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7月27日質問事項3

3.新型コロナウイルス、東京オリンピック

〇山陰中央新報:山陰中央新報、曽田でございます。コロナについて教えていただけますでしょうか。

 県内で感染拡大が続いておりますけども、これまで接触者を追えており、市中感染の可能性はないと説明してこられましたけども、その認識にお変わりはないということでよろしいでしょうか。

○丸山知事:そうですね、感染経路が判然としないものが一部ありますけれども、それが原因と思われる感染の広がりといったものが認められているわけではありませんので、そういった意味では市中感染のおそれがあるといった認識をする必要はないというのが島根県としての今の県内の感染状況に対する見立てであります。

○山陰中央新報:分かりました。

 あと、心配事としては病床の使用の話かなと思うんですけども、今100人を超えているということで、プレハブの宿泊療養施設が松江市の北陵町に完成しましたが、こちらで受け入れる考えはありますでしょうか。また、その受入れの基準とかあったら、また教えてください。

○丸山知事:昨日時点での入院患者数は109名でありまして、病床利用率は、確保病床324に対して33.6%で、即時対応できる即応病床ベースで55.9%というふうになっております。

 御指摘がありましたように、医療提供体制に過度な負担がかからないように松江市内の宿泊療養専用のプレハブ施設を設けたところでありますけれども、ほかに県立の社会教育施設と合わせて133室を使える状況にいたしております。これらの使い方につきましては、陽性が確認された方については、一旦は全て入院をしていただく。そして医師の診断をきちんと受けていただいた上で、また一定期間は入院していただいて、それで宿泊療養が可能、移っても大丈夫だというふうな診断をされた場合にこういった施設に移っていただくことを考えておりまして、昨日の時点で2名の方にこの松江市内の宿泊療養施設に入所していただいているという状況であります。したがいまして、若干誤解をされてる県民の方もおられますけれども、病院がいっぱいになったから次に宿泊療養施設だということではなくて、入院は一旦していただいた上で、そしてその中から移っていただく方が出てくるといった形で対応したいと思っておりますので、そういった意味では先着順と、早い方が病院で、遅い方が宿泊療養施設というわけではなく、一旦はお医者さんの診断をしていただける体制ということで病院の中に入っていただいて、その後に使用する施設、そして病床を空けていくという対応で使っていく考えであります。

 そういったことで、最終的にはコロナに対応するということと、医療資源が乏しい中で、一般の医療も担っていただいている、コロナ患者を受け入れておられる各病院の診療の全体の確保との両立を図っていきたいというふうに考えております。

○山陰中央新報:分かりました。ありがとうございます。

 また、この季節、スポーツの季節でございますけども、全国のスポーツ大会でコロナによる出場辞退が相次いでいると思うんですけども、隣県の高校野球では、米子松蔭が一旦辞退となったものの、その後一転、出場を認められて混乱を招いたかと思います。ルールの柔軟な運用などで課題を残したと思うんですが、島根県内で指針の見直しなど、検討されるお考えはありますでしょうか。

○丸山知事:その指針を設けているのは県じゃないですよね。だから、我々は要請するような立場だと思いますけども、米子松蔭のお話を踏まえて、島根県の高野連が見直されるのかどうか。一旦は各競技団体で考えていただく話だというふうに思っておりますけれども、実際の中学生とか高校生、部活動の形でいろんな競技に携わっていますので、生徒にとって不合理な内容ではないかというふうに思われる内容があれば、それは子どもさんをお預かりしている教育委員会として、どういうふうなことを求めていくかというのはあり得ると思いますけど、私は一切この問題については問題認識を持っておりません。県内でそういった問題が生じているというふうには認識しておりませんので。島根県としてはできるだけ、例えはよくないですけども、東京のようにオリンピックは開かれるけども身近な小・中・高校生にとって大事な大会が開かれないというふうな状況は避けられる感染環境だというふうに思っておりますので、教育委員会にはできるだけそういう対応を、学校設置者としてはやってほしいというふうなお願いはしておりますので、そういった観点で、島根県も聖火リレーはやりましたから、聖火リレーはやったけど身近な大会に出れないというのも当事者として、県民感情として違和感が相当残ると思いますので、やはり記念になる行事も行った以上は身近な行事もできるだけ行っていきたいし、そういったものに参加していただけるように努力をしていきたいというふうには考えております、教育委員会を通じてですけどね。

○山陰中央新報:分かりました。ありがとうございます。

○読売新聞:読売新聞の林です。

 まずちょっと県内の感染状況について、1個お伺いしたいことがございます。

 県下、今も感染状況が、比べて高いような状況が続いている状況かと思うんですけれども、いろいろ御説明の中で県外由来のものが多いというような御説明、いろいろしていただいているのかと思うんですけれども、なかなか、県外の方との接触で県内に来たものが、どういう形で県内で広まっているのかということがちょっと分からない部分があって、県内の傾向として何か、例えば若年層が多いであるとか高齢の方が多いであるとか、あるいは家庭内での感染が多いとか、職場での感染が多いとか、そういうような傾向のような話で構わないんですけれども、そういう何か注意喚起の意味合いで教えていただけることあればと思っているんですが。

○丸山知事:今回、私は第5波だというふうな言い方をしてますけども、今回の感染拡大については、第4波ですかね、ゴールデンウイーク前後の感染拡大に比べますと、個々の患者さんの年齢については同意が得られず非公表にしているところがほとんどですけれども、全般でいえば、高齢者の方は今回比較的少ない。逆に若い、高齢者ではない世代、これは10代、20代等も含めて、そういったところに家庭内を経由したりして感染が広がるというケースが見受けられます。したがって、全体としては、平均年齢としては、ちゃんと計算してませんけども、下がっている状況でありまして、それに伴って、これはワクチン接種の効果なのかどうかというところまでは検証できてませんけれども、そういったこともあろうかと思いますけども、若年者ということで軽症者の方が、症状がある方についての症状の度合いというのは比較的軽症化の傾向にあるということで、人数に比べると第4波の人数よりも第5波の人数のほうが、病院での実際の人的な負荷、医療スタッフが必要になるという度合いというのは低いというふうに見ております。

 率直に申し上げて、3次感染とか4次感染のレベルまで調査をして感染者を調査で発見しておりますので、そういった意味で感染が広がっているというふうにも言えますけども、それを追えているという認識であります。

 県外の方が来られて感染を広げるケースというのは、一例で申し上げますと、仕事で来られるということがありますね。昨日の話のちょっと続きになりますけども、県外から来られる、そして東京に戻られてその方の感染が判明する。これがよくないとこなんですけども、その情報が誰から来るかというと、その東京から来た感染者の方から仕事で訪問した先に来る。そこで県民の方から検査を受けたいといったお話などが来て、そこで島根県の保健所として調査を始めるというケースがあります。

 これはみんな、今の話をさらっと聞かれたでしょうけど、実は大問題でして、本来は感染を確認した東京都内の保健所から島根県の保健所に連絡が来て、感染者を見つけたら感染者の行動歴を確認するのが積極的疫学調査の基本ですから、その連絡が東京の保健所から来なきゃいけないんですけども、それが来ない。感染者の方が、自分が感染したんでということでお客さんに迷惑かけちゃいけないということで連絡をしてくれる。そこから探知して調べるということになってます。つまり、東京の保健所がそういった対応をしてくれる状況に今はないという大変心もとない状況ですので、昨日も申し上げたとおり、東京の方が島根に来られて感染が広がってる、別に東京だけじゃないですけどね、そういうケースも実際にありますし、それがたまたま(連絡)義務のない感染者が県内の訪問先の接触した人に教えてくれたから拾えているけども、本来的な感染者を発見した公衆衛生部門である東京都内の保健所から島根県に連絡が来るという状況にないという例が実際に2例あります。そういう状況なので、往来、今回の帰省ですね、帰省などについてもやはり控えていただく、通常の往来もできるだけ控えていただくということがどうしても必要になってくる。

 帰省については、もう長期のお願いなので、来月末どうなってるか分からないということを含めて、これは全国の他県というふうにしましたけれども、東京がそういう状況ですから、これは島根県だけがそういう扱いを受けてるわけでは恐らくないだろうと。そういったことで、我々はそういう今回のケース、今申し上げたケースではそういう把握ができました。

 ただ、最終的には職場以外のところも動かれてるはずですよね、お客さん以外のところも、食事をされたり。そういった調査も、本来は東京の保健所でやっていただいて、その情報をもらうというのが基本的なルールですけども、そういうことはやっていただけないので、実際にこちらから東京の感染者の方に聞き取りをして対応してるということですから、それがあったからよかったようなものの、東京の感染者の周辺調査というのは、基本的には十分にはなされて、少なくとも島根県が普通にやってることはやれてない状況だと私は、この2例を担当部局から説明を受けて、推定しましたので、それを前提として対応しなきゃいけない。

 そういう意味で、東京は感染拡大してる、それが自然体でやっていて島根県への余波を食い止めることができるとは思えませんので、ちょっと今回の帰省については、東京からの感染が全国に広がるということも含めて想定しながら、緊急事態宣言に限れば東京と沖縄だけ、まん延防止等重点措置というふうに限れば1都3県の3県と大阪だけってなりますけども、それだけでは十分じゃないんじゃないかと。東京の感染というのはやはり全国に広がると思って対応しなきゃいけませんので、幅広に帰省の自粛をお願いさせていただいている。

 そして改めて、これは、また何度も申し上げるんだけど、東京の保健所の職員の方が怠けてるというふうには一切思いません。もう今、東京の最新の数字でいくと、自宅療養の方が6,000人、そして入院などを調整してる待機者、自宅療養なのか病院なのかホテルなのかというのを調整してる方が2,000人以上、合わせて8,300人ぐらいおられるわけですから、そういった方。病院に入ってもらえばある程度病院でケアしてもらえますからね、いいですけど、自宅療養の方とかというのは電話なりLINEなり、何か分かりませんけど、そういったとこで健康確認をしたり、場合によっては食事を届けたりというふうなことをされてると思いますから、そんな方がたくさん生まれてる状況で、もう調査なんかやってられないというか、なかなか手が回らないというのは仕方ないと思うんですね。

 なぜならば、これはね、5月21日時点で警察庁が調べた数字で、報道に載ってたので拾ってみましたけど、1月以降で変死などとして取り扱われた方の中で、コロナ感染が確認された方、要するに自宅で亡くなったコロナ患者、警察が把握してる、でいくと、東京は1月に14人、2月に4人、3月はゼロ、4月が3人、5月21日までの数字ですけど1人といった状況で、実際に自宅死亡が、特に第3波を中心に起きたところですから、そういったことが起きないようにしようと思うと、自宅療養の方への健康確認ということに相当労力を割かなきゃいけないということですから調査が追いつかない。調査が追いつかないと、見つけた感染者が感染を広げた可能性があるところは調べることを、例えば職場とか家庭とかに限定してしか、もう対応できないというふうな状況になっているんじゃないかと私は思ってますので、そういった意味で、それ以外のところでの接触というのは、仮に手がついてないとすると、それは感染が拡大してしまうだろうと、そこは誰もフォローしないわけだから。なので、こういった状況というのは、もうほぼ第3波で起きたような状況に近づきつつある、東京でいうと。

 そういう状況ですし、実際に先週と先々週が、1週間、1日当たりの患者数がどれぐらい増えてるかというと、先々週は、その前の週の1.4倍ですよ、1.4倍。先週は先々週に対して1.3倍、まあ1.33ぐらいですけどね。そういった形で指数関数的に増えてるわけなので、今回のオリンピックの話というのは、アスリートの皆さんに鍛錬の成果を発揮してもらうということについては誰も異議がないわけですね。ただ問題は、オリンピックの開催に伴うオリンピックに由来する感染が生じないか、拡大しないかということと、もう一つ、オリンピックを取り除いた世界、通常の世界として東京が感染が抑えられているのかどうか。つまりなぜかというと、オリンピックの中でのバブル方式かな、バブルというのは、いわゆる保健所みたいな世界をイメージしたものであって、いざ感染してしまったら東京の病院に入院するしかないわけですよね。東京の病院に入院したり、東京の宿泊療養施設を使うしかない、東京都が管理してる、専門の病院をつくってるわけじゃないわけですから。そうすると、全体として東京の医療が対応できるのかというものが最終の問題ですよ、一番の問題。

 だから、オリンピック以外の世界のコロナ感染が収まっているかどうか、収められているかどうかということ、それがオリンピックの開催をできるのかどうか、できる資格があるのかどうかと私は申し上げたところであって、そういった意味でいくと、残念ながら、2月に申し上げたような懸念が実際顕在化してる。東京都の、少なくとも医療はまだもってるんでしょうけど、保健の体制が対応できない状況になっているというふうな実例が見えておりますので、やはり懸念が顕在化してると。

 私は、オリンピックの開催については、4月6日以降、是非は申し上げないというふうに申し上げましたけれども、それは開催をされる方々、ここには政府と東京都が入っていますから、感染防止と医療提供体制の確保に責任を持った方々が、そういう両立ができるようにきちんとやってもらうと、やられるんだったらやってもらうということを前提として、反対とか賛成とかということは言わないと。ただ、それはやられるんだったら当然そういうことをやられなきゃいけない。でも、今はやられてないんじゃないかと。やられてるのかという状況になってると思いますよ。それを、結局は、一番は、今の状況はオリンピックの大会関係者の中でクラスターが起きて医療が逼迫してるという状況ではなくて、それを除いた世界の中で感染が拡大して大丈夫なのかというふうな状況が生じてるわけなので、これは完全に東京都の問題です。

 ちょっと例を挙げ、規模は違うけど、感覚的に言うと、今の感染状況が例えば愛知県並みだったら、東京都がね、愛知県ぐらいだったら、多分観客1万人入ってるでしょう。今、愛知県の規模でたしか七十何人だと思うけどね。要するに感染を抑えるところで若干リスクを取っても、オリンピックのそのもの自体の重要性というか大事さというのはみんな分かってるわけですよ。全く意味がないと思ってる人なんかほとんどいないわけだから、やれるもんならやってあげたいと思ってる中で、両立するのかどうかということについて、例えば今でいえば愛知県レベルに東京が抑えていれば、それは観客も入れれただろうし、今のように開会式の会場の外でデモが起きることだって避けれただろうけども、それができなかったのは、やっぱり東京都の感染を抑える力が、努力が足りなかったからだと思います。

 これは、保健所は一生懸命やってる、病院も一生懸命やってる。ということはやっぱりコントロールタワーたる都庁とか都知事の差配に十分でないところがあるんじゃないか。なぜならば、皆さんは、マスコミ一般は政府を責められますけども、政府は地方側から、知事会から求めた新型インフルエンザ特措法の改正もされました。事実上、第3波までで用いられていた緊急事態宣言よりもはるかに強い措置を含んだまん延防止等重点措置などをつくられましたよね。冷静に比較すれば、当初の改正前の緊急事態宣言よりも、今のまん延防止等重点措置の内容のほうが強いですよ。それを前段階からできるようにされた。ただ、一般的な、日本全体に対する制度は構えて、そしてお金も、私がいろいろ大きな声で小言を言いましたけども、惜しみなく大都市地域に、今は違いますけども、当時は1日4万円とか1日6万円と、1店舗当たり惜しみなくお金を投入された。それで、例えば今だと大阪は東京のようになってない、愛知も東京のようにはなってない。東京だけがなっている。全部申し上げると、今回が5波だと考えると、5波の中で東京スタートじゃないところというのは第4波だけですよね。5波中4波は東京由来だから、東京スタートですよね。だから、東京都の問題だと。全国制度としては、ほかの地域が収まる制度をつくられて、実際結果が出てる。東京だけが、今年1月からずっと、まん防と緊急事態宣言がかかってなくても時短はやってますからね。まん防、緊急事態宣言じゃない時短をやってますから、1月以降、何らかの制限をずっとかけてきて、こんな感染を広げているのは東京都だけだから。で、私が申し上げたいのは、人が多いから仕方ないんじゃないかと(言われますが)人が多くたって、人口密度とかっていったら、それは名古屋とか、23区、それほど変わらないでしょう。大阪だって、大阪は5回あったうちの1回だけ、感染のスタート、起点になったのはね。第1波とか第2波とか第3波とか言うけど、ほとんどの感染拡大の起点は東京なわけで、それを何度も繰り返している。それに対して政府は、私はちゃんとした対応、100%十分なことかというとそうでないかもしれないけれども、少なくとも東京都からあれやってほしい、これやってほしいと言われたことというのはないわけだから、地方側からの要望を受けて制度改正もしてる、お金も入れてる。それで対応が不十分だと言われてるわけではない。なので、東京都の対応が問題だというふうに思います。

 だから、状況を改善するために政府に求めるべきことなのか、東京都に求めるべきことなのかということをマスメディア、ワイドショーとかじゃなくて記者クラブに入られてるようなマスメディアの皆さんがきちんと峻別できてないという意味において、それが問題を混乱させて状況の改善に至ってないという意味では、メディアの皆さんにも責任の一端はあるんじゃないかと私は思いますけども。

 ともかく、どこに問題があるのかと、なぜここで何度も繰り返すのかという単純な問いを誰もちゃんと問うてないからこんなことになっている。専門家もそうですよ。何でこんな毎回毎回呼ばれて、何週間後には何人になってるとかってモニタリング会議で言う前に、私からすると、そういうものの判断というのは、数字を数字でしか見てないからですよ。数字を記号として捉えているから、何でそんな数字になるのかということを、人の動きとか、起きてる現場の状況とかを確認しないから何か空理空論を振り回して終わってるけども、私が思うのは、今回の私が申し上げた保健所、東京都の保健所、私、見に行かなくても様子が分かるけど、こういうふうな、実際保健所長がどういうふうな仕事をしてるか、どういう状況になってるかということを誰も、専門家の人たちも、指揮すべき都知事が分かっておられて無視されてるのか、分かっておられないか、どっちかだと思いますよ。で、メディアの皆さんも、申し訳ないが、東京の皆さんは今、保健所に取材なんか一切行ってない。行ってみれば分かると思いますよ。

 島根県、この4連休も当然、新規感染者の調査をしました。4日の中で2日ほど東京の保健所に問い合わせなきゃいけない、そういう事態が生じた。でも、保健所に掛けてもコールセンター、これは一般の都民向けのコールセンターですけど、そこを案内されるだけで、祭日、休日期間中ですよ。そうすると、そこに掛けると休日、祭日はやってませんというアナウンスが出てくると。要するに島根県の公衆衛生部門が保健所に、この4日の休みの中で連絡しようと思っても連絡できなかったんです。そんな状況で感染者に対応する早期の調査はできないし、遅れるし、我々からすると。そんなのはぜいたくな話だというふうに東京の保健所は言うかもしれないけど、我々からすると、保健所に電話しても誰も出ない、4日間もっていう状況って、それは怠けてるんじゃなくて、多分しなきゃいけない仕事がいっぱいあるから出られないんでしょう。感染症対策の基本のキのはずです。公衆衛生学の感染症の予防といったとこの一番最初にこういう調査は書いてあると思いますよ。

 だから、私も何度も申し上げてるように、キャッチボールもできないのにトリプルプレーの練習をしてるようなことばっかりやってるから、ワンアウトも取れないと思いますよ。ちょっと小さなことから類推し過ぎかもしれないけども、小さなことから現実に起きてる問題を把握して対応してないからこんなことになってるんだというふうに思います。

 ということで、900億円のチケットの減収を国が補填するか東京都が補填するかという話があったけども、今申し上げたことから明らかなように、観客を一人も入れれないような状況をつくったのは東京都です。だから、その原因者たる東京都が負担するのは当たり前。こんなものを政府が負担すると、これは島根県民も負担するということなんですよ、全国で負担するということは。そんなことは認められるわけがない。東京オリンピックであるにもかかわらず、つまりほかの地域よりもリスクオンするにもかかわらず、日本一の感染リスク地域のままで開催時期を迎えたということから生じてる問題なので、これは東京都が負担すべきだと思います。

 そして、東京都は、加えて今回のこの900億円を負担することになるということをちゃんと覚悟して、組織委員会のお金の使い方が適正なものであったかどうかということを、尻拭いをしなきゃいけない立場として、事後的にきちんとチェックすべき、または今からでもできることをきちんとチェックすべきだと思いますよ。スポンサーから集めた金でやってるんだから口出すなというような世界で、丼勘定でお金を使ってきたと私は推定してる。だから何か弁当が何千個も廃棄されるような状況が起きてる。実際キャンセルになったけども、観客が入らなくなった、警備員は恐らく要らなくなった、大分少なくなった。でも、もしかするとキャンセル料として90%、95%、契約額そのまま払ってるんじゃないかと私は、自分のお金じゃないからそんな心配しなくていいけど、そういうチェックをする人が誰もいないけど、東京都がやんなきゃいけないんじゃないかと、足らず前を負担しなきゃいけない、その可能性がある人間としてチェックをすべきだと思いますね。

 私は、キャンセル料って、やっぱり人の手配をしたからかかるんだというのは分かるんですよ。であれば、キャンセルされるまでの間に人を手配して、あなた、何月何日にここにいてねというふうに雇ってた人に、その渡るべきお金の、例えばそのキャンセル料が9割だったら、9割ちゃんとお金が渡ってないと、絶対にそんなキャンセル料、払うべきじゃないと思う。キャンセル料は、キャンセルした人に行き渡ってこそキャンセル料であって、キャンセル料になったからといって、そこで中抜きが生じないようにちゃんとチェックしなきゃいけない。だって警備員さんは大分減ったでしょう。でも、警備員さんとして雇われる予定だった人はいたはずだ。その人たちからすると、2週間前に仕事がなくなったと言われて1円も払ってもらえないと困る。だから、それはキャンセル料の支払いの基準に従ってお金が渡っていればいいと思うけど、そのお金も渡さずに8割とか9割とか業者さんが取ってるようだったら、それは払っていいのかどうかって、ちゃんと考えないといけない。

 もう一つ言うと、それは、そういうチェックをスポンサーがしないといけないと思うけどね。これだけ効果のない広告費を使った、使うことになってしまった方々。でもこの方々も私は同情しない。なぜならば、アルコールを売ろうとしたり、観客と別に1万人の枠をつくってもらって、自分のお得意先を開会式の会場に入れようとしたり、これまで開かれてきた通常のオリンピックじゃないという状況を全く理解せずに、いつもどおりのリクエストをした結果、混乱を招いた。だから、そこはある意味、因果応報なとこがありますよね。でも、出したお金がキャンセル料として使われて、そのお金を取るべきじゃない人のところにお金がたまってるなんていうのは、それは上場企業として許されないことだろうから、それぐらいのチェックを、お金を出すことになった人たちがちゃんとやらないと危ないですよと私は思うんです。

 だから、公的にいえば東京都、政府がやらなきゃいけないんだったら政府だと思うけど、私は東京都だと思うので、東京都がそういう感覚でお金を入れなきゃいけない。だから書類を、終わったからってすぐ捨てないように、組織委員会が。組織委員会の解散なんてさせないように、チェックが終わるまで。そういうことをちゃんとしないといけないなと思います。

 お金がないっていうことを言う人がいますけど、皆さんね、あんまり報道されてないけど、東京都は、6月16日に発表されてるけど、3月末時点、だから令和2年度末の財政調整基金残高の見込みを6月15日までは21億円だとしてました。それが決算の中身が大体固まってきて、残高が21億円じゃなくて2,837億円だというふうに記者発表してますよ。島根県の財政規模って、一般会計5,000億ぐらいだけどね。もう1年で3,000億ぐらい出てきちゃう。21億と2,837億は、計算すると130倍なんですよ、130倍。900億なんて出せます、全然出せます。お金がないないっていって政府がいろいろ補正予算で昨年工面したけど、後から出てくる、自分のお金が。ちゃんとポケットに入って、自分のポッケに納まるお金が2,800億円だ。21億円から2,837億円だから2,816億円、お金が出てきた。だから、東京都に大変だ大変だといっていろいろ政府はお金を突っ込んだけど、結果的には、正しくなかったわけです。21億円を出したときも正確な見積りだったんだろうから、でも結果的には財政が厳しい、貯金がもうなくなってるという説明を受けたんだろうけど、結果的にはそんなことはなかったという状況だから、900億円は負担できるし、負担すべきだし、そのほうが組織委員会に対するチェックが利いていいですよ。

 組織委員会は、例えば今回の開会式、2人ほど辞められたけど、いろんなオペレーション変えたり損害は生じたでしょう。そして、人の名前が入ってるから公式ガイドブックの販売を取りやめたり実害が出てる。恐らくそういう実害の部分をあの選定、あの人たちの選定を委託業者が請け負ってやったのであれば、損害賠償なり違約金なりを請求すべきだよね。自分の組織の中でやってしまったんだったら仕方ないけど、委託業者があんな適当なことをやってるんだったら、それは契約に基づいての違約金か、損害賠償か、求めて、900億円なんて払う必要ないかもしれない、900億円を800億円にできるかもしれないんだから、そういうことをやってもらうということですよ。そういうふうに、これを機に緊張関係を持って、やっぱり政府と東京都と組織委員会が仕事をしてもらわないと、これまでお互いの領分だからといって何も口出しせずにやられてきたから私はこういうふうになったと思ってる。私は組織委員会は、何度も申し上げたようにIOCとスポンサーの集合体だと、その意向のエージェントだと私は思ってるけど、そういう人たちが、自分たちがちゃんと広報活動が、スポンサーの立場としてイベントを通じて広報活動ができるように、ちゃんと東京都とか政府に対して、感染拡大がイベント開催時期にしないように組織委員会が言うべきだったし、組織委員会、東京都と政府の役割分担として、政府としては一般的な制度をつくったんだから、東京都がちゃんとやれとか、東京都がちゃんと現場が回ってるのかどうかというチェックを政府がすべきだったし、余分なお金が使われてないかどうかを誰もチェックしない仕組みになってるけど、赤字が出たら政府、東京都が負担するというのがもともとの契約だと思うけど、仮に都知事が言われるように国が持たなきゃいけないという経緯があるんだったら、特に東京都と政府が無駄なお金の使い方をしてないかどうかのチェックをする仕組みが要ったんだろうし、そんなことを一切総合チェックをせずになあなあでやってきた結果が今の状況を招いているんじゃないかというふうに思っているので、大分手後れのところはありますけど、今からだってお金は出ていくし、ちゃんと経緯を残して、適当な仕事をした相手方に対して損害賠償を請求していくとか、違約金を取っていくとかという手順も、関係者がいるうちにやったほうがいい。

 質問に答え過ぎましたけど、そんな感じ。なので、私が申し上げてる東京を起点にした感染拡大というのが現実問題として、やはり今の県内で発生してる感染者においても、東京都の保健所のキャパオーバー、処理能力を超えた仕事が生じて、本来やるべき仕事ができてない状況が広がっているんじゃないかというふうな推測をせざるを得ない状況になっていて、それは厳密には私は確認しようがないので、リスク管理としては悪い方向で考えて、そうなってるというふうな推定をした上で厳しめに今回、帰省をされる、出られる側も、来られる側についても控えていただくように、全ての他の都道府県にお願いをさせていただいてるということでありまして、私も小池都知事と気持ちが同じなところがありまして、これを最後の感染拡大にしたいと、コロナのワクチンをこれだけ一生懸命打っていただいてるわけですから、それを早く、この10月とか11月に完成させて、この第5波が最後だったねというふうに言われるようにしなきゃいけないと。ただ、第5波はないというふうには全く考えない。第5波はある。そのためにも、それを最小限にするために、その第5波で、都会地で起きたような自宅療養とか宿泊療養でお亡くなりになるような、そんな事態をゆめゆめ生じさせないようにするために、何とかこれで乗り切っていきたいと思っております。

 今回の感染拡大も、本当に病床利用率が2倍になるのはあっという間でした。ということは、大分延びたから、あとは少なくて済むだろうと思わずに、同じような流れで続いたときに大丈夫かと考えたら、30何%ですからね、確保病床単位の。あと3倍までしか受け入れられない、上限やっても。ということはやっぱり早めに対応しなきゃいけない。厳し過ぎるんじゃないかと思われるかもしれませんけども、我々は、感染症を抑える立場からすると、島根県もそうですけども、東京都もそうだ、政府もそうだ。何かというと、我々はブレーキの利きがすごく悪い車に乗ってるのと同じなんですね。いざ止めようと思ってもすぐ止まらない。早めにブレーキかけて止まらないといけないし、それでブレーキをかけて、それでも10メートル、20メートル、30メートルぐらい動いちゃう。そういう乗り物に乗っているんだという感覚でやらないと、あっという間に病床が3倍になっちゃう。ということで、2倍になるのが短期だったのを実際経験してますので、やはりそういう意味で厳し過ぎるんじゃないか、早過ぎるんじゃないかという御指摘があるかもしれませんけども、それは後で早過ぎたって怒られてもいいから早めにやって、ともかくキャパオーバー、島根県の医療とか保健所の能力を超えた感染の状況を生み出さないということを、この最後の5波においても実施したいと思っておりますので、昨日の要請というのはちょっと、感染拡大地域とまだ政府で認定されてない、まん防でも緊急事態宣言地域でもない地域についても帰省の自粛の要請をさせていただいておりますけれども、これは、ここ1か月でどこまで全国で感染が拡大するか分からないというか、全国に拡大するだろうという最悪の想定を前提として、それにも備えられるようにお願いをしているものでありますので、そういったことで県民の皆さんに最後の自粛のお願いにしたいというふうに思っておりますので、何とか、2年も連続かという御批判が大半だと思いますけれども、何とか今回の5波を混乱なく乗り切るために、何とか御理解をいただけるようにお願いをしたいというふうに考えております。


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