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4月22日質問項目

○中国新聞:幹事社の中国新聞です。よろしくお願いします。

 

○丸山知事:はい、お願いします。

 

○中国新聞:幹事社から2点、質問させていただきます。

 まず、今日、新型コロナウイルスの新規感染者数が200人を初めて超えて、過去最多となりました。その受け止めと、あと、松江市の上定市長が、現場には現場のデータがある。一斉休校よりベターな方策を講じることができているという認識を示されました。これについても受け止めをお願いします。

 

○丸山知事:219人の過去最高の数値が昨日確認されたわけでありますので、これまでの数字は190(人)でありましたから、プラス29(人)の大きな数字だというふうに受け止めておりますし、4月29日から大型連休を控えておりまして、基本的に人流が増えるという時期に当たりますので、大変危機感を持っております。予断を許さない状況だと思っております。

 現時点では、医療提供体制が逼迫している状況にはございませんけれども、昨日のコメントにも申し上げたとおり、感染者数を抑えていくことについては、医療提供体制のさらなる負荷を回避するだけじゃなくて、県民が安心して様々な活動、社会経済活動を行うためにも求められていると考えております。引き続き県において積極的な疫学調査を迅速かつ感染拡大防止に全力を挙げていきたいというふうに思っております。これが1点目であります。

 2点目については、上定市長のコメント、詳細は承知していませんけれども、別に私は全市一斉にやってほしいとは言っていませんし、場所を選ばれてもいいんじゃないかという認識は示したはずですけれども、問題はどういうエリアでどれぐらいやるかということでありまして、中学校区単位という範囲が適切なのか、それから2日でいかほどの効果が期待できるのか、その2点において、効果は見ないと分かりませんけども、なかなか期待するのは難しいんじゃないのかと、感染を抑えていく効果として期待するのは、まず仕組みの構え方が小さいので、なかなか厳しいんじゃないかと。エリア、期間ですね、兄弟間の感染を防いでいこうという、小・中学校を所管しておられる教育委員会の中のフレームの発想であって、家庭を介した、家庭からしみ出している感染をどうしていくかという観点が希薄なのではないかというふうに思っております。

 そしてもう一つ、大事な内容ですけども、これは本当にこの内容が十分かどうかという意味で私は疑問を持っていますけども、そもそも仮に十分だとしても、やる気があるのかという姿勢の問題です。たしか私の記者会見の当日に市長がコメントされていたと思いますけども、市内で全校休校しているところが1学校あるというふうに認めておられましたね。で、確認すると、その学校の全校休校の予定は金曜日まで、今日までだそうです、22日まで。措置が決められましたのは昨日、21日ですよね。即日実施すれば、今日から実施すれば該当校があるはずだなと思ったけれども、よくよく何か新聞を細かく見ると、25日から適用すると。つまり、制度をつくった時点で適用対象になるところが適用対象にならなくなる日からスタートするというふうに制度をつくられていると。その意図するところは何だろうかと。単なる悠長なのか、悠長は悠長で問題です。そういうことを、そういうタイミング、実際に制度を構えるけども、少なくともスタート地点で適用がないように施行期日が決められているということに、姿勢を疑わざるを得ないというのが内容の詳細を確認した私の受け止めであります。

 申し訳ないですけども、松江市長さんなりに、既存の措置を取材された方々には、それぐらいのチェックをして、するぐらいの質問権を与えられているわけだから、ちゃんと取材されたほうがいいと思いますよ。当局発表をそのまま流すに近い感じがしますけど。分かりますか。少なくともスタート地点では、公表された時点では、その制度は適用されないように制度が組まれているということに、私はちょっとがくぜんとしたところです。

 そして、22日だろうが25日だろうが、大した差がないんじゃないかというお考えだとすると、大変悠長な構え方だなと思いますし、本当にこの仕組みが適用されるんだろうかと、教育委員会の指揮下にある学校長の先生が、(公衆衛生を考慮の上)ほかに影響を与えるような休校、全校休校をできるんだろうか。もともと適用しないように市が制度設計をしているということが明白な中で、やっていいと言われていると思われるだろうか。できるだけやるなよというメッセージだと受け止められるんじゃないかと。

 そしてもう一つ。トリガーを引くのは学校だけじゃありません。保育園と放課後児童クラブですけども、これを、感染者の発生を受けてどういうふうに、一部休園するのか、全体として閉めるのかというのは市が判断するんです。現場判断じゃありませんよ。この制度が絵に描いた餅にならないかということを真剣に危惧しています。少なくとも制度発足時、制度が組まれて適用されるということについてのセッティングがされたかというのは、市役所の方は何かいろいろ言われるでしょうけど、週が明けてからのほうが切りがいいからだとか、県知事から25日からの休校を要請されたのでそこに合わせたんだとか、そういう説明が予想されますけども、私は強い危機感を持ってほしいというふうにお願いした立場でありますけども、22(日)じゃなくて25(日)でいいというふうに思われているんだとすると残念ですね。そういうふうな思案を巡らせて、わざわざそういうふうな制度をセッティングされたんだとすると、ちょっと残念を超えますね。そういうふうには言われないでしょうからあれですけど、少なくとも松江市当局が4月21日に制度をつくられたときには、4月25日時点では適用対象がない見込みでつくられた制度だということは、これは明らかです。土日で感染者が出て適用対象になるところはあったかもしれませんけど、少なくとも制度をつくられた時点では、適用対象になるところはないということが明らかな制度をつくられているということに危惧をしておりまして、何か今日、夕方、市の方、市から県の担当部局のほうに説明があるようですけど、そういう懸念は伝えてもらうように部下に指示をしております。私からは以上です。

 

○山陰中央新報:山陰中央新報です。よろしくお願いします。

 

○丸山知事:お願いします。

 

○山陰中央新報:先ほどの質問にもあったんですけれども、本日200人を超えているということで、これ、何か一つ、今後詳細が出るとは思うんですけれども、大きなクラスターなりというものがあるのではなくて、松江市が感染の中心で、それから家庭などを通じて波及しているというような、そういう見方でよろしいでしょうか。

 

○丸山知事:ちょっと取りあえず急ぎ調べてみろというふうに今日、健康福祉部に指示して出させましたけども、松江市の周辺は出雲市、雲南市、安来市、3市です。3市で今日確認されている感染者は109人で、うち一次感染として松江市内での感染が、松江市に絡んだ感染が疑われる、まだ調査始めたばっかりですから確定ではないですけども、そんな二次感染、三次感染までは追えませんから、一次的なものとして疑われるものが14件あります。13%です。当然これだけの感染が松江市で続いていれば、その余波を受けているというふうに思います。

 それから、新聞で読んだだけですけども、上定市長さんは、ここのところの感染者の増加をどういうふうに分析しているかと言われて、特定の項目として上げることはないとか、そういう言い方、どういう言い方だったかな、個別のトピックを上げてこれと言えるものはないというお話だったですよね。それは市中感染ということですよね。感染を確認すれば、その後は追いますけど、大きなクラスターが発生して増えているというわけでもないし、ぽつぽつ、感染経路不明者の比率は20%いかないのかな、低いかもしれませんけども、ここでという分析ができないという状況は市中感染ということだと思いますから、それを、起きたものについては囲い込みができていると、これは松江保健所の頑張りの成果で、それはそういうふうに評価しますけれども、感染の状況を見たときに、大規模なクラスターが起きたからとか、こういう経路でということが特定できていない状況というのは、市中感染を少なくとも疑わなきゃいけない。

 市中感染が起きている状況で、これは松江市に限らないかもしれませんけれども、やっぱり危機感を持って迅速にやるべきだと。2日間に何の意味があるのか、私はよく分かんない。オミクロン株が幾ら足が速いといっても、2日で感染した人が発症して症状ができるなんていうことは、平均値がたしか、発症するまでに2日間というのがあるでしょうけど、平均値が2日だとすると、半分は出てこないということでしょう、普通に考えれば、平均分だとすると。半分取り残すような期間設定って、一体どういう意味があるのか。公衆衛生の知識、見識を持ったところが設定される期間じゃないと思うんです。そんな感じです。

 

○山陰中央新報:すみません、もう1点。自宅療養者が増えていまして、昨日の時点でたしか初めて1,000人という、結構大台に乗っているような状況なんですけれども、自宅療養者の健康観察だとか、そういったこともやっておられると思うんですけれども、その辺りの体制については、現状、うまく回っているような状況でしょうか。

 

○丸山知事:大きな問題が生じているとは聞いておりません。ある程度簡素化をしている部分はあるかと思いますけども、そこの簡素化をすることによっていろんな問題が出ているというふうな報告は受けておりませんので、そこの部分でキャパシティーを超えそうだということはないと思いますけども、基本的には療養者の対応、自宅以外も含めてです、特に自宅というのは保健所が管理しなきゃいけないので、自宅療養者が増えると保健所のマンパワーが療養者の健康観察等に取られますから、迅速なPCR検査とか感染源の確認とか、そういう積極的疫学調査の展開に影響を与えますから、そこはそういう意味で保健所の迅速な積極的疫学調査、PCR検査というものに対してマイナスの影響を与えかねない状況だというふうには懸念を持って対応しております。

 

○山陰中央新報:分かりました。ありがとうございました。 

 

○NHK:NHKです。よろしくお願いします。

 

○丸山知事:お願いします。

 

○NHK:ここまでの規模に感染が増えたという理由、原因というのを、どのように現段階で知事が分析しておられるのかということと、今、県として検討している対策などがあるのでありましたら教えていただけないでしょうか。

 

○丸山知事:これは、検証はできません。私の、私なりの推測でいくと、第6波の1月の急増、これがほかの県に比べると、学校の一斉休校である意味、非常にきれいに落とすことができました。これで、第6波の山が全国に比べると非常に低く、高くなりましたけども低く済んだ。ただ、その代わりオミクロン株の感染力って強いですから、その後はずっと保健所の能力、対応枠を、人員は増やしているんですけども、どうしてもじわじわじわじわ切り上がると。なので、私がこんなことはあれですけど、少なくとも全国的に見れば、第6波対応が非常に、急増を抑えたという意味ではうまくいった、感染拡大の力は強いので、それを低いままで抑えることができずにじわじわと上がっていると。しかもオミクロンのBA.2に置き換わっていますから、より感染力が強くなっているということで第6波のピークを超えてしまったと。

 はっきり申し上げると、学校の休校等をしていなければ、190(人)なんていう数字では済んでなかった、もっと高い山だったと思いますので、6波の山が全国的に見れば低い状況で済んだということで、全国的に見れば早い段階で7波というか、1~3月以降の最高値を全国的に見れば早い段階で超えることになったと、私はそういうふうに分析をしています。

 今後の対策ですけれども、これは保健所の人員を、これだけ増えたわけですから、強化をしていくとか、ある意味簡素化、省力化をしていく部分を探して、自宅療養者の対応と積極的疫学調査の両立をできるだけ図っていくという、保健所の体制を強化なり、見直しをしていこうと、そういうことですわね。

 加えて、これは役所でできるところは、直接できるところはそこですけども、具体的には新たに今回、219人という数字を受けて、これをやりますというふうに言い切れる県民向けの直接的な対策というのは、今のところは持ち合わせていないという状況であります。

 

○NHK:ありがとうございます。

 もう1点お伺いしたいんですけれども、今の感染者が増えている、例えば学校であるとか、どういったところで感染者が今増えているというふうな傾向があるんでしょうか。

 

○丸山知事:これはこの前、グラフでお示ししたとおり、年代からしても6歳未満と12歳未満、保育園、幼稚園と小学校というのは、それは学校と見るのか家庭と見るのかと、この子どものところをね。それは見方がありますけど、そういう年代の方の感染が増えていると。つまり、家庭内感染、スタートは恐らく親御さんなり大人が家庭に持ち込んだものでしょうけども、それが家庭の中で広がって学校に持ち込まれている。学校で早めに見つけてもらって、学校で広がらずに済んでいるケースもあるし、学校の中でクラスターになっている例もあるということですから、学校の中に持ち込まれずに済んでいるというふうに考えているのであれば、それは間違いで、学校の中で広がっているケースもありますよね、学校活動で。

 それは私も、はっきり申し上げると、学校の対応が十分じゃないからそうなっているとかと言っていることは一切ありません。無症状感染もある。いわゆる気をつけてどうこうできる問題ではないので、防ぎようがないという要素、これはもうありますよ。それは高齢者施設、病院も同じです。ですから、起きた状況で迅速に対応していくしかないということと、ただ、それが急速に広がっているような状況では、私はエリアを絞って学校の休校を考えるべきだと思っていますけれども、賛同を得られないところがあると。私は……。まあそういうことです。

 感染の舞台は、年代別の数字を見れば、少なくともどの年代の方が多いかというのは、この前、2日前かな、の記者会見でお示しした数字のとおりであります。

 

○NHK:ありがとうございます。

 

○丸山知事:18歳未満が県内全体で急増しているという状況だと思います。

 

○NHK:ありがとうございます。

 

○丸山知事:残念ながら、島根県のようなやり方は全国的には、もう少数派です。学校の休校にしても、ナショナルスタンダード、文部科学省の通達等では、できるだけ学校を開けるようになっています。学校現場の先生方も、県知事の言うことよりも文部科学省のお話のほうが正しく見えるでしょうね。それは、感染を島根県のように抑えられていない全国のスタンダードです。私は、全国のスタンダードだからそれをそのまま用いていくということになれば、全国のスタンダードのような感染が県内で広まっていくという危機感を持っています。その点について学校関係者の方々の十分な理解が得られていないのかなというふうに推測していますけども、非常に残念な状況です。学びを止めない、休校はよくないとおっしゃいますけど、夏休み、大分長く休まれますけど、それと振り替えちゃいけないんですかね。感染が収まらずに夏休みまで待ったりするのが本当に子どもさん方のためになるんでしょうか。

 休業は子どもさんのためによくないというんだったら、夏休み、何でやっているんですか。冬休み、それより夏休み、本当に教育上よくないんだったら、もっと短くしなきゃいけないでしょう。今の、これまでのやり方、全国的なスタンダードに合わせるというのは非常に安心感があるんだと思いますけれども、そこのところはもう、全国スタンダードで対応すれば、ゴールデンウイークの帰省も自粛もしないですよね、求めませんよ。でも、それは、今日は200(人)を超えましたけども、感染者が300(人)になっても400(人)になっても構わないということにつながりかねないので、何とかそうならないように、島根県のやり方で感染者数を抑えていきたいと私は思っておりますし、そうしなければ社会経済活動との両立は成立しないと。

 全国的には風邪だ、インフルエンザだと思っていろんな活動をやればいいんだというふうなのがナショナルスタンダードになっておりますけれども、このナショナルスタンダードを県民の皆さんがそうだよねといって、かかったらかかったで、そのときだねというふうに思って、東京や大阪の方々のようにいろんな活動をしていただけるとは思えないので、結果的には、特に経済活動との両立なんていうのは、その考え方ができない。私は感染拡大防止と社会経済活動の両立を目指しておりますので、やり方が島根の場合は変えていかないとうまくいかないんじゃないかという考え方でやっておりまして、その理解が広まるように取り組んでいきたいというふうに思っております。以上です。


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