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7月26日質問事項

○山陰中央新報:19日から、連休もありましたけれども、ここ数日、感染者が増加しておりますけれども、県として、これは第5波というか、県内もそういう状況に入ったというふうな認識でよろしいでしょうか。

 

○丸山知事:県外との往来に伴っての感染が多くを占めておりますので、県外で感染が広がっていることによる影響だと考えれば、5波の影響を受けているという状況だというふうに認識いたしております。

 

○山陰中央新報:変異株の拡大もあると思うんですけれども、その辺も踏まえて、もう一度県民の方に注意喚起をお願いいたします。

 

○丸山知事:基本的には県からお願いしている事項について、さらに徹底をしていただくということをお願いしますとともに、県といたしましても、デルタ株など、感染力が強いと言われております感染事例に対応するために、感染者、またその周囲の方々の御協力をいただいて、迅速に調査を進めて早期にこれ以上の感染拡大を抑えていくという対応を徹底してまいりますので、そういった御協力につきましても引き続きお願いをしたいというふうに考えております。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 

○読売新聞:今回も帰省シーズンに合わせた往来自粛のお願いで、知事のほうからも心苦しいお願いであるというお言葉もありましたけれども、今回の夏休みに当たってもこういう往来自粛の要請が必要だと御判断された理由であるとか、またその受け止めであるとか、改めてお伺いできればと思います。

 

○丸山知事:全国的に、もう5波の到来は確実だというふうに考えるのが常識的な判断だと思いますし、昨日の東京都の感染者数も、日曜日の中では過去最高だということであります。しかも、前週に比べて大体1.7倍ぐらい増えてるわけですよ、1週間で。金曜とか土曜の前の週との比較は祝日の数字と祝日じゃない数字の比較なのであまり正確な比較になりませんけども、日曜日の数字というのはほぼ同じ性格ですね。土曜は休みですし日曜も休みだから、そういう意味では一番似た数字の直近の数字ですよ、日曜日の数字というのは。若干休みが続いたので控え目に出てる可能性はありますけども、その控え目に出たかもしれない数字で比較しても1.7倍です、1,000が1,700になっている。1.6倍とか1.7倍で、こういった前週対比の数字はここのところずっと上がっているんですよね。1週間前だと1.6だったり1.5だったりしたのが、日に日に前週の数字との増加率は上がってる。マスコミはちゃんと報道しませんけど。

 東京都のモニタリング会議は、2週間後にこれぐらいになるとかって、例えば1.6倍だから1.6の二乗で、1.6の二乗は大体2.6倍ぐらいかな、2.5倍ぐらいって言いますけど、日が経つごとに上がってるから1.6掛ける1.7になっているんですよ。1.7をベースに未来を予想すると、1.7掛ける1.7とかって数字じゃなくて、1.7掛ける1.8とかね、そんなことを想定しなきゃいけないわけです。そうすると、過去最大の数字であるし、そのトレンド、上がり方って著しいものがあるわけです。

 そういった中で、東京都において特段の対策は何ら取られていない。全く取られていない。緊急事態宣言になってから、それまでのまん延防止等重点措置との比較でいくと、酒類提供が限定的に認められていたものが(認められ)なくなったということ以外には何も対策が強化されていない中で感染拡大が続いているし、感染拡大のペースは拡大している。状況が非常に悪い。

 加えて申し上げると、オリンピックとの兼ね合いで言えば、都知事はイギリスの公共放送、BBCのインタビューで、コロナに負けたということを世界に知らしめたくないといった開催の思いを述べられている。たしか開催前ぐらいの、直前のインタビューだったと思いますけどね。そして、昨日かな、そんなことを言われながら、東京大会は金メダルを取りたいと、コロナとの関係で言うとね。負けていると認識されているのか、負けてないと認識されているのか、さっぱり分からない。

 そういった感染の中心地で感染拡大が続いていて、拡大のペースがより厳しいものになっているのにもかかわらず、ここ数日の状況というのは、オリンピックの対応に終始されていて、政府からも東京都からもこういった状況に対応したコロナ絡みの対策強化は示されておりません。したがいまして、感染拡大は続いていく、それが東京都から1都3県にさらに影響を与え、そして全国各地に影響を与えていくと。島根と直接影響する部分もあるし、間接的に大阪経由とか広島・岡山経由とか、そういったことを通じて多様なルートから感染拡大の影響は避けられないと考えるのが普通でありまして、通常の生活の中で考えてもそういう状況なのに、じかでそういった地域から、県外から感染者を家庭に受け入れるということについては、やはりできるだけ避けなきゃいけないという認識でありまして、これは県民の皆さんの感染拡大防止に対する努力が不十分だからということでは全くなく、残念ながら東京都を中心とする感染の中心地における対応が極めてレベルが低い状況が続いていて、それに対する対応がなされていない状況の下では、島根県への波及を最小限に抑える対応というのは、こういった対応を取っていくしかないと、身を守るすべというのは、まず思いつくものからやっていくということで考えると、これが欠かせないというふうに思っております。

 総理もたしかおっしゃっているかと思いますけども、最後の感染拡大にしていかなきゃいけないと思いますけれども、ともかく県内でワクチンが行き渡る、そして全国でワクチンが行き渡るとされております10月とか11月までの間は、こういった行動抑制だけに頼るのはいけないとおっしゃる方もおられますけども、実際にはこういった協力もいただかないと間に合わないと思っておりますので、第5波が過去最大の感染拡大になる可能性が相当程度あるという認識の下で対応をしなきゃいけないというふうに考えた結果であります。

 

○読売新聞:今、五輪の話もございましたけれども、今の東京の感染拡大、これと五輪の関係というのをどう見ていらっしゃいますか。

 

○丸山知事:オリンピックの実施に伴って国外から多くの方に入国してもらってるということに伴う影響は、今のところはまだ、感染者数が10名とかというレベルだから、それをもって直ちに東京都下、1都3県の医療提供体制に影響を与えているというふうには言い難いというふうに思っておりますけれども、やはりオリンピック開催までをめぐる一連の組織委員会、政府、東京都、それは5者会議の日本側のメンバーですね、メンバーの対応が、感染拡大防止に対しての、国民が一般的に求める水準での危機認識よりも大分薄い対応をされたと、甘い対応をされたということが、これ観客1万人と言いながら、大会関係者は観客ではない、別途1万人入れてもいいんじゃないかということを政府、東京都も含めて認められた。

 国内要因じゃないですけども、7月の中旬だったかな、原則観客を入れないという決定をされた重要な5者会議の冒頭の発言の最後に、開催の可否の最終決定権限を持っていると言われておりますIOCのバッハ会長が、緊急事態宣言ってどんな内容なんだというふうに公然と聞かれたと。つまり緊急事態宣言が出されてるとか、緊急事態宣言で東京都民がどういった制約下に置かれるかということを全く知らずに開催を決められてるということが、もう顕著、あらわになってるわけです。そんな中で、これ以上の自粛を都民に求めるとかということに応じてもらえると考えるほうがおかしい。

 感染拡大を危惧している人たちの声に、これも中止だけが対策じゃないので、それは開催をしながらどうやって抑えていくかということに対しての政府、東京都、とりわけ東京都だと思いますけど、一番の責任を負っているのは東京都ですよ。東京都が、先ほど申し上げた二枚舌を、問題なしとしている。バッハ会長がそんなことを言ってても何の抗議もしない。

 私からすると、ちょっと前になりますけれども、IOCの最古参のパウンド委員がアルマゲドンでも起きない限り開催するんだというふうなことを平然とおっしゃって、来日されて開会式に出られたかどうか知りませんけど、とても平和の祭典とか、人類の発展と両立させるとか、そんなことなんてへとも思ってない、IOC憲章なんてへとも思ってない人がIOCの委員で、そのまま居座っているという、そんな、明治初期でいうと治外法権みたいなことをIOCに認めているかのように見えるわけです、普通に考えれば。

 そんなことを好き勝手認めておいて、そんな物言いも認めておいて、飲食店や個々の生活者に対してこれ以上あれをやれ、これをやれと、言いようが確かにないんだろうと。だから何の対策も出てこないというのは、それは仕方ないかもしれない。でも、そういう状況を日本側の5者会議に出られる立場の方々がつくってしまっているという状況ですから、手がないでしょうね。手がないというふうにもう認めているから何もされないんでしょうから。

 私は、様々な御批判がありますけど、政府なり西村大臣が、これ以上、限界線を超えて、相撲でいうと勇み足で土俵の外に出てる、許容範囲を超えた対応だったと思いますけれども、感染を収めるために何かできないかと考えて、融資とか銀行とかね、酒販の卸に対して働きかけるというふうな検討をされたということ自体は、感染を抑えるためにどこまでできるかというふうな対応を政府側はされたと思いますよ、検討をね。それはちょっと、検討結果は国民の理解を得られない内容だったと思いますし、反省点はたくさんあると思いますけども、少なくとも現状ではいけないので、もう一段何かしなきゃいけないという危機認識を持たれていたのは間違いない。

 でも東京都にはないんです、そういうことが一切。一段の、もっと強い措置を講じなきゃいけないというふうに都知事は言われるけど、具体策は何も出てこない。負けたと思われるのは嫌だからオリンピックを開催するんだということを、国内メディアには言わないけど、BBCには言われると。かと思えば、東京大会を通じて金メダルを取りたいとかって、訳の分からない、誰からもらうのか知りませんけど、ちまたでよく言われてますけど、国内予選の1回戦でもう負けてるような感染状況なのにそんなことを言われる。全く理解できない。

 ですから、島根県としては前から申し上げておりますとおり、感染拡大が第5波として広がる前提で、その影響を最小限にするように動かなきゃいけないというふうに申し上げてきたとおり、できることをやるしかない。この状況で、東京都や政府が首都圏の感染拡大を抑えてくれて、収束に向かっていくだろうという前提で対応するのは、県知事としては失格だと思っておりますので、こういったことをお願いせざるを得ないということで、県民の皆様にぜひとも御理解をいただきたいというふうに思っております。

 

○読売新聞:分かりました。ありがとうございました。

 

○中国新聞:7月の感染状況の中で、県外由来によるものと、多くがですね、考えられるということですけども、この中で、例えば傾向として首都圏に移動歴がある方からの流入が多いとか、そういった傾向みたいなものは見られますでしょうか。

 

○丸山知事:首都圏とか地域別の分析はしておりませんけれども、率直に申し上げて、我々は幅広に調査してますよ。どこが感染源かということを確認しなきゃいけないので、いろんな調査を県内でやっています。ただ、例えば大阪市とか、東京都内の特別区、複数ですけど、我々から濃厚接触者の検査を依頼しても何の連絡もないと。もうそういう状況なので、恐らく関西圏、大阪も含めて、我々他県からの調査依頼に対応できるような状況ではもうなくなってるというふうに推測される事象が生じていますので、これ以上の厳密な調査は難しいんです。推定するしかない。

 でも、そういった感染源調査として、少なくとも東京、大阪では我々の依頼に対応してもらえない状況が現実に生じていますから、県内でできることをやる。県外での調査ができませんから推定するしかないということでありますので、そういった地域で感染が、保健所が手が回らなくて、東京なんかは、何度も申し上げてますけど、感染経路不明率6割、感染経路が分かった人の中の半数は家庭、事実上感染経路不明、したがって8割が実質感染経路不明という状況が続いているわけですから、綿密な調査ができてるとは前から思ってませんでしたけども、現実問題として、それが我々の調査の限界を生じさせてるというふうな状況なので、そういった地域に対する警戒というのは大変強く持たなきゃいけない。

 これが東京とか大阪にまだとどまっているうちはいいですけども、これは夏休み期間中のお願いであります。だから長期のお願いなんですね。ですから、この1か月で、このままで物が終わると考えずに、このペースでずっと続いてもらったら困りますけど、やっぱりもっと感染拡大が続いていくということも想定すると、やはり一部の地域だけではなくて、島根県の感染状況からすると、やはり島根県の外のほうが感染者数がやっぱり人口対比で多いですから、そういった地域全般、県外ということで整理するしかないというふうに思っております。

 

○中国新聞:ありがとうございました。

 

 


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