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5月27日質問事項

〇朝日新聞:木次線のおろち号についてお伺いします。昨日のところで、JR西日本米子支社の方から県に対して、令和5年度でおろち号の運行をとりやめるという旨の連絡があったと承知しております。県としてのおろち号廃止、運行停止に対する受け止めと今後の対応についてお伺いいたします。

 

〇丸山知事:皆さまご承知のとおり、このトロッコ列車奥出雲おろち号は木次線沿線の観光振興の重要な柱であります。県としては、地元の市町と連携しまして、このトロッコ列車の運行継続に向けて、JR西日本に対して要望していきたいというふうに考えております。おそらく、地元の市町も同じ認識でおられるというふうに思っております。

 

〇朝日新聞:県としては木次線の存続に対して市町と協力しながら、行動しておられます。今回のトロッコ列車の廃止が現実化した場合には、木次線の存続自体に対しても大きな影響が及ぶと思いますけれども、木次線の存続自体に対する立場なども教えていただければ思います。

 

〇丸山知事:これは当然、木次線を残していくと。そのために、今年度予算も充実させて、この集客対策をしています。トロッコ列車の扱いが直ちに木次線の扱いに影響するという話は、昨日の話ではありません。ただ、乗客数が減りますから、そういった意味でプラスに働かないというふうに認識しておりますけど、そういった木次線の扱いについてのJR側からの話があったという訳では一切ありません。

 

〇読売新聞:昨日の話というのは、JR側から決定事項という形で伝えられたような受け止めなのでしょうか、県としては。

 

〇丸山知事:協議したいという話ではなく、そういうふうにするということを近日中に発表すると。運行を令和5年度をもって終了するということを、近日中に発表する、という言われ方でしたから、我々と協議のうえで最終決定するとかっていう話ではない。ただ、我々はそれを押し返していくということです。

 

〇読売新聞:先ほどいろいろ木次線に関して県として予算付けをされてきたという話でした。周辺自治体等も含めて、存続に向けて努力されてきたということなんですけど、こういう形で今回、受け止めというのはございますでしょうか。お話としては、突然だったとのかな、と受け取りましたが。

 

〇丸山知事:元々、トロッコ列車については、今年度までは運行する、その後は未定だという言い方をされてましたから、そういった意味で運行を2年継続する話ではあるけれども、その後はないという、プラスとマイナス抱き合わせの話であります。後者のマイナス部分の影響が非常に大きいということでありますが、唐突感ということでJR西日本を非難すべき案件ではないと思いますけれど、我々としては避けたい、避けないといけないというふうに思っている話だということです。

 

〇毎日新聞:廃止の理由についてJRから何か説明はあったのでしょうか。

 

〇丸山知事:これは車両が製造から50年経過しているものもあり、老朽化が進んでいるので安全な維持管理が難しいという理由を言われていました。

 

〇毎日新聞:例えば代替の車両を用意する考えは一切なくて、知事からもそういうことはできないのかという発言は特になかったのでしょうか。

 

〇丸山知事:私がやっているわけではありません。

 

〇毎日新聞:それはもちろんそうだと思います。

 

〇丸山知事:はい。それはそういう連絡があって、それをどういった対応をするか、ということを我々が検討して、当然、継続を要望していくということですから、その場ですべてをお話ししているわけではありません。これは県と市町で一緒にやっていく話なので、足並みを揃えて、そういうふうに対応していこうということでありますから。新しい車両を用意してやるって言うんだったら、運行停止なんてするわけないんだから、そんな話出てくるわけないでしょう。わかりきったことだ。その話はないんです。新しい車両を用意しないから、2年後に車両が老朽化して終わる。そんな話は一切ありません。ただ、そういうことができないのかと、いうことを含めて我々は継続に向けて、JR側の努力、我々の引き受けられる努力ということも含めて、提案していかなければならない部分もあるだろうし、そういったことは幅広に検討していかないといけない。

 

〇NHK:2年継続するけど、その後はないという話の説明があったということで、所謂、事前のすり合わせ、説明がないまま、突如決まりですよ、という話で報告があったという部分に関して、県としての観光資源としても重要なものだと思うんですけど、すり合わせがないままにこういった決定がなされたということにはどのように感じているのか。

 

〇丸山知事:すり合わせが全くないわけではない。元々、運行継続は約束できませんという風に言われていた訳ですから、運行は今年まではしましょう、その後は未定です、ということだから。ずっとやりますと言ってたやつをやりませんと言ってる訳ではない。そういう状況に置かれてましたから、その経緯論で唐突だとかいうことを非難しても仕方ないだろうと。そういう厳しい状況にあるということは前々から言われていた。運行を来年度以降は約束できないと、言われていた状況なので、それを毎年、毎年、継続を求めていかないといけない立場ではありましたから。100から0になったという、話が突然来たという話ではないと思います。これ自体は大事な観光資源ですけれども、県と市町で運行に関してPR経費とか運行経費を一部助成してますが、基本的にはJR西日本が自分の事業としてやられていることだから、最終的には決定権はJR西日本にあるというものの構造なので、その考えを変えてもらうように我々として要望していく、いきたいということです。路線の廃止だって、今は1年前に届け出ればできちゃうっていう世界だから。どんな車両を走らせるかなんてことはそれ以下ですよね。なんの法的規制もないわけだから。それは運行事業者の経営判断ではあるけれども、我々からすると大事な車両の運行なので、再考してほしいという話をしていかないといけないというふうに思っています。

 

〇NHK:昨日の今日の話なので、これからとは思うのですが、確認ですが、今後沿線自治体との協議だとか、JR西日本に対しての要望はどういうスケジュール感でっていうのは、お考えありますでしょうか。

 

〇丸山知事:できるだけ早くやります。向こうも近日中に表明という話なので、表明された後でないと、対外的な決定、発表でない状況で要望なんて受けられないでしょうから。向こうの発表があったら、できるだけ時間を置かずに要望していきたい。具体的な日程はありません。

 

〇山陰中央新報:老朽化が理由とのことですけど、運行継続にはいずれにしても、車両を新しくするにしろ、新しいものを引っ張ってくるにしろ、新たなお金が発生するかなと思うんですけど、費用負担について、県としてどれぐらい、どれぐらいというかできるのかどうか。思いとして教えていただけますでしょうか。

 

〇丸山知事:いくらかかるっていう話はわからないんだから。いくらぐらいかって、答えられる訳ないし。さっき申し上げたとおり、そういった車両更新のために、県とか市町でできる範囲のことであればやるということも含めて検討しないといけないだろうと思っていますけど、元がどれくらいかかるのかとか、元々一定の公的支援があれば、車両更新していく気持ちが(JRに)あるのかないのか自体がこれからだから。具体的な数字がどうこうという話にはならない。まだ。ただ、そういうことも視野に入れて、運行の継続を要望していきたい。

 

〇島根日日新聞:県で唯一の観光鉄道になるかと思うんですけれども、これが廃止になるとすれば、整備新幹線への影響について、少し時間があればお伺いしたいと思うんですけれど。

 

〇丸山知事:観光列車は、別にほかにも、時期が未定ですけれども瑞風だったり、あめつちだったり、知ってるでしょう、全くないわけじゃない。整備新幹線とはレベルが違うので。影響はないと思います。関係ないと思います。

 

〇島根日日新聞:支線か観光鉄道という意味でも、現地について関係はないか。

 

〇丸山知事:関係はない。ただ、大本として、コロナの影響で、さすがのJR西日本も、前期は大幅の赤字という状況が、影響していることは間違いないでしょうから、そういったことについては、共通するでしょうね。運行収支が、大本が厳しくなっている。もともとコロナ、トロッコ列車とは関係ないですよ。トロッコ列車じゃなくて、JR西日本の経営状況、そのもととなっているコロナ、これが一時的なものとしても、リモートの会議とかが普及して新幹線を使った出張が減っている、新幹線の収益が減っていると。山陽新幹線でも、整備新幹線でないところでも減収が生じるということが構造的に続けば、整備新幹線、非常に厳しいですからね。コロナの影響っていうのは、一時的な影響だけじゃなくて、コロナによって恒常化する、生活が変わっていく、その影響というのは避けられない。悪い方向に働く。これ、評論家的に申し上げると。

 

〇山陰放送:県は市町村と一緒に利活用推進協議会を作って、けっこうお金を出していらっしゃると思うんですけれども、そういう中で、トロッコ列車そのものと、おろち号の運行継続とは、またちょっと別の話だと思うのですが、その辺、列車の運行継続みたいなことについての知事のご意見は。車両が変わったとしても…。

 

〇丸山知事:それは観光振興のために重要な役割を果たしてもらっている。それは同じものだとそう変化がないから安心ですけど、代替策とか、ということを考えられるんだったらそれだって考えなきゃいけない。ただ単に、その奥出雲おろち号がなくなってしまうということに比べたらはるかに状況が、観光振興の元が、残るわけだから。この車両じゃないと絶対いけないというわけじゃなくて、この車両の継続が一番いい。それが難しかったら、他のことを考えられないか、ということを幅広に考えないと。ただ単に置いてたって、なくなってしまうだけだから。観光で入り込んでいただいていた、奥出雲おろち号で入り込んでいただいていたお客さんが蒸発してしまう、という状況が一番厳しい状況なので、できればそうならないように、できるだけそうならないように、それがもし難しければ、それに近い、それを上回ってもよいが、幅広く、その影響が最小限、できれば影響がないという形で、きちんと継続してもらえたら一番ですけど。車両が新しくなったっていいんですよね。更新してもらって新しくなったっていいし。それにどれぐらいの支援が必要なのかということだって検討しなきゃいけない。提案をしてもらえるのだったら。

 

〇山陰放送:知事としてはそういうものも視野に入れてやっていかれると。

 

〇丸山知事:私は視野に入れたいですけど、JR西日本さん側から、そういうことの検討が視野に入っていかないと、我々の片思いになる。我々はいろんなことを考えていかなきゃいけない。まあ、廃止の理由でおっしゃった老朽化、安全な維持管理が難しいということが本当に避けられない状況なのか、老朽化しながら運行している車両、SLの山口号だってありますから。そういうことが本当に難しい状況なのか、できないことはないけどすごいコストがかかることなのか、そういう話も含めて、事情を伺って、本当に避けられないのか、避けられるように我々としても汗をかけることがないのか、ということも含めて。JRがけしからん、撤回しろという話だけじゃあ、ことが進まないだろうと思っています。ただ、大本の話が本当かどうか、ということはきちんと詰めなきゃいけない、ということが前提ですけどね。

 

〇中国新聞:1点だけ。おろち号は広島にもかかっていると思うんですけれども、広島県側との連携というのはお考えでしょうか。

 

〇丸山知事:ま、それは、連携していきたいですが、ほとんどの路線は島根県側ですから、我々が主体的にやっていかなければいけないだろうと、そういう風に思って連携していきたい。

 


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