12月11日質問事項1
1.児童相談所が関与していた児童の死亡事案
○山陰中央新報:知事、よろしいでしょうか。山陰中央新報の高橋です。
安来市内のアパートで、男児が亡くなり、お母さんが重体になっている事案についてお伺いをさせてください。
改めてですが、知事として御所感をお伺いしてもよろしいでしょうか。
○丸山知事:冒頭のコメントとかぶりますけれども、児童相談所としては関係機関と連携して、できる限りの支援を行ってきたという認識でありますけれども、結果としてお子さんが亡くなられているという重大な事態だと認識して、重く受けとめております。当事者の認識だけではなくて、第三者の検証を踏まえて、今回の経過についての反省点がないかどうかということをきちんと検証して、再発防止に努めていきたいというふうに思っているところであります。
○山陰中央新報:児相としては、できる限りの支援をしてこられたというふうな御認識を示されましたけれども、結果として一時保護を解除されたばかりの男児が亡くなっているということについて、何か児相なり県なりで、一時保護の解除であったりとか、お母さんとのおつき合いの部分で問題点というのは、今のところ何か明らかになっているようなことはありますでしょうか。
○丸山知事:明らかにできないこと、プライバシーにかかわることが多く含まれておりますので、そういったことを守秘義務がかかる形で幅広く検証する場を設けていくということでございますので、その場におきます検証の結果を待ちたいというふうに思っているところであります。
○山陰中央新報:児相は、お母さんにお子さんを、一時保護を解除されるときに、契約書を結ばれる中に、「お母さんが死にたいと言わない」というような文言があったというような報道が各紙でされてますけれども、この事実関係については、いかがでしょうか。
○丸山知事:今入院中のお母さんとどういうやりとりがあったかということの詳細ということも一部、プライバシーが含まれると思いますので、そういったところも含めて、なぜそういうことをしたのかということについての疑問点も含めて、第三者の皆さんに、どういう経過でどういうことをしたのかということ、それについての評価ということをいただきながら、改善すべき点がないかどうかということを検証しなきゃいけないというふうに思っております。
○山陰中央新報:今後、先ほども知事がおっしゃったように、既存の第三者委員会で審議をされるということになっていくと思うんですが、非公開という形でやられるということになりますし、新たに第三者委員会を立ち上げて、オープンな場で問題点があったかどうかというのを議論されるお考えというのはありますでしょうか。
○丸山知事:第三者委員会と、非公開で設けてますのは、まさに家庭の事情、個人のプライバシーを含んだ案件でありますので、公開の議論に適さない部分については非公開で行うと、そういった部分を公の場でオープンにするわけにいきませんし、かといって、公の場でオープンにできないからといって、具体的な議論をしないというのもいけないわけですので、守秘義務がかかる形でこの第三者委員会の中で内容をつまびらかにして児童相談所としての事実経過の説明、そしてかかわられた関係者の方々からの話ですとか、そういったことを含めて、委員の方々に評価、検証してもらうという考え方であります。
○山陰中央新報:わかりました。ありがとうございます。
○山陰放送:済みません、BSSの秦と申します。
関連してなんですけれども、その検証なんですけれども、その検証結果については、いつごろまでに出してほしいというような、知事、思いはありますでしょうか。
○丸山知事:できるだけ早くということでありましょうが、拙速でもいけないということでありますから、これは委員の皆さん方が十分に検証ができたというところまでやっていただかないといけないでしょうから、こちらのほうから時期を区切ってというわけではありませんが、これは改善につなげていかなきゃいけない可能性がありますので、それは大枠としてはできるだけ早く、ただ、その中で綿密に行っていただきたいという考え方であります。
○山陰放送:その検証結果については、ほかの家庭であるとかほかのケースですぐ生かせるようなものが多分期待されるとは思うんですけれども、そうしますと、ある程度知事のほうからの、例えば年度内とか、ある程度区切って、やはりある程度スピード感を持ってほしいというようなサジェスチョンをされたほうがいいような考えもあると思うんですけども、そのあたり、どうでしょうか。
○丸山知事:中身の検証でありますので、関係者に来ていただくとか、日程調整もありますし、こちら側の都合だけで進めるわけにもいきませんので、委員の御都合もあるでしょう。既存の組織を使ったということ自体、既存でこういった事案を取り扱うことができる組織をもともと県として人選をしていたと。そういった組織を、既存組織を使うことで立ち上げに時間を浪費することなく検証に当たりたいという気持ちでありますので、そういった意味では、早く取りかかって、早く出していくという考え方ではありますが、中身を具体的に十分に議論していただく必要があると思いますので、中身に入られる前に時期を区切ってというのも適当でなかろうというふうに思っているところであります。
○山陰放送:検証のポイントなんですけれども、知事はどういったところにポイントを当ててほしいというような思いはありますでしょうか。例えば、法的に、今回の一時保護ではなくても、施設への入所というのができなかったのかどうかとか、法的な問題であるとか、法的にもっとクリアできるような施策がなかったのかとか、あるいは一時保護の解除が本当に適切だったのかどうかとか、その後のケア、支援が適切だったのかとか、いろんなポイントは考えられるとは思うんですが、特に知事としてポイントに置いてほしいところ、あるいは御自身としてポイントと見てるところはどうでしょうか。
○丸山知事:それは、秦さんがおっしゃった幾つかの論点、全て共通すると思いますが、今回の事案の中で子供さんが亡くなるという結果を回避する余地がなかったかどうかということが一番の論点だったというふうに思います。ただ、素人考えですけども、お母さんのもとに一切戻さないというふうなことをすれば回避できたんじゃないかというのは素人目にはありますけども、そういったことが法的に可能なのか、適切なのかということも含めて、非常に微妙な問題だと思います。結果を回避するということを現行制度のもとでどういうふうにできたか。ケアとか、制度じゃない実態上の問題として、この結果を招かない余地がなかったのかどうかという。ただ、それが実際にできるものなのかどうかというのも含めて、一番の論点はそこじゃないかというふうに思います。
○山陰放送:ありがとうございました。
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