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12月25日質問事項2

2.子ども子育て施策(少人数学級編成見直し・放課後児童クラブ利用時間延長)

○山陰中央新報:よろしいですか。山陰中央新報の平井です。

 子ども・子育て支援施策のパッケージの件でお尋ねします。

 先日、市町村長のほうに知事みずから御説明されたと思います。その中で、小・中学校の少人数学級編制については、反対の声でありましたし、理解するという、両方の声が上がりましたが、その点についての受けとめをよろしくお願いします。

○丸山知事:御理解をいただけたことについては大変ありがたいというふうに思っておりますし、同様な評価をしていただけるように、今御理解をいただけてない市町村長さん、具体的には市長さんですかね、に教育委員会のほうでこれから具体的に検討していくことになるような話も含めて、御理解いただけるように努力をしていきたいというふうに思っています。

○山陰中央新報:それはまた、知事みずからも御説明に行かれることも考えておられますか。

○丸山知事:いろんな形があると思いますので、そういう形を排除するわけではなく、必要に応じて、必要なことを、県庁組織としてやっていくわけでありますから、当然そういうことも視野に入ってくるというふうに思っております。

○山陰中央新報:特に松江、出雲両市、人口が多い市で、市の市長さんのほうから反対の声が出ましたが、そういった人口が多い市で反対の声が出ていることについては、どのように受けとめておられますか。

○丸山知事:立場が、人口が多いという状況、それから財政力指数でいっても島根県の水準よりも大分、財政力をお持ちの団体でありますので、そういった状況の違いもあると思いますので、それは個別の事情に応じて評価が異なるというのは何事にもあり得ることだというふうに思っております。そういったことも含めて、そういった事情も含めながら、丁寧な御説明をしていきたいというふうに思っております。

○山陰中央新報:先日の意見交換会の中でも、事業効果の十分な検証が必要ではないかというような意見があったと思います。その検証について、県教委として実施されるお考えはおありでしょうか。

○丸山知事:純然たる県教委マターなので、それは県教委のほうでどういうふうに考えられるかということだと思いますが、そういう御指摘がありますから、どういうことができるかということを教育委員会で検討されているという状況だと思います。できるのかできないのかということを含めてですね。御指摘としていただいたわけでありますから、受けとめて我々は帰ってきましたから、そういうことが可能なのかどうかということを県教委で検討されて、まだ結論出てないと思いますので、そういった状況だと思います。

○山陰中央新報:知事とされましては、少人数学級編制の事業効果については、しっかり検証する必要がおありだとお考えでしょうか。

○丸山知事:私自身は、しっかり検証するということは、ある意味大事なことだと思いますけども、物事を必要以上におくらせる必要はないだろうと、迅速にやれることはあるでしょうというふうに思っておりまして、一人一人の成績をとっていくわけにもいかないわけですから、ある意味、少人数学級でなかったとしたらどういう点数をとられたかとか、そういうことっていうのは想定の世界なので、本当に検証の仕方は難しいと思いますけど、ある意味、マクロのデータで、大きなデータで何ができるかということを考えていくことは可能じゃないかというふうには思ってますが、それは具体的なやり方、最終的な評価というのは教育上の専門的な話、教育委員会に委ねられるという話なので、そこの判断は教育委員会で行っていただくということになろうかと思います。

○山陰中央新報:わかりました。

 あと、各市町村長さんから、教員加配についていろいろ要望があったと思います。具体的にどのような案を検討して……。

○丸山知事:それこそまさに教育委員会で検討されてますので、こういう意見交換を通じていただいた、教育長さんは別に市町村教委の教育長さん方で意見交換されたりしてますので、首長、知事と市町村長さん同士の意見交換以外の要素も含めて、教育委員会において具体的な検討を今進められているというふうに考えています。

○山陰中央新報:教員加配については、市町村さんもですし教員の方々も注目しておられると思うんですけれども、具体的に教員加配の案については、いつごろ示される予定ですか。

○丸山知事:それは、私がせかす立場でもないので、教育委員会で検討されて、これはゆっくりやるっていう話にはならないと思いますから、当然慎重かつ迅速に検討を進められるというふうに思ってます。

○山陰中央新報:年度内には出てくるというか。

○丸山知事:それは、私自身の算段としては、再三申し上げてますとおり、島根創生計画をまとめる年でありますので、それに伴って、一つの、ある意味想定になっていることについての考え方というのは、当然年度内でお示しして、その内容について御理解を求めていくっていうのが、県知事としてはそう願いたいと希望しているスケジュールですけども、それは最終的には教育委員会のほうで検討されての結果なので、実務的に難しいということであればずれるかもしれませんが、私の希望としては、島根創生計画の策定をしていく手順と整合的に進めてもらったらありがたいなというふうに思っています。

○山陰中央新報:あと、子ども・子育て支援施策のパッケージの中では、放課後児童クラブの支援も拡充されるというふうになっていますが、支援員の確保が今すごく課題になっていると思います。人材が足りないという指摘は、各市町村長さんからも出ていたと思いますが、その点についてはどのように対応していかれますか。

○丸山知事:それは、一般論じゃなくて、何が支障になって集まりにくいのかっていう個別の問題に対応する政策を準備していくということになると思いますけども、それも当然予算編成、今進めてますので、施策の具体化に当たってそういう事情も含めて対応していきたいというふうに思っておりますし、支援員さんの確保が困難だということは現実だというふうに思っておりますけども、困難なことを、難しいことなので、100点満点がとれるかどうかという意味でいくと、それは100点満点は難しいかもしれませんけども、今、仮に50点だとすれば、それを60点、70点を目指していって、それによって働きながら子育てされてる世代の負担を少しでも軽減をしていくということの積み重ねが、人口が1人ふえ、2人ふえというふうになっていくことだというふうに思っておりますので、100点を目指しますけども、100点が確実に見込めそうにないとしても、私は90点でも80点でも、まずは60点をとって、70点をとって、80点をとって、90点、100点というふうにしていきたいというふうに思ってます。

○山陰中央新報:ありがとうございます。

○朝日新聞:済みません、関連して、よろしいですか。朝日新聞の市野です。

 先ほどの放課後児童クラブの話で、昨日の町村会のときに、知事の応対の中で、ほかの町長さんから、児童クラブの支援員が集まりにくいということに対して、支援員の資格の要件というものを市町村の条例によって改正して緩和するということも想定としては考えられるというふうなことをおっしゃっておられたかと思うんですが、もしこれが実現することになれば非常に先進的な取り組みではないかと思うんですが、これについて何か想定されている具体案などがありましたら教えていただきたいんですが、いかがでしょうか。

○丸山知事:今の法律改正が行われて、従わなきゃいけない基準だったのが参酌基準というふうに変更になった。これは私があれこれ動いたからじゃなくて、地方分権一括法の中でそういうふうになったという状況でありますので、その制度がある意味弾力化されたことを島根県としてどう活用していくかということを考えなきゃいけないんじゃないか。たしか勤務経験2年間、そして2,000時間以上という基準が基本の、国の基準ですけども、本県の場合はいわゆるリタイアされた地域の方々が公立の支援員さん、補助員さんとして頑張っておられる現状はありますが、そういった意味で、いわゆる若者が就職するとか、勤労世代が従事されるという前提で2年間というイメージだと思いますけども、そういった人生経験が豊富な方の場合に、2年間とか2,000時間とかっていうことを一律に当てはめることについては、高齢者の方々が元気なうちに社会貢献を兼ねてやってもらおうという意欲を生かすことができなくなりかねないということもありますので、そういったことの短縮といったことを含めて、考えていく必要があるのかなと思ってます。実現が簡単なのかどうか、当然質の低下とかっていうことを言われる御指摘もあろうかと思いますけども、やはり現実問題として人手不足、担い手不足という状況に対応していくために、全国平均的な基準は確かにそういう、2年、2,000時間ということかもしれませんけども、島根県の中山間地域とか過疎地域においてそのまま適用していくということが本当に適当なのかどうかということを含めて、これは市町村の皆さん、市町村長さん方と検討していかなきゃいけない課題だというふうに思って、そういった受け答えはさせていただいたところであります。

○朝日新聞:具体的にそれについて、例えば担当課のほうで、一義的には市町村の条例で考えることかとは思うんですけど、何かしらの例示するようなものをつくるように指示しているということは、今の時点ではまだないということでしょうか。

○丸山知事:当然、県としてそういうことを進めていきたいという気持ちはありますので、条例のひな形みたいなものを検討するようにという指示はまだしてますけども、ただ、まだ法律改正ができたばっかりなので、具体的にどういうふうになるのか、あと、国庫補助金がちゃんとついてくるのかどうかという確認も要るようですので、制度を変えておいて、参酌基準にしておいて、参酌基準を活用したら国庫補助金から外れるということだったら、私はもう霞が関に飛んで行きますけども、そういうことも含めて、財源、その制度と補助金がきちんとリンクしているのかどうかということを含めて、お金の面と制度面と、あと関係者、質の確保とかっていうふうなことも心配される向きもあると思いますから、そういったことを含めて検討をしていきたいというふうに思ってます。せっかくできた制度ですから、使えるかどうかわかりませんけど、使えないかと思って検討していくということで対応していきたいというふうに思っています。

○朝日新聞:ありがとうございます。

 

○山陰中央テレビ:済みません、知事、山陰中央テレビの藤谷です。

 少人数学級の件ですけども、先ほど、反対をされている松江市の松浦市長、改めて、やはり選択的に権限といいますか、市町村の個別の事情が違うので、選択できるようにするのがベストではないかというようなお考えを繰り返し示されたんですけども、その点についてはどのように今お考えでしょうか。

○丸山知事:どういうふうな、具体的な制度設計をお考えなのかということを事務的によく聞かないと、評価は難しいかなと。選択できるというのは、何と何をどういうふうに選択されるお話だったか、ちょっと時間も限られておりましたので、具体的な制度設計の話をつぶさに伺えなかった、これは仕方がないことだと、このように思ってますけども、そういう、提案されてる制度の内容がどういうことなのかということによって評価が変わっていくというふうに思ってますが、ちょっと具体的な御提案として、例えば自分のところは35人で継続したいというお話かもしれませんし、何か、私のお示ししているパッケージの、まさに応じるかどうかの選択制だっていうお話なのか、それによって大分違ってきますし、そういうこと、具体的な御提案をちょっと、実務的によく確認した上で評価をしなきゃいけないのかなというふうに思っています。

○山陰中央テレビ:そうすると、改めて松江市であるとか出雲市、選択を希望されているような、反対をしている自治体とは、また改めてそういった議論というか、検討の場を持たれるというようなお考えですか。

○丸山知事:検討の場というか、まずは具体的に話を、電話でもメールでも紙でもあれば、それは聞くことはできますから、そこからスタートじゃないですかね。

○山陰中央テレビ:先日、意見交換の場がありましたけれども、それ以降はそういった意見のやりとりというのはされてはいらっしゃらないんですか。

○丸山知事:私自身は直接はしてないです。

○山陰中央テレビ:これは、どうですか、もう年ももうすぐ終わりますけども、年内ぐらいとか、あんまり時間がもうないですけど。

○丸山知事:いや、別に、それはゆっくりやることもないでしょうけど、担当の人が休みだったりすると、一日二日はおくれるかもしれませんから、具体的な話を聞かなきゃいけないでしょうね。

○山陰中央テレビ:そうすると、具体的な、そういった柔軟な対応というのは、今の段階では調整に応じるという姿勢という。

○丸山知事:いや、それは先日御指摘いただいたことについては、一旦持ち帰っているという考え方であります。それについて検討しないとかっていう立場であの場に臨んだわけではありませんから、ただ、具体的な内容を把握した上で考えなきゃいけない課題だから、今の段階で、それについていいんじゃないか、悪いんじゃないかみたいな話をする準備がまだできてないという状況です。

○山陰中央テレビ:改めてなんですけども、今回、小学校、中学校の教育の面に対して一つ、てこ入れをされて、それよりも幼い段階ですかね、幼い段階といいますか、それ以外の放課後の時間であるとか医療費とかという部分を充実されるというお考えですけども、トータルに見て、どういう、教育も含めてなんですけども、子供を島根県としてはつくっていきたい、育てていきたいという思いの中でのこういった政策なのかということを改めてちょっとお尋ねしたいんですが。

○丸山知事:私は、教育を一切考えてないわけじゃありませんけども、教育行政は教育委員会が中立性を持って進めていくということになりますから、余り教育内容についてとやかく申し上げるつもりはありませんが、島根で今の若い方々が、いろんな事情があるのでもう一人子供が欲しいんだけど諦めざるを得ないと思われてる、もし状況が、私はそういう状況というのは多分にあると思っておりますので、そういったことがないような環境をつくっていくというのが大枠としての県政の務めではないかと。そういった中で、どういうお子さんに育ってほしいかということは公教育として求める姿もあると思いますが、一番には親御さんが、本当の意味での子供さんの成長を一番願われてる方でありますので、そういった保護者の、親御さんの気持ちなりを酌み取って、教育委員会としてどういうふうに組み立てていくかということだと思いますので、何せ島根の子供のあるべき姿みたいなところは、希望としては島根県で残ってもらって、戻ってきてもらえるような子供さんがたくさんふえるといいなというふうに思ってますが、教育施策としてこれをというふうに押しつける立場でもありませんので、そういった形で我々としては子供さん方の健やかな成長、そして、それを支えてもらってる親御さんが抱えてる具体的な課題を一つ一つ、少しでも軽減していくという環境づくりをトータルで進めていきたいなというふうに思ってます。

○山陰中央テレビ:子供たちが帰ってきたい、島根で生きていきたいという考え方に成長するために、一人でも子供を産んでほしいという考え方でこういった施策もあると思うんですけども、逆に言えば、教育環境は全国でも有数の少人数学級をやっていると、教育環境が非常に魅力的な島根だから島根で生きていってほしいというようなPRの仕方ももともとあったんじゃないかなというふうにも思うんですが、その辺をスクラップしてまでも、こういったかじを切るというのは。

○丸山知事:ある意味、率直に申し上げますが、島根県の現状は、松江とか出雲とか、この県内の中でも生活環境というか、都市機能が一番トップレベルのところであっても、そこに生まれた子供さん方が、やはり18歳、22歳で流出されてるという状況は変わらないわけです。それが周辺部の町村から若い方々が移ってくるということで人口減少がわずかであったり微増とかっていう形で推移してると。郡部の方は生まれ育った郡部ではなくて、松江、出雲に出ていかれると、とか東京とか関西もありますけども、そういった課題に直面してますので、松江や出雲も同じ、基本的な構造は同じ状況だと思ってまして、そういう意味で、ではなぜ、そういうふうになっているかと。やっぱり人口減少が続いているという状況のときに、漠然とした、このままこの島根で生活をしていくっていう選択をしていくことに対するやっぱり不安を持たれてる、人口がもう60万台になって、人口減少が続いていても、人口が200万あったり、100万を超えてたりしていれば、そういうことはまさに漠然たる不安のレベルでしょうけども、やはりこの島根県で一生生きていこうというふうに思ってもらえるという一つの環境づくりというのは、今、私は出生率でやってますけども、やっぱり子供さんが去年よりふえた知夫村でも伺いましたけども、子供さんの声が聞こえるようになったっていう具体的な姿がやっぱりあるということが大事だというふうに私自身は思ってまして、そういった意味で、やはり島根の社会、島根の生活にやっぱり勢いがあるっていうことを何ではかるかって難しいですけども、やっぱり子供さんの数が年々減っていくとかっていう状況が、少しでもその下がりをまず緩めて、そしてできるだけ早くその数をこういうふうに右に上げていくということを通じて、やっぱりこの島根の生活を選んでもらうということにつながるというふうに思ってまして、やっぱり私はある意味で、なぜ2.07というふうに言っているかというと、やはり島根県のある意味、島根創生計画というのは社会減、それから出生の水準を人口維持が可能な水準に早く持っていくっていうことを通じて、この島根での人生を選択してもらえる、そういう素地をつくっていきたいという思いでありまして、今、藤谷さんが言われた選択というのは一つの選択だと思いますけども、私は、その施策の考え方に一つ懸念を持ってますのは、やっぱり1.74を維持するっていう目標であれば非常に有効だと思いますけども、やはりもう一人産み育ててみようというふうに思っていただける環境というのが、今の放課後児童クラブの状況、それから島根の女性の方々の働きに出られてる比率等を考えると、やっぱりこれまで、これまで一生懸命頑張ってきた成果が1.74だと、これは私も高く評価をしているんですが、島根の置かれている状況は厳しいので、1.74で喜んでいられないというところが一番、島根の厳しい状況で、そこがやっぱり1.74から、すぐに2.07に持っていけないんですけども、少しでも引き上げていく方向に行政、地域、いろんな大人が一生懸命頑張ってるっていう姿をやっぱり実現していって、子供さん方にそういう評価をしてもらうということが大事なんじゃないかなと思っておりまして、現行の施策というのは、それはいい施策だと思います。ただ、このいい施策で足りれば、これで2.07が目指せるのであれば、もうこれは絶対に継続、維持だというふうに思うんですが、もう一つは、財源が限られているという現状を含めて、そこの課題をクリアしていくために、苦しい、ある意味、議論のある施策の提案をさせていただいているという認識であります。


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