3月4日質問項目1
○毎日新聞:本日は、先ほど、濃厚接触者の件など発言をされましたが、また改めて発言の真意をお聞かせください。
○丸山知事:ちょっと遡りますと、島根県がこれだけ感染を抑えていられるのは、1番は、県民の皆さんの努力です。2番目は、はっきり申し上げて、厚生労働省の言うとおりにしなかったこと。それは何かというと、濃厚接触者概念というものを疑ってかかったことです。
これは正直申し上げて、PCR検査能力が低かった頃に、PCR検査の量を抑えるために使われていた、そういうスタートですよ。なので、島根県においては、何度も申し上げているように、接触した人、接触した可能性のある人まで広げて幅広検査を迅速に実施するというやり方で、濃厚接触者に限らずPCR検査を実施して早めに感染者を見つけて、そして治療、入院してもらったということで抑えてきました。
PCR検査は、広くやることを認めてくれていたので、そこに文句は言わなかったですけど、普通に考えてください。これ中学生や小学生のレベルで分かることですけど、従来株よりもアルファ株のほうが感染力が強い、アルファ株よりもデルタ株のほうが感染力が強い、デルタ株よりもオミクロン株が感染力が強い。なのに濃厚接触者概念は従来のまま。そんなんで感染抑えられるわけがないでしょう。感染力が変わるのに、濃厚接触者概念は変わらない。で、我々がやっている幅広検査の中で、恐らくやるべきところが押さえられていたから感染が抑えられていたという認識なんです。
その根本を、濃厚接触者の特定をしなくていいということを言い出される県が出てきていると。私、極めて強い危機感を持って、もうこれは言わなきゃいけないというふうに意を決したんです。感染をまん延させておいて、それで手が回らないと。濃厚接触者を特定するという作業があるから、さらに仕事が忙しくなると。違います。まん延させたからやるべきことができないんです。それを、事もあろうに濃厚接触者を調べるのは意味がないということを言い出してきた。何を言っているんだと。医療スタッフが足りない、濃厚接触者に心臓の手術をさせてよいんですか。
普通の濃厚接触者は、PCR検査をしてから陰性になった人はいるけど、彼らが言っている、確認してもらえばいいけども、最初っから特定しないと言っている、感染者以外は。ということは、今の時点で感染をしている可能性のある人を、何の制限もかけずに仕事させようと。一旦陰性になった人も陽転をする、幾らでもあります。島根県の(発表資料の)中で、リンクを書いていますよね、何番の人の関連ですと。そのほとんどは濃厚接触者として自宅待機をしてもらっていた人たちですよ。最初には感染していなくても、後で、潜伏期間が終わって症状が出てきて感染が分かる。でも、自宅待機をしてもらっているから広がっていない。学校だって、感染者が出ても、家族で感染があって、濃厚接触者として自宅にいたから感染が広がらない。そういうことをやめてしまおうと。もう、まさにこれが、5類化をしよう、これは風邪とインフルエンザと同じだという、何か同じ思考パターンですね。違います。感染力が違う。インフルエンザと仮に個別の症状が似ていたとしても、感染力が違うから、社会全体で発生する感染者数の数が違う。そうすると、重症化率が同じでも、掛け算だから医療の負荷を超えてしまう、そのおそれがある。実際に超えているところがある。大阪府。恐らく神奈川県。
だって、濃厚接触者を病院に駆り出さないと医療が回らないと言われているんだったら、私からすると、もう医療逼迫、医療崩壊と認定すべきだと思いますけどね。そういう本来やるべきことができなくなっているということを糊塗するために、それ自体が要らないとかという、詭弁どころか、犯罪的なことだと思いますよ。それをやると感染者が増える、その中で一定の割合の人は亡くなる、それを堂々と言われてきた。許せなかったです、そんなことは。やるべきことが違う。そんなんだったら、政府に、こういう措置を盛り込んで、今の緊急事態宣言の内容はよくないと思うんだったら、自分の地域の感染の状況を踏まえて、こういうことを盛り込んで緊急事態宣言をやってくれというふうに言わなきゃいけないのを、全国の我々、感染を抑えている地域の感染を抑える努力をしなくていいというふうな制度改正を求めてくるなんてことは許し難いことだ。
全国知事会なので、ちょっとあれでも控え目に言ったんです。死者の増加を許容することをやれって言われて、はあ、そうですねって言っちゃいけないと思ったというのが意図です。いいかげんにしてくれと、自分の地域が回らないからといって、やるべきことをやらない、で、感染を余計広げて。私は、そうやられたらどうなるか、地域特例でやられたとしても、何が起きるかと。感染者もオペをしないと、診察しないと、病棟を回診しないと医療が回らない、そんな状況が起きるに決まっているじゃないですか。
感染者数が増えてきたって、若干減ってきたって甘く見ているけど、申し訳ないけど、島根県がこれだけ一生懸命やったって数字を横ばいにするのも難しい。ほかの手の回らないところが、申し訳ないけど、できるとはとても思えない。それは何かというと、これは専門家もそうでした、専門家も1月中旬に、専門家有志という名前で、何か訳の分からない名前で、連名で、2月上旬にピークを迎えますと。
でも、感染者数のピークって、意味がないですよね、感染者数はあまり意味がないと言ったんだから。で、楽観的な観測を生むだけで、何のプラスにもならないことをして、何のことはない、死者数は、去年の5月に神戸市がまとめて百何人計上して、計上漏れがあって、それをまとめて出してきたのが5月の何日か、5月26日かな、そこで百六十何人という数字が、これまで、5波までの過去最高の死者数。もうそれを上回る日がもう何日も、連日のようにかな、200人超えが連日ですよ。もうこれまでなかった死者数なのに、何か感染者数が減っているから何となく自然収束してくれるんじゃないかと。5波よ再びと。何もせずに自然に減っていったんです、5波は。そういうまた楽観シナリオでやっているんだと思いますけど、楽観シナリオどおりになっていませんよ。
私は、一定のシナリオを持って対策に当たるということは欠かせないと思います。ただ、その見立てが外れたら、方針転換をちゃんとして、その許容範囲を超えたから、私からすると、人流制限なしでいいというふうに尾身会長は高らかに言われたけど、もう自縄自縛になっている。適切な場所で人流制限をしないと感染は抑えられないんじゃないかというふうに考えるのが感染症なり公衆衛生の専門家の仕事ですよ。でも、自分が言っちゃったことを修正したくないからなのか分からないけど、国民にとっての最適解をアドバイスもせずに放置している。
昨日、厚生労働省のアドバイザリーボードというのが開かれました。昨日のニュースはどういうニュースだったか。それまでの記述は、オミクロン株の特性は、重症度の説明は、デルタ株よりも低いという表現だった。それをがらっと変えてきて、インフルエンザよりも重症化率が高いんだと、さらっと変えてきて、これも皆さんの批判になるけど、東京の記者さんは、ぬぼっと、ああ、ここが変わったねって書き換えている。これは何かと。軽症だから大丈夫ですよというふうに言ってきたことがまずいと気づいて、さらっと変えている。違う。我々の見立てが超えたと、軽症だからというふうに思っちゃいけません、インフルエンザと違いますよ、もう一つ言うべきなのは、感染力が全然違うんだからということをアナウンスしなきゃいけない人たちが、もう後で、間違ったからそろりそろりと書いている内容を書き換えて、我々は間違っていませんでしたというふうに言えるようにしてある。
何か典型的な役所のやり方だね、専門家じゃないよ。学術者のやることじゃない。なので、申し訳ないけど、私はここ半月ほど、まあ2週間かな、2週間は、専門家会議で妙なことをやっていないかどうか、一応新聞で見てチェックしている。それが、先ほど申し上げた、日本陸軍最低最悪の作戦と言われたインパール作戦を指揮した牟田口廉也という中将に対して従軍させられた将兵が言っていた「ばかな大将敵より怖い」。前から突っ込んでくる鉄砲は気をつけようがあるけど、むちゃくちゃな作戦を指揮してくるやつのほうがよほど死者を出していると。と言うと言い過ぎかもしれないけど、前向いて戦わなきゃいけない人間が安心できないような状況で、申し訳ないけど、勘弁してくれという思いです。愚痴になっちゃうけどね。
なので、冒頭の濃厚接触者概念から疑うというところを含めて、私は最初から厚生労働省の、国から示される方針で疫学的に公衆衛生上おかしいことは、部下から、これはおかしいですよと教えてもらったり、これはおかしくないかと聞いたら、そうですといって確認しながら、申し訳ないけども、国立感染研とか、何とか機構の理事長さんの言うことよりも、きちんとずっと仕事を着実にやってきた人の話を聞くんだよ。それが成功のもとです。だから、成功というか、この状況で県民は成功とは言ってくれないかもしれないけども、少なくとも全国的に比べれば感染を抑えてきたので、そのやり方を踏襲するし、ある意味、おかしいことが何かというのを常にチェックしなきゃいけない。それがもう限界に来たということですよ、今回のようなやり方は。
もう基本中の基本を、やらなくていいと。公衆衛生の教科書を書き換えるようなことを、大変でやれなくなるという場面が来るのは分かる。分かるけれども、大変な状況を超えて、さっき申し上げたように、医療従事者の数を確保するためにやんなきゃいけないような状況は、それは濃厚接触者の追跡をやめるというやり方で解消するのではなくて、それは医療逼迫しているということをきちんと認めて、新型インフルエンザ特措法に基づく手順を取るのが本来の筋なのに、何か申し訳ないけど、全国のできているところ、重要だと思ってやっているところのことをやらなくていいなんていう制度改正をやらせようとするなんて、本当に正直、公共に携わる人として、ちょっと信じられないですけどね。これは厚生労働省のアドバイザリーボードに入っている方ですけど。
その方は、神奈川県の医療政策の、オミクロン対策の責任者です。自分たちの窮状を糊塗するために制度の基本を変えようとしてきたのではないかというふうに疑って対応しました。上品じゃない言い方をしたけども、私はそういうことを疑いました、断定する証拠はないから。なので、特例で認める、ただし、それはもうまん延を認めることだと。それは県外との往来を県民に強力に自粛してもらうように呼びかけてもらわなきゃいけない。これは和歌山県知事がおっしゃっていましたけど、よそに迷惑かけないようにするというのは、それは常識でしょ。でも、もともとこの感染症対策の基本をぶち壊そうと企てたかもしれない人たちにそういうことを求めるのは無理かもしれないけど、筋論はそういうことです。
なので、これも要望ですけど、もうちょっと東京本社の方々に、科学部とかも動員してちゃんとチェックをしてもらわないと、おちおち寝てられないというのが本音です。私も、名誉毀損に当たるのかもしれないけども、そういう疑いを持ったから。でも公人ですからね、有識者として厚生労働省の権威あるところに名を連ねて、自分の名前で資料を出したわけだから、それに対する批判を受ける立場でしょう。何でそんな最もうまくいっていないところの人がアドバイスしているのかって、全く訳が分からないけど。
厳しい状況になっているから話を聞かなきゃいけないという意味で個別に呼ぶんだったらいいけど、うまく回せていないところの責任者の方の意見を聞いて、厚生労働省がアドバイスを受けて政策を決定しているんだとすると、厚生労働省の決定していることが信用されなくなりますし、それに基づいて政府の分科会で基本的対処方針を議論して決まっているとすると、そのオーソリティーの信頼性を揺るがす事態だと思いますよ。それを名立たる人たちがおかしいと言わない。いや、一面正しいのかもしれないけど、私でも気づくような誤りを指摘もできない。まともな政策決定とか政策検証がなされているのかということに疑義がありますね。与える影響大ですよ、本当に。
もう一つ申し上げると、私はもう、尾身会長がインフルエンザと同じだ、風邪と同じだ、なので人流制限なんて必要ないとおっしゃっていた、その専門家としての認識も変えてもらわなきゃいけないし、政府もそれに基づいて、緊急事態宣言は避けなきゃいけないとかという、こんな大変な状況になっているのに政策選択の幅を狭めるような思考回路は変えないと、このままオミクロン株のBA.2なんてまん延したら本当に恐ろしいことになりますよ。
もう一つだけ言わせて。もう一つ専門家の方々が間違ったのは、私も間違ったけど、感染力が1.3倍とか1.4倍とか言われるでしょ。この前、査読前の論文で、BA.2はBA.1に比べて1.4倍の感染力があると。これは試験管とか動物、ネズミとかのレベルの話だけどね。それって要するに、私があなたにうつすかどうかって話なの。その確率が多分1.4倍になるってことでしょ。でも、感染は一次感染だけじゃない、二次感染、三次感染、四次感染あるでしょう。そこの感染をさせる力が1.4倍あるということは、一次感染は1.4倍かもしれないけど、二次感染は1.4の二乗倍、影響あるでしょう。1.4の二乗って1.96なんだよ、2倍なんだよ。ということは、二次感染で2倍ってことは、じゃあ四次感染は4倍だよ。感染者を4倍増やすという話になる、単純に考えて。
そういう、つまり、私が間違ったのは、1.4倍、感染者数が出るぐらいしか思わないわけですよ。だから言っているんです。公衆衛生上どういう影響を与えるかということのベースで情報発信をしなきゃいけないし、国民に伝えなきゃいけないでしょう。それを、二人がいる中での数字だけを発信して、私は1.4倍、ちょっと高いぐらいに思っていた。社会全体に与える影響は1.4倍の累乗、広がれば広がるほど感染が増えるということですよね。その情報発信を、だから私は間違っているんだと思う。やっぱり国民が受け取る感覚は、やっぱり掛け算だと思う、単純に、感染力っていったら。でも、そんなこと当たり前だと思っているけど、公衆衛生の立場で日本社会全体がどうあるべきかを議論しているのが政府の専門家会議だったり分科会でしょう。社会全体だから、n次感染まで想定した情報発信が要るはずだよ。
私は、これ、だます意図はなかったと思うんだけど、感染力の強さということをきちんと国民に伝えてないですよ。1.3倍とか1.4倍って物すごい感染力だと、オミクロン株の1.4倍とかなったら、どないするねんって感じだよ。オミクロン株の1.4倍って。考えられないよね。それが、今のBA.1のまだ下がり切らないところでまん延なんぞしたら、それは今の200人とかってレベルで済まないでしょう。
ちょっと言えなかったけど、もう一つ言うと、この前も言ったけど、あの人たちは、そういうことをやめて重症化しやすい人を守るんだと言っておられるけど、重症化しやすい人は病院に入院している人、特にね、持病がある人もそうだけど、体が弱っている人ですよ、特に高齢で。だから高齢者を守るって言い方をするけど、病院に入っている人、それから高齢者施設に入所している人、特養とか老健ね。何でそういう人たちが感染するの。中では感染対策していますよ。だから、それが擦り抜けてくるかもしれないけど、これだけたくさん出ているのは、もう感染ルートとして明らかで、それは職員さんが毎日通ってくるから、職員さんの無症状感染という形で擦り抜けて入ってくるんでしょう。そう考えるのが普通だ。職員の無症状感染を職員が気づけるか。気づけないよ。気づけないよね。で、毎日PCR検査しようたって、PCR検査、量がないんだから、気をつけようがないわけです。高齢者施設に徹底しろといったって、徹底しようがないわけ。とすると、何かというと、施設で防げないんだったら、施設の先にある家庭内感染を何とかしようと考えないと、対策にならないよね。
家庭内感染はどこで拡大するかというと、普通に考えたら保育所、幼稚園、学校。ここに手をつけずして、病院のクラスター、高齢者施設のクラスターをどうやって減らせるのか。減らせるわけがないと私は思っているんだけど、こんなことを、高校1年生のときに生物を1年分しかやっていない人間だって分かるんだから、東京で偉い役に就いている人が分からないわけがない。そこに対する対策は何も講じずに、高齢者の施設対策を徹底するとか、病院の対策を徹底するとか、この前申し上げたけど、空理空論、具体性のない言葉だけを吐いて自然に収束するのを待っているのではないかと私は疑っている。自然収束というのは5波の、5波よ再び。5波は特異中の特例。
だから、ワクチン接種を進めれば何とかなるんじゃないかという、その期待はあるかもしれないけど、島根県の中でも、12月に医療関係者でブースター接種をした方が、若い方ですよ、病院の職員さんですから。もう2月に感染している。しかも実際のデータも、感染予防効果は、ブースター接種上がるけど、その効果は長続きしないわけですよ。だから早く打った人は早くその効果が落ちてくる、いずれ剥落してくる。じゃあ2か月、3か月空きで接種なんかできないですよね。だから、ワクチンを打っていけば何とかなるというのも、私は幻想に近いと思っている。
だから具体的な対策が、今打った人を1か月ぐらい発症を予防させるとかという力は強いかもしれない。で、重症化予防の効果もあるでしょう。でも、感染者数をなくすとかという力は、あっても期間限定なので、私は高齢者を守るとか死者を減らすという対策は講じられていなくて、自然収束を待っているだけとしか評価できない対応を政府、まあ専門家のアドバイスに基づいてだから、専門家は何の知見も出さずに、政府はそのままの対策、対策なしで対応している。それで死者は減るんだろうかと。自然収束してくれればいいですね。でも、それが楽観シナリオにすぎなかったらどうするんでしょうかと。そんなことをしている間にBA.2が、感染に切り替わったり、いや、そんなことをしなくたって、島根県だってリバウンドする。もうへとへとになっている医療機関が、こんな状況を長く続けられるのかと。島根県の医療機関はそこまでなっていませんよ。でも、感染拡大地域はそうでしょう。重症化もせずに、いきなり中等症から亡くなる。
今、重症化率ってあるでしょ。あの重症化率はね、これまでの株を前提として、肺炎が悪化して死ぬことを前提にしているから、人工呼吸器とかECMOとかの装着が基準になっているから、あれは呼吸器系、呼吸器が悪化して死ぬことを前提とした重症化率だから、今回の死亡パターンは合わないわけです。だから重症化率のベッド数がどうだこうだと言ったところで、そこが低くてもどんどん死者が出ている。それは持病が悪化するから。だからもう、今や重症病床の病床利用率ですら医療逼迫度を表す指標になっていない。死者なんよ、死者しかないよ。その死者は、5波までの過去最高の水準をほぼ継続してやっている。ということは、いかに一つ一つの症状で軽い人が多いと、比率が多いといっても、命を守るという観点からすると、今、最悪の状況になっているという認識がやっぱり政府なり専門家の方に薄いんじゃないかというふうに私は思いますね。
非常に危ない議論として、高齢者の方が多いとか、70歳以上が8割だとか9割だとか、そういう報道、これは事実だから間違ってはいないけどね、何となく余命が短い方が多いからあまり問題にすべき数字じゃないんじゃないかというふうな風潮が広がっているのが一番危険だと思いますね。なので、やはり死者数というものを直視して対策を取るべきだと思いますし、私は家庭内感染を、施設の手前で止めようと思ったら家庭。家庭の感染を止めようと思ったら、家庭と家庭の感染の媒介になっている場所に対する人流制限ですよね、これをなくしてどうやって止められるんだろうかと不思議でならないという、これは根本的な問題認識で、今日はそこまで言えなかったですけど、取りあえず、ろくでもない制度改正がなされないようにするのが手いっぱいで本質論は言えませんでしたけど、もう本当に世の中が混乱しているわけですよ、もう風邪と一緒じゃないかと言う人がたくさんいる、世の中に。それはなぜかというと、そういう情報発信をしたから。感染力の強さ1.何倍という数字を私と同じぐらいの理解で広めてしまったから。何のことはない、もう医療崩壊が起こっている地域がたくさん、相当数ある。この状況になっても、そのリスクコミュニケーションが間違っていたという明確な反省なしに、何となく、ちょっとずつ向きを少しずつこうやって変えて、何かきちんとした注意喚起をせずに、状況を改善させようという意識のない、何かごまかした方針転換をゆるゆるとしようとしているんじゃないかというふうに私は疑っているんです。なので、そういう状況を変えなきゃいけない。
専門家の人たちは、本当に反省しなきゃいけないと思いますよ。高校1年で私のときには理科1というのがあって、物理と化学と生物と地学を少しずつつまみ食いする理科1というのがあったんですよ。それで、だから生物の一部をちょこっと習っただけで、あと、そうか、その後、生物、共通一次用に習ったから生物は習ったかな。でも、生物だけを勉強したわけでない人間でも分かるようなことを何で分からないのか、または分かっているのに見過ごしているのかという意味で危機感を持っています。
感染者数が減っているということが何となく世の中の安心材料になっているけども、死者数は減っていないし、死者のもとになる高齢者対策というのは改善していないし、実際に保健所は手が回らないので、私は、意図的にやられた方はごく限られていると思いますけど、何かそういう話に共感を覚えてしまう知事さんも出てきているわけです。すごく危ない状況だと思います。やっぱり私からすると、悪魔のささやきにこうやってこられて、ああ、そうだなと思っちゃう状況になっているって、何か本当に政策としてはね、政策と世論と、もう二分しているんですよね、知事会もそうだけど、二分しているんです。
オミクロン株に対応したという言い方をみんなするけど、全く方向は逆です。5類化みたいなことをやるべきだ、インフルエンザと同じように扱うべきだという意味で言う人と、感染拡大が強烈だから、本当に今みたいな人流抑制なしで対応できるのかという意味で使う人と、二分なんです、知事会の中も。私は後者ですけどね。要するに、私もまん防を使ったときは、感染急増期だからできるもの、使えるものは全部使うというやり方をしないと抑えられないと思ってやりましたけど、政府も人流抑制だけはやらないでおこうという、それだけの余裕があるのか、あると思うのは甘いんじゃないかって思います。すみません、長くなりました。
○毎日新聞:ありがとうございます。
○丸山知事:少数派ですけどね。人口とか都道府県知事数でいっても多分少数派だと思います。感染がすごい拡大して、保健所が逼迫して仕事が回っていないところが多いから、そういう提案というのは魅力的に思えるけども、それは、本来やるべきことができなくなっているという状況としてやられるべきことであって、それが正しいやり方だというのは少なくとも間違っている。これはやるべきだけれども、やれない状況の場合は仕方がない、それが結果的に、その例外規定を適用するところが多い、そういう地域の人口が多いというだけであって、べき論をはっきりさせないと、間違うと思います。
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