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2月10日質問事項1

1.令和3年度当初予算、令和2年度2月補正予算

○山陰中央新報:山陰中央新報の原田と申します。よろしくお願いします。

○丸山知事:お願いします。

○山陰中央新報:当初予算と補正予算のことなんですけれども、新型コロナ対策と島根創生の推進の両立という、非常に難しい予算編成になったと思います。この予算で、島根県をどういう地域にしていきたいのか、まず意気込みのほうをよろしくお願いします。

○丸山知事:まず、現在、県民の皆さんの御協力によりまして全国的に見れば低い水準で抑えられておりますコロナの感染を今の水準で何とか維持していく、そして県内市町村のサポートをして、皆さんの期待の高いワクチンの接種が円滑に進むように、県として最大限の協力をしていくということで、このコロナの感染拡大防止に対応していきたいと思っております。

 そして、これだけ低い水準でありましても、やはり全国的な感染拡大の余波を受けて、県内経済が、大分大きな影響を受けておりますので、そういったことに対する支援を、国の政策を見直してもらうことも含めて対応してもらうことで、県の施策と組み合わせて、県内経済の回復に最大限の努力をしていきたいというふうに思っております。

 そして、もともとの島根の課題であります人口減少対策につきましては、一面で、大都市の密集度の高い生活のリスクが認識されておりますので、地方回帰の流れを期待しているところでもありますけれども、これも新聞報道等によりますと、例えば東京であれば関東近県への移住が多いといったお話もあります。ということは、やはりそういった流れを具体的に島根の人口増につなげていくためには、島根というところを選んでいただくための取組が必要でありまして、地方回帰にとどまるうちはまだまだだということでありますので、そういった島根に目を向けていただく、そしてこの島根の生活を選んでいただけるような手厚いサポートをしていきたいということでありますし、そして、Iターンだけではなくて、島根にゆかりのある方々、一旦県外に出られている方々、これから進学、これから就職なりを選択される方々に対するアプローチをきちんとすることで、島根に戻っていただく人を増やしていく、そして島根で今、高校生までの生活をされている方々につきましても、島根のよさをよく県として伝えて、その上で将来の選択の中での、島根に戻るとか、島根に残るという選択をしていただける情報提供をきちんと、親御さんも含めてしていきたいということであります。

 いずれにしても、(新型コロナの影響は)避けられない状況でありますので、ともかくいろんなもの、感染症対策も、感染防止と経済の回復というものを両立させなきゃいけません。そして、そういう2つの内容が混じったコロナ対策と島根創生を両立させなきゃいけないということで、細かく見ると3つを両立させていくということになりますけれども、県内経済のコロナ影響を最小限に抑えていくということは、島根の力強い産業づくり、今の機能維持ということにつながりますから、これも島根創生につながる大事な取組であります。そういうバランスを取りながら連携してこの施策を展開して、これを乗り切っていきたいというふうに思っております。

 

○山陰中央新報:地方創生臨時交付金の3次の配分額が63億円で、新年度には、まず16億円のみを計上されたと思うんですけれども、若干慎重な使い方なのかなと思うんですが、その理由と、それから、今後、また令和3年度の補正の中で活用していくというお話だったんですけども、どういったタイミングで、どういったものを判断基準にしてこれを活用していくかというところを、あればお願いします。

○丸山知事:私は慎重だと思いませんよ。だって、政府がGoToトラベルをいつ再開するか分からないのに、対策組めないでしょ。約束された時期がずれずれで来ていて、いつ再開するという話もないわけだから。GoToイートも期間がずれずれになって来ていますから。だから、物がこんなに動いていて、政府に求めなきゃいけないことが多くて、その答えが出ているのか出ていないのか、やらないって言われたら、もうそれはこっちでやるしかないということを選んでやりますけど、決めようがないですよ。

 そして、もう一つ言うと、今、我々は、今回、この補正予算で組んだ、頂いた63億円でこの1年間を頑張ってくれと言われているわけです。予算編成の作業上、1月下旬までで物事を決めて予算計上していますので、4月以降何が起きるか分からない。もう一回冬が来て、そのときにワクチンが普及してなくて、同じような感染拡大があったら、また対応しなきゃいけない。今回のこの1兆円というのは、12月上旬に決まった話なんですよね。12月上旬ですよ。今回の感染拡大の前に決まった数字ですよ。それで、これだけの状況が起きて、これだけの影響が広がっていて、いろんな業種に及んでいて、私は1兆円のままで事が済むとは思わないけども、そういうことはやってくれてないので、そういうものを引き出していって、上積みを求めていきながら、額が多ければできるものの幅が違ってきますよね。年末まで63億円で頑張れと言われてしまうと、それはやっぱり、今の段階で半分とか3分の2を使うようなお金の使い方というのは無責任だと思うので、そういう無責任な予算計上を避けているというので、消極的だとは思っていません。状況に対応できるようにしているということで理解していただきたいというふうに思います。

 こんなに使っていいかなと、ちょっと迷ったぐらいですけど。だって1年間ですよ、1年間。まだ始まってない1年間。これで乗り切らなきゃいけないと今言われているのと同じですよね。

○山陰中央新報:今後の状況が非常に不透明な中では、そういう考えもあるのかなと思います。ただ、新年度予算で、今年度の補正などで支援をしたメニューで、盛り込まれてないものもあります。

○丸山知事:当たり前じゃないですか。だって170億円の予算でできたことと、63億円でできることが違うのは当たり前でしょ。

○山陰中央新報:はい。で、例えば公共交通機関を運行する事業者に運行経費の支援をすることなどがあると思うんですけども、こうしたものも、経営状況を見ながら再び支援をするというようなことっていうのはあり得るのでしょうか。

○丸山知事:分かりません。少なくとも今年度の4月、5月のような状況が起きてるわけじゃないので、今年度と同じような対策を講じるということについては、業種間の公平という観点で理解されるかどうかということはあるでしょうから、8割接触減と言われるような緊急事態宣言が出されたわけではありませんから、経営が厳しいのはどこも同じなので、路線維持ということは考えなきゃいけませんけども、状況を見ながら。ただ、昨年と同じようなことをやるというのは、市町村も同じ状況ですからね、言ってみれば1兆円が来てた状況と3兆円が来てた状況になると、使える幅が変わってくる。どうしても感染防止をまずやってというのが基本になりますから、そういう意味で、やるべきことは、今の1兆円ではなくて、追加をしてもらうということを実現していくということが大事なんじゃないかと。そうすることで、求められる対応ができるようになってくるので、まずは対策を講じる財源を12月上旬より状況が深刻になってるという変化を踏まえて、予備費の執行なりなんなりということ、今年度であれば予備費の執行ですかね、来年度予算でも予備費はあったと思うので、そういったものを求めていきながら、対策の充実を考えていきたいというふうには思いますけど、特定の事業について、今の段階で予断を持ったことはコメントを差し控えさせていただきます。

○山陰中央新報:そもそも県の財政運営が構造的な財源不足が続いているというような状況があって、もともとが難しい予算編成だと思います。でも、これは、今回は一定程度、国からの地方交付税などもあり、予算編成できたと思うんですけども、来年度以降も厳しい財政運営が迫られると思うんですが、これについてはどのように財政健全化を図っていかれるようなお考えでしょうか。

○丸山知事:財政健全化に王道はありませんから、ともかく役割を終えたものを廃止して、今新たに対応が必要になるものに組み替えていくということ、そして国、政府の財源といいますか、地方交付税に依存するところが大きいわけですから、島根の現状に合った算定をしてもらうというふうな改善を、歳入増をそういった形で図っていくということを通じて対応していくということじゃないかというふうに思います。

 少人数学級が典型ですけど、いろんな見直しをするには賛否両論ありますので、皆さんが賛成しないとやらないというものだと、ほとんどやることがなくなりますから、その状況、厳しくなればそういうものもやっていかなきゃいけないということになりますので、それは状況に応じて対応していくということじゃないでしょうか。

○山陰中央新報:県税収入の見込みが、リーマンショック以来の大幅な減となっております。率直に受け止めを聞いてもよろしいでしょうか。

○丸山知事:まあ厳しいですね。ただ、こればっかりは個別の、特に企業の業績の変動によるところが大きいので、我々としては産業振興をきちんとやっていくということで、その影響、税収が回復する、つまり収益が回復するような策をきちんと実施していくということで対応していきたいというふうに思います。

○山陰中央新報:ありがとうございました。

 

○中国新聞:すみません、中国新聞の松本です。

 予算の関連でちょっとお聞きするんですけども、当初予算の編成、知事に就任されて2度目で、今度、新年度、就任3年目を迎えられると思うんですけども、任期4年で見たときの今回の予算案の位置づけなり新年度の位置づけというのをちょっと教えてもらえますか。

○丸山知事:私自身はあまりそういう感覚を持たずに、来年度、令和3年にやるべきことをきちんと漏れなく考えて、その中で優先順位をつけて計上するというやり方なので、あまり折り返しだからとかという感覚は、ちょっと正直持ってないというのが本当のところです。

 私はまだ初年度の、最初の予算は前知事の予算だったので、つくった予算は2つ目で、2つ目が終わってないので、折り返しに行ってないという感じもします、予算の数で言うとですね。任期は2年ですかね。

○中国新聞:ありがとうございます。


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