1月12日質問項目1
1.新型コロナウイルス感染症
○山陰中央新報:山陰中央新報の原田と申します。よろしくお願いします。
先ほどの対策本部会議で、県内の新型コロナの感染状況について、レベル2に引き上げられました。改めてその理由についてお聞かせください。
○丸山知事:それは、感染者数が増えているということ、そういうことです。それに伴って病床利用率も上昇している、そういうことです。
○山陰中央新報:新たな変異株のオミクロン株は、感染力が強い一方、重症化しにくいとも言われています。感染のスピードなど、第5波との違いについてどのように認識をされていますでしょうか。
○丸山知事:御指摘のございましたとおり、重症化しにくいといいますか、少なくとも島根県内のこれまでの第6波の感染者数を198人まで症状を確認しておりますけども、198人のうち、無症状の方が10%、19人、そして軽症の方が85%、168人、中等症の1が10人、それから中等症の2が1人ということで、合わせても5%程度と。重症者はゼロといった状況でございますので、5波の場合ですと、中等症が26%、重症は3人だから、重症はそれほど多くないですね、3人です。重症は、デルタ株は1%いかないですけど、中等症の方が8%か、中等症の1と2を合わせて34%ですので、中等症、重等症合わせて、これは34%が5波、そして6波の場合は5%ですから、中等症と重症の割合が非常に低いということは、データとしては僅かな数字かもしれませんけども、県内の感染状況、感染された方の症状の状況でいくとそういった状況でありまして、昨日も健康福祉部のほうで入院患者を受け入れていただいております医療機関全てとリモート会議を開いておりますけれども、入院された患者さんの状況が急に悪くなるといった状況はほとんど見られないというふうな評価というのは、ほぼ全ての病院に共通をしておりまして、デルタ株の場合でありますと、特に、県内ではありませんでしたけど、軽症で自宅療養された方が中等症の1、中等症の2になって酸素吸入が必要な状況になるといった状況をよくテレビでも見ましたけども、そういったケースが病院で見られるといったことはないということでありますので、症状の変化の仕方といった意味でも、そういった急変が見られにくいという意味で、そういうことですね。あとは、味覚症状とかという症状じゃなくて、特徴的な症状ではなくて、風邪症状に非常に近いといったことが挙げられます。
私の肌感覚でいきますと、感染力が強いというよりは、感染が見つけにくくて、有症状の方を発端として周辺調査をしていくと、既に感染が広がっていると、無症状の方も含めてですね。そういった意味で、感染者を発見するのが遅れてしまいがちな特徴を持っているんじゃないかというふうに思っておりまして、感染力なのか、それは発見の仕方なのかというのはちょっと、一般で言われているのと私は違う感想を持っておりますけれども、結果的には感染者が見つかったときに、周囲で一定数の感染者が見られますから、急拡大ということになりがちということだと思います。ただ、入院された状況を見ますと、県内の傾向としては、重症化の度合いが第5波、デルタ株に比べれば低いというのは一つの傾向じゃないかというふうに思っております。
○山陰中央新報:先ほど知事も言われましたように、重症化の度合いが低く、ワクチン接種なんかも含めると、第5波とも違うのかなとも思うんですけれども、といった意味では、社会・経済活動との両立も第5波よりかはできやすい環境なのかもしれないなと思うんですが、今の感染拡大防止と社会・経済活動の両立のバランスについて、知事はどのようにお考えでしょうか。
○丸山知事:客観的な事実として、仮に重症化の度合いが、比率が少なくて、命の危険というものに侵されるリスクが小さいとはいえ、風邪と同じだというふうに皆さんが思われて、その感染は致し方なし、日常生活の中で感染しても仕方がないよねというふうに思われる、思っていただけるというのは、また話が別だというふうに思います。医学的な問題と、それを人間の気持ちとして受け止めれるかどうかということは、また別の話だと思いますので、いろんな活動をして、オミクロン株だったら感染しても仕方ないねっていうふうに思っていただけるように直ちになるかというと、そういうわけでもなかろうと。そういった意味では、感染者数というものが、やはり人の行動に影響を与える。感染者数が多いと、やはり通常の飲食行動をしようとか、人の多いとこに出かけてみようとかっていうふうに思いにくいという傾向がすぐになくなるとは思われないので、やはりそういう人の受け止めという観点からすると、感染者数自体をある程度抑えていくということがないと、人の気持ち、人の行動というのは理屈どおりには動かないといいますか、仮に風邪に近いとか、インフルエンザに近いものであったとしても、これまでの経緯がある以上は、やはり感染しても問題なしというふうに受け止めてもらえるような受け止め方を県民、国民に求めるのは難しいだろうというふうに思いますから、やはり感染者数はある程度抑えていくということが社会・経済活動の両立にとってある程度必要になる。これまでのように死に至る病というわけではないんじゃないかという要素も当然考慮されるべきだと思いますけど。
あと、もう一つ、オミクロン株の特徴なのかワクチン接種の影響なのかというのは分かりません。ワクチンが相当程度、相当の割合で国民全体に接種が進んだということによって得られているのが重症化の低減、重症化率が下がったのか、それともオミクロン株自体の特徴なのかというのは、多分解明されてないと思いますので、そういった意味で、ワクチン接種も進めていかなきゃいけない。今、この状況が、重症化しないという状況が固定化されているわけでもないというふうな見立ての下でワクチン接種を進めていくということも必要だと思います。ただ、今の感染者、半分以上が20代、30代です。ですから、ワクチンを接種して6か月以上たってるとか、8か月以上たってるという方々はごく少数なわけですから、結局のところ、ワクチン接種が、3回目の接種をしたから感染自体を防ぐことができるのか、これはまだ分からないんじゃないかと思いますけども、今の状況で1回目、2回目接種の効果として重症化防止という成果が得られている可能性があるとすれば、少なくともその重症化予防の効果を継続、維持するために大変大事なポイントだというふうに思いますので、これも市町村、政府と協力して円滑な接種に努めていきたいというふうに思っております。
○山陰中央新報:現在、県の病床確保計画では第4段階にあると思いますけれども、新規感染者が入院を経ずに自宅療養する第5段階に引き上げるかどうかといった判断については、どういったタイミングでするかというお考えでしょうか。
○丸山知事:それは、病床の逼迫状況に応じて行うということじゃないかと思います。今申し上げたとおり、今の県内の感染状況というのは、半分以上が20代、30代の方々という、ある意味、年代的に重症化しにくい方々が半分を占めているという状況ですけれども、これが年代が高齢の方にシフトしていくということも考えますと、重症化の傾向を帯びてくる可能性もこれあり。そういった状況を考えますと、やはり病床をフルに使っていっぱいいっぱいでやっていくということが、そういう感染の質というか、感染者の方の重症化リスクが高まったときに対応しにくくなるといったことも考えられますので、ある程度一定の余裕を持ったところで病院への負荷を切り下げていくということをしていかないといけないんじゃないかと。当然、自宅療養していただく方々、それから宿泊療養していただく方々には、施設で健康観察をしていきますけれども、御自宅で療養していただく方々につきましても、当然保健所、また保健所が委託した訪問看護ステーションなどからの公的な健康確認ということをきちんと定期的にやっていくと。そして、もし症状が悪化しているという兆候があれば、病院に入院をしていただくということを徹底していくということになろうかと思います。
先ほど申し上げましたとおり、軽症とか無症状の方々が急に中等症や重症になるというケースは今のところありませんので、自宅療養をされる場合のリスクというのは、これまでの島根県の経験値の数字からいきますと、デルタ株に比べると、急変をして急遽入院が求められるといった状況になるというリスクは低いというふうに思っております。
○山陰中央新報:直ちに宿泊・自宅療養に入る段階では、今のところはないということなのか、今既にもうそういった状況の検討に入っていらっしゃるのか、その辺はどうでしょうか。
○丸山知事:それは検討はしてますよ。だって、毎日30人、40人という数字が、感染者数が出てますし、これが30人、40人でとどまっているのは、それは結果の問題ですから、ほかの地域の感染状況を見ると、30人が60人になってもおかしくないという危機感を持って毎日臨んでますので、そういった、30人、40人で物事が進んでいく場合と、これが切り上がった場合、そういったことを両方考えると、特に後者の場合、切り上がっていく場合には、比較的時間を置かずにそういった第5段階ということも考えていかなきゃいけないという今の病床の利用状況だという認識であります。
○山陰中央新報:分かりました。
対策本部会議では、鳥取県を除く県外との不要不急の往来自粛を要請し、県外在住者とのアルコールを伴う飲食を控えるようにも求められました。県外の往来のところでも対象地域を鳥取県を除く全国一律とされた理由についてお願いします。
○丸山知事:これは、県外との往来、これは出かけられて戻ってこられた、そして県外の方が来られた、そういった中での接触での感染例がこれまで多く見られているということから、そういう機会、場面、リスクを減らしていくということが感染者の総量を減らしていくということにつながるということで、リスク総量を減らしていくためにできるだけ幅広く、特定のところからだけではありませんので、幅広く対象にしつつ、鳥取県の場合はもともと密接な地域でもありますし、感染状況は島根県よりもレベルが、恐らくワンランク下である状況でありますから、そこをわざわざ除外する必要もなかろうという例外措置として往来自粛の対象から除外していると。基本的な考え方は、リスク総量を全体として減らしていく、そのためにできるだけ幅広くやる、その例外として鳥取県を置いていると、そういう考え方です。
○山陰中央新報:年末年始やその後の3連休については、ここまでの内容は求めていなかったと思うんですけれども、このタイミングで要請に至った理由をお願いします。
○丸山知事:それは感染者数が30人、40人という規模で確認され続けているということが一番。そして、先ほど私も申し上げましたとおり、感染拡大防止と社会・経済活動の両立ということが第5波収束以降の日本の行政といいますか、社会の課題でありましたから、ゼロコロナを目指して何でもかんでも自粛をしてもらうということが適切ではないという判断の下で、年末年始、また3連休についても、ここまでのお願いをしておりませんでしたけれども、これは経済活動というよりは社会活動、年末年始の民族大移動といいますか、近しい方々と久しぶりに、2年ぶりに会われる機会ということというのは、これはこれでやるべきであって、阻害しちゃいけないという中で、感染状況として堪えられる、感染への対応能力の範囲内で対応できる範囲では対応していこうという考え方で年末の往来の自粛等は呼びかけず、年初に入りまして、7日から飲食の関係の呼びかけをしておりますけれども、それを徐々に強める時期に来たというのが今の感染状況を踏まえた対応ということです。
○山陰中央新報:飲食店利用については、さらに厳しい要請をするかどうかの判断というのがあるかと思うんですけども、これは検討に入っていらっしゃるのか、もう少し先の状況を踏まえた判断になるのか、どうでしょうか。
○丸山知事:先ほどの話も全てそうですけど、検討状況に入っているかというのは、やる前に検討する、検討しない・検討する・やるというふうに直線的に流れているんじゃなくて、当然あらゆる選択肢を視野に入れて、状況に応じて対応していくという意味において、それは検討はしております。当然、感染の急増が、30人とか40人という今の水準でも大分きつい、当然きつい状況ですから、それがさらに切り上がる、感染拡大が見られる、またはそれが続くという状況の中で、その中で飲食店の利用といったものが相当数見られるということであれば、そのリスクを切り下げていくということのために、もう一段のお願いをする可能性というのは、それはゼロではないし、いろいろとやりたいと思っているわけじゃありませんけれども、それは当然、あらゆる選択肢の中の一つには入っているという位置づけになります。
○山陰中央新報:ありがとうございました。
○NHK:NHKの伊藤と申します。よろしくお願いします。
このステージ3、レベル3のところというと、まん延防止等重点措置を検討する段階に入ると思うんですが、例えば仮にですけれども、30人、40人のペースでこのまま増えていったときに、島根県の場合はそういったところに該当するようなレベルまで引き上がるのか、それとも医療提供体制の強化なども6波に向けて従前からされてましたけれども、そういったところの中で、レベル2の範囲で対応できるのか、今どのようにお考えでしょうか。
○丸山知事:それはまん延防止等重点措置の可能性がゼロではないと、それはそうですよね。ただ、どれぐらいの数字でどうなったらということは、これは仮定の話なのでお答えできませんけども、それは状況が厳しくなれば、そういうことをお願いしなきゃいけない場面も、それはあり得ると思います。避けられるという確信を持っている方は、多分、どの都道府県知事もいないでしょう。そういう意味で、視野には入っているということ、そのレベルですね。具体的に今、差し迫っているという認識はありませんけれども、そういうリスクがある感染拡大、ほかの地域ではやはり、うちのようにちょっと横ばいでいる期間がなくて、ぐうっと放物線状に右肩上がりに上がっていくというケースは散見されるわけですので、我々もこういう場面が、それはなきにしもあらず、あり得るということは想定しなきゃいけないということで、その数字が高い場合には、そして併せて、感染される方々の年齢が上がっていく、特に70代とか80代とか、60代とか重症化リスクの高い方々に感染が広がっていくというふうな状況になれば、これはまた数字とはまた別の意味で、質的に厳しい状況になりますから、そういったボリューム、数字の問題と、感染者の、感染される方の年齢とかリスクの持ち具合を総合的に判断して、医療負荷がどれだけ高まりそうかということを判断しながらやっていくことになると思います。
○NHK:あと1点なんですけれども、よく我々も市中感染とかっていった言葉を使ったりするメディアもあると思うんですけれども、今、島根県の場合においては、その感染経路なども踏んまえて、今、市中感染になっている、なってないというのは、どのような御判断なんでしょうか。
○丸山知事:一例を申し上げますと、直近で公表している感染者の詳細データというのは、昨日発表した1月10日分の数字です。これは36名、松江市分も含めて感染者がおられますけれども、この中で、既に判明している感染者との接触が確認されている方を除き、県外の往来のある方を除く、そういう感染経路と疑われるもの、感染経路と思われるところがある方を除いていくと、残りは5人です。31人の方が既存の感染症とのリンクがあるか、県外の往来がある方ということですので、36分の5ですから15%未満といった状況ですし、これはパーセンテージでは、要するに5件が新規かもしれない、新規ルートかもしれないというとこですから、それを追う能力、追っていく能力というのは、まだ島根県は持ってますので、そういった意味で、市中感染で、あちらこちらで関連が分からない新規感染があちこちで起きて収拾がつかなくなっているというふうな状況ではないという意味において、市中感染ではないと。例の入管と絡まないから市中感染だという定義でいくと、それは市中感染かもしれませんけど、市内あちらこちらで感染が広がって、フォローができなくなっているというふうな状況には至っていないというのが島根県としての認識であります。
○NHK:分かりました。ありがとうございます。
○読売新聞:読売新聞の林です。よろしくお願いします。
先ほどの重点措置の関連の話で、ちょっと確認でございます。今のお話だと、現段階では重点措置の適用を要請したりする考えはないというお話だと思いますけど、間違いないでしょうか。
○丸山知事:そうです。
○読売新聞:分かりました。
もう1点が、以前の共同取材などで、知事のほう、重点措置の有効性ですね、飲食というのに絞って自粛を要請することが、県内の感染状況の制限に、それは現に有効じゃないといった状況を御説明されていましたけれども、先ほどのお話も関連するかもしれませんが、そういう県内の感染状況について、飲食との関わりという点でいうと、改めてですが、どう分析されてますでしょうか。
○丸山知事:今回の、先ほど飲食店とか県外往来とかって言いましたけど、もうちょっと丁寧に言うと、県外との往来がやっぱり増えた時期でした、年末年始は。特に近しい方、友達、親戚。そうしますと、当然食事なりを家庭、または外食という形で取られる場面が多い時期だった。そういった県外の方との往来というのが行われる一つの場所というのがやっぱり飲食、飲食店、まあ外食をする先だったり家庭の中の食事だったりするわけですから、そういった意味で、今回のケースというのは、飲食というのは感染源ではないかと疑われる場面の中では、よく上がってくるほうですね。そういった意味では、飲食店と、飲食店利用と全く無縁な感染だという感じはしませんし、ただ、私の基本的な考え方は、まん延防止等重点措置とか緊急事態宣言の効果として、島根県的に効果が薄いなと思っているのは、恐らく島根県においては利用者の方に、もういっそ利用しないでくださいと、お店に対して店を営業するの8時までにしてくれとかっていうふうなことを頼むよりも、そもそも利用される方、県民に対して利用の自粛を、4人以内とかということを求めていくほうが、はるかに効果があると思いますので、そういった意味で、まん延防止等重点措置の時短営業を求めていくっていうスタイルというのは、基本的には、私の認識でいくと、行政の要請を県民がなかなか聞いてもらえないケースがあるときに、仕方なく行き先である店を閉めるという、行政からの要請をなかなか個々人が応諾してくれない、応じてくれないというケースを想定してやられている副次的な措置ですよね。それは全国共通の制度としては、そういうところが実際にある以上は、そういうやり方がスタンダードになってしまうんでしょうけど、島根県の場合ですと、今現在、島根県内で私がお願いしているように、利用される方々に利用の仕方をちょっと窮屈にしてもらうというやり方というほうが、恐らく直接的で効果的なんだろうというふうには思ってます。
実際のところ、もう一つ言うと、私があれこれ言わなくても、というか、私があれこれ言う以上に、県民の皆さんが自粛されるので、どっちかというと、今回のアルコールを伴う飲食を、上限を8人にして2時間までというのは、これは制限をしていることでもありますけど、逆に言うと、アルコールを伴わない飲食であれば人数とか時間を制限しない。それからアルコールを伴う場合はここまではオーケーだという許容範囲を示しているということなので、そういった意味では、その範囲内で、それを超えるものをやめてくださいという言い方でもありますけど、その範囲であれば結構ですということを言っていまして、そういう意味では、社会・経済活動と感染拡大防止の両立をどの線で引いていくかというのは、やっぱりこれ試行錯誤しないと仕方がない。アルコールを伴うものに限っていますけども、状況によってはアルコールを伴うか伴わないかに関係なく、自粛をお願いしなきゃいけないかもしれないし、8人というものが緩過ぎて、また4人にしなきゃいけないかもしれない。そういうものは、やってみて、効果があるかどうか、我々が意図してる感染者総数が減っていくというトレンドに向かっていくかどうかというのを見ながら、もうこれは試行錯誤するしかないというふうに思ってます。
○読売新聞:分かりました。ありがとうございました。
○朝日新聞:朝日新聞の清水と申します。
今回の移動の自粛要請と観光キャンペーンの停止についてお伺いいたします。
今回、対策本部会議で従来のまん防地域に加えて、全国に移動の自粛の地域を拡大しました。また、鳥取県を除く観光キャンペーンもほとんど停止になっている状況だと思いますけれども、こういった制限による観光業界への影響について、どのように捉えているか教えてください。
また、政府のGoToトラベルも現在実施困難で、時期の先送りなどが報道されているかと思いますけれども、こちらも併せて、影響などを教えていただければと思います。
○丸山知事:GoToトラベルの停止の影響というのは、これは決まったときの、この経済対策が決まったときの感染状況を前提として、そういう状況が基本的に続いていれば、2月とか1月とかに再開できたであろうという期待が実現できなかったと、実現されなかったということですけども、ある意味で、それは感染状況がある程度収まっているという前提での期待なので、これは状況に応じた判断として致し方ないというふうに思っております。
ただ、このやり方というのは、当然、全国一律の展開がGoToトラベルなので、今やってもらっている地域観光支援事業という、まず自分の県の中でとか、隣の県ととかという中で、そこを都道府県知事の判断で、島根の場合は自県、自分の県の中と鳥取県との間だけ、これは続けていきましょうというやり方で、今選べる状況にしてもらっています。前は、年末、第5波のときまでは、自分の県だけでやるかどうかというだけだったですから、そういった意味では、自分の県の感染状況、そして隣県の感染状況を踏まえて、相手の県と調整をして、状況に応じて対応できるというふうに、制度としては一つ、ワンステップ上げてもらっていますので、そういった意味では、この制度の中で早く、特に今、現実的な選択肢として使える制度というのは隣県対象、自分の県の中と隣県を対象にした支援制度であれば国の予算がつきますので、そういった意味では早く山口、広島の感染が収まって再開できるようにというのを期待しつつ、しているところであります。実際のところは、山口からのいわゆる隣県割でのお客さんというのはそれほど多くないというふうに伺っておりますので、今回の措置で大きく影響があるとはもともと思っておりませんけれども、どちらかというと、今、島根県の感染者数が人口10万人当たりでいきますと全国十何番という状況でありますから、そういった意味で、感染が比較的落ち着いている地域だというふうな評価を、今はちょっとしてもらいにくくなっているという状況を早く収めて、感染が落ち着いている地域だというふうに思っていただけるような数字に落ち着けていくということが一番の観光誘客になるんじゃないかというふうに思っているところであります。
○朝日新聞:分かりました。ありがとうございます。
○丸山知事:あくまでも、なので、島根県内と山陰両県の県民の皆さんの活動の中で利用していただいて、地元で地元の観光業を支えていくということを当面、県民の皆さんにお願いをしていきたいという考えであります。
ちなみに、観光といいますか、いわゆる宿泊、観光とかっていう世界での感染事例というのは見られませんので、飲食というのはどうしてもちょっと今回、県外との往来とほぼセットですけれども、それとセットになった飲食での感染事例はありますけど、いわゆる旅行で、旅館でとかホテルでとか、そういったものは見受けられませんので、そういった意味で、県民の皆さんが県内なり鳥取で活用していただくという分に感染リスクが高いというふうな状況ではないと思っておりますので、遠くには出かけにくいかもしれませんけども、近くで、また近場を楽しんでいただくという形で地元の経済を支えていただければというふうに思っているところであります。
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