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12月30日質問事項

○山陰中央新報:今回、オミクロン株が発生しまして、昨日の段階まででは、市中感染だと、感染経路が分かっていないという状況だとは思うんですが、改めて、今回初めてオミクロン株、感染が確認されたことを受けて、知事は今、どういうふうに評価されていますでしょうか。懸念があるような状況だとか、そういったことを教えていただけると幸いです。

 

○丸山知事:新しい変異株、オミクロン株の感染が確認されたということで、県民の皆さんへの不安というのは高まっているというふうに思っておりますので、これまでの対応を徹底していくと、幅広の調査を迅速に実施をしていくということを通じて、感染拡大を最小限に抑えていくということを徹底していきたいというふうに思っております。

 この3日、7名、7名、6名と、合計20名の方の感染が確認されましたし、またこれから、調査を進めている段階でございますので、まだ感染者の確認が今後も予想されますけれども、今のところ、「市中感染」という今の言い方というのは海外由来ということで、水際、つまり海外渡航歴のある方との直接の関連が見られないということを「市中感染」という言い方が今定着しておりますけれども、現在の県内の感染状況というのは、どこで感染者が発生するか分からない、つまり既に判明している感染者との関係がない方から感染者が続出しているという状況ではございません。分かっている感染者の方との関連がある方々が今判明しているという状況でございますので、市内のどこで感染が出るか分からないという状況になっているという意味での「市中感染」ではないということで、言葉の使い分けは難しいわけですけども、海外との関連は追えていませんけれども、想定していないようなところから感染者が出てくるといった状況は今、確認されているわけではありませんので、そういった意味で、既に判明しておられる感染者の方々の行動履歴を確認して、接触した方、接触した可能性のある方に対して保健所から個別に連絡をさせていただいて、早くPCR検査を受診していただくということを通じて、既に感染ということが発生しているのであれば、それを早く確認をして適切な治療にいざなうということを通じて、これ以上の感染拡大を最小限に抑えていくということを、年末年始も含めて、体制を強化して取り組んでいきたいという考えであります。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 分からないところで感染が発生するような状況ではないというところで、今回、自粛ですとか、そういうのを呼びかける段階ではないという理解でいいんですかね。

 

○丸山知事:そうです。

 

○山陰中央新報:年末年始で、人の往来が多分これから活発になると思うんですが、それに対する備えみたいなのは、どういったことを考えられていらっしゃるでしょうか。

 

○丸山知事:ですから、今、感染の可能性のある方というのは、個別に連絡をして、店名公表もしていただいていますので、呼びかけに応じていただいて調査を進めてまいります。ですので、そういったことを通じて対応していくということで、念のためにこういった行動を控えてくださいとかということを呼びかける段階ではないという認識であります。

 今年の夏以降、ワクチン接種を県内の医療従事者、また市町村、そして県民の皆さんの御協力をいただいて進めてまいりました。そういった意味での新たな変異株ということは脅威でありますけれども、それに対する一定の備えというのは、例えば昨年4月の初めての感染確認に比べると、そういった意味で、我々の公衆衛生、感染拡大、感染症に対する対応という意味では、医療体制の充実、またワクチン接種の普及といった意味で、一定の備えはできている状況でございますので、昨年の春の段階のような、念のために幅広く行動を自粛していただくという対応というのを直ちに県内で取る必要があるという状況ではないのではないかというふうに考えております。ただ、今後の感染者の確認の状況、それから調査の進捗状況に応じて、その可能性はゼロではありませんけれども、現段階では必要ないだろうということで判断しているところであります。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 

○山陰中央テレビ:すみません、冒頭の部分についての追加で、確認も込めた意味の質問になるんですが、知事は先ほど、どこで発生したか分からない状況ではなくて、分かっている関連の中でオミクロン株の確定があったというところで、今、市中感染ではないというような発言があったかと思うんですが、全国的に見ては、そういう海外渡航歴がない方で感染が確認していると「市中感染」といったような表現も出ているんですが、定義は県それぞれかとは思うんですが、そういう全国的な状況と比べてみると、これは市中感染に近い状況であったりという認識はあったりするんでしょうか。

 

○丸山知事:その「市中」の言葉の使い方が、2つの使い方があるんじゃないかと言っているんですよ。海外との履歴があるかないかということでオミクロン株の場合は「市中感染」という使い方を、ここ最近されていますけど、市中どこで感染が発生してもおかしくないという状況の「市中感染」という使い方もありますよね。そういう後者の意味ではないということを申し上げているんです。それは、どういう言葉を使われるかは、これまで皆さん方が報道されてきた履歴があるから、その継続性を保たれればいいでしょうけども、リンクが追えている中での20人だということは、厳然たる事実として承知をしておいていただきたいということを申し上げているんです。

 

○山陰中央テレビ:では、各報道機関の判断にはもちろんよると思うんですけれども、全国的なそういう渡航歴がない方で感染が……。

 

○丸山知事:だから、それはそうだと認めてるでしょ。

 

○山陰中央テレビ:という認識でよろしいですね。すみません、ちょっとその点……。

 

○丸山知事:その中で、あなた方がどういう報道をされるかというのは、これまでの報道、全国的な使われ方に合わせて使われればいいんじゃないですか。

 

○山陰中央テレビ:ということですね。分かりました。ありがとうございます。

 

○丸山知事:そのことを否定はしません。ただ、2つの意味合いがあって、これまでの感染者との接触が確認されていない方から感染が発生しているという状況ではないということを説明させていただいています。

 

○山陰中央テレビ:分かりました。ありがとうございます。

 

○NHK:病床の確認なんですけれども、やはりオミクロン株は今のところ、全員入院させるという国からの方針も出ているかと思うんですけれども、まだまだ病床の体制については、余裕はあるというような認識でよろしかったですかね。

 

○丸山知事:数字的にはそういうことですね。

 

○NHK:ちょっと重ねての質問なんですけども、オミクロン株が県内でも初めての確認で、今のところ20人規模の感染が出ている、飲食店というところも含めて、県民の方の不安というのはあるのかなと思いますけれども、どこまでを正しく恐れて、どこまでは、そこまでは気をつけなくてもというか、どのレベルで生活を気をつけて送っていけばいいかというようなメッセージなどがあればお願いします。

 

○丸山知事:三密の回避、手指衛生の徹底、そういった基本的な感染症対策を徹底していただく、そして事業者の方々には、それぞれの業種別のガイドラインを徹底していただくということをお願いさせていただいておりますので、そういうことです。

 

○NHK:特に、例えば県外から来る人と会うとか、県外に出ていくとか、飲食店で飲み会みたいなことをやるっていう部分に関しては、重ねてですけど、やってはいけないということでは全くないということなんですよね。

 

○丸山知事:そういうことです。

 

○NHK:ありがとうございます。

 

○中国新聞:自粛は昨年の春のように求めないというお話でしたけども、感染が広がっている出雲市で、出雲大社で、県外からもで、三密が起こる可能性もあると思いますけど、その辺についてはどのように捉えていらっしゃいますか。

 

○丸山知事:県外から往来で感染が広がっているんですか。原因と、何か関係ないでしょう。それは感染を極力小さくしようと思えば、それは自宅から出ないでくださいとか、自分の部屋に籠もってくださいと言えば、それは簡単ですけど、そういうことをするために、これまで日本社会は準備してきたわけではないわけですよね。次の感染拡大に備えて何をするかというと、ワクチン・検査パッケージを使って社会・経済活動の両立をしていこうという備えをしてきたわけですから、そのためにワクチン接種もしてきたと。そういった中で去年のワクチン接種以前の対応を取るということは、社会的コストが大き過ぎて適切ではないから、そういう対応の準備をしてきたわけです。ですので、昨年の4月と同じような反応をする必要はないんじゃないかということでありまして、実際、今、県外から帰ってきておられる方に、県外に帰ってくれということを呼びかけるのは現実的ですかね。現実問題として、県民の皆さんの生活、対応していただける内容でお願いをするということも含めて、そういうことですね。

 

○山陰中央新報:先ほど、中国さんの質問に対する回答で、ワクチン以前、ワクチンが普及する以前とは違う状況だという話ですけども、今回、そのワクチンが効きづらい、ワクチンがあってもかかってしまうというオミクロン株だと思うんですが、それを受けても対応は変えないということでよろしいでしょうか。

 

○丸山知事:ワクチンが効かないブレークスルー感染というのは、これは第5波の終盤、デルタ株でも最後、5人を超える高齢者の入所施設でクラスターが数件発生しましたとおり、ワクチンは、感染をさせないという効果だけではなくて、発症をさせない、発症しても軽症で、重症化させないといった効果があるわけですよね。感染者ゼロを目指してワクチン接種をやってきたわけではないので、ワクチンの効果がないということを言えるかどうか、それはもうちょっとデータがないと分かんないんでしょうけど、少なくとも今20名の感染をされた方について、重症化の兆候はまだ見られないということでしょうから、重症化を防ぐとか、それで無症状の方もおられますので、発症を防ぐとかという効果がないというふうに判断できるような状況でもないと。つまり、風邪症状でとどまっているという状況でいえば、医療提供体制への影響というのは非常に、数よりも、軽症で済む方々の20人と、重症の方が入られる20人では、全くその重みが違いますので、そういった意味で、軽症にとどまっているという状況からしても、医療提供体制、医療への負荷とか影響という意味では、軽症でとどまっているというのは幸いな状況でありますから、ワクチンの効果なのかどうかというのは厳密には分かりませんけど、ワクチンが感染をゼロにするということを目標にしたものではないわけですから、これは想定されていたことだと私は受け止めております。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 

○丸山知事:こういったことを、県当局としていろんな自粛を求めないとしても、県民の皆さんはいろんな行動を控えられるということも当然あるというふうに思いますので、そういった意味で、これを不安に思われる方、やっぱり感染率は下げたいと思われるのは当然ですから、そういった行動を取られるのはごもっともだというふうに思いますので、それを、取るべき行動として不適切だということは、そういう趣旨では全くありませんけれども、県として、県民の皆さんにこういった行動を控えていただくようにという形でお願いしないといけない状況では、少なくとも今の状況ではないのではないかというふうな認識であります。

 でも、感染を恐れられるという県民の皆さんが、県が求めていないことを自主的にやられるということについては、これは当然だと思いますし、致し方ないことだというふうに思っております。

 

○共同通信:説明、既にしてたら申し訳ないんですけども、今回オミクロン株に感染した3人の方の感染経路は分かっているんでしょうか。

 

○丸山知事:感染経路自体は、まだ分かりません。よくある誤解ですけど、判明した順に感染が広がっているわけでもありませんし、究極のところ、海外由来の変異株ですから、どういう経路で海外から入ってきたかということ自体が、これは判明しておりませんので、そういった意味では大本の、県内にどういった形で感染が広がったかということについては、まだ確認できていないという状況です。

 

○共同通信:分かりました。

 そこで、元の感染経路は分からないですけど、今、出雲市で広がっている感染者の方の感染の仕方は、想定外の感染ではないということでよろしかったでしょうか。

 

○丸山知事:いや、感染がどれぐらい広がるかというのは、もともと想定はしていないのであれですけども、これまでの、既に判明している感染者との関係がある方々の範囲にとどまっているということです。

 

○共同通信:分かりました。ありがとうございます。


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