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7月21日質問事項2

2.7月13日からの大雨被害

○山陰中央新報:山陰中央新報の木幡です。よろしくお願いします。

 大雨の関連で2点だけ伺わせてください。

 今回、江の川が氾濫しましたが、一因に堤防の整備が遅れているという話もあり、また、2年前の西日本豪雨から対策が進んでいない箇所もあるというふうに聞きます。国に対し、具体的にどう整備を働きかけていくお考えでしょうか。

 また、あと本流と支流の合流地点でバックウオーター現象が起きたというふうにも見られていますが、県管理河川の今後の整備方針はいかがでしょうか。

○丸山知事:これは、それぞれ2年前の30年7月豪雨を受けて取組を強化したところ、新規事業化をしたりしたところはありますけれども、そこまで及ばなかったところがあったり、その事業の途中で、まだ完成してないことで同じ箇所が浸水被害を受けられるといった状況になったところであります。

 50年に一度と言われる豪雨をこの2年のうちに2回受けられるという、同じ家屋、同じ世帯で被害が生じているという状況は、治水の在り方として、現状での進め方でいいのかどうかということ再考を求められている状況だというふうに思っております。

 まず第1には、防災・減災、国土強靱化の3か年の緊急対策が今年度までというふうになっておりますけれども、そんなことでいいわけがないということ、そういった緊急対策をより長期で実施をしてもらうということを要請することが1番。

 そして、2番目には、恐らくそれよりもハードルが高いですけども、緊急対策ではない形で治水事業を仮に実施するとなると、3年で実施できるような事業なんてごく僅かです、5年でも僅かです、10年でも、本当に大きな事業はできないということでありますから、当初予算ベースの治水事業、河川改修事業の今の水準で毎年の夏を乗り切れるのかどうかということを含めて、予算の抜本的な増額を求めないと、江の川だけの話でもありませんので、そういった取組をしていかなきゃいけない。そういった意味では、知事会ですとか市長会、町村会を含めて、今回のような被害に遭われた地域を中心に、そういった取組を進めていかなきゃいけないというふうに思っております。ともかく予算の増額をすることで、本流、支流を含めて、計画はあるけれどもまだ実行できてないというところをできるだけ早く着工できるように、そして完成できるように取り組んでいくということが基本になろうかというふうに思います。

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 あと、先ほども知事もおっしゃられてたように、今、堤防整備というのは数十年かかるものです。このように異常気象が相次ぐ中、完成までに再び災害が起こる可能性もまたあり得ます。災害や避難の情報伝達について、精度を向上させたり住民の避難意識を高めたりするソフト面での対策強化が必要と考えますが、知事のお考えはいかがでしょうか。

○丸山知事:おっしゃるとおりだというふうに思います。ハードだけでは、ともかく人的な被害をなくしていくということのためには、ともかく危険な箇所から住民の方に避難をしていただくということが大事でありますので、そういった住民を救うという観点から、その被害をあらかじめ予測し、前広に避難勧告をしていく、注意喚起をしていくということ、そして避難所をきちんと運営していくというような対応が必要だというふうに思っております。そして、そういうことを通じて、今回のケースですと、実は人的被害が少なかったのは、よくも悪くも2年前に同じような被害を受けられた地区で生じた災害だったからでありまして、同じような豪雨が別の地域で起きた場合に、こういった対応ができたのかどうかということでいきますと、それは心もとないところもあります。県内各所でこういった豪雨を受ける可能性はありますので、江の川流域の皆さんがやられている工夫ですとか、市町村取組といったことを他の河川の流域の皆さんにもきちんと広げていくという横展開をしていかなきゃいけないんじゃないかというふうに思っているところであります。

○山陰中央新報:ありがとうございます。

○中国新聞:中国新聞の松本です。

 最初の説明でありましたが、災害の件ですが、早急な対応が必要なものについては専決処分で補正予算をということだったんですが、もう少し詳しく、規模どれぐらいになるとか、そういった計画というのは。

○丸山知事:それはまだ検討中です。

○中国新聞:検討中。視察にも行かれたと思うんですけども、早急に必要なものとしてはどういったものが考えられるか、そこら辺を教えていただけますでしょうか。

○丸山知事:一番には生活の再建という意味で、住宅の改修ですとか、浸水してしまった学用品を再度購入していただくとか、日常生活を取り戻していただくために必要な生活再建、そして住宅以外の非住宅、事業所の浸水被害も生じておりますので、そういった事業所の皆さんへの事業再建への支援といったことを通じて、いろんな融資を中心とした対応が必要になってくるというふうに思っておりますし、公共施設の復旧事業で、もう被害内容が確定しているものについては、迅速に着手できるものは着手していくといったことになろうかと思います。

○中国新聞:あとすみません、先ほどちょっとバックウオーターの話がありましたけども、県河川の整備をどうするかというところ、ちょっと答えが漏れてたような気がするんですけども、そこについてもう一度お聞かせください。

○丸山知事:県河川の整備は県施工ですけども、国の交付金なり補助金なりを受けて実施しているものが大部分であります。一級河川に接続する県河川の中では比較的規模の大きい河川でありますから、そういった国直轄事業の予算の確保だけではなくて、県が実施するための事業への補助、交付金といったものの拡充も含めて、河川治水事業の増額等を求めていくと。県としてもそういったものに対応して予算をつけていくということが基本になろうかと思います。

○中国新聞:ありがとうございます。

 

○山陰放送:BSS、山陰放送の秦と申します。

 江の川の氾濫関連でお聞きします。

 知事、流域、視察をされましたけれども、2年前と比べて実際の集落の戸数がかなり減っている、2年前の水害を受けて減っている集落も幾つもありました。過疎がさらに今回の被害を受けて進んでいくというような危機感はお感じになりましたでしょうか。

○丸山知事:それは実際にここで事業継続できるかどうかということを涙ながらに訴えられる場面もありましたので、住民の皆さんがそういったことまで思われてるという前提で対応していかなきゃいけない課題だと思っております。

○山陰放送:それを食い止めるために、特に精神的にも心理的にも、住民の方の現在のふるさとで暮らしていくという気持ちを支える意味で、先ほど言われましたようなハード面、ソフト面の支援策などありましたけれども、さらに知事のほうから新たなメッセージであるとか、あるいは新たな、これまでにないような施策であるとか、そういうようなものを考えていきたいというようなお気持ちはありますでしょうか。

○丸山知事:現在のいろんな支援策というのは、大規模な災害に対する支援策でありまして、そういったものは数年の間に2回被災されるということをあまり想定してない施策の内容になっています。平成30年には江の川で、令和2年にはほかの流域でという場合には、そういう使い方でいいのかもしれませんけども、同じ箇所で2年前に被災した、買い換えたものが使えなくなってしまった、同じように被災をして、もう一回直さなきゃいけないという状況を加味した支援がある程度必要だろうというふうに思っておりまして、そういったものをできれば準備していきたいというふうに思っているところであります。

○山陰放送:その打ち出すスケジュール感としては、どの辺りで打ち出したいというようなお考えでしょうか。

○丸山知事:専決の補正予算を準備しますので、来週のできるだけ早い段階で、出せるものはそういった専決の中で出していきたいというふうに思っております。

○山陰放送:ありがとうございました。

 

○広聴広報課:よろしいでしょうか。

 それでは、これで本日の定例会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

○丸山知事:ありがとうございました。


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