12月23日質問項目1
1.年末年始に向けた県民への要請、消費喚起
○山陰中央新報:山陰中央新報の原田と申します。よろしくお願いします。
新たな変異株のオミクロン株による感染が全国で徐々に広がっています。年末年始の移動自粛は呼びかけない考えを既に示されておられると思いますけれども、その考えに変わりはありませんでしょうか。
○丸山知事:はい、変わりはありません。
○山陰中央新報:理由についても、少しよろしいでしょうか。
○丸山知事:基本的に、水際対策で、これまでにない水際対策の効果が、岸田内閣の下で展開されております。昨日の大阪の報道は市中感染ということでありましたが、厳密に言えば、海外渡航歴がない、または海外渡航歴がある方との接触がない方で確認された感染で感染経路は不明ということだと思います。表現をどうするかというのはありますけども、つまりは、これから感染経路を確認する、これからの段階で市中感染と言う必要があるのかどうかという疑問もあります。感染者が確認された、少なくともその方が海外渡航歴がない、海外渡航歴のある方との接触がないということだけは確認しているけれども、周囲の調査をして、そこに感染者がもしおられれば、そこが疑われる。その方が海外渡航歴があるかどうかということが確認されれば、海外渡航歴のある方からの感染であって、市中感染というのは市内あちこちにというニュアンスを含みますけれども、今回、昨日確認された案件というのは、そこを即断するには早い内容だと思っております。当然、水際対策が完全ではありませんけれども。オミクロン株が検疫以外で確認されたからといって、直ちに行動を制限していたら、全ての活動は成立しませんので、この状況でいろんな自粛を求めるというのは早過ぎるという理解でありまして、当然状況の推移は見守ってまいりますけれども、初という事例でありますから、報道は先行いたしますけれども、若干受け止めとしては過大ではないかというふうに思っておりまして、今回の感染者の接触者が特定されているという報道もありますから、迅速にPCR検査をしてもらって、そういった中で感染者がおられないかどうかということを早期に確認して、感染経路不明というふうに言えるのかどうかということを早く大阪府において調査を終わらせてもらいたいというふうに思っているところであります。
○山陰中央新報:今、年末年始で、忘年会シーズンだと思うんですけれども、飲食店の利用人数や時間制限をなくしてから約1か月が経ってます。繁華街等での客足というのは戻っているというふうに知事はお考えでしょうか。
○丸山知事:はたから見る限りですけど、大分戻っておられるんじゃないかと思います。ただ、二次会のお店の利用という意味で、それがコロナ前に戻っているかというと、そこはちょっと、まだまだではないかと思いますけど、いわゆるお酒と食事を提供されるお店というところの範囲で見れば大分、普段の年末に近い状況になっているんじゃないかというふうに、肌感覚ですけど、感じております。あとは、大きなホテルで大きなパーティーみたいなものとか、立食とかというものは、まだまだ、立食というのは多分、全然戻ってないと思いますし、テーブルを囲む形でも、大きな、何十人という会合、宴席が頻繁に開かれているかというと、そこら辺の戻りはまだまだというとこでありますけれども、いわゆる町なかの飲食店という中でいけば、大分、お客様も戻られている、これは年末年始ということもあろうかと思いますけども、そういうふうに受け止めております。
○山陰中央新報:今、消費喚起策を精力的に行っておられると思いますけれども、今後も含めてですけども、県としての支援の考え方について、何かあればお願いします。
○丸山知事:基本的には、喚起策を打っても、県内で感染が拡大している、また東京、大阪で感染拡大の報道が続いている中では、なかなか利用していただくのは難しいわけでありますので、喚起策が本当に使っていただけるような環境が久しぶりに来ましたので、こういった環境を最大限に生かしていくという意味で、できるだけこういった対策を継続していかなきゃいけないと思ってますし、飲食、宿泊が通常ベースで営業展開できなかった期間というのは、優に1年を超えるわけですから、その期間、消費喚起をしていく期間というのはできるだけ長く取らなきゃいけないんじゃないか、そうしないと、コロナの1年目で資金繰り対策のために低利な資金を提供しましたけども、その返済が始まってくるとなりますと、やはり売上げが立たないといけないというわけでありますから、そういった資金繰りのために借りられた資金の返済ができるような経営環境というのは必要でありますから、そういった通常の消費活動ができるような感染状況であるうちに、できるだけこういう対策を打っておくと、こういう対策を利用してもらうということが大事だと思っております。
○NHK:NHKの奥野と申します。よろしくお願いします。
先ほど、消費喚起策ですとか飲食店の利用のお話が出ましたので、関連で聞かせてください。足元の2週間を見ますと、これまでの#WeLove山陰に加えまして、広島県ですとか山口県も対象とした観光キャンペーンが始まりますが、そうした影響というのが出ていると御実感されているか、お伺いできますでしょうか。
○丸山知事:始まったばっかりなので、目に見えて広島ナンバーが増えた、山口ナンバーか増えたというのはないですけども、これは、今からそういう割引が盛り込まれた旅行商品などが展開されると思いますので、少なくとも年初、年が明けて、きちんと効果が出てくるんだろうというふうに思っておりますし、今年は、先ほど冒頭で申し上げましたとおり、9月下旬ぐらいまでは遠くに出かけようという雰囲気が全く、年の3分の2ぐらいがなかった時期でありますから、本年については、これまでできなかった旅行をしていこうというようなニーズというのは相当あると思いますから、1月、2月が閑散期だというふうな年ではないんじゃないかというふうに考えておりまして、そういった期待もいたしておりますし、そういった方々に隣県からお越しいただける制度は準備しておりますので、そういった制度を使っていただいて、できるだけ多くの方々に御来県いただけるように、また、県内の皆さんには県内を御利用いただく制度もございますし、隣県に行っていただくということも可能でございますので、そういった形で、これまでできなかったことをこの時期に取り戻していただくという形で御活用いただきたいというふうに期待しているところであります。
○NHK:ありがとうございます。
○読売新聞:読売新聞の林です。
冒頭、新報さんの御質問の中であった御発言でちょっと補足いただきたいんですけれども、市中感染というところについて、現在の段階で市中感染という言葉をあえて使う必要があるのかという御発言であったと思うんですけれども、これは何か、例えば消費活動への影響とか、そういう点へのマイナスの影響とかも危惧した上での御発言でしょうか。
○丸山知事:そうですね。
○読売新聞:そうですよね。
○丸山知事:わざわざそんな言葉、使う必要あったんかと。感染経路不明とまでは言えないわけでしょ。少なくとも御当人に聞くと、海外渡航歴はありません。海外渡航歴がない方で感染者が1人おられて、これは検疫所の職員さんですよ。だから、海外渡航歴のある人と接触した人ではなかったので、それを市中感染と言われましたけど、感染経路も調べてないのに、市中感染って、どこで感染したか分からないみたいな意味合いが入りますし、そういう人がいっぱいいるという意味合いも入りますから、わざわざ使わなきゃいけない言葉かどうかというのは疑問ですよね。厚生労働大臣も認められたから、それがナショナルスタンダードなんでしょうけど、もうちょっと感染経路が分からないけど、全然調べてないわけでしょ、まだ。例えば本人に聞き取って。大体感染者って分からないですからね、どこから感染したかって、基本は。周りの方を調べてみて、そこに感染者がおられたら、そこからじゃないか、または逆のパターン、その人がまたうつしたのかもしれないけど、それをさらに広げてみて、その感染がどっちが早いかとか遅いかの時系列を見て、どちら側が感染を受けた側で、感染させた側かというのは推定しますけど、あの段階で市中感染、周りの調査が終わってないのに市中感染ってわざわざ言わなくても、感染経路はまだ不明ですと。
市中というのは、多分、意味するところは何かというと、検疫と直接関係してないという意味しかないわけですよね。でも、市中感染という言葉の持つ意味合いは、我々がいる普通のこの生活空間の中で市中感染があると言われると、それ以上で受け止めるのが普通じゃないですか。どこに感染者がいるか分からないみたいな状況を公衆衛生当局が何かわざわざ発信してるというのはちょっと、必要があったんだったらその理由を説明すればいいけど、報道を聞く限りは、何か必要もない、なぜ必要なのかよく分からない。そんなことよりも、早くPCR検査を実施して、その感染者の方々の濃厚接触者に漏れがないかどうか確認して、早く関係者にPCR検査を受けてもらって、ともかくオミクロン株かどうかは別にして、感染者かどうか調べるのが一番で、その感染経路不明かどうかが大事なんだ。何か市中にいっぱい感染が広がってて、その一人を見つけましたみたいな報道になっちゃうでしょ、見出しとかだと。現実は、海外渡航歴もない、それから海外渡航者との接触もない感染者が見つかったっていうだけで、その感染経路はこれから調査します。周りの接触者調査をしてないんだから、まだ不明とも、現時点では不明でしょうけど、調査したけど不明なのか。私は市中感染というと、去年の5月に市中感染かどうかで松江市と認識がずれたけど、市中感染っていえば特別な趣というか、意味合いを持ちますよね。だから個別の事情を見ると、市中感染なんて、裸で使う言葉として適切だったかどうか、私は疑問ですよね。もうちょっとちゃんと厳密に言わないと。
いや、調べてみて、結果的にどこからか分からないみたいなことだとあれだけど、まだ調べもしてない、本人からの聞き取りしかしてない段階で、市中感染なんて、私だったら言わない。感染経路はまだ不明。海外渡航との関係は確認できない、それぐらいの説明だと思いますね。
○読売新聞:ありがとうございました。
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