5月14日質問事項
○読売新聞:まず、スタート地点とゴール地点は、もともとは観客とかは入る予定、事前の予約とかがあった形なんでしょうか。
○丸山知事:たしかスタート地点は予約受付で一定数、数字ちょっと覚えてませんけど、そういうやり方でありました。ゴール地点は、そういうやり方はしてませんけれども、通常、ゴール地点というか、市内におけるゴール地点ということで人が集まりやすい箇所であるということを踏まえた措置です。
○読売新聞:今の知事の御説明だと、あくまで実施の判断をしてるのは組織委員会だというふうなお話だというふうに聞こえますけれども、その辺、知事としては、地元の理解を得られる対応であるというふうな認識ですかね、今回の実施の判断というのは。中止と縮小が要請されていたという中で、ですけれども。
○丸山知事:理解いただける範囲内じゃないかと思います。なぜならば、感染の拡大要素をなくしたいというのが中止だと思いますけども、沿道なり、ゴール地点、スタート地点に、この要請に基づいて出ていただかないということが、そういう要請に対して、県民の皆さんから御協力をいただければ、同じような状況が生じるわけですから、そういったことで御理解、少なくとも益田市の理解は得られるということで理解しております。
○読売新聞:現在の県下、昨今、少しずつ感染症が増えている状況があるかと思うんですけれども、明日から聖火リレー、益田市に限らず、全県下で始まるところですが、現状、他県も含めて、県知事として何か呼びかけられることというのはほかにございますか。
○丸山知事:リレーに関してですか。
○読売新聞:そういうことです。益田市含め、益田市に限らずというところの部分もあるかと思うんですけど。
○丸山知事:いや、特段ございません。
○朝日新聞:今回、益田市からの中止あるいは縮小の要望を受けて、県として仲介したような形になっているかと思いますけれども、県の主体的な立場としては、益田市と同じように、中止、あるいは縮小を求める立場であったのか、それとも、あくまで益田市が要望しているという旨を伝えたのか、これはどちらになるんでしょうか。
○丸山知事:これは後者ですかね。中止の必要があれば、それは県として求めていきますので、中止の必要性が県としてあると思ったわけではありません。
○朝日新聞:あくまで益田市が縮小、あるいは中止を求めていたということを伝えたという認識でしょうか。
○丸山知事:地元の、我々も益田市の協力をもらいながら、実行委員会、市長会に入ってもらって、地元市町村の協力を得て、実行できている立場ですから、そういった益田市民の気持ちを代弁して、市長さんがおっしゃっているということについて、それはきちんとした対応しなきゃいけないだろうということで、それで組織委員会と協議をしたということであります。
○朝日新聞:益田市の要望について、詳しくお伺いしたいんですけれども、中止あるいは縮小ということで、これは、まず、中止は公道中止を指すということでしょうか。
○丸山知事:いや、代替措置とかまで考えておられた提案じゃないと思いますよ。ランナーの方をどうするかという観点はなくて、それで、ともかく感染拡大要素の側面がゼロじゃないわけですから、それを排除したいというお気持ちが出ていたと思いますけども、何せ前日の話ですから、代替措置が組める状況でもありませんし、そういう、他県で行われているような工夫ができるもう時間はありませんから。そういった中で、間を取るということでいくと、我々で、県知事と市長として、県民、市民の皆さんにそういうお願いをするということで、そういう懸念を小さくしていくという対応は可能ではないかというお話をさせていただいて、県として協力して、そういうことを呼びかけていこうという結果になったところであります。
○朝日新聞:つまり、今朝、市長から、益田市長からあった要望というのは、感染予防の観点から、何らか中止だったりとか、縮小することを求めてほしいというような内容だったということですか。
○丸山知事:そういうことです。
○朝日新聞:もう1点、松江市のほうでもクラスター認定されている事案が1件ございます。こちらに関しては沿道での制限ですとか、そういったものについて呼びかけたりとか、あるいは組織委員会に求めたりということは特にはされないんですか。
○丸山知事:ないですね。全国的に見れば、クラスターが起きたのでという対応をしてたら、どこも公道を走れなくなっちゃうでしょうから、そういう市民の皆さんの懸念は十分に理解いたしますけども、組織委員会として、それに対応するのは難しいというのも、これも理解できるところでもありますから、なかなか両方にとって100点というのは合致点がないので、50点かもしれませんが、それに近い対応をどうやったら我々のできる範囲でできるかという工夫を考えてみたというところであります。
もう一つ言うと、益田市のクラスターについては、完全に利用者が特定できていないために、この店舗名を公表させて、お店の御了解をいただいて、店舗名を公表して、そして、検査等を呼びかけているという状況でありますから、そういった状況と、松江市については、クラスターではあるものの、お店の利用者というのは特定できていて、個別に保健所から連絡を入れる形で対応ができているという、クラスターの中身も違いますから、そういった意味で、益田市と松江市を同じように扱うということの感染対策上の必要性も差があると考えております。
○山陰中央テレビ:無観客での会場の聖火リレーということですけども、それでまたその会場で何か設置されたりとか、特段の何か準備とかというのは予定はあるんでしょうか。
○丸山知事:いや、多分入れないようにするということだと思いますけど。ただ、公道とかだと、道の歩道とかだと、それは入っちゃ駄目だと言えませんから、入れないようにできるところを入れないようにするという扱いをするということだと思います。
できれば、ちょっと具体的に、益田市なり環境生活部に具体は聞いていただければというふうに思います。
○山陰中央新報:沿道での応援を控えていただくという表現がありましたけれども、これは、道路に出ていただくなという。
○丸山知事:そういうことです。
○山陰中央新報:もし来られた場合は、どういう措置を取るんですか。
○丸山知事:それは控えてくださいというふうに警備員さんに言ってはもらいます。ただ、強制はできません。
○山陰中央新報:そうした場合、やっぱり県民の皆さんにはライブ中継なんかも利用してもらいながら、応援してくださいということですかね。
○丸山知事:そういうことです。これはあくまで要請ですから、100%聞いていただけるかどうかは、これは分かりません。それはもう、この感染症絡みの物事の場合は、罰則つきでやれるケースもありますけれども、それは相当深刻なケースですから、基本はこちらがお願いをさせていただいて、御理解いただく行動に期待するということでありますので、沿道の観客がゼロになるかどうかというと、ゼロにならないかもしれませんけれども、ともかくそういった状況に近づけていくということで、益田市長さん、市民の皆さんの懸念をできるだけ小さくしていくという努力をお互いしていこうという考え方であります。
○山陰中央新報:無観客だったりとか、沿道で聴衆に出ない要請をするというような格好になって、益田市については、何というか、機運の醸成というか、難しいのかなと思って、今、全国的に感染対策を取りながら、それから、五輪に向けた機運醸成のためのリレーをやるというところの違和感というか、整合性みたいなところが若干問われてるのかなと思うんですけれども、その辺、知事はどのようにお考えでしょうか。
○丸山知事:この聖火リレーの事業効果をどういうふうに評価するかというのは、私も共同事業者、共同実施者かもしれませんけれども、全体を統べておられる組織委員会がどういうふうに評価されてるかということになりますので、それを伺ったことはありませんけれども、少なくとも所期の目的のようにはうまくいってないんだろうと。ただ、県知事の側の立場として申し上げると、島根県の場合は、これまでに比べると感染は拡大していますが、全国的に見れば低い水準で抑えられているほうであって、特に感染拡大に対応すると、急拡大に対応するということという大きな仕事をしながら、この聖火リレーをどういうふうに扱うかということを同時に処理しなきゃいけない立場に置かれた知事さん方は、本当に県庁全体として大変だなという意味で、負担になっているというのは間違いないというふうに思いますから、それは組織委員会が直接担当されるわけじゃありませんが、感染拡大地域でこれから、これまでのところもそうですけど、直近の感染の拡大を踏まえて、組織委員会と協議しながら、どうするかということの調整に追われなきゃいけない県知事さん、県庁のスタッフの皆さんというのは大変だなと思います。例えば、理屈ではどっかあるんでしょうけど、二条城が駄目で、スタジアムがいいとかって、何かもうそんなことを言われると、何かもう本当にかなわんなというふうに同情しますね。どっちが大事かといったら、それは県知事の立場からすると感染急拡大に対応するほうに全力を振り向けたいというのが本音でしょうから、なかなか2つを、感染急拡大地域でこの聖火リレーの話と、一番大事なこの感染拡大をどうやって抑えていくかということを両立する、両方やんなきゃいけないというのは、ちょっと後者の仕事からすると重荷になっているというのは間違いないでしょうね。
○山陰中央新報:このコロナ禍で聖火リレー、五輪賛否もある中での聖火リレーの役割、目的というのはどのようにお考えでしょうか。
○丸山知事:いや、それは組織委員会に聞いてください。私は自分の頭の中でそういうものを整理するのが自分の仕事じゃないんで、協定という中で、島根県として約束したことをやる立場という要素が強いので、全国、全体としてどういうふうな事業効果を狙っておられるかということに答えられる組織委員会に聞いていただかないと、私オリジナルではちょっと答えが難しいなというふうに思っております。
○山陰中央新報:所期の目的がうまくいってないとおっしゃられた、その所期の目的というのはどういうことでしょうか。
○丸山知事:普通に考えて、大本である五輪についての賛否が分かれるというか、通常の数字だけ見ると、予定どおり実施ということを望まれる方が極めて少ない、そうすべきじゃないという方が多いという中で行われる聖火リレーというのは、所期の目的である開催の機運を国内で高めていくという方向に、プラスでいうと、プラス100を狙ってたとすると、プラスの幅はちっちゃくなっているでしょうし、五輪開催について、強く反対される方からすると、反発、こんなことやってる場合かという反発も実際にあるわけですから、マイナスに働いている部分はあるでしょうから、そういった意味で、平常時であれば、開催の機運を高めるというイベントとして企画されたものだと思いますけれども、コロナ禍で、今のこの状況の中での開催というのは、思うように盛り上がってないということでしょうし、場合によっては、トータルとしてどう見るかは別にして、人によっては、こんなことやってる場合かという気持ちをより強くさせてしまうという効果もあるでしょうから、これはコロナの感染拡大を想定していなかった当初の段階に比べると、狙っていた効果というのは、それは小さくなっているのは間違いないでしょう。これは都道府県知事としてというよりは、普通に一国民として見て、そういうことじゃないかと思います。
○読売新聞:すみません、もしかしたら益田市のほうに聞いてくれというふうに言われちゃうかもしれないんですけれども、今回、県としては中止とか、縮小の必要性があるという、積極的にあるという考えにないという上で、組織委員会とお話をされたというお話なんだと思うんですけれども、益田市の側は、今回どういう背景があって、中止とか縮小の必要性があるというまでは知事に要請されているということなので、なぜそういう必要性があるという・・・。
○丸山知事:市民の皆さんの不安があるというか、強いということじゃないですか、普通に考えれば、市長さんが言われるわけですから。一般論としてはそういうことだというふうに思います。組織委員会といろんな話をするのは県ですから、我々、組織委員会と中止検討以前からお話をしていますし、中止検討以降も話をしていますので、なかなか中止ということを認めてもらうということにはなりにくいだろうなという相場観が我々にはありますので、それを求めていったとしても実現可能性は低いだろうというふうに思っていたということが益田市との違いです。益田市のお立場というのは、常日頃、別に組織委員会とコミュニケーション取られているわけでもないわけですから、そういう見立てよりは、市民の皆さんからの声とか、そこは想像ですけど、不安とかに応えなきゃいけないという思いが強くて、それを我々にも伝えてこられたということだと思いますので、それはそれで自然なことだと思いますから、組織委員会もなかなか、この水準で公道中止としてしまうと、なかなかほかとの並びといいますか、これまでやってきた流れとの扱いで、公平、不公平が生じると、不公平になりかねない、今後の聖火リレーの実施に大きく影響を与えるって考えられて、認めにくいというのも分かりますし、だから、間を取って、どこができるかということをお互い、益田市長さんと相談をして、こういう対応をさせていただいたということであります。誰が合っていて、誰が間違っているというわけでもない、立場がそれぞれ違うからというふうに私は理解しています。
○中国新聞:無観客というのは県内では初めてだと思うんですけども、率直に、益田市でこういうことになったことについて、率直な受け止めをお願いします。
○丸山知事:いや、別に、状況に応じて関係者が何が一番いいかというふうに相談した結果ですから、残念だとかというふうには思いませんし、楽しみにされてた方が入れなかったというのはありますが、ストリーミングですかね、ライブ中継もありますので、別の視聴の仕方、リアルじゃない視聴の仕方はありますので、そういった形で、代替策があると。片や、中止にしてしまうと、この直前のタイミングで聖火ランナーの方に代替策が講じれるかというと、代替策はないので、今回の決定で御迷惑をかける方は確かにおられますけれども、ほかの選択肢をやりますと、より大きな影響が生じるということですから、率直には、致し方ないんじゃないかというところでしょうか。
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