○丸山知事：新型コロナの感染者数がこのところ急増しております。これを踏まえて、島根県から重ねてのお願いをさせていただきます。

　県内の感染状況についてでありますけれども、県内の新規感染者数は、３月２４日からほぼ連日１００人を超え、この１週間のうち４日は１４０人を超えているという状況にあります。直近１週間の人口１０万人当たりの感染者数も、３月２３日の７２人から昨日の数字で１４６人まで、ほぼ右肩上がりで倍増をしておりまして、年明け以降の最大値であります１６７人に近づきつつある状況にあります。

　病床の使用率は、まん延防止等重点措置の期間中の数字、３０％から４０％台であったのに比べまして、現在は１０％台と低い水準にありますので、現時点において医療提供体制が逼迫しているという状況にはございません。しかしながら、今後、より感染力の強いオミクロン株ＢＡ．２の拡大が懸念されている状況でありまして、これが拡大いたしますと、県内の感染者数が２００人、３００人と増加した場合には、当然医療提供体制に大きな負荷が生じることになります。

　全国の感染者数自体は比較的落ち着いているという報道であります。リバウンドしたというふうに断定されている状況にはありませんけれども、既に政府の方針に基づきまして、感染者の多い地域においては保健所の調査が大幅に縮小されたり、一般の事業所での濃厚接触者の特定が取りやめられたりということで、島根県がこれまで行って、現在も継続しております感染者を把握する姿勢、方法とは大きく異なっている状況にあります。

　政府は、第７波に入ったという判断を、当然されて、まだおられませんけれども、以上の状況を踏まえますと、県内においては第７波に入ったという前提で対応する必要があるという認識に至っているところであります。

　以上の、申し上げました最近の状況と、加えて、今週末から小・中・高校で始業式、入学式が予定されており、学校が再開されるということに伴う感染の増加が、これは避けられないと思われますので、これまで以上に感染対策を徹底していかなければ数字が上昇していくという状況がございますので、県民の皆様に重ねてお願いをさせていただきます。

　１つ目が、都道府県をまたぐ移動についてであります。

　都道府県をまたぐ不要不急の移動は、極力、４６都道府県に対しまして控えていただくということであります。やむを得ない仕事や通勤・通学、転勤、就職活動、婚礼、葬儀、法要、看病、介護、通院、生活必需品の買物などでの移動は、発熱等の症状がある場合を除いて、控えていただく必要はありませんが、３つの密の回避を含めた基本的な感染防止対策を徹底し、県外に出られた際に、県外の方との飲食、これも当然控えていただきたいということであります。

　次に、家庭、職場、学校での健康管理でありますけれども、風邪症状だと思っていたらコロナ感染だったという事例が見受けられますので、感染確認が遅れることで感染を広げる事例が多く見られるところであります。感染収束のためには早期の発見が大事になってまいりますので、日々の体調管理を徹底していただき、微熱や鼻水だけといった軽い風邪症状であったとしても、仕事や学校などを休み、速やかにかかりつけ医や県のコールセンターに連絡をしていただいた上で医療機関の受診をしていただくように徹底をお願いいたします。各職場、各学校においても、職員、生徒、学生の体調が優れない場合には、速やかに医療機関への受診を促すなど、健康管理を徹底していただくようにお願いをいたします。

　次に、換気の徹底についてであります。

　国立感染症研究所は、いわゆるエアロゾル感染が多く認められるということを公表しました。学校、家庭、職場、あらゆる場所での換気を徹底していただきたいと思います。幸い気候も穏やかになってきましたので、やりやすい環境にもなりましたので、徹底をお願いいたします。とりわけこれから新学期が始まる学校においては、どうしても一つの部屋に長時間にわたって子どもさん方がおられるという環境が構造的にありますので、それに対する対策として、換気を徹底していただくようにお願いをいたします。

　そして、飲食店の利用についてでありますけれども、現時点では飲食店等でクラスターが発生している状況にはありませんけれども、先般お願いしました、県外から移動してこられた方を含む職場等での歓迎会は４月８日以降にしていただくように、引き続きお願いをいたします。人数制限については、変更はございません。

　最後に、県といたしましては、全国、また県内の感染状況を注意深く監視いたしまして、関係機関と十分に連絡を取りながら、感染拡大防止などに全力で取り組んでいく考えであります。県行政といたしましても、今後の感染者の増加に備えまして、今週から来週にかけまして保健所への一般職、専門職の増員を行います。引き続き県民の皆様の御理解と御協力を重ねてお願いする次第であります。

　私からは以上であります。