3月18日質問項目
○山陰中央新報:よろしくお願いします。
まず、先ほどの対策本部会議でもありましたが、まん防の重点措置が終了したということで、知事としての受け止めを一言お願いいたします。
○丸山知事:私の受け止めは、まん延防止等重点措置の今の内容でいくと、今の感染拡大地域に対する効果が限られるので、それを解除されたということであって、まん延防止が各地域、全国各地で実現できたという状況と捉えるのは誤りであります。政府も最大限の警戒は必要だと言われていますので、これはリスクコミュニケーションの分野に入るかもしれませんけれども、まん延防止等重点措置が全国で解除されたということをもって6波が収束したというふうな誤解が国民、県民に広がるということが最大のリスクではないかというふうに受け止めているところであります。
○山陰中央新報:対処方針のほうも内容が変わりましたが、何かその点についての所感だとか受け止めがあれば、お願いいたします。
○丸山知事:一番大きなポイントは、積極的疫学調査の中の濃厚接触者の特定について、一般の事業所、病院や高齢者施設じゃないようなところについては、事業所においても基本的にやる必要がない、保健所もやらないという扱いになったところでありまして、これは、そういうことを行う余裕がない地域はという限定がついていますので島根県はこれに該当しませんけれども、より一段と保健所、保健というのは病気にならないようにするという行政の役割ですけど、保健の機能低下を、現状を追認する形で方針に盛り込まれたというところは、できないので致し方ないというふうに理解すればぎりぎりの理解の範囲内ですけど、やらなくてもいいというふうに理解されているんだとすると、大きな間違いじゃないかというふうに思うところであります。
○山陰中央新報:分かりました。ありがとうございました。
○NHK:よろしくお願いします。
県内の感染状況などについて、併せてお伺いをさせていただきます。
今後の対応といたしまして、春休みの時期の帰省をちょっと控えていただくというお願いを強く出されているかと思いますが、それに加えて、地域別の感染状況も先ほど会議の中でお示しをされたかと思います。こうした感染状況の推移の中で、地域別に対応、差をつける必要性など、今どのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○丸山知事:地域別で対応を変えているのは飲食の人数の設定だけですし、それはこれまでもやってきたことでありますので、それは感染の、人口10万人当たりの数字が高いところとそこまで高くないところを同じ扱いにする必要もなかろうということで、4人、8人という差を設けております。
感染症対策室のほうから説明があったとおり、資料の3ページ目の数字が、この年初からの、年明けからの感染拡大の再発を警戒しないといけないようなトレンドに、19歳から29歳の数字が先行して急拡大しているという状況、これを見過ごすことはできないということであります。何といいましても、前回、年明けからの10歳未満、それから10歳代の赤の数字ですかね、赤の数字というのは、ゼロスタートからの急増でありましたけれども、これは、今のこの足元の数字というのは、220(人)をスタートとして同じような急増が見られた場合というのは、前回の、年初の、数字の出発点が全く違いますから、非常に大きな感染拡大を警戒しないといけないというふうに認識をいたしております。
年末から年始にかけましては、年末までが、年末ちょっとオミクロン株の出雲市内のクラスターがありましたけれども、基本的には年末年始の帰省については自粛を求める必要がないという判断で、そこについて自粛をお願いすることはありませんでしたが、今回、この年度末、年度初めの前後での帰省を年末年始と同じように許容することができる県内の感染状況ではないという認識であります。
つまり、日本国内においては、時代遅れまたは時代錯誤というふうにもう評価をされるようになってしまいましたけれども、帰省を自粛してもらうという人流抑制をやらないという選択肢は、私はないと判断しまして、帰省自体の自粛、そして、これは大学の休みまで考えますと、私立の場合はもう2月の上旬から帰省されている方もおられるでしょうし、国立大学の方は3月の頭から帰省されている方もいらっしゃると思います。なので、これから学校も休みになって、その時期に御家族で帰省をされるといったことも想定されますけれども、この春休み以降の帰省については、飲食においては県外の方との飲食の機会ということが生じますし、何よりも帰省が一番リスクが高いのは、これはホテルや旅館に泊まるというスタイルではなくて、個人のお宅、当然御実家ですよね、御実家に帰られて食事、それからトイレ、洗面、それからお風呂を共有されるという形での、家庭内感染が今回は大きなテーマですけども、まさに家庭内感染がさらに広がるという懸念がありますので、残念ながら、その大本である帰省自体を自粛していただくということが、今のこの赤色にあります18歳以下の感染者数の急拡大ということを招かないようにするために欠かせない措置だというふうに考えてお願いさせていただいたところであります。
全体の状況として、こういう感染再拡大を警戒しなきゃいけない、まさに具体的な数字が出ておりますので、したがいまして、ほかの項目につきましても緩和ができる状況にはないということで、どちらかといいますと、帰省の部分を強く求めるという形で、従来よりも一つその部分は追加して、ほかの部分は緩めないということであります。
さらに、ここには載せておりませんけれども、県内の市町村の御協力をいただいて、感染が比較的数字の高い市においては、春休み前半の部活動を停止していただくといった御協力もいただいているところでございますので、そういったことを含めて、家庭内感染のもとになりかねない帰省、そして、その家庭内感染を媒介しかねない学校における活動を可能な範囲で停止をしてもらうということを通じて、何とか全体としては今、横ばいの数字をキープしておりますけれども、まずはこの状況を維持していくということを当面の目標にして取り組まなきゃいけないという認識であります。
○NHK:ありがとうございます。
○丸山知事:追加をしますと、先ほど濃厚接触者の話を申し上げましたけども、島根県における濃厚接触者は、一旦はPCR検査をします。濃厚接触があった方のPCR検査を必ず実施していますし、そうすると、その濃厚接触者という方が感染していれば、それは濃厚接触者ではなくて感染者として入院、自宅療養等をしていただくという形で、いわゆる隔離をいたしております。ただ、今回の基本的対処方針なり厚生労働省が示されたやり方というのは、その濃厚接触者等に対しての検査実施を前提としないやり方でありますから、私からすると、濃厚接触者を特定せずに、その行動制限を求めないだけではなくて、感染者である人、感染者である可能性が高い人、恐らく感染者が含まれる濃厚接触者を、検査をせずに業務に従事してもらうということを許容されているという意味で、大変、一線を越えている話ではないかというふうに思っておりまして、それがどうしても手が回らないというのであれば、まん延防止等重点措置は解除された地域であるとしても、まん延している地域だというふうに認識しなきゃいけませんので、この措置を適用される地域というのは、全国民がそういう地域かどうかということが分かるように厚生労働省で取りまとめられて、そういった地域であると、そういったことができなくなっている地域だということをはっきりと分かるようにしていただかないと、分かれば、行き先として避けるという回避行動が取れますけど、それが個別に、住民も分からない、ほかの地域の人も分からないというふうにしてしまうというのは行政の不作為に当たるのではないかというふうに思っておりますので、政府が決められたことですから、やられることですけども、やられるにしても付随する措置がいろいろ必要になるんじゃないかというふうに思っております。
これは、全国知事会の中で、そういったことを伝えていただけるように、全国知事会などでそういった発言をしていきたいというふうに思っております。補足でございます。
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