風邪やインフルエンザと同じだと言ったのはあなた方でしょうと。大したことないって言っちゃったのはあなた方政府でしょと。そしたらワクチンの接種率、上がらないの仕方ないじゃないですかと。重症化リスクのない人が受けないのは当たり前でしょう。何で風邪だ、軽症だと言っておいて、オミクロン株が、1波、2波と同じようなワクチン接種率になると思えるのか。何でそんな能天気なことを言えるのか分からないけど、それはなるわけないでしょ、いいとこ取りがならないんですよ。いいとこ取りでしょ、それって。風邪とインフルエンザと同じだから、いろんな制限緩めましょうと言っといて、ワクチン接種だけはちゃんとデルタ株と同じようにやれって言ったって、そうならないでしょう。当たり前のことだ。それは頭の中がお花畑だよ。いいとこ取りだよね。

 だから、沖縄で今起きてる状況、私は正直言って、以前から申し上げてましたよ。濃厚接触者を出勤させないと医療が回らないなんていうことをやってると、感染者を出勤させないと医療が回らないようになるよと。記録見たら分かるけど、何度も言ってると思うけど。まさに今、沖縄はそうなってるんじゃないのか。感染者が出勤できなくて医療の対応能力が下がっちゃってる。だから、恐らく次に議論されるのは、今の流れでいくと、感染してる人も医療の現場に立てるように制度を見直すべきだというふうに、これまでの流れを推進してきた政府の高名な専門家の方々は言われるんだろうけど、そんなことが成り立つのかということですよ。

 そういう、少なくとも今までの方針に綻びが見えてきてるんじゃないかというふうに疑わないといけない状況が沖縄で生じているんじゃないかと。私は確かに感染症の専門家でも何でもないけど、普通の、物事の一般的な文献的な理解でいったところで、新聞を見る限り、そんな綻びが出てるんじゃないかって思ってますから、私は、県民の皆さんには、当然一部には、とか、特に県外の方から、2年前と同じようなゴールデンウイークを過ごさせられている島根県民が本当にかわいそうだというふうな指摘も、それは県のメールとかでも受けてますよ。でも、私は、風邪やインフルエンザと同じというふうに油断することで、やれることをやらずに置いておくことで、沖縄県とか大阪府のような状況になっても構わないなんていう覚悟は、県民は誰もしませんよね。ああなったら仕方がないなんて思わないはずなので、そうならないように、できることを協力していただくと。それは全て県外移動をやめるということはできないだろうし、どうしても帰省しなきゃいけない御家族を受け入れたいというのは、もうそれは仕方がないと思いますけど、ただ、何とかそれをできずに済むことがあるんだったら、それをやってもらうということが、努力が無駄にならないということなんです。何か無駄な努力をしているんじゃないか、だから過剰な規制をやめるべきだという人たちが多いけど、やったはやったなりの感染者数の抑制になるし、感染者が少なければ少ないほどいいというのは、これはもう明らかだし、それはゼロにしたいとか、ゼロコロナなんてさ、そんな高い目標は私は持ってませんよ、そんな権限持ってないし、中国共産党じゃないんだから。でも、感染者数が幾ら多くてもいいというのは、これは明らかに間違い。コントロールできなくなるんだから。感染者数をどこかで抑えようと、魔法のつえと、ちょっと言い方しましたけど、ここら辺でもう危ないから、ここら辺で止めようって、止める手だてがないんだもん。だったら感染が急増する前のところで県民の協力をいただいて、その頭を抑える。コロナが始まった初期にみんなが言ってたけど、もう誰も言わなくなったけど、何だっけ、ハンマー・アンド・ダンス、あれどこ行っちゃったんですか。感染学の基本なんじゃないかと思うけど、別にハンマーをずっとね、100回も200回もたたく必要ないけど、ワンハンマーと、ハンマー・アンド・ダンスだよね、一つ、初動のところで強く抑えることで、その後をハッピーに過ごしましょうというやり方、別にハンマーじゃなくてもいいんだけど、その発想を基にして、やっぱり感染初期と言える段階で協力していただける範囲内で協力していただいて、不要な、無用な感染拡大を抑えていくことでないと、もっと緩めて、医療の病床利用率50%か60%ぐらいまで病院に協力してもらってやってもらって、そこまではうたげを催して、その後、締めればいいんじゃないかという人はいるかもしれませんけど、そんな都合よく止める手だてを持ってないんですよ。壊れたブレーキしか持ってないんです、行政は、この感染症に関して言うと。だから早め早め、だから最初から安全運転しましょうと言ってるんです。

 もう一つ申し上げると、赤信号みんなで渡れば怖くないって言葉はあるけど、赤信号をみんなで渡って怖くないのはなぜか分かりますか。それは人間が相手だから止まってくれるんですよ。たくさんの人をひいたら、自分が無過失というのは、前向いてたら、後ろから追突されない限りは無過失にならないわけ。だから人間は止まってくれる。でも、我々が相手にしてるのは人間じゃないでしょ。感染症でしょ、ウイルスでしょ。そんな総理大臣が言ってるからとか、県知事が言ってるからとか忖度してくんないわけだから、だから謙虚に向き合ったほうがいいんじゃないかという、少数派ですけどね、極めて少数派だけど、過度な、不要な要請をしちゃいけないとは思ってますけども、必要な範囲で、協力してもらえる範囲で考えられることというのをお願いをしていかないといけないなと思う、今の沖縄県の現状を見るとね。

 見てください、沖縄県がああなっても、まん延防止等重点措置も何も出ないんですよ。恐らくこれからまん延防止等重点措置をどうするかという話に、綱引きがあるかもしれない。仮に東京や大阪で一般診療が制限されるような事態が発生すれば、多分ちゅうちょなく政府は対策を取るでしょう。ただ、一小さな県で問題、ああいう状況が起きたとしても、政府は直ちに動いてくれないわけですよ。ましてや島根県だったら、まさにレアケースとしか処理されないわけです。東京や大阪とは違うわけですよ、我々は。メジャーなところが大ごとになったら政府は優先して対応するけども、マイナーなところで起きてる、いろいろと大変なことが起きても同じように対応してくれるというふうには思ってないんです、私は。そういうこと、やってくれるかもしんないけど、第6波の最初の段階だって、沖縄県、ぐうっと増えたけど、すぐにまん延防止等重点措置、適用されなかったでしょ。政府は極力控えると言ってるわけだから、だから特別な対応を政府が迅速に講じてくれるかどうか。東京や大阪じゃない、東京、大阪、愛知じゃない地域でそういうことをしてくれるかどうかっていうと、それを期待するのは、リアリズムとしては間違ってるんですよね。政治はリアリズムだから、行政もね。だから、我々がしっかりしないと、政府がすぐに助けてくれるとかっていうのは甘い幻想である可能性があるわけです。私はそれを、前回の6波のときに沖縄県と政府のやり取りを見て思いましたよ。いまだに、だってマスクどうするかとかね、沖縄県はああだけど、マスクどうするかとか、インバウンドどうするかっていう話なわけでしょ。そんな話ししてるときに、まん延防止等重点措置なんてとか、中身を見直した上でやらなきゃ、飲食中心でいいのかどうかって話はあるから、新しく見直して、新しい制限の下で新しいまん延防止等重点措置を講じてくれるかっていうと、厳しいでしょうね。レアケースとして処理したいでしょう、政府は。

 だから、我々は残念ながら東京や大阪のような扱いをしてくれるという楽観的なかじ取りをしてたらいけないんじゃないかというふうに私は思っていて、ちょっと悲観的過ぎるかもしれないけれども、でも、楽観論でやっててうまくいかなかったら大ごとですからね。ということです。

 なので、インバウンド、何だっけ、あとマスクという世界と、沖縄で起きてる一般診療が制限されるような感染拡大をどうするかっていう課題と、2つ、今、同時並行で新聞をにぎわしてますけども、それはどう考えたって後者を優先して物事を処理すべきじゃないかと。ああいう、まず沖縄の現状をどう改善するか、沖縄のような地域が続いて起きないようにどうするかということも真剣に考えてもらうのが政府に求められていることなのではないか。こんな状況でどうやって沖縄復帰50周年の式典を開催されるんだろうか。

 なので、メディアの皆さんも含めて、この4月以降の報道の仕方が本当に正しかったのかどうか、公正な報道だったのかどうかって、反省、検証が要ると思いますよ。沖縄のような事態が生じたのは、それは政府の見立てをそのまま右から左に流してこられた人たちがいるからこうなってるんだから。

 だって、一方の見方でいうと、何でこんなことになってんだと思ってる人はいないでしょ、沖縄が。ああ、そうなっちゃったねと、やっぱり。だからつまり、想定されてたリスクが顕在化してるんだから、全く想定してなかった事故が起きたわけじゃなくて、本当大丈夫かねと思ってた人からすると、それ見たことかっていう状況になっちゃってるんじゃないですかね。反省材料だと思いますけど。

 だから、私はやっぱり、島根県というのは第6波がどうしても山口、広島、島根っていうふうに、沖縄、非常に初期に感染拡大したので、それは例外で、比較的後に感染の伝播が来る地域だから、やっぱりほかの地域で起きてる状況をよく見て、同じようなことが島根県内で起きないようにっていうふうに考えてこれまで対応してきたつもりなので、そういった意味で、沖縄県で起きてるようなことが島根県内で起きないようにというふうにマネジメントしていくというのは、基本的に島根県政は、島根県は何やってたんだと県民からお叱りを受けないために必要な対応だと思いますよ。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 

○NHK(奥野):先ほどコロナの感染拡大のところで、高校の部活動についてお話がありましたけれども、確認なんですが、これも高校の部活動で広く出ているというよりかは、特定のところで基本的な対策がなされず感染が起きて、そこに対しての再発防止策を求めていくということでよろしいのかということと、また今後、高校総体などに向けて部活動、盛んに行われる時期になっていくかと思いますが、そこに向けて何か、練習を一時お休みしたりですとか、そういった規制をかけていくお考えは今のところないということでよろしいのか、お伺いできればと思います。

 

○丸山知事:今起きてる事案を見ると、まず換気が不十分なために、それが原因と思われる感染事例が部活動で複数確認されてるし、それが練習試合とかで、要するに一つの学校の中だけじゃなくて、複数の学校が関連する場所で認められてるということなので、基本は、消毒もそうですけど、換気ですよね。だから換気が難しい屋内競技に特に注意が必要だと。ただ、屋外でも接触プレーが多いものとか、それはありますけど、今のところゴールデンウイーク期間中だったり、ゴールデンウイークの前後、要するに休みがあって、そういう練習試合がしやすい、練習がしやすいタイミングで練習だったり練習試合で感染が広がっているという例があるので、これは、競技のスケジュールとしては高校が先にあって、その後、中学校ってなりますから、中学校でも今後生じかねませんから、そういう対策というのは競技ごとに換気を徹底してもらう。換気をしちゃいけないという競技もあるわけですよ、プレー中に。換気をしてはいけないという競技もあるから、そうなると、試合と試合の間に換気を入れるっていうやり方にしてもらわなきゃいけないんじゃないかと思っていますが、それはちょっと、競技団体とよく、主催者側とよく相談して、所要時間がちょっと長くなるかもしれませんけど、換気を怠って県大会とかでみんなが集まってるところで感染が広がったりしたら、それは目も当てられませんからね。なので、そういう、どういう対策が可能か。できないことをやれって言ったってできないから、ただ、できる範囲のことをやってもらうという範囲で、どこまで可能かということを競技団体、実際に感染が複数見られているような競技団体と、そういう高校総体の実施側、競技の開催の仕方、試合の、で改善できる余地がないかどうかというのは相談するように、検討するように、県教委から、私立もありますけど、県教委も学校の先生方がそういう役に就かれてますから、そういうことをちょっと県教委には言ってます。

 

○NHK:ありがとうございました。


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