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6月4日質問事項1

1.事業者等への支援

〇山陰中央新報:山陰中央新報、原田です。よろしくお願いします。

 飲食事業者への支援金の給付についてお伺いします。

 2月の聖火リレーの中止検討の表明以降、一連の動きが具体化した形になったと思うんですけれども、改めて所感のほうをお願いします。

〇丸山知事:こういった形で県内の飲食事業者の皆様に一定の水準を確保した給付金が給付できるということで、少しほっとしております。ただ、今申し上げましたとおり、今回の支給額というのは1店舗当たり最大値で120万円であります。第3波の期間の国の制度に基づく休業の協力金、感染拡大地域で支払われた制度で申し上げますと、緊急事態宣言地域、東京や大阪であれば1日6万円が協力金の単価でありましたから、この120万円という数字は、感染拡大地域で支給された休業協力金の20日分だということでもあります。ということで、大きな前進だというふうにこれまでも申し上げておりますけれども、残念ながら感染拡大地域との大きな格差が大幅に埋められたという状況にはなっていないということで、この点についてはまだまだ力不足で、事業者の皆様に申し訳なく思っているところでございます。

〇山陰中央新報:ありがとうございました。

 そういったこともあって、国への6月の緊急要望に事業者支援向けの地方創生臨時交付金の特別枠について大幅な増額や、それから各都道府県への配分方法の見直しを求めることになっていると思うんですけども、やはり先ほども知事もおっしゃられましたけれども、まだまだこの交付金なりは十分ではないというような御認識でよろしかったでしょうか。

〇丸山知事:申し上げたとおりですよ。格差が是正されたかという意味では不十分、十分ではないということですけども、残念ながら政府においてそういう問題認識、与党も含めてですかね、持たれてないというところが大変残念なところでありますし、加えて、3波の傷が全く癒えないところで4波が拡大、若干今、終盤に向かっているんだと思いますけども、ここでまた、これは前回に比べると飲食、感染拡大地域と感染拡大してない地域、この間で、政府広報等では混同がないような政府広報がされてる、改善はありますけれども、現実問題として島根県内でもこれまでにない、5月というのは感染者が確認されて、当然、そういった感染拡大局面では時短要請がない中でも飲食店の利用が控えられてるという状況は想像に難くないと。したがって、これは幅広い事業者の皆さんに言わせると、コロナの影響というのは飲食に限らず長期化して、同じ売上げ減でも、1か月前に耐えられてた売上げ減と、1年も継続して起きてる売上げ減というのは本当にダメージが違って大変だという状況にもかかわらず、補正予算すら編成されずに国会が終わって、オリ(ンピック)・パラリンピックの開催とワクチン接種ですかね、だけに焦点が移ってるという状況というのは非常に危機的だというふうに思います。だから、どちらかというと、3波までも私は問題があると思いますけれども、4波まで生じてるという状況が、政策当局なり与党が、平場で起きてるといいますか、国民の生活の現場で起きていること、それは財政の制約はあると思いますよ、あると思いますけれども、4兆円で足りるといって臨まれてる、そして4兆円の使い道はこれから。これからって言ってるような場合じゃないんじゃないかと、そもそも。という意味で、状況はすごく深刻だというふうに思います。これで感染症の専門家の皆さんが懸念されてるような、オリンピックに端を発したような感染拡大なり、またはオリンピックを開いてるぐらいなんだからということで、国民の皆さんの自粛の水準が下がって感染が拡大していくというふうな状況に直面して、第5波ですかね、みたいなことが、この臨時国会が予定されてる、補正予算が編成できる機会として考えられるまで3か月あるという状況で、政策的な、政治的なセーフティーネットが著しく貧弱じゃないかと思っておりますので、非常に危機的だと思います。これは島根県内に限りませんけどね。

〇山陰中央新報:先ほど、幅広い業種からも、飲食だけではないというようなお話ありましたけれども、まず、県としては、多分当面は制度融資のほうで幅広い業種に対しては支援をされていくんだと思うんですが、今後、また国の補正予算とか、それから事業者支援分の額が増額された場合というのは、幅広い業種に向けても今回の飲食店のような支援というのを行っていかれるお考えでしょうか。

〇丸山知事:それはないですね。幅広い支援は政府がやるんですよ。幅広い支援って、財源すごく要るし、そしたらもう全国で幅広く、もう何度も申し上げてるとおりですよ、知事会などでですね。持続化給付金の再給付とか、そういう世界でしょ。政府がやる、やらなきゃいけないことをやってもらうように求めていかなきゃいけないってことでしょうね。そういう雰囲気が全くないのが危機的だと。

 30万円の困窮家庭に対する給付金も、社会福祉協議会を通じた無利子融資を200万円まで借りて、なおかつ貯金が100万円未満で、所得水準が低くないと対象にならない。つまり借金をできるだけした後でないと月額10万円を3か月配るということをやってくれないと。

 で、新聞では、東京の方の責任ですけど、困窮家庭に30万円支給とかっていって平気で書いてあるけど、中身よく見てくださいよと。島根県内で確認したら、上限200万まで借りてる方、200人しかいらっしゃいません。その中で貯金の要件だ、所得の要件だっていったら、上限200人ですよ。そういう制度で困窮家庭対策をしているというふうな、そういう報道をされる報道の皆さんもよく考えないと。よく中身を見て、それが現実問題、どれぐらいの支給になるのかと。超困窮家庭で、なおかつお金を目いっぱい借りてないと相手にしてくれないという支給なんですよ。何でそんな支給の仕方になるのかと。お金がないからでしょう。4兆円の持ち金じゃあ対応できないからでしょう。だからどんどん政策が不十分なものになっていって、小出し小出し、後手後手になっていくっていう懸念が、何かもう実際顕在化してると思いますね。ともかく、やっぱり政府だけではなくて、与党も含めて、野党の抵抗も足りないような気がしますけど、国会とか政府とかが問われてる。いや、やっぱりちょっと自分たちのやりたいことだけやるっていうのは、やっぱりそれはさすがに国民の理解が得られないんじゃないですかね。というか、それで、感染症もそうだし、経済の悪化もそうだけど、それはやっぱり初期消火じゃないけど、問題が生じたときに早めに対策を講じることで問題がより悪化していくことを止めるというのは基本中の基本だと思いますけど、そういうことを4兆円の持ち金で果断にできるのかどうか。

 3か月ある中で、感染の再拡大局面がないと考えるほうがおかしい。3波と4波の間がほとんどなかった経験が生かされていない。さらにオリンピックというリスク要因もあるという中で、本当に3か月間、補正予算の編成を指示をされて、予算書で仕上がって、それで予算の審議が終わってからしか、予算が通ってからしか執行されないわけだから、そういう意味で、国会が開くまで3か月だけど、本当に補正予算が編成されるとしても4か月。4か月間、4兆円でという財務省の説明を信じられた方々の責任が問われると思いますよね。

○山陰中央新報:ありがとうございました。

○読売新聞:読売新聞の林です。

 飲食店給付の関係で、追加で1点お伺いさせてください。

 今回、給付に当たって、限られた予算の中での給付ということで、給付の要件であったり、あるいは売上金ごとに応じた給付額の設定であったりというのをされてると思います。こういう給付方法なんですけれども、知事としてどういう考え方に基づいて要件であったり給付額であったりを設定されたのかというのを少しお伺いしてもよろしいでしょうか。

○丸山知事:それは、一定の減収が生じていなければ、減収が生じてなくても給付できた休業協力金と違って、金額が限られてますから、当然減収の一定幅の、一定以上の減収という要件は必要でしょう。そして、事業規模に応じて与える影響が、受けてる影響が違うわけだから、そこは事業規模に応じた要素も入れていかなきゃいけないでしょうということです。そうですね、120万円を例に言いましたけども、事業規模を問わず感染拡大地域で6万円ですから、50万円という金額も、それを6で割ると8日分ということなので、その金額でいっても、とても及ばない支援だと思っています。大きな前進だと思いますけども、格差が埋められた支援にはなりきってないと。それは政府の支援規模が、格差を是正しようという観点がほぼ入っていないので、こういった結果になっているという認識ですよ。

○読売新聞:分かりました。ありがとうございました。


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