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2月10日コメント1

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○丸山知事:それでは、定例会見を始めさせていただきます。

 本日は、来年度の当初予算、そして今年度の2月補正予算案が固まりましたので、私から説明をさせていただきます。

 来年度、令和3年度当初予算は、総額4,670億円、前年度との比較で1.7%、80億円の減となっております。減少となった理由は、国土強靱化対策、昨年は当初予算に計上しておりましたけども、これを2月補正予算に計上したためであります。したがいまして、2月補正予算と合わせて比較しないと実質的意味がないということになりますので、2月補正予算と合わせた数字で申し上げますと、総額は4,944億円、前年度対比で1.3%、62億円の増となっております。

 当初予算は、コロナ対策と人口減少対策、島根創生を推進するとともに、健全な財政運営を図る予算としておりまして、2月補正予算においても新型コロナ対策と国土強靱化対策を進め、全体として切れ目のない予算としたところであります。

 新型コロナ対策につて申し上げますと、医療体制を強化すること、医療崩壊を起こさないことが大事であります。県内においては断続的に新規感染者が確認されておりますけども、これまでのところ、県民の皆さんの御協力によりまして、医療提供体制は大きな問題がない状況を維持しております。

 この予算では、今年度実施してきました対策をベースといたしまして、ワクチン接種の相談窓口の設置やPCR検査体制の強化などを措置しております。また、県内経済を回復させる施策につきましては、県内でも飲食、宿泊、小売、製造など幅広い業種で影響が生じております。このため飲食業界の消費喚起につながる支援として、国の施策でありますGoToイートキャンペーンと連携した支援策、また観光につきましては地酒と県産米を活用した観光誘客などに取り組んでまいります。そして、今後、感染の状況というのは大きく変動する可能性がございますので、その変化に機動的、迅速に対応できるよう、令和3年度の新型コロナウイルス感染症対策の調整費として10億円の枠予算を措置しているところであります。

 先日、国に対しましては、GoToトラベルを、一例として県内限定といった形で限定的に、早期に再開していただくこと、また、GoToイートのプレミアムの率の引上げなどを要望してまいりました。GoTo事業のように、既に事業スキームが構築されており、予算も確保してあるというものにつきましては、これを最大限活用していくことが重要だというふうに考えております。

 (感染が拡大している)都市部では、営業時間短縮要請などに応じた飲食店に対しまして協力金が1日6万円の場合と4万円の場合と2ケースございますが、給付されております。その8割は国費、国の予算で補助されているという状況であります。島根は感染の水準が高くはございませんので、飲食店に営業時間の短縮要請を行うような状況ではございませんが、1月7日緊急事態宣言の再発出に当たりまして、政府は、飲食に伴う感染を大きな主因と見た上で、その対策を講じられました。これは緊急事態宣言の対象地域以外においても当てはまる認識でありますので、そういった影響は全国各地に及んでおりまして、県内におきましても大きな消費の落ち込みが生じております。厳しい状況というのは、都市部の飲食店と変わらないといいますか、どちらかというと都市部で協力金が支払われている地域に比べると、結果的には我々の地域のほうがよほど厳しい状況になっているというふうに認識いたしております。

 現状のように感染が広がっている地域に対して国費で、いわゆる地方創生臨時交付金と言われる全都道府県、全市町村に交付されるものと別枠で1.2兆円の予算が確保されているというのであれば、感染が落ち着いている地域に対しましても別枠で既存の制度の活用なり、新しい給付金なり、支援措置を講じるべき状況にあるというふうに思っております。こういったものの改善というのは引き続き求めてまいりますけれども、その改善を求めながら、国の支援制度をできるだけ活用し、県内の状況を踏まえて、県独自の施策を組み合わせることで、県内事業者の事業、生活を守っていきたいというふうに考えているところであります。

 いわゆる地方創生臨時交付金につきましては、第2次補正分までとして国から示されております171億円のうち、今後活用することとしておりました12億円につきましては、全額を2月補正予算で活用しております。先月成立しました3次補正分については、先日、国から島根県分の枠として63億円の内示があったところであります。このうち16億円を当初予算で活用いたしまして、残額につきましては今後の補正予算などで活用していく財源として留保させていただいております。

 次に、島根創生人口減少対策についてでありますけれども、まず、子ども・子育て支援施策を充実しております。子ども医療費の助成につきましては、事業主体であります市町村に交付するしまね結婚・子育て市町村交付金の総額を大幅に増やすことで、これまで未就学児、小学校入学前までとされておりました出雲市、江津市を含めて、県内全ての市町村において小学6年生までの医療費負担軽減策、医療費助成が実施されることとなります。

 次に、放課後児童クラブにつきましては、来年度から増設や定員を増やすための施設整備を行うクラブが同時に利用時間の延長とかを行う場合には、施設整備の助成の上乗せを行うなど、利用時間の延長や待機児童の解消、そして定数枠の拡大といったことに取り組んでまいります。

 県内産業の収益性、競争力を高めるために、例えば農業ではコスト削減に有効な多収穫米の導入促進、ものづくり産業では、コロナ禍で営業が難しくなっているという状況も含めて、営業の外部委託などを行う製造業者の販路開拓の支援、そして海外ビジネスの支援を行う県内関係機関の拠点化などに取り組んでまいります。

 人づくりにつきましては、若者が島根に残る、一度都会に出られても戻っていただくという、島根にゆかりのある若者の定着に力を入れることといたしております。具体的には、高校と大学の連携強化によりまして、県内高校から県内大学などへの進学を増やす取組、一旦県外へ進学した学生や県外で仕事を持っている若者のUターンの促進、人材確保育成コーディネーターを増員して、県内高校生、大学生、高専の学生の県内就職を促進する取組、また県内に住む中高生や、その親の世代に向けて、島根のよさ、暮らしやすさや都会の生活の厳しさなどの対比などを情報発信して、島根を愛する人づくりと、新しい人の流れづくりに関連する事業などを強化しているところであります。

 このほか、新型コロナの影響が続く場合も想定いたしまして、できるだけ事業を着実に推進できるよう、ウェブですとかオンラインを活用した取組を行うなど、事業内容を見直しているところであります。さらに1年間進めた結果を踏まえて、必要な対策を強化していきたいというふうに考えております。

 国土強靱化対策につきましては、新たに国において防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策が取りまとめられました。初年度分の予算が令和2年度、今年度の第3次補正として措置されましたので、所要額につきましては、県予算におきましても補正予算、2月補正予算で措置しております。金額は176億円となっております。そして、昨年の夏に、この2年間で2度目の被災をされました江の川の県管理河川につきましては、国直轄事業とも連携しまして、複数回浸水被害を受けた河川について、優先的、重点的に整備を進める考えであります。令和3年度予算案では4.8億円を計上しております。前年度に当たります今年度の2.8億円と比べて、額にして2億円、率にして74%の増としているところであります。

 島根が抱えております必要な政策課題に対する対策を盛り込み、さらに緊急の対応が必要になった場合も、調整費などを活用して機動的に対応できる予算としたところであります。

 私からの説明は以上であります。


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