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7月31日質問事項

○読売新聞:再びの宣言地域の拡大というところで、全国的に非常に、東京を中心に感染者増加が続いているところですけど、まず、その受け止めなどをお願いします。

 

○丸山知事:対象地域が拡大されたということも感染の広がりを象徴することでありますけども、それ以上に、これまでも一番厳しい措置と言えます緊急事態宣言の対象地域であった東京都において爆発的な感染拡大が生じているということが、一番の感染状況についてのポイントだと思っております。

 月曜日が1週間前と比べて1.97倍、火曜日が2.05倍、水曜日は1.73倍、木曜日は1.95倍、金曜日が2.42倍であります。前週の日曜から土曜まで、7月18日から7月24日までの合計が9,420人です。そして今週は1日残して金曜日まで、日曜日から金曜日まで、1日足りませんけれども1万6,382人。9,420人の倍は1万8,840人かな。ですから、今日も3,300人といった数字が出れば、週間累計でも2倍の増といったことになりかねない急増でありまして、先日も申し上げましたとおり、前回の過去最高は1月上旬の2,400人ちょっとだったと思いますけども、その時点では緊急事態宣言が発令したばかりということで、緊急事態宣言によります感染抑止効果ということが期待できた。で、実際にそうなったわけでありますけれども、今回につきましては、その緊急事態宣言は以前から出てるわけでありますから、追加でその感染を下げる要素というのが、明確なものが見当たらないという中で、この感染急増局面を迎えているということが危機的だと思っております。

 つまり、3,000人超えという話になりますけど、今申し上げたように、前の週と比べて2倍になるという、今、勢いです。それが仮に来週も継続したら6,000人になると。いやいや、そんなことはないだろうと思って割り引いても、1.5倍でも4,500人。そんなこと、4,500人を1週間や2週間、東京都の医療提供体制が耐えれるような強化がされているとはちょっと思い難い。第3波、第4波を受けて医療提供体制が強化・充実されていることは、それは承知をいたしておりますけれども、これほどの、今申し上げたように3,000人が1.5倍、増加のペースが減って1.5倍になったとしても4,500人。4,500人といったら前回の1月の感染のピークの大体2倍ですから、そういったものを1週間も2週間も受けられるような体制なのかということは極めて疑問でありますので、これは努力していただかないといけないと思いますけれども、大変厳しい状況にあるというふうに思います。

 

○読売新聞:県内の情勢ですけれども、お隣鳥取県では昨日が47人ですね、非常に感染拡大が続いている、県内も非常に、従前と比べれば大分感染者が多いような現状にあると思います。今後、さらなる拡大を招かないために、県としてどう取り組んでいくかということ、改めて県民への呼びかけなどあればお願いします。

  

○丸山知事:感染者数、また入院者数というのは過去最高水準に近い形で推移をしておりますので、大変警戒感を持って対応しなきゃいけない状況だというふうに思っております。ただ、鳥取県もそうだと思いますが、鳥取、島根の状況というのは、クラスターが発生するといった状況に見舞われて、2桁の数字が続いたり、2桁の中で大きな数字が発生したりという大変厳しい状況ではありますけれども、いずれも感染者を判明させて、その周囲を直ちに調査した中で出てきた感染者数、つまり積極的疫学調査が機能している状況でありまして、大都市圏のように市中感染と断定しないといけないような状況ではなく、そういった意味では、保健所と医療が連携して取り組んでいくという、想定している体制の中にまだ納まってはいるということで、質は違うだろうと。

 ただ、今御指摘があったとおり、東京の感染が、まず通勤などを通じて1都3県に広がっている。そして東京というのは日本の中心でありますから、ビジネス、自粛をていただけない方の行楽などでの人の移動先というのは全国に及びますので、そういったものの余波ということを最小限にしなきゃいけないということであります。なので、特に帰省というものを強く、島根県としては自粛を、控えていただくようにお願いをしております。

 これはなぜかといいますと、観光であれば、これは宿泊先は人が入れ替わる都度、消毒等がなされる宿なわけですね、ホテルや旅館で、お手洗いやトイレ等での人の出入りといいますか、家族以外、そのグループ以外との接触はないわけですけども、帰省となりますと、実家という個人の家に人が暮らされるわけなので、そこではトイレや食事、そして寝室といったプライベートな接触が極めて濃厚。家庭内での感染経路というのは非常に大きな比率ですから、まずそういう意味で感染しやすい環境をつくってしまいますので、仮にその帰省された方が感染をされていたとすると、家庭内感染を引き起こす可能性というのは極めて高いわけでありますので、この点については特に強いというか、広範な自粛をお願いをしておりまして、そういった意味での県内での感染拡大をできるだけ抑えていくお願いをさせていただいているところであります。

 仮に感染が生じた場合の対応というのは、県内の保健所、松江市も含めて迅速に周辺を調査して感染を最小限に抑えていくという対応を、より徹底していくということで対応していきたいと思っております。

 

○読売新聞:ありがとうございました。

 

○朝日新聞:アストラゼネカ社製のワクチンについてお伺いいたします。

 これまでファイザー、モデルナに次いで、アストラゼネカ社製のワクチンが公的接種の対象となりました。河野大臣が昨日の時点で、47都道府県の拠点病院を利用して、今までのワクチンの中でアレルギー反応があって打てなかった人などを対象に打てるような体制を整えてほしいというような発言をされていますが、島根県としては、県立中央病院などを使ってそういった対応をしていく用意というのがあるのかということについて、まずお伺いしたいと思います。

 

○丸山知事:昨日、大臣が発言されたばかりなので、何の検討もまだできていません。そういうレベルの政府の対応です。何かの準備が都道府県に指示があってなされた発言ではありませんから、これからどんな御趣旨なのか、どういったスケジュールでそのアストラゼネカ製のワクチンが供給されるのか、どれぐらいの量なのかということが分からなければ案内のしようもないわけですから、これから政府の具体的な施策といいますか、対応が出てくるでしょうから、その中で、それを見た上で、御趣旨は理解できますので、そういった実施ということを検討していくことになろうと思いますが、そもそもボリューム的にはそれほど大きなものではないので、これまでのファイザーとモデルナを軸にした住民接種と職域接種のフレームを大きく拡大するというワクチン接種の広範な加速化ということにつながるものではないんだろうというふうに受け止めております。

  

○朝日新聞:もう1点、ワクチンについてお伺いいたします。

 菅首相が、高齢者接種について、7月末の時点で基本的に完了させたいというような発言をされていましたが、7月末になった時点で、島根県内の高齢者のワクチン接種の状況について、どのような御認識を持っているか、教えていただければと思います。

 

○丸山知事:目標をほぼ達成できるのではないかというふうに、市町村からの報告と今後のワクチンの供給見込みを併せて考えますと、大きく取りこぼしがあるような状況には、島根県ではならないのではないかというふうに見ております。

 ただ、付言して申し上げますと、先日もちょっとお話ししましたとおり、ワクチンの接種というのは高齢者に先行してますので、接種対象者の全人口に対しての割合というのは、まだ5人に1人とか4人に1人とか、そういうレベルでありますから、いわゆる社会的な免疫が装備されているという状況ではありませんし、都知事が言われているように、若い方のワクチン接種は大事ですけれども、若い方が申し込む接種券も来てないとか、来てるけど申し込んでも予約が取れないとかという状況でありますから、直ちに進む状況ではなく、そして今申し上げたように、今の問題というのは、来週、再来週、またその先、1週間とか2週間とか3週間で急増局面が収まるのか、横ばいだとしてもそれに耐えれるのかというふうな状況が目下の課題だと考えれば、今からワクチンの接種をお願いして得られる効果というのは、普通に考えて、1回目はしていたとしても2週間後の2回目の接種は14日後、そして免疫が十分に備わると言われているのはさらにその2週間後ということでありますから、1か月ぐらいかかるということで、今、足元で、今現在、ここ1、2週間とかでワクチンの接種を急ぐとかということに対する1、2週間後に対する効果というのはほとんどないというふうに冷静に受け止めるべきだと思いますので、ワクチンというのは、行き渡れば画期的な、これまでと違う状況を生みますけども、今の状況でこの感染急拡大局面に対する効果というのは限定的だというふうに見て対応しなきゃいけないというふうに思っています。

 

○朝日新聞:ありがとうございました。


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