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4月10日質問事項1

1.新型コロナウイルス感染症

○山陰中央新報:山陰中央新報の原田と申します。

 2月の末に首相の一斉休校要請時に、知事は県立学校の休校を見送られたと思うんですけれども、その中で、高校生が1例目の感染者となりました。今回感染した生徒は、松江市によると、3学期に学校に通っていたということも言われています。結果としてなんですけども、濃厚接触者をやした可能性があると思います。当時、休校を見送ったという判断について、改めて妥当だったと考えるかどうかをお願いします。

○丸山知事:2月28日に県知事としてそういった方針を決めまして、対応したところであります。その際の考え方は、全国的な感染防止の必要性を、政府からの要請の趣旨を十分に理解しつつ、県民の生活、家庭の負担、また学習のれといった一斉休業に伴います副作用を最小限にするといったことを踏まえまして、つまり島根県において、その当時、感染者が発生していなかったという状況等を踏まえて、感染防止というものと並行して家庭の負担軽減、学習のれの最少化といったものを全体としてバランスをとっていくという考え方で下した判断であります。今御指摘がございましたように、事実関係、詳細把握しておりませんけれども、一斉休しなかった期間の中で学校に登校されていたとすると、濃厚接触者をふやしたという結果になっているということになろうかと思いますので、その判断が正しかったのかと、正しくなかったのではないかといった御批判も受けるべき立場にあると思っておりますし、この決定した際にも、ある意味、賛否分かれる判断であったというふうに理解をいたしております。

 この評価というのは、県民の皆さんに委ねる性格のものであろうかというふうに思いますけれども、私自身は、そのときの判断、ある意味、今回の感染症の感染防止対策の徹底ということと、家庭の問題、それから学習の問題といったものをある意味、バランスをとったつもりでありましたが、それは一面、感染症対策の徹底という意味では、他の要素を取り入れたことで緩んだ側面があろうかと思います。

 そういった意味で、そのときの状況としての判断、当時、最善の判断と思って行いましたけれども、当然、それに伴ういろんな問題が出てきたということについて、御批判を受けるべき立場だと思いますし、今回の県内の発症といった状況変化に対応して、感染症防止対策を最優先に対応するといった形での対応に切りかえていく必要があるというふうに思っているところであります。

 私からは以上です。

○山陰中央新報:ありがとうございました。

 そういった中で、このたび発生をして、松江工業高校は臨時休になりましたが、そのほかの県立高校は通常どおり授業を実施するということで、県教委の理由としては、濃厚接触者がまだ特定をされていないというところもあるようなんですけども、濃厚接触者の把握というのは時間がかかって、その間に市内で感染が広がるという不安もあると思うんですけれども、そのほかの県立高校が通常どおり実施するということについて、妥当かどうかということと、松江市内だけでも一斉休校にするというようなお考えというのはありますでしょうか。

○丸山知事:休校にすることについて、相当の理由があれば県教委のほうにおいて行われるというふうに考えております。状況把握を早急に行いまして、そういった必要がないかどうかと、市内一斉という一律のやり方なのか、そういった松江工業高校と同じような対応をとる必要がある学校がないのかどうかということを早急に確認をして、素早く対応していくということが必要だというふうに思っておりますので、いずれにしても、濃厚接触者の把握ということを迅速に行って、迅速に判断をしていく必要があるというふうに思っております。

 県教委の判断事項でありますけども、そういったふうに私自身は理解しております。

○山陰中央新報:今後の発表は松江市がされるということで、なぜ松江市がされるのかというところを改めて教えてもらいたいのと、県は発表はしなくても、情報は入ってくるとは思うんですけれども、現時点で把握しているもので、何か公表ができるものがありますでしょうか。

○丸山知事:本部会議で健康福祉部長からありました、午前中に入院されたといったところが、県として把握している昨日からの追加の事項であります。

 今後の報道発表、公表について、松江市において行っていただくということについては、これは、今回の発生事案を担当する、指示する者が誰かと。松江の保健所というのは、共同設置ではありますけれども、今回の事案については松江、松江保健所の上司に当たる組織は松江市で、松江市長さんになるので、県知事ではないということで、最終的に指揮をされる組織から公表されるということになります。

 昨日の事案については、県内1例目という特殊事案であることから、松江市と協議して、県知事として発表させていただいたということで、扱いとしては例外的な扱いだったということであります。昨日の段階でそういった御説明ができなかったことについてはおわびを申し上げたいというふうに思いますが、念のために申し上げますと、こういった扱いになりますのは松江市内の事案ということに基本的になりますので、松江保健所の管轄の中で、安来で仮に発生をしたり、出雲、ほかの保健所の担当区域で発生した場合には島根県から公表させていただくということでありますので、松江保健所の中の松江市内の事案について、法律がそうなっているということに伴ってそういう扱いをさせていただくということであります。

 なお、島根県としては、同じ公衆衛生を担う機関として、松江市に協力できることは最大限協力していきたいというふうに思っておりまして、松江市内での感染防止は県内での感染防止と直結をいたしますので、そういった意味で、手を携えて取り組んでいきたいというふうに思っております。

○山陰放送:BSSの秦です。

 先ほどの高校の休校について、再度お聞きします。

 一番最初に、2月に判断されたときには、休校をしないという判断でした。そのときには、全国で発生があって、でも島根県では患者が確認されていないので学校のほうは続けるという判断。今回は、県内で確認が、しかも高校生がされているのに、ほかの高校は休まないという判断。これは、どういうところが根拠になっているのかというのを再度お聞きしたいというのが1点です。

 というのは、県内施設については県内全域で全面休館、あるいは一部休館などが、地域を、松江市に限らず県のほうはされるわけです。その施設の休館は全県で広くやる。だけども高校については該当の発生してる高校でしかやらない。ここら辺の整合性、知事の中ではどういうふうにそこら辺の折り合いというか、理由をつけておられるんでしょうか。

○丸山知事:今動いてますのは、今出ている文部科学省のガイドラインで動いているというふうに理解しておりまして、それがそういう仕組みになっているということが一番大きな要因であります。

 それから、これはそこの趣旨を推察するに、やはり教育という大事な機能を担っているということ、休業は休業だけで済まない、夏休みを使えばという話もあろうかと思いますけれども、そういうバランスをとられている措置なんだろうというふうに思いますが、一斉に休校するという判断が禁止されているわけではないとは思いますが、教育委員会においてそういった判断をされているということでありまして、私自身も今、この状況で、この全校一斉といったことは、するようにということを考えているわけではないということであります。

 県内の施設については、これはそれぞれ大事な施設でありますけれども、子供さん方を集めて行う教育という、ある意味、先送りできない要素の施設、施設というよりも機能でありますので、そういった機能の重みの違いということで理解をしておりますし、集客施設といった性格を持つものでありますので、必ずこの人を相手をしなきゃいけないというふうな施設ではありませんので学校というのは、このお子さん方に何年間でこういった教育を提供するというお約束をした学校として、そういう判断をされる、そういう性格のものだろうというふうに思っております。

○山陰放送:ありがとうございました。

○中国新聞:中国新聞の松本です。

 ちょっと引き続きの質問になるかもしれないんですけども、最初のところでバランスに関して、感染防止を優先する形でちょっとシフトしていくというようなニュアンスの発言もあったかと思うんですけども、知事として対応を変える、先ほどちょっと出ましたけど、松江だけでも休校するとか、そういう判断を検討される御予定とかはないでしょうか。

○丸山知事:教育委員会から相談を受けて、私のほうで意見を求められるという場合、私のほうで意見を申し上げますけども、今のところ教育委員会からそういう相談がない状況なので、私のほうからこうすべきだといって指示をするという状況に今ないというふうに理解しておりますし、そういったお考えもあるだろうというふうに思いますけども、そういった御意見もあるんじゃないかということは教育委員会のほうに伝えたいというふうに思います。

 また、松江市内の他の高校の親御さん方からどういった意見が寄せられているかということなども含めて、教育委員会のほうで判断されているのか、そういったことも大事なんじゃないかというふうに思います。

○中国新聞:済みません、もう一つ。

 今回の生徒さんが3回かかりつけのお医者さんにかかってたということですけれども、それで検査まで結構長期間つながらなかったというところがあったと思うんですが、一般の医療機関、診療所なんかにできるだけ検査をちゅうちょせずに受けるような形で通知なり呼びかけなりされる御予定はないでしょうか。

○丸山知事:そういったことも検討していきたいというふうに思います。調査をして、どういう状況だったのかということは、当該医療機関と患者さんから聞き取った内容をもとに、どういう問題があったかということを松江保健所、松江市のもとで検討されることになるんだろうというふうに思いますけども、急ぐことから、ほかで同様な事案がないほうが、問題がある事案かどうかは確定できませんけども、問題が起きないようにすることが大事でありますので、そういった注意喚起をしていくということについては、今後対応していきたいというふうに思います。

○中国新聞:ありがとうございます。

○読売新聞:読売新聞の土屋です。

 引き続き、3度受診した医療機関の質問なんですけど、市民の人は、そういった医療機関があるということで心配することもあると思うんですけど、例えば消毒だったりとか、そこを臨時的に休業するだったりとか、そういった対応というのはとられているんでしょうか。

○丸山知事:そういう問題があったかどうかということの確認ができているような状況ではなくて、恐らく今は濃厚接触者の確認等に全力を挙げているところだと思いますので、そういうことはしてないと思います。状況をよく確認する先として、保健所のほうで調査に入られているか、入られるかということじゃないかというふうに思います。

○読売新聞:女子生徒に関連したPCR検査がきょう何件予定されているとか、そういうのはわかっていますでしょうか。

○丸山知事:私自身は個別に聞いてはおりませんので、今ここでお答えはできません。

○読売新聞:例えば県外に行っていたりとか、海外渡航歴があるとか、そういった状況は、きのうはまだ把握されていなかったと思うんですけど、それが新しくわかったとかっていうのはあるんでしょうか。

○丸山知事:いや、本人の聞き取り今、松江保健所のほうでやられていて、それが、我々も情報共有することになろうと思いますけども、公表については松江市のほうでなされるものというふうに思っております。

○読売新聞:ありがとうございました。

○山陰中央新報:山陰中央新報の平井です。

 病状のことについてお尋ねするんですけれども、今は軽症の患者さんでも、全て感染症指定医療機関に陽性反応が出た場合は入院することになっていると思いますが、今後、感染者がえて病院が満床になりそうな場合は、軽症者の方の受け入れ先を確保する必要があると思うんですが、民間の施設、ホテルなども含めて、今現在でそういった施設の確保はしておられるでしょうか。

○丸山知事:今の時点で確保しているものはありませんけども、確保に向けて検討なり調整をしているところであります。

○山陰中央新報:それは、県有の宿泊施設なのか、それとも一般のホテルとか旅館だとか、そういったものも含めてということでしょうか。

○丸山知事:幅広に検討しているということであります。

○山陰中央新報:もしそういった民間の施設、県有施設も含めてなんですけど、そういった施設を活用する場合は、県民の皆様にそこの施設を活用しますよということを、所在地といいますか、そういったものをお伝えする必要はあるとお考えでしょうか。

○丸山知事:どういう趣旨でですか。

○山陰中央新報:不安を、例えば軽症の方をホテルに受け入れますということだけを公表された場合、そのホテルがどこにあるのかとか、そういう不安を抱かれる県民の方が少なからずおられると思うので、その軽症者を受け入れる施設を市町村名だけでも公表するお考えがあるかということです。

○丸山知事:それはケース・バイ・ケースといいますか、まず公表することをホテル側が望まれるか望まれないか望まれるとか望まれないとかっていう状況に対して、周辺の住民の皆さんがどういうふうな評価をされるかということの組み合わせだというふうに思っておりまして、確保していくということが最優先でありますけども、当然、そういったことに対する周囲の方々の不安をちゃんと解消していくとかっていう形での対応というのも同時に必要になると思います。それは公表という形がいいのか、公表しないほうが……。広く一般に公表するのか、その周辺の方々にきちんと理解いただくのかという、いろんなアプローチがあろうかと思いますので、それはケース・バイ・ケースで対応していくということで、一概にどういう公表がベストなのかということは言えないと思いますけども、ともかく病床を確保していく、それを円滑に運営していくということが必要でありますので、周囲の方々の理解を得ていくといった努力もしなきゃいけないでしょうし、いたずらに不安をあおるといったことを避けるという観点も要るかもしれませんので、それは状況によって違ってくるんじゃないかというふうに思いますが、いずれにしても、将来的に必要になってくる可能性のあるものでありますので、前もってきちんと準備をしていく必要があるということで、今、検討、調整をしているところであります。

○日本海テレビ:日本海テレビの大谷です。

 全国でも、検査を受けたくても受けられなかったり、この高校生も3回病院に行って、ようやく陽性が確認されたということですけれども、こういうような状況を知事はどう感じておられますでしょうか。

○丸山知事:具体の状況を把握していませんので、この案件について評価は避けますけれども、そういうふうに、受けるべき検査が受けられないような状況に島根県内でなっているのではないかといった懸念を県民の皆さんに持たれていると、持たれかねない事案だということは間違いないというふうに思いますので、空振りであっても、そういうことがないように医療機関の皆さんに再度お願いをする、周知をするといったことをきちんとしていかなきゃいけないなというふうに思っているところであります。

 これは医療側に問題があったかなかったかというのはわかりませんし、詳細はわかりませんけども、ともかくそういったことがないということは必要なことでありますので、今できることをちゃんとやっていくということで対応したいと思います。

○山陰中央新報:山陰中央新報の原田と申します。

 先ほど、経済対策のことについても言及がありました。必要に応じて追加の対策、県独自の対策も検討していくということがありました。今、国の対策で1世帯当たり30万円を給付するというものも、対象の範囲などをめぐって議論があったり、それから中小企業も200万円でしたかね、そういった額の問題もあると思うんですけれども、その辺について、県として上乗せをして何か対策をしたりというようなことは、今のところ考えておられるんでしょうか。

○丸山知事:単純な掛け算なんですが、1万円掛ける1万人で1億円になるんですね。ですので、県民の皆さんお一人お一人に1万円を交付するというのは、67億円がかかる。まず県というのは、いわゆる財政調整基金といった、そういったものにも対応できる基金、その他の基金もありますけれども、それが大体150億程度かというふうに思いますので、そういったものを半分近く出すという話になりまして、国と比べて大変出動余地が限られるという要素もありまして、限られた財源をどうやって、どこに使っていくかということ、それから、まずはこういったもの、こういった制度をつくられた国に対して、足らざるというふうに評価されるところがあれば、そういったものの対象の範囲の拡大ですとかということ、または長期化をしていくことが想定されるその終息がまだ見えておりませんので、そういった意味で、額の大きさがいいのか、それとも時期が長くなれば再度交付というのもあるといった意味で先が見えるような制度、仕組みとかのほうがいいのか、いろんな御意見があろうかというふうに思います。都度都度追加を求めていくというやり方もあると思いますけども、お金の使い方というのはいろいろあろうかと思いますので、そういったものも排除はされませんけれども、今申し上げたように、国ができることに比べると、なかなか県ができることというのは、同じように引き直して行うと相当厳しいものがあるというふうに思っておりまして、同じお金の使い方としてどういうお金の使い方が一番県民の皆さんの生活の安定ですとか事業の安定に資するかということをよくよく考えて、いろんなことを考えていきたいというふうに思っております。そういった意味では検討中ということではないかと思います。

○時事通信:時事通信社の大槻です。

 知事は以前、外出自粛要請の出ている地域への往来を控えるようにと発信されていました。松江市のほうでは、外出自粛要請の出ている地域への往来に加えて、8日には、市内でも不要不急の外出を控えてと表明されていました。先ほどの質問の中でも、感染症対策の徹底に切りかえるという御発言もありましたが、県民や事業者に要請される行動の自粛というのは、きのうまでの段階よりも、より厳しいものになるんでしょうか。それとも経済活動が停止しないようにバランスも考えて、飲食業など事業を継続してほしいというお考えでしょうか。

○丸山知事:これは1例目の今回の事案の調査の進捗等を待って判断をしなきゃいけないことかなというふうに思っております。単純に言いますと、全国45の都道府県で発症があるわけでありますけども、恐らく発生1例目で外出自粛要請をした都道府県というのはないというふうに思っております。やはり外出自粛要請というのは、その要請を受けていただく県民の皆さんに御理解をいただけないと要請を受けていただけないと。要請をすればいいというわけではないというふうに思っておりまして、その必要性をあわせて御説明するという観点からすると、今回の事案というのは当然、発症から検査判明まで期間が長かった事案でありますので、そういう接触者が多いというふうに、そういう可能性がある事案だというふうには承知をいたしておりますが、その可能性の問題でありますので、調査をきちんとして、または完全に終わってからと言わずとも、ある程度全貌が見えてくるとか、そういったこと等、一つ一つの事案を積み重ねた上で判断をしていかなきゃいけないというふうに思っております。きょう、この時点で県民の皆さんに一律に外出自粛要請をお願いするという形には、まだ判断に至ってないというところであります。また、過去の例で申し上げますと、週末の外出自粛要請から、週末に限らない自粛要請といった出し方もありますので、どういった手順がいいのかということも含めて、手順といいますか、段階がいいのかということも含めて、考えないといけないと思います。

 まさに感染症防止というのは今言われておりますように、人の動きをとめるということが一番のといいますか、感染が蔓延した場合の唯一最大の対策だというふうに思っておりますけども、これまでの感染防止の流れというのは、国でしかできませんけども、まず水際、続いてクラスターといいますか、感染者の行動調査を通じて点を潰していくというふうな手順、そして、それで対応できない場合に、今回の緊急事態宣言の7都府県のような対応をしていくという手順が一般的でありまして、そこを飛ばしてやる必要がある場合もあるかもしれませんけども、そういったさまざまなことも踏まえて考えていかなきゃいけないというふうに思っております。

○NHK:NHKの西林です。

 1例目となった高校生について伺いたいんですけれども、感染経路とか濃厚接触者など、その事実がまだ明らかになっていない中で、ネット上では県外の観光客が持ち込んだに違いないであるとか、県外に出ていたんじゃないかとか、うわさレベルでの情報がかなりネット上、ツイッターとかでは出ているようで、知事として、そういったうわさとか批判がネット上でかなり出ていることについて承知されているかということと、もし承知されているのであれば、それについてどう考えるかということ、そういった発信をしている人たちに対して何を求めるかというのをお伺いしたいです。

○丸山知事:ネット上の情報を見ている状況ではありませんけれども、仮にそういうことがあるとしますと、これは事実というのは御本人とその周囲の方々から、今の仕組みでいきますと保健所なり公的機関が確認した事項が一番信頼度の高い情報だというふうに思っております。それ以上のことについては、ある意味、推測で、当事者しか知り得ない事実もありますので、我々としては、そういった、事実かどうかわからない事実というのは臆測だというふうな受けとめをしなきゃいけないというふうに思っておりますし、感染というのは、たしか愛知県の蒲郡だったでしょうか、感染がわかったにもかかわらず、感染を拡大させるような行動をとられるような方というのは本当に許されない行為だというふうに思いますけども、これだけ全国的にも蔓延している感染症で、人の動きが、これはそれぞれの国で、県で閉じているわけでも、関所を設けているわけでもなく、出雲空港に検疫とか入管があるわけでもなく、そういった状況で人の行き来ができる中で感染をしてしまうというのは、これは誰にもあるリスクでありまして、今回発症された方が軽率な行動だったとか、誰がどうしたという話を議論すること自体、慎重であるべきだというふうに思っております。当然、先ほど申し上げましたように、感染がわかっていながら接触するとか、そういう故意的な話でない限り、感染をしてしまった方について、当然こうしなければよかったということはあるかもしれませんけども、それを全部排除していきますと、先ほど申し上げましたように大変、普通の生活をしていくのは難しくなるわけでありますので、そういう我々の社会生活というのはそういういろんなリスクに向き合いながら、そのリスクを管理しながら生活をしているわけで、そういった意味では、この状況ですと一定の割合の方に感染が生じるという状況にもなっていたわけなので、今回、ある意味、感染された方に対して、そういった大きな責任があるといったような評価をするということについては慎まなければいけないというふうに思っております。

○NHK:ありがとうございます。

○山陰中央テレビ:TSK、山陰中央テレビの大坂です。

 冒頭のほうで、2月の終わりに一斉の休校という判断にはされなかったという点について丁寧に説明いただいたと思います。その点について再度の確認なんですけれども、現時点においては、その当時の判断について一定の誤りがあったということを認められるということでよろしいでしょうか。

○丸山知事:それは、誤りという言葉の定義だというふうに思います。

○山陰中央テレビ:そうしますと、バランスをとるという観点があったということが1点、おっしゃられたと思います。あともう1点、一斉休業しなかった期間で濃厚接触者がえたおそれがあるということについても言及されたと思います。この2点について言えば、一定程度、判断、間違っていたというふうにお考えでしょうか。

○丸山知事:間違っていたということの定義ですけども、私が申し上げたのは、そういう点について批判があることは当然のことだと、私として受けとめなきゃいけないというふうに認識しているということであります。

○山陰中央テレビ:ありがとうございます。

○山陰放送:BSSの秦です。

 きのうの夜、松江市のほうでは市長が記者団の囲みに答えられまして、その中で、今回の患者さんに関して、学校という生活の場、それから家庭という生活の場、それからもう一つ、職場というのがあるんだというふうな発言をされました。これについては、知事は認識されているんでしょうか。

 それから、そういう1例目だということで、濃厚接触者が多い事案であるという認識がありますでしょうか。

○丸山知事:その職場があるかどうかというのは、保健所の調査で確認されることだというふうに思います。正直言って、そういったことであれば、松江市長さんにお聞きいただきたいと、私自身はその発言した人間ではありませんので、そういうことは松江市長さんにお聞きいただきたいというふうに思います。

○山陰放送:県として認識はない、情報共有はしていなかったということ。

○丸山知事:私として申し上げる内容に含まれていないということであります。

○山陰放送:今後の情報発信自体は松江市さんに移るという認識なんですけれども、そこの情報発信の仕方、内容については、県のほうが把握をされている内容以外のものも発信されていくというような理解でしょうか。

○丸山知事:いや、私どもが把握していることと申し上げれることの整理を県としては常にいたしております。申し上げないことというのは、把握してない場合と、把握していても申し上げるべき内容じゃないという場合と2つありますので、それは必ずしも知ってる知らないということでイコールではありませんが、そこは御理解いただきたいと思います。

 それからもう1点、今御指摘のあった松江市の情報発信等ほか今後の対応については、我々としては情報提供、松江市の主導でいろんな調査等をされますので、そういった結果については教えていただく、そして今後の対応について、こういうふうにやる予定だというお話もできるだけいただいて、我々として、向こう側から相談があれば、こうしたほうがいいんじゃないかというアドバイスはしていきたいと思いますし、御相談がなくても、現状がこうだ、次こうやろうとしてるというときに、こうしたほうがいいんじゃないかというアドバイスをすべきような場面があれば、これは取り入れられるかどうかは松江市さんの御判断ですけども、そういった意味で、情報共有をしながら、我々として、より感染防止に資する、より円滑に濃厚接触者等の確認ができるようなやり方なり、我々として持っている蓄積を使った助言ですとかアドバイス、それから提案といったことというのは常にしていきたいというふうに思っております。できるだけの、事実の情報共有というのは基本的に行っていくということで、ただ、公表については松江市において行っていただくということで、発表者が2つに分かれるということは、世の中といいますか、誤解を生むもとでありますので、そこは一元化をしていくということであります。

○山陰放送:知事としても、濃厚接触者の数がかなり多くなっていくのではないかというような構えもお持ちだということなんでしょうか。

○丸山知事:期間が長いということだけではなくて、その間、伏せって御自宅におられたかどうかということが大事な要素でありますので、そこのところは今、確認中ということだと思いますので、予断を持っておりませんけれども、発症から判明まで長期にあって、そして外出されていたとすると、接触者の数というのは多くなっているだろうし、自宅で伏せっておられたということであれば、期間が長くてもそれほど多くないということになろうかと思いますので、それはきょうから始まってます調査の内容次第ということで、可能性はあるというふうに思っていますし、否定しませんけども、正確な内容というのは調査結果次第だというふうに思っております。

○山陰放送:ありがとうございました。

○朝日新聞:朝日新聞の浪間と申します。

 今、接触者の数が多くなる可能性もあるというようなお話ありましたが、現在、県内では感染者用の入院の病床として200床確保しているということだと思うんですが、今回の事案を受けて、この病床数をさらにやしていくということは検討されていますでしょうか。

○丸山知事:これは空床で、いてる状況で確保している病床は、実は30床の感染症病床と言われるものであります。残りの170床については、事態の緊迫度に応じて既存の病床を振りかえてもらうといった形での御協力をお約束いただいている数でありますので、今、あした200使わせてくださいといって、すぐ出てくるものではありません。そういったことで、その200という数字は、そういった即時的にできるものではありませんので、先ほどちょっとお答えしましたように、無症状者または軽症者に入っていただくような施設をできるだけ早く確保していくということは、病床を有効に使っていくために欠かせませんし、オーバーフローが起きないようにしていくことのためには大変重要な要素でありますので、そういったこととあわせて、さらに御協力がいただけるかどうかということについては、状況に応じて、また追加でお願いをしていくということはあり得ると思いますし、ただ、今のところは、もともとが200で逼迫しているという状況ではありませんので、状況に応じて柔軟に対応していきたいと思いますし、柔軟に対応していただけるようにお願いはしておきたいというふうに思っているところであります。

○朝日新聞:優先順位としては、病院の協力してもらえる病床数をやすというより、民間のホテルとか、そういったところに協力を求めていくというほうを、まず優先してやっていくということでしょうか。

○丸山知事:今申し上げたように、実は今の病床をあけていただくということになりますので、軽症の患者さんに退院された後に、そこを譲ってもらうみたいなことになりますから、無症状者の方にそういったベッドに入っていただくというのは、医療的なケアが必要でない方で、片や入院を待っている方がおられるということについては、病院の運営の仕方として好ましくないというふうに思っておりますので、特に無症状者の方が逼迫した病床を使われるという事態というのはできるだけ回避しなきゃいけないというふうに思っておりまして、そういった意味で、そういった振り分けができるような、または東京都で起きているような状況を踏まえて、今、事前準備できること、これをできるだけ進めていきたいというふうに思っております。

○朝日新聞:ありがとうございます。

○共同通信:共同通信の出川です。

 今のところに関連してお聞きしたいんですけれども、病床の話と、医療の関係で、人の確保というんでしょうかね、それが大事だと思うんですけれども、今回、1例目の患者さんが出まして、また島根県は都市部と比べて医療機関がそんなに盤石ではないという、人が少ないなと、お医者さんの数が少ないと思うんですけども、その中で医療崩壊への危機感というか、懸念というか、そういったようなものは今ありますでしょうか。

○丸山知事:この感染症のえ方というのは、えるときにはぐっとえますので、そういった意味で医療崩壊というのは先の話だとかっていうことじゃなくて、感染が広がればすぐやってくるというものだということで、急ぎの課題だと思って対応しているところでありまして、そういった意味で、まだ感染症患者が判明する前に、県内の医療機関にもそういった危機感を持っていただいて、トータルでプラス170床という病床の協力に御理解をいただいているということで、医療関係者の皆さんとともに、そういった危機感を共有して、また医療機関の皆さんのそういった御協力に対応するために我々として医療機関に頼り過ぎない体制をつくっていかなきゃいけないということで、行政としての取り組みを進めなきゃいけないというふうに思っております。

○共同通信:ありがとうございます。

○山陰中央新報:山陰中央新報の木幡と申します。よろしくお願いします。

 PCR検査の検査数についてなんですけど、今後、濃厚接触者が特定されていくと、かなり一日の検査数もえていくのかなと思うんですが、そのあたり、検査数の拡充のために、隣県や県外への要請だったり民間への要請というのは何か検討されていたりするものでしょうか。

○丸山知事:一つに、民間というのは、実はありますけれども、本当に頼もうと思うと、返ってくる結果が1週間後だという話があります。ということで、できるだけ手近な公的、大学病院か、または保健環境科学研究所といった機関で、我々が持ち込んで、そこで検査をしていただいて、その結果を、その培養の期間、精査の期間、何時間といった中で出していただける、そこが、いわゆる即日じゃないですけども、そうして出していただけるところが最も大事であります。それに基づいて対策ができるわけですから。そういったことで、現実、島根の課題としてはもう、民間というのは余り選択肢としてなくて、島根県内の今の機材とマンパワー、機械があるだけではできない、人がいないとできないということ、そこを順次、機械はこの前足しましたけども、やす手だてとしては人の体制、人の育成をしていく、それから足りない場合には、それこそ鳥取県を初めとした隣県の余裕のあるPCR検査能力を活用させていただくといったことを、自分自身の努力と周囲の協力をいただいて対応していくということになろうかと思ってます。

○山陰中央新報:山陰中央新報の平井です。

 医療体制の話が何回か質問で出てたんですけども、その点でお尋ねします。

 マンパワー等が今後必要になってくると思うんですが、県医師会であったり県看護協会、あるいは島根大学医学部附属病院さんなどに何か具体的に協力要請などをされるお考えはおありでしょうか。

○丸山知事:そもそも一般的な協力については、もう大学からも医師会等からも協力をいただく大きな枠組みとしての御理解はいただいておりまして、問題は具体的にどういうことをお願いしていく場面が出てくるかということでありますので、そういった状況状況に応じて、我々としてどうしても県当局だけでは対応できない、また、医師会の皆さん、特に1次診療をしていただいている開業の先生方のお力をいただかないといけないといった場面には、具体的な内容をお示しして、また、そのためにどういったことが受けていただくために必要になるかといったことも御相談しながら、ちゅうちょなく御相談して、御協力いただいていくという考え方でありまして、ただ、具体的に何を、これをといったことではなくて、そういった大枠としての御協力をいただける体制というのはできているというふうに理解しております。

○日日新聞:島根日日新聞社、南里です。よろしくお願いします。

 PCR検査で質問が出てたかと思うんですが、以前、知事が、患者が出たりえてきたりしたら、1人、今、2検体でやっているやつを1検体1人にしたりとか、2交代制でやるとかっていうことに言及されたかと思うんですが、今の段階で何か検討されてる状況というのありますでしょうか。

○丸山知事:1検体でやるというのは多分もう、最後の手だというふうに思っておりますけども、体制をやしますと、1日3回できたやつを4回やれるというふうになりますから、そういうことというのはちゅうちょなく、必要に応じてやっていきたいというふうに思っておりますし、そういった意味では精度の高い、そういった意味で検体を減らしてということというよりは、今申し上げましたように、一番近い鳥取県、その次は多分岡山とか広島かもしれませんけども、そういった、民間の検査機関に頼むよりも、それははるかに早いわけでありますので、協力いただける余地があれば、そういったお願いをしていくということで、精度の高いPCR検査をいかにやしていけるかということについては、周囲の御協力、また、相手方も使われてる、鳥取以外では、もう毎日検査が恐らくされているかと思いますので、そういった余裕の状況も踏まえて、そういったお願いを必要に応じてしていきたいと思いますし、ほかにできる手がないかということ、一番苦労されてる東京都でどんな工夫されてるかということなど、参考になることがあれば、島根でできることがあれば取り入れて、工夫をしていきたいというふうに思っております。

○日日新聞:ありがとうございます。

○広聴広報課:よろしいでしょうか。

 では、本日の定例記者会見、これで終了いたしたいと思います。ありがとうございました。

○丸山知事:ありがとうございました。

 


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