12月22日質問事項4
4.緊急事態宣言に対する考え
○NHK:NHKの浅井と申します。
すみません、新型コロナ関連で、確認というか、以前からもお伺いしてますけれども、国としては、やはり第3波の真っただ中で、もう緊急事態宣言を出すというような動きは、まだ今のところ見えない中だと思います。やはり県外に接触があった人で、島根県内での感染というふうに、県外から感染をもらってしまうというパターンもあると思うんですけれども、国に対して緊急事態宣言の発令も含めて、知事として要望というか意見というか、どういったものがありますでしょうか。
○丸山知事:島根県内については全く必要がないと思います。ただ、東京都ですよね。感染拡大継続地域に該当し、これは公式なデータじゃありませんけども、顕著にというか、全然人出が減ってないという報道というか、調査もあります。そして、本気で来年の夏にオリンピック・パラリンピックを世界から代表選手を集めて開催されようということであれば、感染の収束の見通しが立たないような状況でずっと推移、もし仮に振り返って時間を浪費したというふうな期間があるようであれば、まずは世界に対して、そして当然、選手が来られる分だけ海外との人の出入りが増えるわけですから、東京、開催地域以外の国民に対して、そういう開催をできる場所なのか、政府なのか自治体なのかというふうに問われかねないような気がいたします。首都でありますし、1月下旬から東京にも集中しています大きな私立大学の入試も始まってきますよね。そういう人が集まる首都として、これを打てば感染が止められるという手だてをお持ちであれば、ぎりぎりまで状況を見られればいいと思いますけども、恐らくそういうものは誰もお持ちじゃないでしょうから、必要なんじゃないか。
もう一つ。今のは客観的な事実関係で申し上げましたけども、現在の人出が減っていないという状況、都知事は様々に発信をされておられます。総理大臣も発信されておられますが、結局、それが少なくとも都民というか、東京都に通われている周辺の県の方も含めて、あまり響いていないということを、それを深刻に受け止めるべきで、つまり何かというと、島根県民は恐らく今、年末のいろんなお願い、できるだけ遵守していただく形で対応していただけるというふうに思っていますけども、今、この東京の状況というのは、都知事が言われても、尾身会長が言われても、西村担当大臣が言われても、あまり状況が変わらない、人出の状況が変わらないのであれば、もう法律の力を借りないと、都民プラスアルファ、1都3県の通勤されている方とか、学校に通われている方を含めて、その方々の認識を変えることができなくなっているという危機的な状況なんじゃないかというふうに考えないといけないんじゃないかというふうに思います。これも再三申し上げていますけど、12月1日に外出自粛を呼びかけられている都知事が、GoToキャンペーンについて、ごく限られた方々について自粛を求めるだけで政府側と合意されたということを含めて、まさに任意の要請なわけですね。強制力もない、まさにお気持ちに訴えて、そのお気持ちで応じていただくしかない中で、そういう矛盾するメッセージを、全国から注目される中でやられたということを含めて、なかなかその回復が難しい状況に、これは政府側も含めてだと思いますけど、この状況を変えていくために何をしなきゃいけないかといったときに、対案がほかにあれば結構ですけど、法律の力を借りるしか、少なくともまず宣言、法律上の宣言をするということ。その中でどの程度外出自粛を求めるかというのは、これは接触8割減とか、そこまで要るとは思いませんが、どの程度の外出自粛とかを求めるかというのは程度問題、学校には行ってください、会社は、まあリモートでできるならばできるだけリモートでとか、そういう程度はあると思うんです。別に4月のゴールデンウイークと同じような状況を再現しろと言っているわけではなくて、それは経済と感染防止の両立を図って、その中間的なものでいいと思いますけど、そもそも今の状況が大変危機的だということの認識を東京におられる方に持っていただくために、もう残された手がそれぐらいしかなくなっているんじゃないかという、これは非科学的な感想ですけども、ほかに手をお持ちなんだったら、それを使われればいいですが、それ以外に思いつくものがないのであれば、真剣に考えないといけない状況じゃないかというふうに思いますし、やっぱり、そもそもが、これも知事会で申し上げましたけども、年末年始が勝負なのではなくて、もう今が勝負のはずですよね。恐らくそれは東京ではなくて感染拡大地域と感染高止まり地域、いずれもだというふうに思いますけど、政府のメッセージも、何となく年末年始に集中してやれば収まるんだという、何か年末年始は、12月28日以降みたいな雰囲気が漂っていますけども、本当に感染拡大地域である東京都がそんな対応で、もっと感染が広がって12月28日を迎えてしまったら、さすがに6日間家に籠もられていたとしても、なかなか難しいんじゃないかと、それまで医療は大丈夫なのかということを含めて、ちょっとメッセージではいろいろありますけど、何となく全国標準だと、年末年始とかというワードでしょうけど、少なくとも東京はもう、昨日、ちょっと都知事は強めに言われましたけど、そもそもが今、今というか、もう二、三日も、何日も前から今が勝負ですという、勝負の3週間に負けたら、それは当然、ずっと勝負しなきゃまずいですよね。勝負の3週間に勝ったところ、または負けなかったところが同じ対応を継続されるんだったら分かりますけど、間違いなく勝負の3週間という意味でいくと、感染が継続しているわけですから、感染、勝負に負けたところがまた勝とうと思ったら、もっとやらないといけないし、それが年末からでいいというふうに誤解されたりすると、非常に深刻な状況だというふうに思います。
○NHK:それに関連して、正直、国とか感染拡大地域としての、いわゆる、先ほどおっしゃったような、法律に基づいての強い要請だったりというところがない中で、とはいえ、これから冬休みに入っていく中で、やっぱり例年とは違う、少ないとはいえ、感染拡大地域との往来というのは少なからず発生し得るかなと、県内も、思うんですけれども、県としてできることをやっていかなければならないことを、まさに今から、これからにかけて、どのようにお考えですか。
○丸山知事:私は、言葉はちょっと粗い言い方ですけど、帰省自粛をまたお願いしているわけですよ。これが一番多分重い要請ですよ。だって、1年に1回帰るとしたらお盆か正月でしょう。その一番大事なタイミングに親子、兄弟が会えない状況をつくってくださいというふうに県知事としては今申し上げています。私は、Uターンをお願いしていますよ、県外の(島根県)出身者に。そしたら、Uターンの方とかって、やっぱりそろそろお父さんとかお母さんがこっちに戻ってこないかとかという話をするとこから始まったりしますよね。そういった意味で、そういう(Uターンの話をする)機会をみすみす逃していますし、本当に親しい親族が年に1回、ゆっくり会うという機会をやめてくれって頼まなきゃいけないって、何というか、県内で起きている状況のせいではないですけど、正直言って、行政に携わる者としてはやっちゃいけないことをやっている、お願いしているという認識ですよ。菅総理はGoToキャンペーンで、帰省にGoToキャンペーン、つまり割引が適用できなかったことをおわびされていましたけど、我々は、もう帰省自体を見直してくださいってお願いしないといけない状況になっている。事態はもっと深刻で、割引がかかるかどうか以前に、年に1回の帰省、年明けを家族、親族で過ごすということを見送ってほしいと言わなきゃいけない状況になっている、これが多分一番県民の皆さんにとってきついお願いだと思いますから、本当に申し訳ないですし、本当に心苦しいです。島根県でそんなことをしなきゃいけない状況になっているんだから、もうちょっとちゃんとやってくださいよと。
東京で起きている状況が、東京だけじゃないかもしれません。感染拡大地域で起きている状況が一体どういう状況を生んでいるかというと、島根県ではまだ医療崩壊とか、医療の状況が厳しくなっているわけでもありませんから、東京のど真ん中に座っている方からすると大したことないと思われているかもしれませんけど、我々からすると、一番大事な出会いを、もうゴールデンウイーク、お盆、そしてこの年末年始ということで自粛をお願いしている。正直言って、こんなお願いをしなきゃいけない状況になっているのは、行政に携わる者として恥ずかしい状況だという認識でやっぱり当たっていただかなきゃいけない、私もそう思っていますし、その原因地となっている方々、またその指揮監督をされている政府についてはそう思っていただかないといけないですよね。
なので、浅井さんは緊急事態宣言がない中でというふうにおっしゃいましたけど、4月にできたんですから、法律上の制約はないわけですよ。絶対4月よりも感染拡大が進んでいるんですから。できますよね、法律上、違反なわけでは絶対ない。できるのにやらないという判断をされているってことでしょう。それが正しいのかどうかをよく考えてもらって、昨日、総理はできることは全てやるというふうに、某テレビ局の番組に出られておっしゃいましたが、できることはというときに、緊急事態宣言の発令を排除するということは、よもやないと思いますが、それはそれをすることを含めて考えられるんだと思いますし、これは、感染症の専門家で(新型)インフルエンザ(等対策)特(別)措(置)法の規定の発動は決められないと思いますよ。だって国民経済への影響とか、政治家でしか判断できないから政府の対策本部長が決めるとなっている。都道府県知事の意見を聞いてとも書いてない。これは、政府対策本部長しかできないことですよね。
専門家の意見を聞いて決めるというふうに総理が決められて、それでその結果がうまくなかったら、それは感染症の専門家が悪いんじゃなくて、そういうふうな手順を決められた方の責任が問われるということですから、もう法律上の責務を負った方というのは、逃れようがないと思いますよ。
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