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4月6日質問事項

○丸山知事:去る2月17日に表明いたしました島根県内の聖火リレーの実施について、中止を検討するということを表明いたしましたが、その内容につきまして、今後の方針を固めましたので、ご説明させていただきます。一昨日自民党の二階幹事長から、足らざるもの、足らざることがあれば、補正予算等編成して対応していくといったコメント、表明がなされております。こういった現状で不足している対策を講じていくということ、この検討がなされるという状況でございますので、そのなかで、島根県として、また、同じような状況にある34道県知事が求めております、感染が必ずしも拡大しているとはいえない地域に対します、この飲食業の支援を盛り込んでもらう必要があるという状況でございますので、この政策の実現にマイナスの影響を及ぼしかねないこの県内の聖火リレーの実施をしないという判断については見送ることといたしまして、一定の改善事項を組織委員会に要請したうえで実施するという考えでございます。改善事項といたしましては、本日午後に組織委員会の布村副事務総長と面談をいたしまして対応を検討が可能と回答をいただきました。聖火リレーにおけるスポンサー各社の車両のこの音声といいますか、音量等を音楽イベントに近いような形で、この展開をされております、この内容について私から改善を要請しまして、副事務総長からは各社にその意向を伝えて協議をしたいという回答をいただきましたので、その改善を待ちたいというふうに思っております。結果的にその内容のいかんによって、中止をまた考える可能性があるのかということについて申し上げますと、経済、今後の補正予算との検討にあたって、盛り込んでもらうということのためには、現実問題としてその回答内容が十分なものではない、仮にしたとしても、聖火リレーを中止するという選択をすることは、県内の飲食事業者、また関係の事業者にとってのプラスの影響を及ぼさないという考えに基づいて、その善処を待つというスタンスでございます。私からのコメントは以上でございますので、ご質問を受け付けたいと思います。

 

○山陰中央新報:2月の知事の問題提起の際に、知事は現状が改善されない限り、開催すべきではないというふうにおっしゃっています。先ほど二階幹事長の発言のこともありましたが、現状はまだ何も改善されていない状況が続いているなかで、この判断に至った経緯とかもう少し詳しく教えていただきたいです。

 

○丸山知事:現状はまだ改善されておりませんけど、現状が改善される見込みであり、足をひっぱるのは適当でないという判断に基づくものであります。

 

○山陰中央新報:この2か月間、実際政府の動きはなかったと思いますが、この進展具合について改めて知事としてどう受け止めておられるか考えを聞かせてください。

 

○丸山知事:2月17日以前から、全国知事会の中では、感染非拡大地域についても飲食自粛の流れが強まって深刻な状況にあるということについては、知事会の緊急提言等で盛り込んでいただいておりましたけれども、それに加え、34県の、諸事情がありまして私と知事会長である徳島県知事は入っておりませんけど、実質的には36道県だとは思いますが、34道県の知事、大分県の広瀬知事、鳥取県の平井知事が中心になられて要望を取りまとめていただいて、政府、そして与党に働きかけていただくことができました。そういった流れを受けてだと思いますけど34道県、36道県の与党の国会議員の先生方にも各県から働きかけをしていただいておりますので、そういったことをうけて与党で、そういった問題意識をもっていただける状況になっているということについては、今後の補正予算の検討の中で十分に生かしていただけるのではないかというふうに思っております。

 

○山陰中央新報:先ほど国会議員とのやりとり、補正予算等の編成だったりとか選出国会議員の言及だとかありますか。

 

○丸山知事:補正予算の編成は、政府が決められることで総理が当然決められることであとは与党の中の議論というふうに伺っておりますし、その中で、県内選出の国会議員には飲食店の支援を盛り込んでいけるように一生懸命汗をかいていきたいとお答えいただいております。

 

○山陰中央新報:聖火リレーについて、知事が考えを変えられたということについて国会議員の先生方はどういうふうに

 

○丸山知事:正直に申し上げますと、国会議員の先生方と話しているうちはまだ確定させておりませんでしたが、そういったことで条件つきで容認という説明をさせていただきました。ただ、現実問題として、先生方との議論をよく反芻して、仮に政策として実行していただいた後に、私が仮にリレーの中止といったことを執り行ってしまいますと、次の感染拡大で同じ問題が生じることが十分考えられますので、そういった場面における支援の妨げになりかねないということも含めて今後の感染拡大局面で同じような状況に、感染非拡大地域がおかれる局面を考えたときに、聖火リレーの中止といったことを事後的に行うこと、究極的に、私の立場ですと、島根県民のためにプラスにならないだろうということで、そういった考えをまとめたところであります。

 

○読売新聞:冒頭のご発言を確認させてください。今日の組織委員会とのお話の中で、先方からは知事が求めているスポンサー車両の演出の縮小を含めた対応について検討するというお話しがあったと。それを踏まえて知事としては、今後、それについての具体的対応はまだどうなるかわからない現状だけれども、実施される方向でお気持ちを固められたということで間違いないでしょうか。

 

○丸山知事:はい、改善と言いますか、検討するという回答をいただいたのは、演出、音の問題ですね。音楽イベント的な中身が変えられるかどうか、音量を含めてそういったものが非常に音楽イベントを公道上で展開しているようにも聞こえるものでもありますので、そういったところについての、そういった内容をいろんな自粛要請を県民の皆さんにお願いする立場である島根県知事として、例えば、おそらく、今月末からのゴールデンウィークで感染拡大地域からの帰省について、自由にという訳にはいかなくなる、そういったプライベートなことについての自粛の要請をしていかなきゃいけなくなるといったことも含めて、いろんな自粛、県から言われた、県知事から要請された自粛に加えて、自ら、地元の行事等を感染リスクがあるのでということで控えておられる、大きな大きなイベント、各市町村等で毎年行われていたイベントもまた今年も中止になるものもあるでしょう。そういった中で、聖火リレーというだけで、こういうことができるのかと、いうふうに思われないような内容にしてもらいたいと。そして、合わせて、私は島根県民全部の気持ちがわかるわけじゃありませんが、エンカレッジする、オリンピックを盛り上げるという主旨はよく分かるけれども、今のような内容のままですと、少なくともスポンサー各社のなされようについて、県民のみなさんが必ずしも好意的に受け止められないという可能性もある。広告費、宣伝費としてやられている各社としては内容だと思いますけども、それがプラスに働かないのではないかと。そういった内容も含まれるんじゃないかと、いうことで、そういった意味で盛り上げたいという気持ちはよくわかりますけどもそれが各社の業績とかも含めてですね、その両者がバランスを取れるような形に島根県内ではならないんじゃないか、今のままだとならないんじゃないかということを指摘させていただいて、その指摘をスポンサー各社に伝えて対応を協議したいという回答をいただいたというところであります。車列の削減ですとか、スタッフの削減については、これはスポンサー、究極は資金提供等を含めた聖火リレーが実施できている財源を拠出してもらっている各社との契約内容の根幹にかかわるので、それを削減することは難しい、それを削減してしまうと聖火リレーの実施自体が難しくなるというお話で、工夫とか改善という範疇を超えるので、その点については現状のままで行かせてもらいたいというお話でした。

 

○読売新聞:知事としては、すいません、多分公の場ではまだ述べられてないかと思うんですが、ご説明いただきたいんですけどれも、今日の組織委員会さんに求められたこととしては、車列の削減とスタッフの削減とを求められていたと思うんですけど、それはそういう認識でよかったでしょうか。

 

○丸山知事:それは求めて、そこのところはスポンサーとの関係での根幹に関わる事なので、そこの要望、私からの要請に対して対応することは難しいということで回答をもらったということでありますから、受け止めてもらったところが音の問題、というところであります。

 

○読売新聞:知事としては、その音、いわゆる演出の関係で制限してやるということで納得されている状態でございますか。

 

○丸山知事:改善を求める立場でありますけども、強制はできませんから、対応可能な範囲で対応してもらう、対応可能なのに対応してないんじゃないかと思うところは求めていかないといけないですけども、スポンサーとの契約の根幹にかかわる部分をオミットしようということが対応が難しいということであれば、それは致し方なしというふうに受け止めたところです。

 

○読売新聞:分かりました。先ほど来、飲食店支援の関係のお話は何点かしていただいていると思うんですけれども、もう一つの条件として第三波の検証と再発防止ということも求められていると思いますが、現状、政府とかの対応についてその辺はどう評価されていますでしょうか。

 

○丸山知事:十分だとは思いませんが、特に東京都、オリンピックの関係は、東京都が一番大事だと思います。例えば、先日25日の会見で申し上げましたが、確か、第3波の最大確保病床は5000床に対して、実際の最大値は3000、3000床ちょっとだと思いますので、2000床弱が実際には収容できなかったということが、なぜなのか。東京都だけではないですが、そういうことが改善されないと、それがはっきりしないと確か500床から600床追加されてますけど、実際問題、実質稼働しなかった意味が問われる状況にありますので、病床の受け入れができなかった、理由はなぜなんだろうということ。同じ問題は宿泊療養施設にもあるはずです。3000床できると言っていたことができなかった。それはなぜか。しかたないことなのか。改善をして数字を増やすことを確認をして、対応していかなければいけない。政府も含めてなっていない。病床を無駄にという、それから厚生労働省の通知も一つですけど、もともと、予定された数からスタートしないと、ベースがないともっと実務的に、これは私が想像するに、スタッフの問題、ベットが何床あるか、それを増やしていくスタッフがどれだけいるか。感染が急増すると入院患者さんは、軽症の方は自宅療養とか宿泊療養施設に行かれるので、入院患者さんは中等症だとか、軽症であっても重い部類となってくると、人手が想定より多くかかります。高齢者施設のクラスターがあって受け入れる場合は、病院の中で介護的な要素があり、想定よりも人手がとられる。感染が拡大する局面では、人員の関係で母数が小さくなるとすると、症状の重さが、相対的にあがってきた場合5000床となり、検証がいると思います。なぜか、病床の埋まり方、そうすると、5000床あって、3000床は4割あるという話なのか、それとも3000床しか無いのか、3500床あって3000床なのか分母が小さくなり、実際に提供できるベットの数が多くなるのであれば、その本当の逼迫した状況が伝わらないと思います。住民の皆さんに対しても、そういう改善をしていかないといけないと思います。そういったところが進んでいるように見えません。改善していかないと、ベット数をもっと増やしていくことは、誤ったメッセージを与えることを含めて、検討はいると思われます。これは学者さんに疫学、医学的に判断してもらい、病院の現場で何が起きたのか、なぜうちは10床受け入れると言って、5床しか受け入れなかったのか、個別に実務的に確認していくとか、解明できることなのか、何とか委員会とか、何とか会議とか作らなくても実務的にできると思いますので、早くやられて、早く改善することがあれば、改善した方が良いと思います。私は、感染症の専門家ではないですが、行政実務の立場として、実務家としてもっとできることがあるのではないかと、私が知らないだけかもしれませんが、顕著に進んでいるように見えないということです。

 

○読売新聞:追加でお伺いしたい。先ほど、感染対策が十分でないとの指摘だったと思うが、飲食店支援の分野でも追加の経済対策の検討中とはいえ、感染拡大地域の飲食業の支援を求めてこられてきたことはまだ具体化していない状態で、聖火リレーは対策をした上で実施しますとの話だったと思うが、知事の中では、政府の具体的な対応がなかった中で、折り合いはつけられているか、思いはあるか。

 

○丸山知事:当初申し上げたことより、達成度合は当然低いと思っている。それは認めざるを得ない。ただ、そのことをもって、聖火リレーを中止するということが、私が県民から求められたことの実現にプラスに働くのかどうかと考えたときにプラスに働かないのでそれは避けるということであり、セカンドベスト、ベストな状況ではない。県民のみなさん、飲食業者のみなさんの期待に応え切れていないということは認めざるを得ないし、今後、私自身も他の議員さん方と連携し、また国会議員の先生方と連携して、汗をかいていかなければならないという状況。

 

○NHK:これまでも、聖火リレーのスポンサーが前面に出ているような、宣伝が中心になっていることについて、疑問な点とか問題提起されてきたと思う。今回の組織委員会からの回答では、音量についての改善はあったが、車両自体を取りやめるとか宣伝の部分を大きく変更するというような回答がなかったが、どのように感じているか。

 

○丸山知事:私自身は、要請したので、そういった形のほうが、感染対策としていろんなことを県民の皆さんにお願いする県知事として実施するイベントの内容としては、商業的要素はできるだけ少ないほうがいいという思いでそういうことを申し上げた。ただ、あちらの立場はコマーシャルベースで物事を運営している。お金を集めてスポンサーに手を挙げていただいて、そこで提供していただいた資金なり物資などで回さないといけない。向こうは向こうの事情がある。それを私の立場だけで私にとってのベストな姿をやらなきゃ絶対だめだというのは酷だろうと思うので、両者の接点を合わせなきゃならないという意味では、私の、感染を抑えていくために、県民の皆さんに対していろんなお願いをし続けやすい内容としてベストかどうか、ベストではないが、都道府県と実行委員会と両方でやっていく事業であるから、こちら側の事情だけで物事を決めてしまう訳にもいかないという意味では、折衷案というのは否めない、それはご指摘のとおりだと思う。

 

○NHK:もう一点、聖火リレーが今も実施されている中で指摘されているのが、いわゆるノベルティグッズの配布、車列が走ることによる密集だったり、感染リスクというのがあると思う。音量は下がっても、車列自体が存在する中で、リレーを実施されていく中で密集対策、感染対策はどうするか。

 

○丸山知事:県民の皆さんに怒られるかもしれないが、島根県内は、感染者数が抑えられているので、保健所が逼迫しているわけでもまだない。病床使用率も数パーセントという状況であるので、正直に申し上げて、県にとっては大きなイベントだが、他県でできているレベルのことは、いろんなイベントもそうだし、いろんな業務もそうだが、感染ゼロは無理だと思う。感染者は発生しうる。社会活動をしているということはつまり感染リスクはゼロにはできない。他のイベントもそう。我々が経済活動なり仕事をする上でも、感染をゼロにはできないので、そういった中で発生する感染リスク自体の対応する能力というはあると思っている。その代わりに感染拡大しないようなワクチンの対応が、宿泊時の飲食の仕方とか、そういったことから徹底していただくということにしているので、イベント参加者、スタッフ側の管理をきちんとしてもらった上で、数百人に来てもらうこと自体で、大きな感染リスクを負ってとは思わないし、仮に感染したとしても、島根県で対応できる範囲内だと思っている。5月の30日に第71回全国植樹祭を予定しているが、そういったイベントを我々としては実行できる自信を持ってやっているので、そういった意味では対応できる範囲内だと思っている。密集対策は、名古屋のようなことは島根で起きないと思っている。その代わり歩道が狭いとかそういった設備面は、都会ほど恵まれていないので、そういった中で、警備等を通じて蜜回避をしていく。一番メインのスポンサーの前の車列で、蜜回避を呼びかけてもらうということを通じて、車側からの呼びかけ、我々の警備等での呼びかけを通じてできるだけ回避していきたいと思っている。

 

○NHK:最後に一点だけ、組織委員会の今日の回答としては、スポンサー四社との改めて改善について協議をされたということだと思うんですけれども、改めてスポンサー四社に対しては、こういった申し入れがされてきた中で、どういった判断を望まれますか。

 

○丸山知事:私もちょっと勉強不足だったですけれども、スポンサーの皆さんの思いは盛り上げたいということ。これが、想定外の感染、コロナの感染、コロナというものの国内への波及と国内での感染拡大という状況を通じて、両立が難しくなっているということでありますけれども、我々としても、いろんな企業イメージとの兼ね合いでいくと、私からすると、東京とかの大きな道だと、いわゆる生活雑音みたいなものは大きいので、大都市部で音量が高く必要だったり、非常に高い音が必要だったりというのはあるかもしれませんけれども、そういった度合いは、島根県内は相対的に低いので、そういった中で大都市と仮に同じような音量だったり、呼びかけだったりされますと、少なくとも私からすると、県民の受け止めは企業イメージにプラスに働かないんじゃないかと。もっと穏やかな内容の方が、呼びかけとの関係ではね、エンカレッジするっていう、盛り上げるという関係で難しいですけども、あまり静かにはできないかもしれませんけれども、今、皆さんの事前に会見前に見ていただいた、前橋のようなものが県内で展開されると、それは盛り上がるというよりは、必ずしも盛り上がらないのではないかということと、企業イメージとしてプラスに受け止めてもらいにくいんじゃないかということを含めて、土地柄なんでしょうけれども、若干、都市部での若い方向けの音楽の選定であったり、音量であったり、そういったことですから、全体として、構成し直すのが難しいんだとすると、音量を抑えてもらうとかですね、いろんなやり方があるかもしれませんけれども、そういった工夫をしていただくのが、県民にとっても、スポンサー各社にとっても、WINWINなんかじゃないかと思いますんで、そういった検討を、都市部と違った状況を踏まえた検討をしていただきたいなと、そういうふうに期待しているところです。

 

○NHK:ありがとうございました。

 

○中国新聞:先ほどの質問の関連になるんですけれども、当初は、地域の飲食店支援が実施条件のスタートだったわけですけれども、今回このタイミングで、なぜ今スポンサー行列の制限ということが容認の条件になってしまったのかというのを改めて教えていただけますか。

 

○丸山知事:これは、今、1か月後に実施する、5月の15、16に本番が予定されている、その1か月前に、それまでに判断するというふうな、これはランナーの皆さんに準備していただくこととの兼ね合いで、1ヶ月前に決めなきゃいけないだろうということで、そういったスケジュールで考えておりましたけれども、今回、残念ながら、全国的には感染拡大局面というタイミングで、物事を決めていくということになりましたので、そうなりますと、やはり、感染拡大局面でいろんな自粛をしている中で、またはいろんな活動に伴う感染拡大を危惧する中で、県民がですね、行われるイベントを実施するにあたっては、お祭り的な要素とかフェスティバル的な要素というものが今の状況ですと、中々1か月後どうなっているかわからない中で、県民の皆様に受け止めてもらう、これはスポンサーの皆さんにとっては、スポンサーのイメージにつながりますけれども、我々からするとこんなことは許されるのに、我々はこんなことも我慢しなければならないのか。聖火リレーが私たちは共同主催者になるので、県がこういうことをやっておきながら、県知事がこういう内容をやっておきながら、県民に対して県知事はこんな我慢を強いるのかという局面が想定されますので、やはり県民の皆さんにいろんな自粛を通じて、感染抑制をしていただくという立場で、主催者の一人となる以上はそこのバランスを取らないといけないというふうに考えたところであります。島根県内の感染が比較的低位に抑えられているのは、行政の努力というよりは、県民の皆さんがいろんなことを慎重に行動していただいている。これは行政からのいろんな要請、年末年始には帰省については慎重に判断してくださいとお願いしました。どうしても避けられない場合には、帰ってくる2週間前は慎重な行動をしてください、それに自信がない場合にはホテルを借りてください、家の中でのトイレ、お風呂、洗面、食事を共有することというのは、一番感染リスクが高い場面なので、感染リスクが懸念される場合には、実家で寝泊まりするのではなくて、ホテルを借りて、日中だけ実家に顔を出してもらうというようなことも含めてお願いをしているんです。そういうことを通じて、島根県は、実は12月と1月の感染者総数はほぼ同じです。ですから、年が明けて年末年始の人の移動に伴う感染の増加はほとんどなかったわけですので、プライベートに渡る規制の自粛はどこも共通ですけれども、今は飲食も、県外で飲食してきた場合には2週間は控えてくださいというお願いもしていますし、プライベートに渡るいろんなお願いをして、それを真摯に聞いていただいているので、感染が抑制されている。いろんな行事も慎重に考えてもらって、これは県知事から具体的に要請されなくても、自粛なり、配慮されて感染を抑えてもらっている。島根県内は、高齢者施設でのクラスターがまだ発生していません。これは県知事から要請するのではなくて、自発的に法人側から職員の皆さんに対して、ご家族も含めて県外との行き来があった場合には出勤を何日間自粛してもらうというふうな、厳しい対応をしてもらっているおかげなんです。そういった公私に渡る、いろんな私が知らないような協力も含めてしていただいて成り立っている感染抑制なので、こんな努力を自分たちがしているのに、オリンピックだからといって、聖火リレーだからといって、こういうことが許されるのか、こういうことを県がやるのかというふうに思われるっていうことは私からすると最大の懸念事項でありまして、そこのところのバランスをとれるものはとっていきたいということで要請させていただいたところです。

 

○中国新聞:すみません、関連なんですが、リレーの善処を待つということなんですが、時期的なことを先ほども5月の本番を控えているわけで、最終的な判断というのは時期的にはいつごろを考えてらっしゃるのかというのと、善処がなされない場合はどうするのか、その二点を。

 

〇丸山知事:期限は特段付しておりません。今日お願いしたばかりなので。いずれにせよ、回答が不十分だと評価をしたところで、リレーの実施の可否、実施しないという判断はしませんので。これが組織委員会なりスポンサーさんの善処を待つと。これが、それをやられることっていうのは、申し訳ないですけども、先ほどもブランドイメージである、その企業としての、その広告の評価として、私なりの見解で動いてますので、そこらも含めて自分でそういうマイナスの要素も含めてやられるということは仕方ない。という考え。

 

〇フリーランス田中:フリーランスの田中と申します。よろしくお願いいたします。国民の関心が高いんで念のためもう一回確認させてください。聖火リレーは、これまで知事は中止の方向だったけども、それを撤回して条件付きで実施するということでよろしいでしょうか。

 

○丸山知事:この段階で実施をすると。

 

○フリーランス田中:実施するということでよろしいですね。条件付きが、その条件が満たされない場合でも実施しないという判断はしないか。条件が満たされなくても。

 

○丸山知事:善処をしてもらうというのを期待しますけども、善処が十分かどうかという評価は特段せず、この数字はだいたいだめだとか、そういったことの評価はしない。

 

○フリーランス田中:非常にもう、条件はゼロ回答であっても実施しないという判断はしないということですね。

 

○丸山知事:そういうことです。

 

○フリーランス田中:二階幹事長から連絡があったといいますが、

 

○丸山知事:連絡ではなくて報道です。報道。一昨日、一昨日の発言、についての報道。

 

○フリーランス田中:二階幹事長の、それを受けてですか。それを受けて知事は決断したのですか。

 

○丸山知事:はい。

 

○フリーランス田中:補正予算を盾にとられたのか。

 

○丸山知事:いえ、私は個別に政府筋と話したことはありません。私はこの補正予算、私らができる予備費の執行を求めているんですけども、予備費か補正予算しかないわけですよね、大規模な支援になるはずです。そういうことでいくと当初予算で盛り込まれた予備費かまたは補正予算の中でこういった支援を実施してもらうしかないというわけです。

 

○フリーランス田中:それが決め手となったということでよろしいでしょうか。

 

○丸山知事:はい。

 

○フリーランス田中:はい、分かりました。ありがとうございました。

 

○フリーランス横田:フリーランスの横田一ですけども、五輪開催によって東京から全国各地に感染が広がって、数兆円規模の損失をもたらす恐れがあるということを知事おっしゃっててですね、だからコロナを抑える対応能力向上がない限り、五輪に反対するという、根幹の考えは変わってないという理解でよろしいでしょうか。松江市長はですね、五輪開催の決定権はIOCにあって我々にはないんだから受け入れるしかないという五輪開催絶対論みたいなこと言っているんですが、その考えとは一線を画すと、同じ仲間ではないという理解でよろしいでしょうか。

 

○丸山知事:一番コアなとこですけども、今の私の認識は、島根県知事として賛成・反対を言っても致し方ない状況だと。もし、これは最終的にはIOCが決定されるんですけども、実施、実際の実行は、開催都市である東京都を中心に、そして、政府、組織委員会、JOCですね、がやられるわけなので、そういった方々に我々が懸念しているような状況がないよう、生じないように最大限努力してもらいたいし、というふうに求めていくしかないと。お願いしていくしかないと。やるって決めたらやるとか、まあやらないと決められるのかもしれませんけども、やるっていうふうに決めて、進まれている現状では、そういう懸念が現実化しないように、きちんと対応してもらうことを求めていくしかないという立場、考えであります。

 

○フリーランス横田:当初は、島根県民の命を守るために、東京から感染が拡大する恐れがある五輪開催と第4波が重なってですね、だから物申していくんだと、県民の立場で五輪開催ありきではなくて、条件をつけると、対応能力が向上すると見極めるというお考えだったと理解しているんですが、それは変わらないというわけじゃないんですか、もう五輪ありきで受け入れるという立場に変わっちゃったんですか。

 

○丸山知事:五輪ありきでものが進んでいく状況では、開催をするために、することと並行して、感染対策を強化してもらわなきゃいけないというように求めていく、ということですね。

 

○フリーランス横田:では並行して求めて対応能力のアップが間に合わなかったら、反対するという立場と理解してたんですが、そうじゃないと、開催してですね、数兆円規模の対策費がまたかかってですね、決定権をもつIOCは一銭も払わないと、日本国益を損ねるような事態を招くというような明々明らかなわけで、それに対して丸山知事は、一石を投じたので全国に注目されたと思うんですが、その考えを変えられたんですか、変えられないんですか。

 

○丸山知事:五輪開催について、賛成、反対を申し上げることは控えるということであります。やる人たちがやるということであれば、やるべきことをやってもらうと。

 

○フリーランス横田:政府筋からの圧力に屈したと世の中的には見えるんですが、政府から出入り禁止になったということもおっしゃってましたが、どんな圧力、働きかけがあって、今のお考えに変わられたんでしょうか。

 

○丸山知事:なんの圧力もありません。どちらかというと私の経験、実際の状況は基本的には、なんて言うんでしょうか、無視された形ですね。客観的にいうと。別にああしろこうしろとか、こうしないとこうするぞとかは別に言われてません。私は私なりに周りの動き方、物事の進捗の状況、34道県、都道府県、知事会からの要望に対して、政府はどういうふうに対応されるか、34道県知事の、政府与党の反応に対して、どういうふうな反応だったのかというのは、随時教えていただきながら、そういった状況の中で自分がどういうふうな、県民の健康と生活を両方守んなきゃいけないという立場から、どういうことをやることが県民にとってベストかということの判断を、その時点その時点でしていくなかで、そういう状況になっているということで。非常に、私に対しての個別のアプローチとか色んな働きかけがあったわけではなくて、私が周りの状況、自分の周りで起きている状況を分析したうえで、判断したことです。

 

○フリーランス横田:すみません、最後に、何故、無視されても、主張を続けなかったのかという点が、未だすっきりこない、理解できないのですが、考えを変えられた、変節したというふうにも捉えかねないと思うのですが、そこの心境の変化、考えを変えた決定的要因は何だったのか、説明、教えて頂きたいのですが。

 

○丸山知事:私が、一番に考えないといけないのは県民の生活、特に今の現状ですと、色濃くマイナスの影響を受けている、県内の飲食事業者、またその関連の事業者の支援をすること。それは県財政では限りがある、政府からそういった支援を引き出すということでありますので、そのために何が一番いいのかということを考えた。

 

○フリーランス横田:当初は感染拡大で盛り返されて、また被害を受けるから反対するんだと言うふうに言っておられて、そこは明らかに考えが変わっているという感じですが、そこは是非説明していただきたいのですが。

 

○丸山知事:そこは、感染支援策が、確立していない、やると決まったわけではありませんから、そこは取らぬ狸の皮算用ではありますけど、今回のこの動きを感染は時短要請とか、緊急事態宣言は出ていないけれど、影響が生じた場合に、きちんと支援がなされるという、この度の補正予算等で政策が転換されればまた同じような状況が出てきたときには、同じような政策を求めていけるということでしのいでいくということで凌いでいくしかない。この話を、今回はこの動きの中で、この支援を何とか盛り込んでもらうことがこの機を逸してしまうと、毎回同じことが繰り返される。オリンピックがなくても、今感染拡大局面が来ているんじゃないかと言われている。そういった、第4波みたいなことになってしまうと、オリンピックの前に同じような状況が生じかねないということを考えると、感染拡大の状況はオリンピックだけではないということを踏まえて、今回の第3波により生じた影響を早く埋めてもらう対策を一回講じてもらってそれを先例として対応してもらうということが、何よりも大事だというふうに思ったところです。

 

○フリーランス横田:ありがとうございました。

 

○山陰中央新報:一連の知事の問題提起、五輪、聖火リレーを軸にした問題提起で、色々全国的にも賛否はあったと思うのですが、現実には実利を取ってない状況で鉾を収める感じになるかと思うのですが、この地方からコロナ声を上げることの報道を総括されて、知事は今どのようなお考えであるか、お聞かせ願いますか。

 

○丸山知事:実利は取れていませんけど、少なくとも、政府はまだ当初の対応と変わってませんが、与党の自民党内を中心に、34道県知事の働きかけが一番大きかったと思いますけど、大きくは改善したということは、0は0ですけども、向いている風というのはプラスになっているということで、これは同じような状況におかれている知事の方々が一生懸命働きかけていただいたお陰だということで、感謝しております。

 

○山陰中央新報:聖火リレーを実行委員会で問題提起されたことについて、一部では乱暴との意見もあったと思うが、あらためて振り返ってみて今回の手法についてどう考えていらっしゃるか?

 

○丸山知事:私自身は、自分の性格として、上品さに重きを置かないということはありますけれども、県知事として申し上げると、上品にして、この問題を浮き彫りにもせず、県内事業者に対して十分な支援もできず、県内の飲食業が衰退していくという状況を放置していくような上品さは県知事には求められていないと私は思っていまして、下品であっても、上品であっても必要なことをやっていく。下品と言われようが別に構いません。私は、問題提起をしないとクローズアップもされないし、議論すらされないというわけなので、下品だ、卑怯だ、変説だと評価の仕方はあると思いますが、そういったご批判は甘んじて受けなきゃいけないと思います。ただ、あまり反省はしていません。

 

○山陰中央新報:先ほどの手法の部分で逆に今回の手法が壁となってしまう部分があるかもしれないが、反省点があるとすればどういう部分でもう少しこうできたかな、ということが今振り返ってみてお考えですか?

 

○丸山知事:私は、聖火ランナーの皆さんに、1か月、1か月以上ですね、不安にさせたこと、自分は準備してきたけども予定どおり走れるのかどうかという大変なご迷惑をおかけしたことを反省しておりますし、いろいろな方々がこの問題で島根県はこれで大丈夫なんだろうかと心配をされた方がたくさんおられますし、そういった方々にご迷惑をおかけしたことについては、本当に反省をしておりますけれども、こういった島根県内の飲食事業者の皆さんに対する支援を島根県知事としてどうやって実現に向けて一歩でも二歩でも進めていくかと考えたときに、結果はまだ全然出ていませんけども、これ以外の選択肢というのは私の頭の中には思い浮かばなかったですし、そういう意味で、こういうことをやるべきじゃなかったという意味での反省はしていないということであります。

 

○山陰中央新報:今回の政治的な根回しの部分で、竹下衆院議員が注意するという発言がありましたけれども、そういう政治の世界的な根回しを欠いてしまったことについては、今どういうふうにお考えですか?

 

○丸山知事:根回しをして、根回しをすることで、こういうことが出来なくなったら本末転倒でしょ。やると決めたら、関係者の理解があるかどうかを全部確認した上でやらなきゃいけないことはそうします。ただ、そういう手順をとることが、しなきゃいけないことの妨げになる場合にはしないということでありますから、正直言って、竹下先生にしても細田先生にしてもこんなことを相談したら「やめろ」って言われるに決まってるし、相談してもご迷惑だったでしょうから、だからと言って考え方は変えなかった。そういった意味では、政治の世界の常識を欠いたかもしれませんけど、常識的にやると出来なくなってくるだろうと思いますので、もうちょっとうまくできなかったかなと反省はしていますが、他の手があった感じはしない。というところで、島根県内選出の国会議員の先生方には、国政と県政を繋ぐお立場でもありますから、そういった意味では永田町で大変ご迷惑をかけたということは反省をしておりますけども、他に手はなかったというところ、他に妙案がなかったというところであります。

 

○読売新聞:先ほど聖火ランナーの方に対して1ヶ月以上不安な思いをさせたということがあったと思いますけども、知事の今回のご発言は非常に県民あるいは県外からもたくさんの賛成意見が寄せられていた状況があって、そういった方々について、知事が一変してという言い方が適切か分かりませんが、こういうご判断をされたことに対しては、批判もあるかと思いますが、そういった声に対して知事としてはどうお答えされますでしょうか?

 

○丸山知事:私自身としては、コロナの感染拡大に向けて、どういうことをすべきかということについては、県内、県外含めて、どうしても県外の関係が県内に影響するので、必要なことは言っていくつもりであります。それをやめるわけではありませんけれど、正直申し上げて、いろんな方々のご期待をいただきましたけど、私からすると一番強いご期待をいただいたのは県内の飲食事業者の皆さん、また島根県と同じような状況に置かれている飲食事業者の皆さんが、強いとか弱いとかいうことでなく、困った状況で期待をしていただいていた。一番厳しい状況で期待をしていただいたと思っていまして、そういった意味で、そういった方々にとって何がベストかということから今回の判断をさせていただいたということで、それ以外の方々の期待に背く形になったと思いますけども、そういった意味で、県内のこの12月、1月、2月、3月、この4か月近い期間に飲食自粛の影響で、閑古鳥が鳴いて大変厳しい経営環境に置かれている方々に対してプラスになることの可能性を残して延ばしていくことを優先させていただいたということで、ご理解をいただきたいなというふうに思っております。

 

○読売新聞:先ほど東京五輪の賛否については、今後は言及されないというお話があったと思いますが、それは間違いないですか?

 

○丸山知事:そうですね。個人の立場であれば、いくらでも言いますけども、島根県知事として東京オリンピックの開催の可否について、決める人たちが別にいて、それをあれこれいうことが、トータルとしてプラスにならない。やられる方がやる。いろんな責任リスクを負ってやるというふうに言われているのであれば、そのためにはもっとこういうことをやるべきじゃないかということを言わなければならない場面があるのではないかと思うが、こんな状況ではやめるべきだということは控えるというふうに思います。

 

○読売新聞:これまで飲食店支援、東京都の感染の問題、今の宣伝車の問題などいろいろな発言をされてきましたけれども、そういうことはこれからもご発言されていくのか?

 

○丸山知事:東京オリンピックに焦点を当てた特殊要素はありますけれども、日本全体の感染拡大、今回の第4波といわれている流れがあって同じ影響が生じるんですよね。ただそのオリンピックの話というよりは、大都市圏の感染拡大が、県内にやっぱり影響を与えるので、そういった我が国として感染を全体として抑えていくためにこうしたらいいんじゃないかということについては、発言すべき機会があれば発言していくつもりです。

 

○読売新聞:わかりました。

 

○朝日新聞:今回の聖火リレーに関して、県の負担分の予算について、実行委員会に対して催告書を送っていると思います。今回聖火リレーの実施については決められたと思うんですけれども、その催告書、予算の規模ですとか、あるいは負担の内容について今後交渉していく、あるいは引き続き催告していくという方針があるのかお聞かせください。

 

○丸山知事:経緯をご存じの方はあれですけど、催告っていう形をとったのは、中止をするためには契約、協定の違反があって、その点について改善を求める形での催告が必要だったので催告をしました。なのでそういう意味では催告という形の扱いについては、解除という形で聖火リレーを中止するために催告してきましたけれども、そういった意味での意味合いはもうなくなったので、費用負担として我々が協定の内容と違うと言っていることと彼らがそうじゃないと言っているところをどういうふうに整理していくかということについては、特段実施までか実施後までかかかるかわかりませんけども、引き続き協議していくということであります。ただ、それほど大きな金額の話では毛頭無いので、確か240万円ぐらいの扱いをどうするかという話なので、7200万円の数字が大きく変わる訳ではないということです。

 

○朝日新聞:今回の音の問題は受け入れられたと思うんですけれども、もし車列とかですね、スタッフが削減された場合には、予算はある程度低下するのかなあと思うんですけど、そこについて予算規模の縮小を求めるということではないということでよろしいですか。

 

○丸山知事:私も中止を突き付けたので、全体の内容を経費削減の協議をする訳にはいきませんから、鳥取と違って、最初から経費の削減の協議をしてきた状況じゃないので、もうそういうことは考えていません。予定どおり、予定どおりというか、縮減できるところはしますけど、縮減のために何かを変えていくという時間的余裕はもう無いかなと思ってますので、そういう、だから鳥取と同じことをやる余裕もないだろうということであります。

 

○朝日新聞:確認ですけれども、鳥取のようなコースの短縮であるとか、そういったことをする予定はないということだと思うんですけども、県民に対して、例えば、沿道の応援ですとかそういったものについての何か県知事としてあらためて要請するようなことは特にはないんでしょうか。

 

○丸山知事:たぶん、聖火リレーの中で一般的に求められていることをきちんと守っていただく。何か具体的に想定されていることがありますか。

 

○朝日新聞:密にならないようにとか、出てこないようにとか想定されますか。

 

○丸山知事:主催者ではないので、密にならないようにとは言えるでしょうが、出てこないでとは言わないような気がします。

 

○フリーランス横田:今までの話を総合するとですね、県内の飲食業者の方を救済するためには、年度末のタイミングしかなかったということで考えを若干変えられたという風に理解したんですけれども、3月23日の会見ではですね、感染拡大による政府の対策費は数兆円規模とチケット収入の損失規模よりも遙かに上回るというまさに正論というかあるべき論を語られていたんですが、そこからわずか2週間の間にかなりトーンダウンというか、言うべきことを言わなくなったんじゃないかというように見えるんですが、その辺の心境の変化を再度お伺いしたいんですが。

 

○丸山知事:再度900億の話は確か、無観客にすべきかどうかっていう話の中だったと思いますが、私の言っていることっていうのは、一つの考え方だと思いますよ。ただ今もう、感染拡大局面に入っちゃているので、オリンピックのためだけに、感染拡大するのかしないのかっていう話よりは、目前の第4波対応、第4波になりかねない今の感染状況をどういうふうにマネジメントしていくかということの方が目下の課題となってきている。まあ、話がごちゃごちゃとしましたけれども、そういう考え方はあると私は思っています。国内での、おそらく全国から応募されてチケット当選されている方が多いので、国内移動を促すという形で国内客を入れることが適当なのかどうか、それをいつまでに判断しなければいけないか、チケットの払い戻しの関係で、それを早く決めなければいけないとすると、リスク管理の観点でいくと、感染拡大局面でオリンピックが開催されることになるかもしれないという最悪の想定をして対応する方が、リスク管理として正しいだろう。ただ、それでさらに感染が拡大してしまうと、根っこの感染があるので、それだけで相当なお金はかかるので、900億が新たに必要になるかということよりは、感染を抑える、感染拡大で生じる財政支出との兼ね合いで、それは致し方ないお金だという整理をして、無観客にしていくということは、感染対策上はあり得ると思います。ただ、コマーシャリズムというか、アスリートの勇姿を見てもらう場面として、観客がおられた方がいいし、そういう方にとっても励みにもなるという話もありますから、そこの兼ね合いをどうするかというのは、私の知見の範囲を超えるので、その両者のバランスをとる必要はあると思います。感染対策だけからすると、そういうやり方というのは、端から考える意味のない選択肢だと思います。

 

○フリーランス横田:竹下先生始め地元国会議員の先生とか、組織委員会からのですね、今のようなお話はなかったんでしょうか。つまり五輪開催によって、数兆円規模の対策費の損失を生じることに対して、IOCは決定権を持っていたとしても、その損害をIOCに持ってもらうのか、その責任を損害賠償の一筆入れさせるとかそういう具体的な議論は今日なさってないんでしょうか。

 

○丸山知事:それは開催都市契約の関係ではないです。IOCと日本の組織委員会との契約とかって関係では特段話はしていません。聖火リレーの話だけですね。それと経済対策。

 

○フリーランス横田:五輪開催によって再拡大してですね、島根県の飲食業者の方がまたそれによって損失、被害を受けても全部埋め合わせてくれるということで、OKしたというふうに先ほどおっしゃいましたが、これ日本国民全体にとってみればですね、五輪開催によって莫大な損害を受けると、こういう事態になるわけで、そこの点を当初からおっしゃってて、全国から共感を得たんだと思うんですが、その点については今後も主張し続けるお考えは無いんでしょうか。知事としての制約があるんであれば、個人的にと断って、知事としては飲食業者は救済しないといけなんだけれども、個人的な国全体を考えたらこういう議論をするべきだという主張は続けられるお考えはないんでしょうか。

 

○丸山知事:国内の感染対策を担う一人の知事ですので、それは当然言っていくことになります。ただ、オリンピックはもう当事者じゃないので、そこについての発言は、もう控えようと思います。

 

○フリーランス横田:当事者ではなくても被害を受ける立場になりうることはあるわけで、そこは言う権利はあるんじゃないかと。そうじゃないと、松井一郎市長と主張をされるお仲間みたいに聞こえちゃんうんですが。そこは一線を画して?。

 

○丸山知事:それはその無観客にするのかしないのかとか、水際対策がどうなのかってことは影響あるでしょうから、そういうことについては言っていく場面はあると思います。ただ政治責任を負って開催をするって決めてる人がいる中で、その判断がどうか、いろんな責任が伴いますよね、開催をしていく、都知事もそういう判断をされて、IOCは国内ではないですけれど、組織委員会、それから政府がそういうリスクを当然承知の上でやるといわれていることに対して、それがおかしいとかって言ってももう始まらないので、それ自体は、開催の可否自体はですけれども、開催の仕方とかってことについては、それは言っていかないといけない事はあると思います。

 

○フリーランス横田:わかりました。決定権はなくてもリスクを背負って決定した人が被害をもたらしたら、それの損害賠償等はしっかり求めていくと。あるいは、事前に求めていくと、いうことは主張し続けるというふうに理解してよろしいでしょうか。

 

○丸山知事:そういう感じです。

 

○フリーランス横田:ありがとうございました。

 

○(?):最後に一言だけ聞かせてください。初志を貫徹できなかった無念さはございませんか。

 

○丸山知事:飲食業への支援の結果はまだ出てませんので、そういう意味では初志の結果はまだ出す途中だというふうに思っています。

 

○(?):全国のみなさん、ものすごく丸山知事に期待してたんですが、全国のみなさんに今言う言葉はございませんか。

 

○丸山知事:これは私自身の反省でもありますけども、なんとなく他人事だと思って受け止めていることっていうのが自分に返ってくる、っていうことを、やっぱりみんなが自覚をしていくということが大事で、なんとなく他人事に思えていることがやっぱり自分に返ってくるので、他人事、疑問に思うことは言っていかなきゃいけない。私たち最初はオリンピックは関係ないから黙ってって言われましたけども、まあやっぱり言っていかないと、飲食店支援の動きすら、聞き流されてしまいかねなかったわけですから、自分でできる範囲で、こういった場面が来るかは、来るかどうか分かりませんけども、自分で必要だと判断すれば、やっていきたいというふうに思っています。

 

○(?):ありがとうございました。


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